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「DARK SOULS III」のプレイデモを宮崎英高ディレクターが解説

PS4/Xbox One対応でスケール感アップ! 武器ごとのアクションが特徴的に変化

会期:6月16日~6月18日(現地時間)

会場:LA Convention Centre

 E3 2015で初公開された暗黒のハードアクションRPG「DARK SOULS」シリーズ最新作「DARK SOULS III(ダークソウルIII)」。デビュートレーラーではその世界のイメージを伝える程度に留まっていたが、今回会場ではプレス向けのプレゼンテーションが実施された。

 プレゼンテーションを行なったのは、開発元フロム・ソフトウェアの取締役社長であり「DARK SOULS III」ディレクターの宮崎英高氏。プレゼンテーションではゲームプレイデモが公開され、実際のプレイを元に本作の概要が説明されていった。

【DARK SOULS III デビュートレーラー】

「美しい終末世界」を表現。武器ごとに使い勝手も変化

「DARK SOULS III」ディレクターの宮崎英高氏。ちなみに「Bloodborne」は「やりたい放題やった作品」だそうだ
死の香りが充満する恐ろしくも美しい世界。PS4/Xbox Oneならではの表現、探索マップのスケール感アップに期待だ

 今回プレイの場所となったのは、「Wall of Lodeleth」と名付けられた城。目の前には巨大な城がそびえており、そこまで続く建物も探索の対象となっている。

 画面を見ると、空が黄色く染まっており、いかにも「DARK SOULS」らしい終末世界が描かれている。そこには灰がチラチラと舞っており、雰囲気を盛りたてる。木の上には死体が突き刺さっており、その下には一心不乱に祈りを捧げる亡者、また巨大な龍の死体も横たわっている。良く見れば、どうやら灰の発生源がこの龍であるらしいこともわかる。

 グラフィックスとしてはこの風に舞う灰の表現であったり、動的な光源、服の表現などに力を入れることで、単に暗いだけではない、終末世界でありながら「枯れた美しさ」の表現を目指しているという。

 さて肝心のゲーム内容だが、「DARK SOULS」の持つコンセプトと達成感の高い内容、またゆるい独特のオンラインシステムはしっかりと継承していくとした。シリーズ初のプレイステーション 4、Xbox One世代対応ということで、作品の特徴である立体的な探索マップのスケールはより増しているそうだ。

 ストーリーとしては、「DARK SOULS」のボスキャラクター「薪の王」が蘇り、プレーヤーが彼を殺すまでの物語が展開される。また「主に祈る」という行為が作品のキーポイントであり、ゲームとしても、物語のテーマとしても関わってくるという。

 一方で、宮崎氏が新しい要素として強調したのは、「アクション」の進化。これは武器ごとのアクションに特徴があるというシステムのことで、ロングソードなら剣を振り上げて敵の盾を弾く攻撃が可能で、特大剣のグレイトソードなら前に踏み込んでその重さを活かして剣を振り下ろす(イメージしているのは「ベルセルク」のガッツだという)など、武器によって扱い方が変わるようになった。

 このほかにもデモ内ではショートボウとシミターを披露。速射性に優れたショートボウはステップから間を置かずして矢を放つことができ、両手持ちの剣シミターは回転斬りを放って集団戦に威力を発揮するようになっている。「DARK SOULS II」ではショートボウとロングボウの違いはパラメーターと攻撃速度の違いだけだったが、今回はモーション自体に特徴を出すことで、使い方の幅が広がっているという。なおロングボウはしっかりと立ち止まって射つような感じになるとのことだ。

 プレーヤーキャラクターの動きは全体的に素早さが増しており、ストレスのないアクションを可能にすることで、強敵に対して「全力で挑んでもらう」ことが目指されている。

「殺す気満々」の仕掛けも満載! 継承と変化の第3作目

龍のブレス、甲冑騎士の一撃など、「殺す気満々」の状況・仕掛けは相変わらず。理不尽さも含めて楽しみたい

 デモプレイでは、暗闇で松明を灯す場面、背中から突然襲ってくる亡者(いわく「プレーヤーを殺す気満々の仕掛けはたくさんありますのでご安心ください」)、パリィやバックスタブといった攻撃、篝火を灯すことで拠点になるなど、おなじみの状況やシステムが見られた。

 さらにプレイを進めていると、突然空中から龍が現われて炎をブレス、辺りが一面炎の海と化す……という場面もあった。これも「最初の城で龍を出してプレーヤーを殺す」という宮崎氏お気に入りのシチュエーションらしいのだが、今回はブレスを上手く利用することで、敵で埋まっていた通路が焼き払われて通れるようになる、というような仕掛けも確認できた。

 そしてデモの最後には、カットシーンが流れた後に巨大ボス「冷たい谷の踊り子」が登場した。「冷たい谷の踊り子」は細長くも歪んだ体躯をし、頭をヴェールに包み、ゆらゆらと揺れながら歩行する。いかにも不吉な動きをしているが、炎を纏う剣を持っており、剣を振るう度に地面が燃える。ある程度ダメージを与えれば「灰の剣」を取り出し、モーションを変えてくるという演出もある。

 プレイデモはここまでだったが、これらのほかにも本作で再び強くなった「騎士」の登場も見られた。剣を持つ騎士のほかにも槍を持つ騎士がいて、「出会っただけで緊張するような、コントローラーを持つ手に汗がにじむような」存在になっているという。攻略の糸口もよく観察すれば見つかるということなので、今作も根気良くプレイするのが良さそうだ。発売予定は2016年初期。「DARK SOULS」シリーズの快進撃はまだまだ続きそうだ。

「単体でも強い」という騎士。強敵になるようだ
襲い来る亡者。羽のようなものが背中から生えている
プレイデモで登場した「冷たい谷の踊り子」。特徴的なボスは数々登場するという

(安田俊亮)