ネクソン、「テイルズウィーバー オフライン感謝祭 2012」を開催

7月25日にレベルキャップが265に。9月には「ルーンマスターシステム」が実装


2012年6月30日開催

会場:品川インターシティホール


 株式会社ネクソンは6月30日、品川インターシティホールにて、Windows用ファンタジーMMORPG「テイルズウィーバー」のオフラインイベント「テイルズウィーバー オフライン感謝祭 2012」を開催した。

 「テイルズウィーバー」は今年で8周年を迎える。韓国SOFTMAXとNEXONが開発し、2Dのクォータービューの画面となっている。複数のキャラクターが織りなす壮大なストーリーがセールスポイントで、現在では韓国以上に日本で人気が高く、日本先行でコンテンツが実装されている。

 前回のオフラインイベントはゲーム内のBGMの生演奏と、アップデート計画の紹介が中心だったが、今回は「マビノギ」のオフラインイベントの手法が取り入れられ、来場者は自分が普段遊んでいる7つのサーバーに分かれ、様々なクイズやミニゲームでサーバー対抗戦を繰り広げるというものに変更され、大きく盛り上がる楽しいイベントとなった。


【オープニングムービー】




■ 大きく盛り上がったサーバー対抗戦。質疑応答ではBOT対策などにも言及

ネクソン運用チーム山碕祐介氏
ネクソンマーケティングチームの佐野康行氏
声優の磯村知美さん
コンパニオンは、今回のために用意されたゲームキャラクターの衣装をまとって登場

 「テイルズウィーバー オフライン感謝祭 2012」ではネクソン運用チーム山碕祐介氏、ネクソンマーケティングチームの佐野康行氏、声優の磯村知美さんが司会を務めた。最初に今後の「テイルズウィーバー」のアップデートを紹介したが、この内容に関しては、後で詳しく紹介したい。

 今回のイベントでは、様々なクイズなどの“競技”でサーバー対抗戦を行なった。来場者は倍率が5倍以上だったという抽選で選ばれ、400名以上が訪れた。8年続いているタイトルなだけに、20代後半以上に見えるユーザーも多く、中には子供を連れている人もいた。女性の姿も多く、「テイルズウィーバー」のグッズを手に来場する人や、何人かは自作のアイテムを持ってきたりもしていたようだ。

 会場にはキャラクターイラストやグッズが展示され、来場者の人気を集めていた。来場者は“名刺”を渡され、この名刺に自分のキャラクター名を書いて、交流していた。また、競技の集計を行なうコンパニオンは、今回のイベントのために用意されたゲームキャラクターのコスチュームを着ており、イベント中はもちろん、終わった後は来場者の声に応え撮影会なども行なっていた。ゲームファンが集まるオフラインイベントは、こうした“仲間”ならではの独特の暖かさがある。

 各競技も趣向が凝らしてあり、これはネクソン側の“経験値”によるものだろう。○×クイズでは「クロエとティチエル、背が高いのはクロエ」というような、プレーヤーならば答えられる問題から、生産レシピや、フィールドのキノコの数に関するものなどもあり、問題は徐々に難しくなっていった。意外だったのが、「サーバー統合前のサーバー数は?」という問題。統合直前に1つ追加されたため、正解は18なのだが、17と答える人が多く、運営側はサービス問題だったはずなのに多くの来場者が間違ってしまった。サービス開始時から、ずっと17で続けてきただけに古参プレーヤーには新サーバーの実装時期があやふやになってしまったようだ。

 盛り上がったのが、「イラストパズルゲーム」。来場者それぞれにイラストパズルのパーツが配られており、これを合わせて1枚の絵にするというもの。絵柄は12種類あるが、サーバーごとの来場者の協力がなければ進まない。苦戦するチーム、スムーズに進むチームによって大きく差が出る結果となった。「お絵かき対決」は、サーバーで代表者を決め、1人に絵を描いてもらうもの。お題は「ゼリP交換所」という、マップ内のオブジェクトだった。「窓の位置」、「建物の形」、「建物に書かれた目の形」など詳細なチェック項目があり、どこまで細かく記憶してるかも試される。記憶が確かな人もあれば、ネタに走った人もいた。

 この他にも、「消費MPが多い順にスキルを並べる」、インクリスクロールを使った装備強化の「インクリ成功アイテムランキング」、本作のマスコットキャラクター「ゼリッピ」の種類をできるだけ多く書き出す、といったプレーヤー向けならではの問題が出され、会場では楽しげに相談しながら問題に取り組んでいた。優勝は「ミストラル」、2位が「モエン」、以下、「ゼルナ」、「エルフィンタ」、「トレネ」、「クロティア」、「ローゼンバーグ」という順位となった。順位に応じたプレゼントを決めるルーレットにも、工夫があり、こちらも盛り上がった。

 また、イベントの合間で行なわれた質疑応答では、「BOT、マクロを使う不正ユーザーに対する監視と対応の強化」、BOTの多いマップのリスト化、ユーザーの情報提供の更なる要請が語られた。また、アカウントハックに対しては、クライアントでのログインをWEBからの起動にすることでワンタイムパスワードと連携を行なっていくという。キャラクターのバランス調整に関しては、まず今後のアップデートを見てから、ということになっているという。

 一部のキャラクターのみ対応しているキャラクターの外見を変える「イメチェンマジック」に関しては、現在は拡張の予定はないが、検討していくという。また、要塞戦については開発チームと話し合っており、早ければ年内、遅くても来年には要塞戦のリニューアルを行なうそうだ。これに関連して、「ステータスのドーピング」についての言及もあった。過去にあったドーピングアイテムで強力になっているキャラクターが、要塞戦などのPvPでバランスに影響を与えているのだが、この対応に関しては現在も検討中で、新コンテンツ実装のタイミングで何らかの対策をする可能性があるとのことだ。

 質疑応答では明確な時期や回答が提示されないものもあったが、きちんとその問題を認識し、対応を予定していると明言するところに好感を持った。ネクソンのこれまでのオフラインイベントではこういった問題に言及しない場合もあり、ユーザーの不満になっていたところがあるが、運営側の“現場”がよりユーザーに近い姿勢を見せようという気持が前面に出ていたと感じた。応援したいところだ。

 全体的に、参加して楽しい、運営側が来場者を楽しませようという努力を強く感じさせるオフラインイベントだった。こう言ったイベントを、今後も多くのタイトルで、定期的に行なって欲しい。それと共に、できることならば、参加者を制限しない、できるだけ多くのユーザーが参加できるイベントも開催して欲しい。今後のネクソンのオフラインイベントに期待したい。


左は○×クイズ。中央と右がイラストパズルゲームで、来場者1人1人が持っているパズルのピースをできるだけ多く集めるというもの
記憶を元にイラストを描く。右はスキルをコスト順に並べる競技
ゲームの知識をとことん試すようなクイズも。右のルーレットは、キャラクターをボードに貼り付け、“当たり”の位置を選べる
会場入口にはイラストやグッズを展示。イベントの前後での交流スペースとなっていた




■ 3次スキルや、高レベルダンジョン実装。9月には念願の共有倉庫のあるルーンマスターシステムを

コンテンツの実装時期。7~8月分と書いてあるところは、7月25日に実装される予定だ
エピソード3の制作も発表された。今後もストーリーが充実していく

 アップデートは、7月25日に実施される。まず、レベルキャップがこれまでの255から、265に引き上げられる。「テイルズウィーバー」でのレベルキャップの引き上げは、オープンβテスト以来、初めてのこととなる。

 そして、「3次スキル」が実装される。3次スキルは通常攻撃やコンボを行なうことでゲージを溜め、ゲージを使用して発動させる“必殺技”のようなスキルとなる。3次スキルは約20種類用意される予定で、その中から2つを習得できる。3次スキルはレベル150から習得できるが、中にはレベル255でも入手が難しいものもあるという。

 ゲーム初期から企画されていた「属性システム」の実装も発表された。属性は、火、水、風、土、雷、光、闇の8属性となる。これらは専用のアイテムを通じて装備アイテムに付与でき、装備アイテムの属性値の合計が、プレーヤーキャラクターの属性値となる。またスキルも様々な属性を持つことになる。ダメージは対立する属性ではなく、モンスターが持つ同一属性値との差分で産出される。例えば、プレーヤーが炎属性100で、モンスターが70の場合は、差分30のダメージが増加する。敵の方が属性値が高い場合は、ダメージが減少することがあるという。

 そして「シオカンヘイム要塞」という高レベルダンジョンが実装される。「テイルズウィーバー」のアルミド大陸で最も大きいローゼンバーグ湖に浮かぶ幻の島・フォーレンスターを調査した探検隊は、たった1人だけ生き残り、“巨人”たちがこちらの世界を侵略しようとしていることを報告する。国王の妹「ジナパ姫」は、ローゼンバーグ湖の北部に前哨基地を建設、戦争の準備を進めた。プレーヤーはこの前哨基地からフォーレンスターへ出発、巨人達が待ち受けるシオカンヘイム要塞を攻略していくこととなる。

 シオカンヘイム要塞は7つのコンセプトによるダンジョンとなっており、マップ数は全44。中央の大広間から7つのそれぞれの場所に向かう。ダンジョンはMMO形式の一般フィールドとMOのボスマップで構成されている。シオカンヘイム要塞では、29体ものボスモンスターが待ち受けており、対象レベルはレベル250以上、レベルキャップ解放後のキャラクターが目指す最難関地帯となるようだ。シオカンヘイム要塞は7月25日だけでは全てが実装されず、9月から10月にかけて2次実装が行なわれるという。

 シオカンヘイム要塞の2次実装と同時期に実装されるのは、会場で拍手まで上がった「ルーンマスターシステム」だ。これは複数のキャラクターを育成することでルーンマスターレベルが上昇し、様々な恩恵が得られるというもので、プレーヤーの専用フィールドが作られ、今後キャラクター選択はこの画面で行なわれる。フィールドには種子を撒け、素材の採取も可能だ。そして最も嬉しいのは、これまで「テイルズウィーバー」ではできなかった、キャラクター同士の倉庫の共有化が可能となること。プレーヤーが最も望んでいたことが、ようやく実現するのだ。こちらの実装も9月から10月にかけてとのことで、プレーヤーには待ち遠しい要素だろう。

 さらに現在、「エピソード3」の制作が決定された。本作の原作小説である「ルーンの子供たち」に登場する“世界の果てにある月の島”を舞台として、「イソレット」という新キャラクターが登場するという。質疑応答では要塞戦のリニューアルも語られており、今後も「テイルズウィーバー」は様々なコンテンツが追加されていくようだ。


3次スキル、属性システム、260レベル武器を実装。キャラクターはさらに強力に
高レベル向けダンジョン「シオカンヘイム要塞」。29ものボスが待ち受ける。右下はユーザー待望のルーンマスターシステム
ルーンマスターシステムによるキャラクター選択画面から、新地域へ
シオカンヘイム要塞では強力なボスが待ち受ける

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(2012年 7月 2日)

[Reported by 勝田哲也]