スクウェア・エニックス、DS「ブラッド オブ バハムート」
合成システムと登場キャラクター、巨獣シヴァなどを紹介


発売日:未定

価格:未定


 株式会社スクウェア・エニックスは、ニンテンドーDS用マルチプレイRPG「ブラッド オブ バハムート」を発売する。発売日と価格は未定。

 「ブラッド オブ バハムート」は、創造神バハムートの命の塊により生まれた世界「アルタイル」を舞台にしたRPG。「巨獣」の上で暮らす人々に降りかかった争乱を解決すべく、主人公のイブキたちが冒険を繰り広げるというもの。今回は、新たな登場人物、アイテム合成のシステム、そして主人公たちが戦う新たな巨獣たちを紹介する。



■シヴァ族 「神子(みこ)の国」

 女神を讃える神の御子――捧げる祈りは誰が為に。

 シヴァの玉座の中に居を構えていたシヴァ族は、神託を授かる能力を持つという“巫女”を中心に、選ばれし神官たちによって統治されていた。

 極寒の地であるこの場所に人が住めるのは、眠りしシヴァが冷気を制御しているおかげだと伝わっている。神の怒りに触れようものなら、国は一晩で氷塊と化すと人々は畏れ、巫女を通して伝えられる女神の“心の声”に従って生きてきた。

 しかし近年は、巫女は形骸化し、国は神官たちが我が者顔で治めているのが実態である。そして、その事実を知りながらも、慣習に従わなければ暮らせない人々に反発を覚える若者も増えているという。





■キャラクター紹介 リュマ(シヴァ族)

 時代に逆らう旅の途上、飄々とさすらう風。故郷シヴァを離れ、世界を旅する自由人。慣習に縛られた祖国シヴァを抜けだし、広い世界を見るため旅をしている。本来、シヴァ族の髪は透明感のあるブルーであり、服装も織物が主流であるが、彼は髪を染め、異国の装飾を身にまとう。

 風のように飄々とした性格で、細かいことや堅苦しいことを心底嫌う。新しもの好きで、旅の途中で手に入れた“機械銃”も役に立つからではなく、ただ新しいから手に入れたものである。そんな彼が、なぜイブキの義勇隊に参加するに至ったのか。理由を尋ねても「巨獣に愛用の服を汚された腹いせにね」などと煙に巻く。斜に構えたその瞳が知る、シヴァの神秘の真相とは――。

 バトルでの信念は「危うきに近寄らず」で、後方サポートが得意。得意技は、拡大スコープで巨獣を狙い打つ「スナイプ」、身代わりのカカシで巨獣を誘う「カカシ」、氷属性の爆発を起こす弾を撃つ「フリーズボム」など。小型モンスターに囲まれると弱いので、立ち回りには注意が必要。





【物語のバックグラウンドと世界観】

■悲しみに彩られた戦士たち――
 巨獣との戦いに、救いを見出すのか。

 カモ――死に場所を求め、その拳は炎を掴む。

 巨獣戦争が始まり、イフリートが目覚めた。将軍カモ=オウガの率いるイフリート軍は、圧倒的不利な状況の中でも最後まで勇敢に戦い抜き、全滅したと伝えられていた。

 しかし、イブキが義勇隊を結成したところに、カモが姿を見せた。かつての猛将は「死ににきた」と告げ、作戦に応じることはなくひとりで戦い続ける……。最後の魂を燃やし尽くそうという彼の執念は、巨獣との戦いの果てに、どこに向かうのか。





■サンチャゴ――1000年の誓いを果たすために。

 1000年前。若きサンチャゴは、ミュスカという妻とともにフェンリルに挑み、一族の故郷を築き上げた。しかしフェンリルの牙にかかり、妻ミュスカは帰らぬ人となった。

 1000年の後、その手に再び武器が握られた。それはかつてミュスカが愛用していた槍。目覚めたならば、ワシはお前を討たねばならぬ。この手が……この身体が動く限り。





■リュマ――冷めた目が見つめるは失った愛。

 シヴァ族は、巨獣の声を神託として伝える能力を持つ“巫女”を中心に数多くのしきたりによって統治されていた。

 リュマの恋人、シキネはシヴァの巫女に選ばれた。巨獣は神じゃない、古い慣習に従うなんて馬鹿馬鹿しいと考えるリュマは故郷を捨て外の世界に出ようとシキネを誘うが、彼女の意志は覆らない。リュマは今の自分では何も変えられないと、逃げ出すようにシヴァを旅立つ。その背に後悔を抱えた漂泊の旅路は、やがて……。





■謎の行商人親子 サラマンダー族

 サラマンダー族には、巨獣から取った素材――マテリアルを装具に錬成する“合成術”が伝わっていた。“巨獣サラマンダー”は、過去の巨獣戦争で敗れて絶滅したが、国民たちは得意の合成術を生かし、世界各地でたくましく生きている。

 この親子も、そんなサラマンダー族の生き残り。寂れた巡礼路に陣取って、ひっそりと合成屋を運営していたところをイブキたちと出会う。情にもろいイブキには自分たちの身の上を涙ながらに語り、好奇心旺盛なユイには珍しいアクセサリーを見せる。さらに、武器防具はもちろん、アクセサリーから秘薬まで何でも作れる確かな技術をアピールして信頼を勝ち取り、義勇隊の面々をお得意さんにした。

 イブキたちが世界を救う可能性があると見抜いた眼力と、彼らをお得意さんに引き込んだ話術は確かなもの。練成術は父親が長けているが、商才は、もっぱら娘(?)が発揮している。余ったマテリアルを再利用して景品にしたクジ引き“ロッタリー”も、彼女の考案によるもの。絶妙な倍率で配置された豪華景品を求め、ハマりすぎて破産した旅人も多いというが、その話もセールストークの疑いがあるのであなどれない。

 彼らの力により、イブキたちはマテリアルを使ったアイテムの合成が可能になる。




■合成システム

 巨獣の部位を破壊して得られるマテリアルを使えば、合成屋で武器などを合成できる。攻撃力の上昇、属性の付与などさまざまな種類がある。ひとつの武器から複数の派生を持つ物も多数存在し、使用したマテリアルによって、まったく異なる属性の武器となる。



合成に必要なマテリアルのレシピは、合成画面で確認できる。

初期武器の「青銅太刀昇龍」も、合成によって違う武器へ変化する。石獣の外皮と合成すると、黒い刀身の「野武士の太刀」となる。氷のエキスと合成すると、氷属性をそなえた「氷太刀無銘」となる。




■マルチプレイ

 本作は、メインミッション、フリーミッションともに、全てのクエストがDSワイヤレスプレイで最大4人までのマルチプレイが可能だ。全員で腕を集中してやっかいな攻撃を封じたり、囮役、足止め役、攻撃役などに役割分担をした作戦もできる。

 また、マルチプレイでのみ手に入る称号もある。称号を手に入れると、アビリティの習得や強化に必要な「アビリティ・オーブ」が手に入る。称号を得る条件には、マルチプレイ以外にもミッションのクリア率や合成したアイテム数などがある。





■氷雪の女王 シヴァ 絶対零度の世界を統べる女神。

 氷の玉座に横たわる、美しき氷雪の女王シヴァ。オーロラのベールに包まれた魔性の艶美――透き通った肌、そして、たおやかな所作は、一目見た者の心を奪い、畏敬の念すら抱かせる。

 その噂を聞いて訪れた冒険者たちが、シヴァの美しさに心奪われ国を去ろうとしなかったため、民はついに国を閉ざした。現在でも鎖国は続き、シヴァへ近づくことは禁じられており、その美しさは口伝されるのみである。シヴァに暮らす人々は彼女を神とあがめ、氷の女王はそれを知り、永き眠りの戯れに己の声を伝え、人間たちの醜態を楽しんでいた。

 巨獣でありながら高い知性を持ち、いたずらに争うことを好まず、戦渦の中心から巧みに離れ、冷静に戦乱の行く末を見守る。その吐息のささやきが奏でる詩は、果てなき煉獄に甘美に響き渡る。

【バトル設定】

 優雅に雲海を舞う姿とその微笑みで、相手が心を奪われた瞬間に容赦なく激しい攻撃を見舞う冷酷で非情なる女王。弱点のコアを探すには、身体にまとう鎧をひとつひとつ剥がしていかねばならない。


得意技は、絶対零度の光線を放つ「絶対零度の扇」、氷の柱を立ち上げ脳天まで貫く「アイシクルアッパー」、やさしい吐息が猛吹雪となって襲いかかる「ダイアモンドダスト」。必殺技は、空から冷気を振りまき、瞬時にすべてを凍らせる「フロストドライブ」。



■亜種の巨獣

 創造神バハムートが生み出したと言われる巨獣。繰り返される戦いの中で、その能力を急激に進化させ、突然変異により姿を変えた“異なる巨獣”が生まれた。

 異様なる力を操り呪われた遺伝子をもつ新たな巨獣は――“亜種”と呼ばれた。

 正統なる種であるオリジナルの巨獣たちに、絶え間なく戦いを挑み、その進化の起源を自らの牙に勝ち取ろうとする強靱な意志は、バハムートにより植えつけられた生存本能なのか。

 亜種の中には、創造神バハムートをもしのぐ力を持つ者も存在していたという。それらの伝説の亜種たちは、神の怒りに触れ、雲海の果てに封印されたとも伝えられている。

 巨獣戦争が激化し、流される血が雲海を染めた時、戦いに飢えた亜種の巨獣たちが、新たに覚醒する――。





■豪腕の巨獣グラティオン

 はるか昔の巨獣戦争時代。屈強な力と広大無辺な心、そして高い知恵をあわせもった巨獣グラティオンは、群れをなして暴れていた正種である巨獣ギガントたちを知謀で制圧し、巨獣たちの中で唯一の統率された軍団、グラティオン軍を率いた。

 深紅のマントを身につけた伊達者であり、巨獣の聖剣と呼ばれるエクスカリバーをその豪腕に携えたグラティオンは、歴戦を勝ち抜き、いつしか、巨獣戦争の英雄となった。

 だが、巨獣戦争の覇者になろうとしていたグラティオンは無謀にも創造神であるバハムートへの反旗を翻し、敗れ去ったという。自慢の聖剣を粉砕され、臥薪嘗胆の眠りについたかつての英雄は、雲海の果てで、逆襲の覚醒の時を静かに待っているのだ。

【バトル設定】

 隻腕のギガントよりも豊かな大地には、血魂と呼ばれるエネルギー粒子が充満している。その膨大なエネルギーを身体に蓄え、圧倒的な耐久力を保ち、果敢に攻め来る。左右の腕は特徴を異にする腕輪に守られており、切り落とすためには工夫が必要だ。

得意技は、両腕の拳を容赦なく打ちつける「豪腕の双拳」、空に眠る大地の粒子を集めて巨石と化して投げつける「巨石連投」、大陸サイズの拳にためこんだエネルギー弾を高速でぶつける「ダブルインパクト」。必殺技は、ギガントと同じ必殺技だが威力は数倍という「ジオストライク」。

(C)SQUARE ENIX CO.,LTD. All Rights Reserved.

(2009年 5月 8日)

[Reported by 上北皆人]