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縦持ちのベルトスクロールアクション「追憶の青」を体験

元スクエニ安藤氏絶賛! 「ありそうでなかった」スマホゲームが登場

9月17日~20日 開催(17、18日 ビジネスデー)

会場:幕張メッセ

入場料:当日 1,200円(税込)

グリーブースの様子

 TGS 2015におけるグリーブースは、スマートフォン用ゲームの開発スタジオ「Wright Flyer Studios」を出展の中心に据えた出展を行なっている。ブースの基調色は毎年恒例だった白ではなく黒へと変更され、主力タイトルである「消滅都市」や新作「追憶の青」といったスマホタイトルを打ち出している。

 本稿では新作としてプレイアブル出展されていた「追憶の青」について体験してきたので、こちらをお伝えしていく。また9月17日に実施された「追憶の青」紹介ステージの内容もあわせてご紹介する。

【「追憶の青」プロモーションムービー】

その他Wright Flyer Studios新作タイトル

【「武器よさらば」PV】
「萌えはもうええ」という思いのもと開発されている「燃える」近未来アクションRPG
【ガーディアンクラッシュ】
5対5で対戦する、3Dバトルアリーナゲーム

「簡単爽快」とは一味違う横スクロールアクション!

縦持ちでもしっかり遊べる2Dアクションゲーム
オーソドックスでありながら、作りこまれた印象のタイトル

 「追憶の青」は、スマートフォンを縦持ちでプレイする2Dベルトスクロールアクション。操作はタップで攻撃、スワイプで移動、フリックでステップ移動とジャンプを行なえる。タップは連続で行なえば連続攻撃が繋がり、また画面にあるスキルボタンを押せばさらに攻撃がつながっていく。

 アクションゲームの基本的な操作は網羅されており、これらは指1本の操作で完結するようになっている。また戦闘中は随時キャラクターの交代が可能で、敵や状況に合わせて剣士、魔法使い、格闘家などと切り替えていける。

 TGS 2015版では通常モードと上級者モードの2つからステージを選択可能で、最後に待つボス戦までがプレイできる。プレイしてみると、スマートフォン用アクションで主流の「簡単で爽快!」といった方向性とは少し異なり、ザコ敵であっても突っ込むだけではなかなか倒せないようになっていた。

 敵の攻撃パターンをしっかり見極め、回避をしつつ隙を突いてコンボを決める、という攻撃が肝要で、「簡単爽快」アクションに比べると難易度は上がるが、しっかり決まればその分の手応えを感じられる。またボスはさらに強力な攻撃を繰り出してくるが、攻撃の構えに入ると攻撃範囲が地面に赤い枠で表示されるので、これが回避のサポートになる。

 縦画面になることで敵の動きが見にくくなるかなとも思ったが、慣れれば問題ないレベルでプレイできる。2Dアクションゲームらしいゲームシステムになっているので、スマホゲームの新たな展開として注目しておきたいタイトルだ。

 なお本作のイメージイラストは天野喜孝氏、サウンドは「タクティクスオウガ」などのベイシスケイプ岩田匡治氏、シナリオは「テイルズ オブ」シリーズなどのRomanceworkが担当している。配信は今冬予定で、近日クローズドβテストが実施される予定。

期待を込めて、安藤武博氏が「追憶の青」に突っ込む!

グリー「追憶の青」エグゼクティブプロデューサーの井坂友之氏
シシララ代表取締役社長でゲームDJの安藤武博氏
ファミ通App編集部担当編集長の笠井正彦氏

 9月17日に実施された「追憶の青」紹介ステージでは、グリー「追憶の青」エグゼクティブプロデューサーの井坂友之氏、ファミ通App編集部担当編集長の笠井正彦氏、そしてシシララ代表取締役社長でゲームDJの安藤武博氏が登壇した。

 安藤氏といえばスクウェア・エニックスで「ケイオスリングス」や「拡散性ミリオンアーサー」などヒット作を手がけ、またその忌憚のない喋りで有名なゲームクリエイター。現在では独立しており、今回は肩書を「ゲームDJ」としての登壇となったのだが、ゲームプロデューサーとして経験豊富な安藤氏は「追憶の青」へ対する意見をバンバン述べ、井坂氏が応えていくというステージになった。

 ゲームの概要は上記のとおりだが、本作に触れたという安藤氏は「片手持ちのベルトスクロールアクションで、しかもここまでリニアに動くものは今までなかった」と開口一番に賞賛し、本作への期待を語った。

 ステージでは井坂氏がデモプレイを行なっていったが、安藤氏は途中でも「プレイできるキャラクターの種類は?」、「マルチプレイは?」、「チャット機能は?」と矢継ぎ早に質問。これに井坂氏はプレイできるキャラクターは100体ほどいること、マルチプレイは最大3人の協力プレイがあること、チャット機能は入っており、定型文のほか自由投稿も可能であることを話した。

 安藤氏は「100体作るのは大変」、「実はチャット機能は入れるのが難しい。技術力の高さがわかる」と驚いた様子で、「これってありそうでないものの集まりですね」と絶賛だった。

 なお縦持ちである理由は、井坂氏に「スマートフォンは縦持ちのハードである」という意識があったため、こだわった部分だという。

 ステージイベントはニコニコ生放送でも中継されており、安藤氏もコメントを随時見ながらの進行となったが、コメントには特にあれはどうなっているのか、これはどうなっているのかという、本作の機能や内容に関する質問が多く寄せられた。

 「プレイすることを前提として、機能や内容について議論が起こるのは、本作が“ゲーム”である証拠。“ソーシャルゲーム”ではこうはならない」と意見を述べると、「最後の2、3カ月でゲームはガラリと変わる。この段階でちゃんと“ゲーム”になっているのだから、早く遊びたいけど、最後まで妥協せずにやりきってほしい」と井坂氏へエールを送った。

ゲームシステムだけでなく、重めの世界観、ストーリーにも注目しておきたい

(安田俊亮)