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「FFXIV」パッチ7.5「彼方に至る路」インタビュー。次の拡張への旅路はここから始まる!

ハルマルトの服の意味、魔獣使いなど気になる新要素を深掘り

【ファイナルファンタジーXIV: 黄金のレガシー】
パッチ7.5「彼方に至る路」Part1
4月28日実装

 「ファイナルファンタジー XIV」の次の拡張パッケージの情報が発表される北米のファンフェスティバルが1週間後に迫っている。さらに、ファンフェス直後の4月28日にはいよいよパッチ7.5「彼方に至る路」のPart 1が実装される。

 今後への期待が高まる中、「FFXIV」プロデューサー兼ディレクターの吉田直樹氏にパッチ7.5について話を聞く機会を得た。話せることが一番少ない時期ではあるが、今後の展開へのヒントとなるワードもいろいろと出てきた。

 インタビューに隠されたヒントや、散りばめられた伏線を考察しつつ、まもなく始まるお祭りを待ってほしい。

アシエン ハルマルトはこれまでのアシエンとは異なる描き方をしている

――まずパッチタイトルについてお伺いします。日本語では「彼方に至る路」となっており目的地が明示されていませんが、英語タイトルは「Trail to the Heavens」とされ、「Heavens(天国、空)」という単語が使われています。この単語に込められた意味について、話せる範囲で教えていただけますか?

吉田氏: おっと……のっけから大変難しい質問ですね(笑)。この「Heavens」を天国と訳すのか、あるいは別のニュアンスとして捉えるのかについては、現時点では非常にお答えしにくい部分です。一つの意味だけに留まらないニュアンスが含まれているため、パッチ7.5だけではなく、その先のストーリーを見ていく過程で理解が深まっていくと思います。

――つまり、このタイトルには深読みする価値があるということでしょうか?

吉田氏: いえ、そこまで深刻に捉えなくても大丈夫ではありますが、明確な意図があるということだけ心に留めておいていただければと思います。

パッチ7.5のキービジュアル

――パッチ7.4から物語が大きく動き始め、新キャラクターとして「アシエン ハルマルト」が登場しました。パッチ7.5の展開に期待を寄せるファンも多いと思いますが、SNSでは早くもハルマルトのファンアートが多数投稿されるなど反響を呼んでいますね。

ハルマルトのアートワーク

吉田氏: 幸いなことに、グローバル全体で非常に人気のあるキャラクターになってくれつつあると感じています。

――このような好意的な反応は想定内だったのでしょうか?

吉田氏: 正直なところ、ハルマルト個人というよりも「アシエン」に連なるキャラクターを再び登場させること自体は慎重にと思っていました。これまでのメインストーリーの中で、アシエン全員の素性が明らかになっているわけではありませんが、「暁月のフィナーレ」で物語の大きな区切りを迎えた後に、安易に登場させてしまい、「オリジナルアシエンもいなくなったのに、うーん」と思われてしまうような描き方は避けたかったのです。

 また、ハルマルトはこれまでのオリジナルのアシエンとは口調や仕草、情緒がかなり異なるキャラクターとして表現しています。古代人の主要メンバーは非常に人気が高いですから、その誰とも似ていない彼女がどのように受け入れられるのか、楽しみでもあり怖くもありました。彼女はオリジナルではない。つまり世界分割前の古代人ではない、というのも特徴だからです。まだエピソードは多くありませんが、初動としては大変良いリアクションをいただけていると感じています。

ハルマルトの服装はこの時代では極めて古典的だとカリュクスは言うが……

――なるほど。彼女は今後、物語のキーキャラクターになっていくのでしょうか?

吉田氏: はい、間違いなくキーキャラクターの一人になると断言して差し支えありません。

――劇中でカリュクスが「古風な服装だ」と言及していましたが、ここには何らかの伏線があるのでしょうか。それとも、単なるデザイン上の意匠ですか?

吉田氏: 理由は存在します。詳細な回答は控えますが、彼女の出自に関わることだと思っていただいて問題ありません。

――ファンとして非常に気になる点ですが、ハルマルトは味方になるのでしょうか?

吉田氏: 誰の視点に立つかで「味方」の定義は変わるため、一概に答えるのは難しいですね……。「FFXIV」では、単純な敵味方の二元論では描かないようにしています。ハイデリンとなったヴェーネスも、ゾディアークの復活を願ったエメトセルクもラハブレアも、それぞれの視点では人類の存続や再生を願っていました。ハルマルトに関しても、視点の違いによるところが大きいでしょう。

 強いて言えば、「この星に生きるものの味方」かもしれません。彼女個人のキャラクター性だけでなく、その「座」の設定にも注目していただくと面白いかと思います。

――わかりました。ハルマルトがパッチ7.4の最後に口にした「新たな理(ことわり)」について、今後の北米ファンフェスティバルで詳細は明かされますか?

吉田氏: 北米ファンフェスはパッチ7.5のリリース前ですので、そこでは触れません。パッチ7.5をプレイすればすぐに判明することになります。この単語自体を長く引っ張るようなつもりはなく、次なる「大いなる試練」や「目標」に関わる部分ですので、パッチのリリースを楽しみにお待ちください。

メインクエストでは月に赴くようだ
アーテリスを見下ろすハルマルト。光の戦士との邂逅はあるのだろうか

――古代人の物語が一段落した後のアシエン再登場に対し、慎重になっていたとのお話でしたが、パッチ7.5以降もアシエンが物語の中心に関わってくるのでしょうか。

吉田氏: アシエンが物語の中心というわけではありませんが、惑星アーテリスがあり、古代人たちが活躍し、世界が分割され、アシエンの暗躍があって今に繋がっています。ですので、存在として欠くことができない要素のひとつ、というのがアシエンの位置づけです。「過去」にも様々な影響を与えた存在だからです。

既に「プリザベーション」や「ウィンタラー」といった組織名も出ています。アシエンも世界構造の中では、大きな歯車のひとつ。ハイデリン・ゾディアーク編では、古代人に端を発する二つの派閥の激突を描き切りましたので、光と闇の対立構造を再び描くのではなく、別のアプローチが主軸になります。

鍵の謎も明らかになるのだろうか?

――なるほど、ではパッチ7.5のメインストーリーにおける見どころや、注目してほしいポイントを教えてください。

吉田氏: パッチ6.xシリーズの後半はゼロの物語に重きを置いた結果、パッチ7.0への繋ぎが少し駆け足になり、ボリューム不足感があったと思っていて、そこは反省点として捉えています。今回のパッチ7.5 Part 1では、前半は物語の大きな転換として、ブリッジとしての役割を果たしますが、Part2からはパッチ8.0、ひいては今後の大きな展開に向けてしっかりと尺を割いています。物語が明確に次のステージへと向かう感覚を味わっていただけるはずです。

 また、メインクエストのPart 1の前に北米が、Part2の前に欧州のファンフェスが開催されます。そこで発表される情報もある種のメインクエストだと思って見ていただけると、リアルタイムならではのライブ感を楽しんでいただけると思います。

ゲロルトとロウェナはまだまだ退場しなさそう

――次は、新規フィールド「蜃気楼の島クレセントアイル:北征編」についてお伺いします。新エリアの見どころを教えてください。公開されたスクリーンショットでは寒冷な地方に見えますが、「南征編」とはエリアの雰囲気が大きく変わるのでしょうか。

吉田氏: 未知の島の探検ですので、これまでの風景とは大きく変えています。特定の時代の文化が入り乱れて再現されているという設定もあり、「北征編」でも複数の文化がエリア毎に登場します。マップはゼロベースで構築しており、単なるエリア拡張ではなく「新しいエリアをイチから作った」というものになっています。

――エリアのボリュームとしても、「南征編」と同規模ということでしょうか?

吉田氏: ほぼ同等と考えていただいて大丈夫です。

蜃気楼の島クレセントアイル:北征編

――かなり広そうですね。新たなフォークタワー「魔の塔」の、ノーマルとハードの違いについても教えていただけますか?

吉田氏: 純粋な難易度が異なるのはもちろんですが、ノーマル/ハード共に参加人数に応じてボスのHPが可変するようになっていますので、大規模攻略にも少人数攻略にも挑んでいただきやすくなっています。ノーマルの「魔の塔」攻略は、クエスト達成条件にも含まれていますので、ワイワイ楽しんでいただける内容になっています。突入条件も簡単になっていますし、蘇生制限も存在しませんので、どんどんチャレンジしていただければと思います。

ハードにはもちろんハードにしか存在しないギミックも多数用意しています。マップについても、体験に差が出すぎないよう配慮しつつですが、ハードの方がより複雑な攻略ルートを辿るよう設計しています。ノーマルは、パーティーを細かく分けずとも進行でき、蘇生制限もないため、気軽にプレイしていただけます。

――少人数でも攻略可能とのことですが。

吉田氏: まずノーマルの方ですが、前述のとおり参加人数でもボスのHPが調整されるようになっていますので、サポートジョブや装備の育成状況にも依りますが、ソロでもクリア可能です。最初は参加プレイヤー数も多いでしょうから、多人数でワイワイやっていただき、ソロで挑んでみるぞ!という方はトライしてみてください。

ハードの方は道中の要素などを含め、攻略には最低12人が必要で、サポートジョブや装備を含め、育成をしっかりしておくと攻略に有利です。特にギリギリの人数で挑む場合には、しっかりと育成をしていただくことが必須になりますので、ぜひ覚えておいてください。

――既存の「力の塔」にノーマル難易度が追加される予定はありますか?

吉田氏: 今のところノーマルの追加予定はありません。「力の塔」はクエストクリアの必須のコンテンツではないからです。ただし、サポートジョブの追加により、プレイヤーはさらに強化されますので、更に鍛え上げていただいて挑戦ということも可能ですし、もしそれでも厳しいという状況が見られれば、バランス調整を検討しますので、ぜひフィードバックいただけますと幸いです。

ファントムウェポンは今回で完成する

――前回のPLLにて、現在の形式での「ファントムウェポン(武器強化コンテンツ)」は今回で区切りをつけるとの発表がありました。次回以降、どのような形を想定されていますか?

吉田氏: 申し訳ないのですが、現時点での詳細は控えさせてください。今後の様々な告知の中でお知らせしていく予定です。武器強化コンテンツは、「FFXIV」新生時から「時間をかけた分だけ強くなる」という第一世代MMO的な要素を、遊びの一つの選択肢として導入したものです。しかし、ジョブ数が増大し、可処分時間を重視する現代のプレイヤーにとって、現在の形式は限界に来ていると感じています。「難易度が低い」という意見と「負担が大きすぎる」という意見の乖離も激しいですし、「武器と防具をキャラクターが成長させていく面白さ」という初心に立ち返った時、全体を見直すべき時期だと考えています。今後新たな形での武器・防具の強化の遊びやメカニクスをご呈示したいと考えていますので、当面は、今の形式での武器強化はお休みすることになります。それに代わるものの情報はこの先のファンフェスなどをお待ちいただければと思います。

ゲロルトに武器を作ってもらうのもこれが最後になるのかも
ロウェナやゲロルトたちとの縁が切れることはなさそうだ

――ゲロルトとの縁も切れてしまうのでしょうか?

吉田氏:彼はしぶといキャラクターですので、形を変えて登場する気がしなくもないですね(笑)

――ロウェナとゲロルトの関係性も長く続いていて、あれもある意味サブクエストになっているかなと思っています。そこにも区切りがつくのでしょうか?

吉田氏: 松野さんに「セイブ・ザ・クイーン」を作っていただいた時に、ゲロルトとロウェナに踏み込んで描いていただいて以来、出会ってどういうという話はないのですが、非常にキャラが立っている2人なので、おそらく何らかの形では関わってくるのだろうなと。ゲロルトもずっと武器ばかり作らせているのがもったいないですし、ほかのものも造らせてあげたいという気持ちも少しあります(笑)。

「FFXI」は現代に残るPS2のオーパーツ

――次は「エコーズ・オブ・ヴァナディール」の最後を飾る「ウィンダス・ザ・サードウォーク」についてお伺いします。新しいエリアの特徴を教えてもらえますか。

吉田氏: これは第2弾の時にもお話ししましたが、もともと今も続く「ファイナルファンタジーXI」は我々にとっても大先輩で、プレイヤーの皆さんにとっても印象に残っている土地やボスが本当に山のように存在しています。この「FFXIV」のアライアンスレイドでそのすべてを描き切ることができるわけではないからこそ、不連続であってもそれぞれの地域の印象に残っているエリアを再現するということをやってきました。

 その立て付けは今回も変わりはしないのですが、「FFXI」をプレイしていて一定の達成感が持てるところまでは描いていこうと思っているので、今回はかなり踏み込んだところまで描いています。エリアの構造自体を変えているわけではないですが、より深く踏み込んだエリアやボスが出てくると思ってください。

第3弾ではウィンダス地域が登場する

――シャントットが背後からのカットで写っているスクリーンショットが公開されましたが、やはり今回もブチぎれる感じになるんでしょうか?

吉田氏: あの人が出てきてブチ切れないというのは考えにくいですね……。ただ、彼女は大魔道士ですので、エオルゼアの魔法でも使いこなしてしまうと思います。「あ、うまく『FFXI』と『FFXIV』が融合されている!」と楽しんでいただけるのではないかと思っています。ボイスも収録されていますので、ご期待ください。

光の戦士たちを見下ろすシャントット。もちろん戦うことになる

――スクリーンショットにはアトルガンのエリアも含まれており、SNSでは「ビシージ」のような演出があるのかと話題になっています。

吉田氏: あれだけの場所を作ってボス戦のみで終わらせるのは不自然ですので、しっかりと演出とバトルは作りました。現在、全編のフィードバックを経て調整中です。初期段階ではビシージを意識しすぎてテンポが損なわれていたため、現在は「FFXIV」のコンテンツとしての面白さを優先し、エッセンスを抽出しながら「FFXI」らしさも感じられるような落とし所に最終調整しています。

アトルガンエリアも登場する

――「五蛇将」の登場を期待してもいいのでしょうか?

吉田氏:ピンポイントな質問ですね(笑)。開発リソースには限界がありますので……さて、どのような形で描かれるのかはお確かめください。

――プレイヤーごとに思い入れのあるキャラクターが異なりますから、期待が膨らみますね。楽曲についても進展があったとお聞きしました。

吉田氏:はい、物語がクライマックスへと向かう最高潮の場面で使用されます。「FFXI」といえば水田直志(コンポーザー/スクウェア・エニックス)さんですので、新曲を書き下ろしていただきました。要望が多ければ「FFXI」側への実装もあり得るかもしれませんので、ぜひ楽しみにしていてください。

巨大シャントットとのバトルもあるようだ

――大先輩とおっしゃっていましたが、吉田さんが思う、当時の「FFXI」の凄さとはどのような点にありますか?

吉田氏: 例えば、僕はこれまでに発売されたすべてのスーパーファミコン用ソフトの中で、「タクティクスオウガ」が僕の中では技術と職人芸とゲームデザイン、そしてストーリーを極めたゲームだと思っているんですが、「FFXI」はプレイステーション 2(以下、PS2)の中で、誰も到達できない職人芸と当時の技術が完全融合した奇跡のタイトルだと思っています。プレイヤーが熱狂したゲーム部分ももちろんなのですが、当時北米産のMMORPGを多数プレイしていた自分にとっては、脅威的な技術力が強く印象に残っているのです。

 まずテクスチャーのタイリング技術が、意味が分からないほどスゴイ。ループ継ぎ目が一切わからないんです。当時のテクスチャーはドットで描いていたので、今のように写真素材からテクスチャーを作っているわけではないのですが、4方向にテクスチャーが並んだ時にどこでループしているのかまったくわからない。床だけではなく、壁も、石の柱もありとあらゆるところがそうなんです。

 当時のテクスチャーはメモリ転送速度の問題もあり、容量制限が厳しく、1つのテクスチャにあらゆるパーツの素材をピクセル単位に並べ、それを圧縮していたのですが、その配置も異常なんです。それだけすさまじい数のテクスチャーは、当然ながらPS2の小さなメモリ容量に全部まとめて展開することはできません。そのためにメモリの中身を動的にハードディスクから読んできて、いらなくなった物をメモリから捨てるということを延々と繰り返す「ガーベージコレクション」というプログラムがあるのですが、「FFXI」のガーベージコレクションは、現代のストリーミング技術を先取りしたようなオーパーツ的な完成度なのです。バグらないし、あんなに安定したガーベージコレクションは見たことがありません。

 それがデザイン、クオリティ、ジョブとサポートジョブという概念、あれだけのユニークな装備というものをPS2で実現するための礎になっています。そういう職人芸があってこそ、「FFXI」が面白くなるゲームデザインが実現できているので、もう今の時代には作れないのではないかと思います。もちろん、今はもっと便利なミドルウェアもあるし、いろいろな実現方法がありますが、あの当時はそれをやらないと実現できなかったんです。

――当時の衝撃は、あの時代に実際に触れた人にしか分からない特別なものかもしれませんね。

吉田氏: テクスチャーの継ぎ目が見えないところなどは、今改めて見ても、その凄さは伝わるはずです。「これが本当にPS2で動いていたのか」という驚きを、ぜひ体験してみてほしいです。

魔獣使いは3頭の魔獣を切り替えて呼び出せる。将来は対人戦もあるかも?

――次に新ジョブ「魔獣使い」についてお伺いします。発表されているジョブ専用装備は「FFV」の魔獣使いを彷彿とさせますが、武器を「FFV」で使っていた鞭ではなく、「FFXI」式の片手斧にした理由は何でしょうか?

吉田氏: 「FFV」時代の「鞭」は、動物を調教するサーカスのようなイメージだと思うのですが、今の時代にはそぐわないかもなぁ、と考えたためです。今回のジョブクエストでは、魔獣使いと魔獣の間に「絆」があることをテーマにしているので、鞭はちょっと違うかなと思いました。
 魔獣使いが本人の力だけでなく魔獣の力を借りたり、魔獣と連携して戦うスタイルを目指したので、魔獣使いが単体でものすごく強いというイメージにはしたくなかったのです。

 また、獣王ライアンなどすでに「FFXIV」の中には魔獣使いのイメージがあるのでそれを踏襲させたほうが世界観にマッチするのではないかと判断しました。ジョブクエストの中で、なぜ片手斧なのかということはちらっとセリフで出てきます。

魔獣使いは片手斧と盾を使う

――完全ソロプレイ可能とのことですが、モンスターの捕獲もソロで行えるのでしょうか。

吉田氏: ソロでもパーティーでも可能です。パーティーを組む方が効率的かもしれませんが、1人でコツコツと進めたい方のために、ソロでも確実に仲間にできるルートを用意していますので、プレイスタイルに応じて楽しんでいただけると思います。

――連れ歩けるモンスターは1頭だけですか?

吉田氏: 連れ歩くという意味で常にフィールドに出せるのは1頭ですが、少しシステムの話をすると、魔獣を呼び出すための「笛」があって、レベルによって最大3本まで同時に扱えるのです。この「笛」に、魔獣図鑑から好きなモンスターを登録しておくことで、いつでも切り替えて呼び出すことが可能です。魔獣図鑑はバトル中以外いつでも開けるので、開いて別の魔獣を登録すればいつでも呼び出す魔獣を切り替えることができます。魔獣の見た目が好きだとか、育てて愛着があるとか、人によって違うと思いますので、連れ歩くことの自慢要素にはいろいろと手をかけてあります。この笛は単にミニオンを3体登録できるというものではなく、バトルシステムそのものに関わってきます。

――街中でも呼び出すことができるのですか?

吉田氏: 街中でも呼び出せます。

――将来、育てた魔獣を使ってプレイヤー同士が競い合うようなPvPコンテンツが入る可能性はありますか?

吉田氏: もともと企画段階では、「対人戦もありだよね」という話は出ていました。今後皆さんのフィードバック次第ですが、遊びの幅を広げることは考えていきたいです。もともとゲーム内ゲームというか、「FFXIV」の中にもう1つ別のゲームがあるくらい作りこまれていますので、その環境を使ってさらに別の遊びをしてみるような発展性には結構強いと思っています。企画でもいろいろなアイデアがあって、ガンビットを組んで戦わせるなんて案もありました。今後の皆さんからのフィードバックを見せていただいて、仲間にできるモンスターをひたすら育てるのが楽しいのか、それとも育てたものを組み合わせて戦うコンテンツが欲しいのか、そのあたりを見させていただいてからまた考えようと思っています。

ゲーム内に、もう1つ別のゲームがあると感じるほど作りこまれている

ゲームサイクルを大きく変える時がきた

――ここのところのパッチでは、ミラージュプリズムを初め、システムの根幹に関わる部分での修正が複数入っている印象があります。今後、どういう方向性で「FFXIV」を変えていこうと思っているか、お伺いできますか?

吉田氏: 実際、パッチ7.4からすでに色々な変化を始めているのはお気づきのことだと思います。僕の中で明確に方針を変えていこうと決めたのは、パッチ7.2の開発開始タイミングでした。この先の「FFXIV」のライフサイクルや、社会の状況や、お客様の趣味嗜好、例えば若い世代はタイパを重視しますし、我々オールドゲーマーでも可処分時間が本当にないという状態です。それらをグローバル全体で改めてゲームデザイナーとして見た時、変えるべき時が来たと考えたのです。MMORPGでは、特にゲームサイクルと呼ばれるゲームデザインの根幹に該当しそうな部分が重要なのですが、ここに大きく手を入れて変えたいと考えています。

 メジャーアップデートでは急激すぎて、皆さんが準備をするタイミングもないし、とんでもない工数がかかってくるので難しい。でも計画し、議論をし、概要を作り、仕様を決め、チーム全体で開発を進めていかなければそこには到達できません。例えばミラージュプリズムの仕様変更などは、やろうと決めたら割とすぐにできることなので、開発工数やQAが間に合うものは、メジャーアップデートでもどんどんやっていくことにしました。カララントについても、僕たち開発チームですらカバンの中がカララントでいっぱいなのだから、そろそろどうにかしたいと。専用UIを作るとか色々なアイデアが出たのですが、専用UIを作るくらいならまとめたほうが早く、わかりやすいということになりました。そういったことをありとあらゆる方面に適用しています。

 いまお見せできているのはメジャーアップデートの範囲だけですが、今後色々な発表の中では巨大なアップデートの中でしかできないこともお見せしていく予定です。そこはまずはファンフェスを楽しみにしてほしいです。長くやっていると、もう変えなくてもいいというお声も当然あると思うのですが、前進こそが発展を生むと思っていますし、我々自身にとってもチャレンジが必要です。思い切ってやって、またついてきてくださいと皆さんにお願いした方が、ゲームとして面白いと思うのです。

――最後にファンへのメッセージをお願いします。

吉田氏:パッチ7.5で7.xシリーズはフィナーレを迎え、物語はポジティブに、そして劇的に変化しようとしています。かつての「ダラガブ落下」の時のように、現実のファンフェスとゲーム内の物語がリンクする「今しか味わえないライブ感」を大切にしています。
 安定して品質の高いものを常に提供していくためにはワークフローの整備や定型化はとても重要なことだと思っています。ただ、やりすぎると飽きにもつながってくるし、予測範囲内に収まってしまいます。今後の発表やその内容はかなり振り切っているので、ぜひこのライブ感を楽しんでほしいです。

 パッチ7.5は期間は少々長めではありますが、そのぶんコンテンツも豊富に盛り込んでいます。まずは純粋にプレイを楽しんでいただければ幸いです!

――ありがとうございました。

※本インタビューは最終実装内容の確定前に行われたものであり、実際のリリース時点で内容に変更が生じる可能性があります。