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「ソードアートオンライン」とのタイアップ企画が6月12日からスタート
(2013/5/27 00:00)
「ソードアートオンライン」とのタイアップ企画が6月12日からスタート
ユーザー待望の新タイアップ企画の相手は、原作小説が770万部の大ヒットを記録し、アニメも多くの話題を呼んだ「ソードアートオンライン(SAO)」。オンラインゲームの中から出られなくなった主人公たちが、現実世界にもどるためにゲームを攻略していくというストーリーは、オンラインゲームと相性が良さそうだ。タイアップ企画では「テイルズウィーバー」の世界に現れたゲームデザイナーの茅場晶彦から依頼を受けたゲームキャラクターたちが、新しい仮想空間の運用試験に参加する。
仮想空間は下層、中層、上層、最上層の4つに別れており、それぞれのフロアーにはモンスターとギミックが隠されている。それらをすべてクリアするとフロアボスが出現する。サーバーの誰かがフロアボス討伐に成功すると、そのサーバーのプレーヤー全員が次のフロアに進むことができるようになる。原作と同様にサーバーのプレーヤー全員が力を合わせて攻略を進めていく仕組みだ。攻略難易度は上層にいくほど高くなる。
フロアには「SAO」の登場人物もいて、プレーヤーのサポートをしてくれる。その中の1人鍛冶屋のリズベットは、各フロアで入手した素材を渡すとタイアップ限定のアイテムを製作してくれる。もらえるアイテムは「アインクラッド編」、「フェアリー・ダンス編」のものが含まれるため、タイアップとしては最大の数となる。
イベント会場では「SAO」の主人公キリトのコスプレをした参加者も見かけた、ユーザーの中にもファンは多そうだった。それだけにタイアップが発表されると、客席のあちこちから歓声が上がって、椅子から飛び上がって喜んでいる人もいた。「キリトのような英雄を目指してがんばってください」と佐野氏も檄を飛ばしていた。
原作小説の作者ジョン・ミンヒさんが15年間の歴史と思いを語る
アップデート情報の発表後は、ジョン・ミンヒさんが舞台に立って、参加者に挨拶した。ミンヒさんは、1999年にソウルの小さなカフェでこのプロジェクトが始まった時に、もし今のような事があるかもしれないと言われたら笑っていただろうと、日本のファンと直接会えたことに対する喜びを語った。
ミンヒ氏は「テイルズウィーバー」の前身であるアバターサービス「4Leaf」の立ち上げから数えると、15年間もこの作品に関わってきた「私は最初の製作から今日に至るまでずっとこの世界と関わり、テイルズウィーバーがデビューした時の栄光も苦難も全部見守って参りました」とミンヒ氏。初期にミンヒ氏が手書きした世界地図や、「4Leaf」のスクリーンショットなど、懐かしい画像でその歴史を振り返った。
現在、原作小説「ルーンの子供たち」は日本、韓国、中国、台湾、タイなどアジア各地で翻訳されている。これまではゲームと小説はキャラクターと世界観のみを共有するパラレルワールドだったが、「新たに始まるエピソード3を通して、今までとは違った新しい試みを取り入れるタイミングではないかと思いました」。そこでエピソード3のテーマを「原作への復帰」として、今後は「ルーンの子供たち」と直接的なつながりを持つストーリーが繰り広げられることになった。
「ルーンの子供たち 冬の剣」で主人公ボリスとヒロインのイソレットはお互いに恋心を抱きながらも、最後は別れ別れになる。「そのことに不満を持っていた読者様は、今回のイソレット実装を期に私を許してくれるようお願いします」とミンヒ氏。今後は原作の膨大な設定を利用した骨太のストーリーテリングが見所となる。「エピソード3のために、今まで公開していなかった設定や裏話の多くを開発者に話しました。細かいところを原作に近づけるために、多くの開発者ががんばってくれています」という。
ただ、今後執筆される予定の第3部がそのままゲームに反映されるわけではなく、これまでの「テイルズウィーバー」のスタイルを踏襲した形のストーリーになる予定。「今まで平行線で進んできたテイルズウィーバーとルーンの子供たちが、同じ出発点で再会すると考えてください」とミンヒ氏。
長い間に開発者が入れ替わり、「もしかしたら私がテイルズウィーバーの始まった年から見守った最後のメンバーになるかもしれません。原作者という立場は、自分が生み出した作品から死ぬまで逃げることができません。だからいつも命がけで取り組まなくてはならないのです」と言いつつも、自分が生み出した作品が世界中のファンから愛され、10年以上の歳月を過ごしてきたことについては「テイルズウィーバーの特別な生命力は、私に前に進む力を吹き込んでくれるような気がします。自分で最初の息を吹き込んだ子供がここまで大きくなって、私を励ましてくれる存在になりました」と、原作者として長い時間を作品とともにしてきた人間ならではの思い入れを語った。