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iOS/Android向け恋愛RPG「落桜散華抄」日本でのサービスが決定

濃いストーリーを描きたい! 台湾クリエイターの夢がついに実現

1月23日~27日開催

会場:Taipei World Trade Center

 台湾Chinese GamerがiOS/Android向けにサービスを行なっている恋愛RPG「落桜散華抄(らくおうさんげしょう)」は“日本向け”を意識した作品である。現在は台湾、香港でサービスを行なっており好評だという。日本でもパブリッシャーはまだ公開できないが、サービスを行なうべくローカライズが進行中だ。

 本作は昨年弊誌で取り上げている。プロデューサーを務めるChinese Gamerの劉哲魁氏が「日本のコンシューマゲームの様な濃いストーリーと、魅力的なキャラクターが登場するゲームを作りたい」という強い思いの元、自身が社内でスタッフを集め作成した本作は、ビジネス的に成功をおさめ、念願の日本でのサービスを行なおうとしている。

 今回は「落桜散華抄」の最新のアップデートと、劉氏が本作に込めた想いを取り上げていきたい。ストーリーとキャラクターへのこだわりを込めて作った、要注目の作品である。

日本のRPGに負けない濃いストーリーを! 伝奇ロマンと恋愛シミュレーションの融合

プロデューサーを務めるChinese Gamer劉哲魁氏
キャラクターは3Dで描かれているが、イベント用の2Dイラストもある

 まず「落桜散華抄」の基本的な情報を簡単にまとめていきたい。本作の舞台は現代の日本で、ストーリーのベースには“源義経と源頼朝の争いが現代まで続いている”という伝奇ロマンの物語がある。プレーヤーは義経と頼朝の戦いを引き継ぐ妖怪達や、歴史で暗躍してきた組織達と関わり合い、戦っていくというのが本作のメインストーリーである。

 メインストーリーはシリアスでハードでありながら、本作の見た目は、3Dグラフィックスで描かれたかわいらしい女の子と交流していくという“恋愛シミュレーション”タイプのゲームなのが面白い。本作には5人のヒロインが登場し、彼女たちとおしゃべりやデートなどを重ね好感度を上げていく。彼女たちの恋愛対象になるためにプレーヤーキャラクターは勉強したり、クラブに入りパラメーターを上げていかなくてはならない。

 舞台は日本の学園であり、ヒロイン達も「西園寺綾乃」や「平澤佳奈」といった名前の日本の女の子である。彼女たちとのやりとりはテキストであるが、イベントシーンでは「えっと、あの……」といった感じで短い日本語のセリフを話す。この音声は日本で展開する際は、日本の声優が声をあてる予定だ。

 この恋愛シミュレーション要素とともに、戦いを繰り広げるメインストーリーはカードバトルRPG風になっており、プレーヤーはイベントやガチャで様々なカードを入手していく。装備アイテムや、仲間となるキャラクター。妖怪とパーティを組み、敵と戦ってシナリオを進めていく。戦闘やガチャで得られたカードは合成することで、それぞれのカードを進化・強化できる。ここでは交流したヒロインも戦闘に参加する。ヒロインとの親密度が高まるほど、“運命ガチャ券”をもらえるチャンスが増え、より強いカードをゲットする可能性が高まっていく。

 本作は基本プレイ無料であるが、戦闘やデートなどのアクションをするのに行動力を消費するため、無課金では連続しての長時間プレイできない。課金アイテムを使えば行動力の補充や課金ガチャに挑戦できるというソーシャルゲームとしておなじみのサービス形態となっている。課金ガチャは季節限定のものもあり、年末に発売されたガチャでは、“当たり”がサンタ服を着たヒロイン達だった。

 現在のソーシャルゲームのトレンドを積極的に取り入れつつ、ストーリー要素や、恋愛要素、キャラクター性にこだわった作品なのだ。本作は香港で2013年9月、台湾で2013年10月にサービスを開始しており、APPゲームランキングで最高で2位になるほどの好評を博したという。

 今回改めてサービス中の「落桜散華抄」を見たが、開発中の者に比べ、特に女の子のグラフィックスがブラッシュアップされていた。恋愛シミュレーションでの交流や、探索マップ、戦闘時のフィールド表現などもリッチだ。ガチャも様々なものがあり、期間限定のガチャは華やかだ。日本でのサービスが楽しみな作品だ。

【落桜散華抄】
恋愛シミュレーションとカードバトルRPGを融合。一番の力を入れているのはシナリオで頼朝と義経の因縁が描かれるという
香港・台湾向けの紹介資料だが、日本語をふんだんに盛り込んでいる

新ヒロインは組織の秘密兵器の元気少女。意欲的に行なわれるアップデート

追加される新ヒロイン「早乙女葵」
パーティの上限が3人から5人となる
自分が推すヒロインの陣営に所属し、他勢力とのガチバトルを繰り広げる

 アップデートも積極的に行なっており、今回は今後の予定を聞くことができた。最大の目玉は“第6のヒロイン”の登場である。彼女の名前は「早乙女葵」で、ツインテールの元気な女の子。気さくで親しみやすい性格で、プレーヤーより1つ年下(プレーヤーは高校2年生)の従姉妹である。台湾・香港での実装は4月を予定しているとのこと。

 彼女は実は頼朝と義経の血を引き対立している一族の戦いを監視する組織“霊揀会(れいれんかい)”の一員であり、その強大な力から“秘密兵器”として育てられたため、これまで一般社会とほとんど接点を持たずに生きてきた。プレーヤーとの面識も過去に1.2度会った程度である。このためかなり世間知らずだ。能力は高く、学校にもすぐになじむが、戦闘時には巨大な黒い箱から大剣を取り出し戦う。見た目からは想像つかないような天才少女なのである。

 彼女はメインストーリーをかなり進めないと登場しないキャラクターで、能力が高く戦闘でも頼もしい仲間となるが、ある大きな運命が彼女を待ち受けている。その運命に彼女はどう立ち向かうか、プレーヤーは彼女とどう触れ合っていくかに注目して欲しいと劉氏は語った。この後も新たなヒロインは登場していく予定だという。

 早乙女葵は4月に予定されている大型アップデートの目玉だが、その前にも多数のアップデートが予定されている。1月末には「応援会」という要素が実装される。PvP要素であり、プレーヤーは5人のヒロインを応援する勢力のうち1つに所属し、他の勢力と戦っていく。戦いは3対3で、プレーヤーは自分のカードから最強のメンバーを選出、同じ勢力のプレーヤーキャラクターとパーティを組み、他勢力と戦っていく。

 この勢力争いはランキングとして常に表示され、1位の勢力はアイテムがもらえるなどの恩恵がある。手軽なキャラクター人気投票ではなく、プレーヤー達のやりこみ具合でヒロインのランキングが設定されるという要素はとてもユニークだ。

 また、同じく1月末に「ヒロイン達のエンディング」も実装される。本作はメインストーリーに加え、いくつかのサブストーリーがあり、中でもヒロイン達の恋愛シナリオは大きな魅力だ。今回、彼女たちの恋愛ストーリーがクライマックスを迎える。もちろん以降全くストーリーが追加されない、ということではなく、その後のストーリーも用意されているが、明確な“区切り”となるという。

 「落桜散華抄」はストーリーが最大の魅力であり、各ヒロインのシナリオも力が入ったものになっている。プレーヤーはヒロインの見た目と最初の印象から「このヒロインはこういう感じでストーリーが進むな」と予想するが、劉氏は必ずそれを裏切る要素を入れたという。そして明確な区切りを設ける、というのも劉氏のポリシーとのことだ。

 メインストーリーにもはっきりとしたエンディングを用意する予定とのこと。ちなみに、本作では全ヒロインのメインストーリーを攻略することが可能で、全てのヒロインのエンディングを見ると「スペシャルエンディング」を見ることができる。

 この他の要素としては、現在戦闘では主人公とヒロイン、そしてもう1人のキャラクターという3人構成だったのだが、5人構成が可能になる。これまでのシナリオの敵は3人のままなので、今まで苦戦していた敵にも勝てる可能性が増える。また、キャラクターのコストを下げる新合成システムも実装予定だ。

 戦闘のためのパーティを組むにはコスト管理が必要で、ガチャなどで強力なカードを入手できても、コストが折り合わず起用できない場合がある。コストの上限はプレーヤーキャラクターのレベルアップでアップさせることができるが、コストを下げれば組み込みやすくなる。パーティ上限も5人となる事で、難易度が下がるという。一方で今後のシナリオに関しては敵も5人の場合があるため、駆け引きはさらにディープになりそうである。これらの要素は4月のアップデート前に実装される。

 今回ゲームの説明を聞きながら、劉氏と様々な話をした。話をしていて何より楽しいのは、劉氏が「自分の目指すゲームを何としても作りたい、世に出したい」と願っているところである。劉氏は幼い頃から日本のゲームに親しみ、いつか日本のRPGのようなストーリー性の強い作品を作りたいと考えていた。日本でのサービスが決定した「落桜散華抄」は劉氏の夢を大きく前進させた作品である。今回はさらにインタビューで、劉氏の想いを取り上げている。合わせてお読みいただきたい。

【今後の新要素】
早乙女葵のイラスト。右は武器の設定
コスト減少システムと、応援団システム

(勝田哲也)