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スクエニ、2026年3月期第2四半期決算資料を公開。あわせて特別損失の計上および通期連結業績予想を修正

グローバル戦略見直しによる海外組織再編のための特損あり

【スクウェア・エニックス・ホールディングス:2026年3月期 第2四半期 決算説明会資料】
11月6日 公開

 スクウェア・エニックス・ホールディングスは、2026年3月期第2四半期(中間期)の決算資料を11月6日に公開した。

 同社によれば、デジタルエンタテインメント事業のゲームにおいて、「キングダム ハーツ」シリーズの過去作3タイトルのSteam版等を発売した前年と比較して、新作タイトルからの売上が減少したことにより、前年同期比で減収となりました。一方で、開発費の償却負担や広告宣伝費が前年から減少したこと等により、前年同期の営業損失から黒字転換となりました」とのこと。

 また、MMORPG「ファイナルファンタジーXIV」については2024年に拡張パッケージ「ファイナルファンタジーXIV: 黄金のレガシー」を発売したものの、2025年は落ち着いた売上となり減収減益になったという。他にも、各プラットフォームで展開するゲーム、出版事業においても減収減益となったことが明かされた。

 今回の決算では併せて、特別損失の計上と通期連結業績予想修正も行なわれた。特別損失について同社は「海外市場の重要性が一層高まるなか、トランスメディア展開の進展や市場のデジタルシフト、さらにAIの加速度的な進化といった環境変化に対応するため、開発およびマーケティングの業務プロセスを抜本的に見直す必要があると判断いたしました」として、「デジタルエンタテインメント事業の開発体制及びグローバルで統合されたマーケティング戦略を推進するために海外組織全体の在り方を見直し、より効率的かつ柔軟な組織運営を実現するための再編」を行なう模様だ。

 同再編に伴い同社は、特別損失として2026年3月期第2四半期会計期間に約98億円の組織再編費用を計上しており、2026年3月期第3四半期会計期間以降には特別損失として約20億円を計上するとしている。

 今回の特別損失に伴い「親会社に帰属する当期純利益は前回発表予想を下回る見込み」とのこと。ただし、売上高、営業利益、経常利益に関しては前回発表予想からの変更は無いとしている。また、配当についても前回発表予想(中間配当:1株当たり18円株式分割考慮後)、期末配当:同25円(株式分割考慮後)から変更はないという。なお、株式分割を考慮しない場合の1株当たり配当は、中間54円、期末75円となっている。

□「2026年3月期 第2四半期 決算説明会資料」