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セガ、「Angry Birds」を手掛けるRovio Entertainmentを買収

4月17日 発表

 セガは4月17日、フィンランドのモバイルゲーム会社Rovio Entertainment Oyjの買収を発表した。

 Rovio社はスマートフォン向けタイトルの企画や開発、販売を手掛けるメーカー。ゲームだけでなく様々な展開をみせるパズルゲーム「Angry Birds(アングリーバード)」シリーズなどをリリースしている。

 セガサミーホールディングスは、エンタテインメントコンテンツ事業のコンシューマ分野を成長分野と位置付け、既存IPのグローバルブランド化による収益基盤の増強、マルチプラットフォーム展開やメディアミックスによるユーザーエンゲージメントの強化を目指している。モバイルゲーム市場は2022年から2026年にかけて年平均成長率5.0%で拡大する予想がたてられており、継続的なゲーム開発体制と運営力の強化が必要不可欠と判断し、今回の買収が進められた。

 Rovio社を買収することによって運営型モバイルゲームの開発能力及び運営ノウハウを獲得し、セガの既存IPのモバイルゲーム化・マルチプラットフォーム対応を促進。セガのゲームポートフォリオを強化し、グローバル展開をこれまで以上に加速させるとしている。

 なお、本買収の完了時期は2024年3月期第2四半期となることが予想されている。

 4月25日にはスマートフォン向けのシューティングライクRPG「404 GAME RE:SET -エラーゲームリセット-」の配信が控えており、これに先駆ける形でモバイルゲーム領域の強化のための買収が発表された。

セガサミーホールディングス 代表取締役社長グループCEO 里見治紀氏のコメント

 成長が著しいグローバルゲーム市場において、特に今後のポテンシャルが大きいモバイルゲームの展開を加速させて行くことはセガにとって長年の悲願です。この度、世界中の人々に愛されている「Angry Birds」を保有し、業界トップクラスのモバイルゲーム開発力・運営力を支えている多くの優秀な従業員の方々が活躍するRovio社との間で、このような発表をすることができたことを嬉しく思っています。セガは長い歴史の中で、「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」シリーズをはじめとする数多くのゲームタイトルをあらゆるプラットフォーム向けに展開してきました。今後、両者のブランド、キャラクターやファンベース、加えて、各々の企業文化や機能が組み合わさることで大きなシナジーが発揮されると確信をしております。

Rovio社 CEO Alexandre Pelletier-Normand氏のコメント

 私は「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」で育ち、その最先端デザインに魅了されました。その後、初めて「Angry Birds」をプレイしたとき、ゲームが真のメインストリーム現象に進化し、現代文化を形成する力を持つようになったことを知りました。Rovio社に入社したことは光栄であり、新しいゲーム、シリーズ、映画をリリースしながら、「Angry Birds」が成長し続けるのを見られることを誇りに思います。またあまり知られていませんが、同様に素晴らしい我々の特徴は業界をリードする独自の技術プラットフォーム「Beacon」です。「Beacon」は20年にわたる専門知識を有し、緊密に連携したチームが世界クラスのGaaS製品を開発できるようにしています。

 私たちのミッションは「Craft Joy」であり、私たちの専門知識とツールを使って、プレーヤーにさらなる喜びをもたらし、Rovio社とセガの活気あるIPを強化・拡大するというアイデアに興奮しています。

 レッドとソニック・ザ・ヘッジホッグ:世界的に有名で象徴的な2つのキャラクターは、モバイル、PC/コンソール、そしてその先に広がる世界的なリーチを持つ、驚くほど相性の良い2つの会社によって作られています。Rovio社とセガの強みを組み合わせることで、非常にエキサイティングな未来が待っています。