カプコン、PS3/Xbox 360「ドラゴンズドグマ」完成発表会を開催

ドラゴンの始祖と言われる伝説の存在「ウルドラゴン」を日本初公開


5月16日 開催



左から順に、伊津野氏、山本さん、真野さん、小林氏

 株式会社カプコンは5月16日、東京のラフォーレミュージアム六本木にて、5月24日に発売を予定しているプレイステーション 3/Xbox 360用オープンワールドアクション「ドラゴンズドグマ」の完成発表会を開催した。

 完成発表会には、小林裕幸プロデューサーと、伊津野英昭ディレクターが登壇。タレントゲストとして、山本裕典さんと真野恵里菜さんも登場した。小林氏は冒頭の挨拶として、「3年半の長い開発期間を経て発売、発表会が終わったら涙を流しながらおいしいお酒を飲んでいると思います」と述べた。

 発表会では、完成発表会用に用意された最新トレーラーの上映や、小林氏と伊津野氏によるゲームのプレゼンテーションが実施された。さらに、山本さんと真野さんを交えたトークショウや2人のキャラクターを使用したゲームプレイも行なわれた。

 また、発表会の最後にはアクセサリーブランドや新日本プロレスとのコラボレーションに関する情報も公開された。こちらに関しては、すでに掲載されているこちらの記事を参照していただきたい。

会場では、「ドラゴンズドグマ」の試遊コーナー、ならびに関連グッズの展示コーナーが設置されていた。関連グッズの展示コーナーでは、メルマガ会員として招待されたユーザーが足を止め鑑賞していた




日本で初公開となるモンスター「ウルドラゴン」

 ゲームのプレゼンテーションは、「『ドラゴンズドグマ』のコンセプト」をはじめ、「描きたかった『ドラゴンズドグマ』の世界」、「アクションへのこだわり」、「ポーンについて」という4つのテーマについて、小林氏と伊津野氏がそれぞれコメントする形式で進められたが、まずは、日本で初公開となるモンスター「ウルドラゴン」の情報をお伝えしていく。

 「ウルドラゴン」は、すべてのドラゴンの始祖と言われる伝説の存在で、ゲームではかなり先に進まないと出会えないという。「ウルドラゴン」との戦いでは、世界中のユーザーが力を合わせて戦ってダメージを与えていく。体力を減らしたユーザーにはボーナスがあり、そして見事トドメを刺した人は、ネットワーク上で石碑に名前が刻まれるなど名誉なことも含め、想像を絶するご褒美が与えられるようだ。

 また、世界に1体ずつしか存在しない「ウルドラゴン」だが、一定期間で死ぬようにバランス調整されており、宝くじに当たるような確率ではなく現実的な確率で、すべてのユーザーが討伐できるようになっているという。そして、討伐すると初代、2代目、3代目というように新たな「ウルドラゴン」が出現する。


コンセプトやアクションなど、4つのテーマに沿って「ドラゴンズドグマ」の魅力を紹介してくれた小林氏と伊津野氏
「ドラゴンズドグマ」のTシャツを着て登場した山本さん。ゲームが好きで、オフの日はずっとゲームをしているという。真野さんは魔術師をイメージした衣装を着て登場。「小さい頃からゲームが好きです。『ドラゴンズドグマ』は映像を見せて頂いたのですが、とても迫力があり気づいたら虜になっていました」とコメントしてくれた

 「『ドラゴンズドグマ』のコンセプト」については、約4年前に小林氏と伊津野氏が話し合って決めたようで、日本だけでなく世界中のユーザーに楽しんでもらうために、ハイファンタジーの世界を冒険できるゲームにすることになったという。「ドラゴンズドグマ」は、伊津野氏が7つくらい考えた新規巨大プロジェクトのうちの1つだという。

 そもそも、本格ファンタジーにしようと決めたのは、伊津野氏が中学生くらいの時に出会った「ゲームブック」に触れたことがきっかけになっているらしく、伊津野氏は「ページをめくるとゴブリンがいると思うと怖くてめくれないというドキドキした感触を、現在のハード技術を使って実現したかった」と語り、過去の体験が「ドラゴンズドグマ」の誕生のきっかけとなったことを明かしてくれた。

 「描きたかった『ドラゴンズドグマ』の世界」では、伊津野氏が「すべての事に対してリアクションがあるからそこで何か行動を起こしたくなったり、そこにあるものに触れたくなるという感覚を描写したかった」と語り、それを受けて小林氏が「夜は先が見えなくて危険だとか、すごく遠くに巨大なモンスターが居るとか、そういう感覚をリアルに感じて欲しい。遠くに居るモンスターには、実際にそこに行くと遭遇できる、遠くにある塔にはそこにたどり着くと入ることができることがオープンワールドであることの意義だと思う」と述べた。

 アクションへのこだわりでは、コマンド選択式のRPGなど様々なタイプのRPGで積み上げてきた固定観念をいったん取り払い、カプコンの得意なアクションゲームのルールを全部盛り込みつつ、MP(マジックポイント)やモンスターの弱点は必要なのかという根本的な部分を見直しながら、アクションに関わる要素を作り込んだという。

 ポーンについては、「ドラゴンズドグマ」の世界に存在する種族として、見た目は人間だが、感情が希薄で死んでも生き返るという人間とは異なる部分もある存在だという。伊津野氏は「自分の冒険を楽しみたい、でも人とは繋がっていたいという気持ちを満たすのがポーンだと思います。ポーンを交換できるようにすることで、ユーザー同士の関わりが持て、ストーリーを自由にすることができました」と述べている。

 ゲームのプレゼンテーションでは、実機を使用しゲームに登場するモンスター「イービルアイ」との戦闘シーンも公開された。開発スタッフが実際にプレイし、小林氏と伊津野氏がそれを見ながら、イービルアイとの戦い方を簡単に説明していった。

 伊津野氏によるとイービルアイは、最高クラスの魔法生命体で長い触手と大きな目を持ち、物理攻撃や魔法攻撃をほとんど受け付けないモンスターだという。さらに、あらゆる状態異常を引き起こす、光線を目から放つようだ。


物理攻撃や魔法攻撃をほとんど受け付けない「イービルアイ」。開発スタッフがポーンを引き連れて挑んだが、リハーサルではうまくいっていたようだが、本番では緊張からかうまく立ち回れず全滅の危機に……

芸人ポーン隊からの応援メッセージも上映された芸人ポーン隊が公式ポーンとして5月24日より配信されることが決定

キャラクターエディットで作った、真野さんと山本さんがゲームに登場。真野さんにはエディットの最終調整をしてもらい、できあがったキャラクターがポーンとして覚者である山本さんのキャラクターと一緒に街を散策した

発表会の最後には小林氏より、TVCMの放送が5月17日より開始されることや、公式コミュニティサイト「ポーンコミュニティ」よりポーン情報紙「THE GRAN SOREN TIMES」の発行が決まったこと、iOS/Android用アプリ「ドラゴンズドグマ情報通ガイド」が無料配信されることが紹介された

(C)CAPCOM CO., LTD. 2012 ALL RIGHTS RESERVED.
Amazonで購入

(2012年 5月 17日)

[Reported by 中野信二]