G-Star 2010レポート

【G-Star 2010】SCEK、Microsoft Koreaブースレポート
PlayStation MoveとKinectの体感型ゲームに夢中!
「Gears of War 3」の体験レポートもお届け



11月18日~21日開催

会場:釜山国際展示場(BEXCO)

入場料:大人4,000ウォン(前売り2,000ウォン)
学生2,000ウォン(前売り1,000ウォン)


 G-star2010では、E3や東京ゲームショウと同様にPlayStation MoveとKinectの直接対決となった。SCEKは韓国で9月15日に発売したPlayStation Moveのタイトルを数多く出展、一方Microsoft Koreaは11月18日に発売したKinectと対応タイトルをピンポイントで出展した。

 SCEKはPlayStation Move対応タイトルだけでなく、「グランツーリスモ5」を筆頭とした最新PS3タイトル、3D対応テレビでの3D立体視ゲーム、PlayStation Networkタイトルなど多彩なタイトルを出展していた。

 対するMicrosoft KoreaはシンプルにKinectと新作タイトルを出展。新作タイトルでは「Gears of War 3」のアジア初出展が目玉といえる。対照的な2つのブースの模様を紹介していきたい。



■ SCEKのアピール要素はPlayStation Moveと3D立体視

ブースでのPlayStation Move体験コーナーは2階建てに。窓が大きく、会場からプレイしている人の姿が見える
PlayStation Moveを両手に3D立体視でゲームプレイ

 SCEKは10台以上のコクピット型試遊台で「グランツーリスモ5」を展示、SCEKのタイトルは最近はローカライズタイトルが減っているとのことだが、韓国版で出展されていた。かなりの人気で、プレイ待ちの行列ができていた。

 ブースで目を引くのがPlayStation Moveの体験コーナーだ。2階建てになっていて、様々なタイトルが試遊できる。コーナーは窓を大きく開けた開放的な作りになっていて、遊んでいる人の姿が外からでもはっきり見える。タイトルとしては、「SOCOM4」、「Virtua Tennis 4」、「スポーツチャンピオン」、「TIME CRISIS RAZING STORM」、「HEAVY RAIN 心の軋むとき」、「無限回廊 光と影の箱」、「フリフリ!サルゲッチュ」など実に多彩だ。

 PlayStation Moveの試遊コーナーでは、まず画面の前に立ち、Moveのコントローラーを認識させ、プレイ開始。各タイトルにはサポートスタッフがついていて、丁寧にゲームの遊び方を説明していた。ボクシングゲームの「THE FIGHT」などはプレーヤーは真剣に画面に向かってパンチを繰り出していて、シンクロしている感じが楽しい。友達と一緒にプレイしたり、1人がプレイしているときに、もう1人が声援を送っていたりと、様々なスタイルでゲームを楽しんでいた。

 「みんなのゴルフ5」、「絶体絶命都市4」、「KILLZONE3」、「RIDGE RACER7」など3Dに対応しているタイトルは、3Dテレビでの試遊台を設置しており、来場者は3Dメガネをかけてゲームプレイが楽しめた。「THE FIGHT」などはMOVEと3Dに対応していて、3Dメガネをかけ、MOVEを振る姿は少し近未来的な雰囲気がある。

 この他にも「ガンダム無双3」や「VANQUISH」、「NBA2K」などの最新タイトル、DLCタイトル、そしてPSPと多数の出展を行なっていた。今回、SCEKは会場でのハード・ソフトの予約受付を行なっており、「モンスターハンターポータブル3rd」のPSP同梱版の100本限定の予約はあっという間に埋まり、「グランツーリスモ5」のPS3同梱版もかなりの予約数だという。

 SCEK広報担当者によれば、PS2の時と比べ、サードパーティーのローカライズタイトルは減っていたが、「ファイナルファンタジーXIII」はローカライズタイトルとして高い人気を獲得した。この好評により「ウイニングイレブン2011」など今後はローカライズは増やしていくという。韓国では、「アンチャーテッド 黄金刀と消えた船団」、「GOD OF WAR III」、「HEAVY RAIN」といったタイトルに人気が集まり、PS3の人気が上がっている。特に「GOD OF WAR III」の人気が高かった。韓国のユーザーはアクションゲームを好む傾向があるとのことだ。

 今後の方針については「SCEKはこれからユーザーにPlayStation Moveと3D立体視をアピールしていく予定だ」と語ってくれた。試遊台を内部にセットし、停車すればそのままPlayStation Moveと3D立体視の体験コーナーになるバスを2台用意し、韓国中を回ってアピールを行なっていくという。また、大手通信会社KTと協力し、PS3で「Live IP TV」という韓国の放送が見られるようにもしている。KTが作るテレビドラマではPS3が小道具として登場し、ドラマの長い尺でPS3が写ったりと、他の国ではあまりないアピールも行なっているとのことだ。


PlayStation Moveではコンテンツによりプレイする姿勢は大きく異なる。コントローラーの可能性の大きさを感じさせる
3D立体視でのゲームプレイもSCEKが力を入れていく要素だ。ユーザーの興味も強かった
「グランツーリスモ5」のユーザーの期待度も高い。最新タイトル、ダウンロードコンテンツ、PSPなどSCEKブースは非常にたくさんのタイトルを出展していた



■ 発売直後のKinectを出展。手足を振り、体を傾けプレイに熱中

Microsoft Koreaのブースはシンプルだ。入り口からはKinectのタイトルしか見えない
イベントスペースでは積極的にKinectのデモを行なっていた

 Microsoft Koreaは8本のKinect対応タイトルと、3本の新規タイトルというシンプルな出展を行なっていた。ブースの中央はホールにして、囲むようにKinect対応タイトルの試遊台を置き、「DANCE CENTRAL」は別コーナーで大きく取り上げていた。

 どのタイトルも人気が高く、プレイしている人を興味津々で見つめる人も多かった。特に人気を集めていたのは「DANCE CENTRAL」と「KINECT SPORTS」。「KINECT SPORTS」は韓国でのサッカー人気を裏付けるかのように、サッカーのフリーキックをプレイする人が多かった。

 エクササイズを行なう「YOUR SHAPE FITNESS EVOLVED」は皆の前でポーズを取るところがハードルが高いようで、並ぶ人が少なめだったが、「おまえやれよ」、「恥ずかしいから嫌」という感じで列の前で体を押したりしているカップルも見られた。ノリノリでプレイしている人はギャラリーからも拍手されたり、明るく楽しい雰囲気だった。

 ブース外側では「Call of Duty: Black Ops」、「MARVEL VS. CAPCOM 3」、「Gears of War3」のタイトルを試遊することができた。「MARVEL VS. CAPCOM 3」は東京ゲームショウで出展されたバージョンが出展され、「Gears of War 3」はE3で出展されたバージョンだった。

 Microsoft Koreaでは「FableIII」や「Halo:Reach」などのファーストパーティーのものはローカライズを行なっており、セカンドパーティーのソフトは韓国語版マニュアルでソフトは英語版や日本語版で発売されることが多いということだ。

 Kinect対応タイトルでは「KINECT SPORTS」が好評だ。販売本数は非公開だが、ネットコミュニティーでは「発売前はセンサーの感度に不安を感じたが、認識性能が高く驚いた」といった好意的な反応が多いという。

 ちなみに日本のマイクロソフトは「Kinectをプレイするには6畳以上の部屋の広さが必要」とアナウンスしているが、韓国では1人暮らしの人が少なく、家族である程度の広さを持つ家に住む人が多いという。また、Microsoft Koreaは「Kinectは家族向け」というイメージでアピールしていくため、プレイするスペース、という点では心配していないとのことだ。Kinectは日本でも良い滑り出しを見せているが、韓国では日本以上の反応が期待できそうだ。


体を傾け、ジャンプし、手を振り回す。Kinectは全身を使った操作が魅力だ
画面に向けてポーズを取ったり、面白い動きも。わくわくした表情でなら部費と、友達に誘われて物怖じしてしまう人など、プレイ待ちに並ぶ人の表情も豊かだった



■ 巨大な植物のような新ローカストが登場。Beast modeは“生き残るための戦い”が鍵に!?

Microsoft Koreaブース外側では「Call of Duty: Black Ops」、「MARVEL VS. CAPCOM 3」、「Gears of War3」のタイトルを試遊することができた

 今回出展されていた、「Gears of War 3」はシングルプレイで短いステージと、敵であるローカストでプレイできる「Beast mode」を体験できた。シングルプレイでは、主人公マーカスは敵の襲撃のまっただ中から始まる。敵に囲まれ、四方八方からの攻撃を受ける中、生き残るための戦いを繰り広げていく。

 ローカストは容赦なく味方を倒していく。死体の腕を引きちぎり、棍棒のように振り回すローカストといった、激しいシーンが多い。敵は耐久力が高く、弾を当ててもなかなか倒れない。味方の武器が近くに落ちており、おなじみのチェンソー付きマシンガンもある。敵に近づき回転するチェンソーの刃を押しつけ切断すると敵を早く殲滅できた。

 周りの敵を一掃すると、突然地面が揺れ、巨大な木が地面から生えてくる。幹の部分からこぶが膨らんで、はじけると共に敵が出てくる。この植物とも生物ともつかないローカストと戦いつつ進んでいく。幹そのものがローカストの上半身に変わり蛇のように体をくねらせて攻撃してくる敵もいる。さらに進むと、全身から触手をはやした、巨大なローカストが出てくる。こちらの攻撃をものともせずに触手をうごめかせながら突進してくる。

 こちらは、攻撃が効かず逃げるしかない。仲間の陣地に逃げ込み扉を閉めると同時に、味方のレーザー砲撃が巨大ローカストを射抜く。しかしその攻撃でもローカストは死なない。巨大ローカストは全身から上がる黒煙をものともせず、威嚇の叫びを上げる。その顔がアップになって、シングルプレイは終了する。

 Beast modeでは、標準的な体型をしたローカスト「Wretch」、巨大な体躯と件を持った「Butcher」、小さな体を持つ「Ticker」の3種類から1つを選ぶ。ステージは廃棄された住居だ。プレーヤーはローカストとなって、人間と戦っていく。人間は物陰に潜み、マシンガンやショットガンで攻撃してくる。敵の攻撃をいかにしのいでいくかが目的となる。

 こちらの武器は接近戦のため、なかなか難しい。耐久力の高いButcherでも複数の敵に囲まれるとあっという間に倒されてしまう。ステージをクリアするためにはルートを工夫したり、試行錯誤が必要だと感じた。Tickeの攻撃は「自爆」であり、攻撃力は高いがこちらも同時に倒されてしまう。クセの強いキャラクターをどう使いこなすかが鍵になるモードだと感じた。


シングルプレイでは植物のようなローカストが登場。中盤からは倒せない無敵のローカストを相手に逃亡する展開に
ローカストでプレイできるBeast mode。敵の攻撃が強烈で、難易度が高かった

(C) Sony Computer Entertainment Inc. (c)2010 Microsoft Corporation.

(2010年 11月 21日)

[Reported by 勝田哲也]