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レノボ新ブランド「Legion LOQ」から今夏投入の新型ゲーミングノートが最速展示!

エントリー向けうたう第1弾はLegionシリーズの意匠を各所に反映

【新ブランド「Lenovo LOQ」】

3月24日 発表

【「Lenovo Legion Pro 7i Gen 8」・「Lenovo Legion Pro 5i Gen 8」・「Lenovo Legion Tower 7i Gen 8」】

3月24日 発売

価格:310,000円~

【Lenovo Legion Pro 5 Gen 8】

近日販売開始予定

価格:300,000円~

今夏発売予定の「Lenovo LOQ 15"」が参考展示

 2023年3月24日、レノボ・ジャパンが、ゲーミングPCの新ブランド「Lenovo LOQ」(レノボ ロック)および最新CPUとGPUを搭載したゲーミングPC「Legionシリーズ」4機種を発表した。発表に先立って行われた記者向け説明会に参加したので、その様子をレポートする。

「IdeaPad Gaming」と「IdeaCentre Gaming」に換わるエントリー向けゲーミングPCブランド

 説明会ではまず、レノボ・ジャパン コンシューマーストラテジー&プロジェクトチーム シニアマネージャー 三島達夫氏が新しいゲーミングPCブランドである「Lenovo LOQ」について説明した。その要旨は以下の通りだ。

 「Lenovo LOQ」は、これまでのIdea GamingとIdeaCentre Gamingを置き換えるゲートウェイ(エントリー)ゲーミングブランドであり、以前から展開していたゲーミングブランド「Lenovo Legion」とあわせ、PCゲーマー全体へ一気通貫のブランドでアプローチしていく。「Lenovo LOQ」は、ゲームを上手になり楽しみたいと思っているAspiration Gamerのためのブランドであり、FPSなどでよく使われる「Lock」、「Lock On」の響きと、ゲーマー同士の繋がりやコミュニティをより強固に繋ぎとめていくといった意味も込めてつけた。

 国内のWindows PC出荷台数に占めるゲーミングPCの比率は年々上昇しており、11%程度に達している。最近は、ゲーミングPCが高性能で快適に作業ができるということが認知され、ゲーマー以外でもゲーミングPCを購入する人が増えている。Lenovoは、LegionブランドとLOQブランドで、多様化するゲーミングPCユーザーに照準を当てゲーミングへの取り組みを強化していく。また、日本独自の試みとして、ゲーマーが初心者ゲーマーをサポートする「LEGION Ultimate Support」も展開している。

レノボ・ジャパン コンシューマーストラテジー&プロジェクトチーム シニアマネージャー 三島達夫氏
「Lenovo LOQ」は、これまでのIdea Gamingブランドを置き換えるゲートウェイゲーミングブランドである
以前から展開していた「Lenovo Legion」とあわせ、PCゲーマー全体へLenovoとして一気通貫のブランドでアプローチする
「Lenovo LOQ」は、ゲームを上手になり楽しみたいと思っているAspiration Gamerのためのブランドである
「LOQ」は、FPSなどで耳に馴染みのある「Lock」の響きから命名し、ゲーマー同士の繋がりやコミュニティをより強固に繋ぎとめていくといった意味もある
国内のWindows PC出荷台数に占めるゲーミングPCの比率は年々上昇しており、11%程度に達している。ゲーマー以外でもゲーミングPCを購入する人が増えている
Lenovoは、LegionブランドとLOQブランドで、多様化するゲーミングPCユーザーに照準を当てゲーミングへの取り組みを強化していく
ゲーマーをゲーマーがサポートする日本独自の「LEGION Ultimate Support」を展開

「Savage」と「Stealth」の2つのターゲットを想定

 続いて、レノボ・ジャパン プロダクトマネージャー 藤井宏明氏が、ゲーミングPCのポートフォリオの解説や同時に発表された「Legionシリーズ」4機種の紹介を行なった。その要旨は以下の通りだ。

 レノボは、2023年のゲーミングPCは、競技的なプレイヤー向けのSavageと生活の一部としてゲームを楽しむ人向けのStealthの2つのターゲットに向けて展開する。Savegeでは、Legion Pro 7とLegion Pro 5が、Stealthでは、Legion Slim 7とLegion Slim 5が、エントリー向けとしてLOQブランドの製品が投入される。Savageはパフォーマンス重視の設定で、Stealthは快適さ重視の設定である。

 LenovoのゲーミングノートPCは、液晶のヒンジをずらして配置することで、4方向排気を実現していることが特徴である。また、ポート類を背面に集約し、ケーブルが抜け落ちる事故を最小限にしているほか、右側に余計なポートがないため、マウスの動きを妨げることがなく、快適にゲームをプレイできるように設計されている。環境への配慮にも注力しており、梱包材として90%リサイクルクッションを採用するほか、リサイクルアルミニウムをボディの底面に使っている製品もある。

 フラッグシップモデルとなる「Lenovo Legion Pro 7i Gen 8」は、CPUとしてCore i9-13900HXを搭載、GPUとしてGeForce RTX 4080 Laptopを搭載するが、RTX 4090まで搭載可能な設計である。液晶パネルには、リフレッシュレート240Hz対応の16型WQXGA IPS液晶を採用している。また、RTX 4080/4090搭載モデルはフルベイパーチャンバーを採用。RTX 4070搭載モデルはCPU部分のみベイパーチャンバーを採用する。

 メインストリームモデルが「Lenovo Legion Pro 5i/5 Gen 8」であり、インテル製CPU搭載モデルが「Pro 5i」、AMD製CPU搭載モデルが「Pro 5」となる。こちらもGeForce RTX 4070 Laptopを搭載可能で、高い性能とコストパフォーマンスを誇る。

 新ブランドの「Lenovo LOQ」の製品投入は2023年夏頃だが、15型液晶搭載の「Lenovo LOQ 15"」と16型液晶搭載の「Lenovo LOQ 16"」が登場する予定で、それぞれインテル製CPU搭載モデルとAMD製CPU搭載モデルが用意される。Lenovo LOQも、Legionの特徴を受け継ぎ、4方向排気を実現し、後面にポートを配置するなど、ゲームのプレイのしやすさにこだわっている。

 ゲーミングデスクトップPCは、フラッグシップモデルが「Legion Tower 7i」、メインストリームが「Legion Tower 5/5i」、ゲートウェイ(エントリーモデル)が「LOQ Tower」となる。同時に発表された「Legion Tower 7i Gen 8」は、Core i7-13700KFとGeForce RTX 4080を搭載し、CPUの冷却には水冷システムが採用されている。ファンや水冷ヘッド、ビデオカードなど発光パーツがふんだんに採用されており、強化ガラス製の左サイドパネルを通して、内部のパーツが光っているのがよく見える設計だ。

レノボ・ジャパン プロダクトマネージャー 藤井宏明氏
2023年のLenovoのゲーミングPCのポートフォリオ。競技的なプレイヤー向けのSavageとしてLegion Pro 7とLegion Pro 5が、生活の一部としてゲームを楽しむ人向けのStealthとしてLegion Slim 7とLegion Slim 5が、エントリー向けとしてLOQブランドの製品が投入される
2023年度のLenovoのゲーミングPCのGPUマッピング。Legion Pro 7はRTX 4090まで搭載可能
SavageとStealthの機能比較。Savageはパフォーマンス重視の設定で、Stealthは快適さ重視の設定となる
LenovoのゲーミングノートPCのデザインの特徴。ヒンジをずらして配置することで、4方向排気を実現。またポート類を背面に集約し、ケーブルが抜け落ちる事故を最小限にしているほか、右側に余計なポートがないため、マウスの動きを妨げることがない
LenovoのゲーミングノートPCの環境への配慮。90%リサイクルクッションを採用するほか、リサイクルアルミニウムをボディの底面に使っている製品もある
フラッグシップモデルとなる「Lenovo Legion Pro 7i Gen 8」。CPUとしてCore i9-13900HXを搭載、GPUとしてGeForce RTX 4080 Laptopを搭載する。リフレッシュレート240Hz対応の16型WQXGA IPS液晶を採用
Lenovo Legion Pro 7i Gen 8のサーマルデザイン。RTX 4080/4090搭載モデルはフルベイパーチャンバーを採用。RTX 4070搭載モデルはCPU部分のみベイパーチャンバーを採用する
メインストリームモデルの「Lenovo Legion Pro 5i/5 Gen 8」。インテル製CPU搭載モデルが「Pro 5i」、AMD製CPU搭載モデルが「Pro 5」となる
2023年夏頃発売予定の「Lenovo LOQ 15"」と「Lenovo LOQ 16"」
Lenovo LOQの特徴。15型モデルはフルHD液晶、16型モデルはWUXGA液晶を搭載
Lenovo LOQの外観。Legionの特徴を受け継ぎ、4方向排気を実現
LenovoのゲーミングデスクトップPCのポートフォリオ。フラッグシップモデルが「Legion Tower 7i」、メインストリームが「Legion Tower 5/5i」、ゲートウェイ(エントリーモデル)が「LOQ Tower」となる
「Legion Tower 7i Gen 8」の進化点。インテル最新CPUであるCore i7-13700KFを搭載。CPUの冷却は水冷を採用する
「Legion Tower 7i Gen 8」の特徴。左サイドパネルが強化ガラスになっており、内部のパーツが光っているのがよく見える

展示されていた実機のインプレッション

 説明会では、今回発表された新製品と2023年夏頃発売予定の「Lenovo LOQ 15"」が展示されており、自由に触ることができた。

Legion Tower 7i Gen 8

 デスクトップPCのフラッグシップモデルである「Legion Tower 7i Gen 8」は、フルカラーLED搭載のファンを多数備えた、派手なタワーマシンである。左サイドパネルが強化ガラスになっており、内部のパーツが光っているのがよく見える。CPUとしてCore i7-13700KFを搭載し、GPUとしてGeForce RTX 4080を搭載。CPUの冷却のために水冷システムが採用されており、稼働時の動作音も静かだ。上面手前にUSBポートなどが用意されており、使い勝手も優れている。メモリ32GB、ストレージ2TB SSD+2TB HDDという構成も、フラッグシップモデルらしく贅沢である。フラッグシップモデルの名に恥じない製品だといえるだろう。

フラッグシップモデルの「Legion Tower 7i Gen 8」。フロントのLED搭載3連ファンが目を惹く
左サイドパネルが強化ガラスになっており、内部のパーツが光っているのがよく見える
上面にもラジエーター冷却用のファンが2基装備されている
上面手前にはUSBポートなどが配置されており、USBメモリなどを簡単に脱着できる
背面にもファンを装備している
LEDの点灯色や発光パターンを変えることもできる。点灯色を青色にしたところ

Legion Pro 7i Gen 8

 ゲーミングノートPCのフラッグシップモデル「Legion Pro 7i Gen 8」は、リフレッシュレート240Hz対応の16型WQXGA(2,560×1,600ドット)液晶を搭載。液晶ヒンジをずらすことで、4方向排気を実現しており、効率的な排熱が可能である。底面の手前側にもフルカラーLEDが搭載されており、イルミネーションで気分を盛り上げてくれる。キーボードバックライトはフルカラーLEDで、キー1個1個の発光色を制御できる。フタを閉じると普通のノートPCとあまり変わらないデザインであり、イルミネーションもオフにできるので、ゲーマーはもちろん、クリエイターなどにもおすすめできる。「Legion TrueStrike」と呼ばれるキーボードを搭載しており、キータッチも快適であった。性能にこだわるゲーマーに向いた製品だ。

ゲーミングノートPCのフラッグシップモデル「Legion Pro 7i Gen 8」
「Legion Pro 7i Gen 8」の左側面。液晶ヒンジがずれた位置にあることがわかる
「Legion Pro 7i Gen 8」の右側面
「Legion Pro 7i Gen 8」の後面。ほとんどのポートが後面に配置されている
「Legion Pro 7i Gen 8」のキーボード。バックライトはフルカラーLED搭載。テンキーも備えている
「Legion Pro 7i Gen 8」の底面。先端にフルカラーLEDが搭載されている
「Legion Pro 7i Gen 8」を閉じたところ。ゲーミングノートPCとしてはスリムで、外観もあまり派手ではない

Legion Pro 5i Gen 8

 「Legion Pro 5i Gen 8」は、メインストリームモデルという位置付けではあるが、Legion Pro 7iと同じく、リフレッシュレート240Hz対応の16型WQXGA(2,560×1,600ドット)液晶を搭載。CPUはCore i7-13000HX、GPUはGeForce RTX 4070 Laptopを採用しており、高い性能を実現。最新ゲームも最高画質で快適にプレイできるパフォーマンスを誇る。こちらのキーボードバックライトもフルカラーだが、制御は4ゾーンとなっている。また、手前のイルミネーションは省略されている。コストパフォーマンスは高く、ゲーマーはもちろん、クリエイターやデザイナーなどにもおすすめだ。

メインストリームモデルの「Legion Pro 5i Gen 8」
「Legion Pro 5i Gen 8」の左側面
「Legion Pro 5i Gen 8」の右側面
「Legion Pro 5i Gen 8」のキーボード

Lenovo LOQ 15"

 正式発表と発売はまだ先(2023年夏)だが、新ブランド「Lenovo LOQ」の第一弾となるゲーミングノートPC「Lenovo LOQ 15"」も参考展示されていた。詳細は明らかにされていないが、写真を見れば分かるように、液晶ヒンジの設計や後面へのポート配置など、Legionシリーズの特徴が随所に採用されており、Legionシリーズ譲りの使い勝手を実現している。デザイン的なアクセントとして、後面左右にライトブルーの線が入っていることが特徴だ。

 詳細な仕様や価格は未発表だが、ゲーミングノートPCのエントリーモデルとして、買いやすい値段で登場することが期待できる。質実剛健的なゲーミングノートPCであり、コストパフォーマンスの高い製品となりそうだ。

参考展示されていた「Lenovo LOQ 15"」
「Lenovo LOQ 15"」の左側面。液晶ヒンジの設計はLegionシリーズと同じである
「Lenovo LOQ 15"」の右側面。
「Lenovo LOQ 15"」の後面。ポートがこちらに配置されているのもLegionシリーズ譲りだ。左右にライトブルーの線が入っていることがデザイン的なアクセントとなっている
「Lenovo LOQ 15"」のキーボード