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近接物理攻撃の計算式を調整「FFXIV: 暁月のフィナーレ」、タンクと近接DPSのジョブ変更点まとめ

【ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ】

11月23日発売

価格:
4,620円(通常版)
6,600円(コレクターズエディション)

 プレイステーション 5/プレイステーション 4/PC用MMORPG「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ」の最新情報を発表する「第66回 FFXIVプロデューサーレターLIVE」で、プロデューサー兼ディレクターの吉田直樹氏がジョブ調整の基本方針を発表した。

 基本的な方針は「漆黒のヴィランズ」に沿ったものになる。「新システムを各ジョブに付けて複雑化するようなことはしていない」と吉田氏。「蒼天のイシュガルド」時代のように複雑なスキル回しにして欲しいという声もあったそうだが、「以前にやって大変なことになったので」それはやらず、一番安定しているという現状の方針を継続していくということだ。

 今回から、シナジーなどにかかわるアビリティのリキャストは、多くが60秒と120秒に揃えられる。これは、高難易度コンテンツでジョブごとのバーストが合いやすいようにすることと同時に、別のジョブをプレイするときにも同じ体感でプレイできるようにという配慮だ。

 ただし、すべてのアビリティが60/120秒に調整されているわけではないので、「そこはご注意ください!」と吉田氏。例えば「黒魔紋」は90秒リキャストのままで、吉田氏も残念がっていた。

【ジョブ調整の基本方針】

タンクロールの変更点

 タンクロールは、一部の防御バフに、例えば敵のダメージの直前に差し込んだり、ほかのアビリティと重ねて使うことでさらに効果が付与されるような、テクニカルな追加効果が付与される。

 この付与効果は、パリィやジャストガードのようなものではなく、通常の防御効果に加えて「効果の短い追加効果があるので、効果を見てうまく使ってもらえれば」と吉田氏。

 また、MT、STどちらの時にも役立つ、自身またはパーティメンバー1人に付与できる防御バフが各タンクに追加されている。効果はそれぞれに異なっているようだ。

 そして、ここからは近接DPSとの共通事項だが、ウェポンスキルコンボ中に、「トマホーク」のような遠隔攻撃をはさむとコンボが中断されていたが、それが継続されるようになる。例えばボスの近接範囲攻撃などで、大きく離れなければならない時に、これまではコンボが途切れるのが嫌で遠隔攻撃を使わずにそのまま戻っていたというシチュエーションで、遠隔攻撃を使ってもコンボが維持できるようになる。

 アビリティのリキャストタイムが見直され、今までのローテーションよりもショートタームになることと、コンボが途切れなくなることで、これまでよりも攻撃している感覚が強くなることを狙った調整だ。

 もう1つ、近接DPS共通の変更点として、スキルの説明に書かれている攻撃値が下がる。もともと、「FFXIV」のベースのバトル計算式の中には、物理攻撃の計算式と魔法攻撃の計算式が存在している。これは「新生エオルゼア」を開発した時に作ったもので、当時はいろいろな展開が可能になるように別々に調整できるようにしていた。

 魔法の方がより複雑な計算をするかもしれないということで、物理計算式をするための値よりも、基本の値が高くなっていた。基礎値なので、当然レベル80になってもこの差が縮まらなかった。しかし、「暁月のフィナーレ」からは、物理攻撃の基本性能の値を、同レベルの魔法攻撃と揃える。この調整をすることで、物理攻撃が全般的に強くなる。

 今後メディアツアーでスキル説明のスクリーンショットが出たとしても、そこに書かれている数値はこれは基礎計算の値が上がっているための調整で、弱体ではない、ということだ。

【タンクロールの変更点】

ナイト

 ナイトは正統進化で、大きく変わっている部分はないが、基本のローテーションには、考える余地を入れてある。「レクイエスカット」の効果が、残りMP量を気にせずに使えるように調整されている。「コンフィテオル」から派生する3段コンボが追加される。巨大な剣のエフェクトが地面に突き刺さる派手な技だ。また、「インターヴィーン」距離が5m伸びて20mになっている。この突進技の射程延長は、全タンク共通。

【ナイト】

戦士

 戦士はこれまで、与ダメージ付与のために一定間隔で「シュトルムブレハ」をしなければならなかったが、今回から範囲攻撃でも与ダメージ上昇のバフを付与、延長できるようになる。これによって、範囲攻撃の間に単体攻撃をはさむ必要がなくなった。

 「オンスロート」と「アップヒーバル」は、ビーストゲージ消費がなくなる。「原初の解放」の実行後に発動できる新アクションが追加。「フェルクリーヴ」を連続で打てる回数が3回に減るが、その分頻度が上がる。

 「オンスロート」はチャージ数がタンクでは唯一の3になるので、他のタンクよりも機動力が上がる。「原初の猛り」の性能が上がっているので、ST性能も上がる。

【戦士】

暗黒騎士

 暗黒騎士は「ソルトアース」の設置位置を自分の足元に変更し、設置中の新アクションが追加されている。マクロを作ってやっている人が多かったため、変更したということだ。
 プレーヤーの新しいアクション習得にあわせて、英雄の影身も新アクションを使うようになる。戦士と同様に、「ブラッドデリリアム」のリキャストが60秒になって、3回までの効果になっている。「ブランジカット」の射程が20mになり機動力がアップ。「ブラックナイト」とは別の単体防御バフが追加されている。

【暗黒騎士】

ガンブレイカー

 「サベッジクロウ」と「ウィケッドタロン」がホットバー上に「ビートファング」から置き換わるようになり、操作量とボタンが節約できる。

 「バーストストライク」の後に「コンティニュエーション」で追撃可能になる。ソイルのスタック数が最大3に増える。「ラフティバイド」も射程距離が20mに変更。ソイルのスタック数が増えたことで、「より戦略的に動けるようになるだろう」と吉田氏。

【ガンブレイカー】

近接DPSの変更点

 「牽制」の従来の効果(一定時間、対象のSTRとDEXを10%減少させる)が、与物理ダメージ減少に変更され、与魔法ダメージも多少減少できるようになる。

 タンクと同様に、遠隔攻撃でコンボが中断されないようになる。また、こちらもタンクと同様に、物理基本性の値変更に伴い、スキル説明に書かれたアクションの威力が下がっている。

【近接DPSの変更点】

竜騎士

 ウェポンスキルのコンボローテーションを成功させると実行可能になる、派手な新アクションが追加されている。古くなったアクションの上位版が登場して、ボタンが置き換わっているので、アクションの全体数が大幅に増えるわけではない。

 「蒼の竜血」は特性になり、アクションとして発動したり維持したりする必要がなくなる。「蒼の竜血」が発動条件だった技はすべて通常攻撃になっている。「スパインダイブ」が2チャージになり、1つを移動用に残しておけるようになった。

 また、単体攻撃でついていた与ダメージ上昇などのバフを、範囲攻撃でも付けることができるようになるため、範囲攻撃だけでローテーションを組むことができるようになる。

【竜騎士】

モンク

 「闘気」を低レベルから習得できるようになる。新システム「必殺技」が発動可能になる。新たに3つのチャクラが登場し、さらに陰と陽という2つの闘気があり、その組み合わせで使える技が変わる

 「踏鳴」がチャクラの発条件となっており、2スタックのチャージ攻撃になっている。チャージタイムは40秒なので発動が早い。手数で押すというコンセプトは変わっていないが、必殺技が入って忙しくなるので、「正拳突き」と「双掌打」は方向指定がなくなる。

 「羅刹衝」は削除される。代わりに攻撃判定がない突進技が追加されている。味方をターゲットしても使えるので、ギリギリまで殴った後、味方のいる場所に戻る時などにも使える。

 新しく追加されたジョブ専用ゲージに、3つのチャクラとその左右に陰陽2つの闘気がたまっていく。どのチャクラをためるかで、どちらの闘気が貯まるかが決まり、貯めたものの種類によって発動する攻撃が変化する。

【モンク】

 「陣風」と「士風」で付与されるバフが、範囲攻撃でも付くようになる。新たな居合術と、「燕返し」に相当する新アクションを習得する。純近接DPSとしての正統進化。「燕返し」と「明鏡止水」が2チャージの攻撃になっているので、開幕の手数が増える。「明鏡止水」状態でコンボ3段目を使うと、2段目の効果が得られるので使い勝手が上がっている。

【侍】

忍者

 「雷遁の術」、「風遁の術」、「土遁の術」に絡むアクションが追加される。「風遁の術」を付与しやすくなるアクションが追加されるので風遁を維持しやすくなる。もともと忙しいジョブなので、これ以上忙しくはならないよう調整されている。
 「影牙」は削除されており、Dot攻撃がなくなる。また、「分身の術」の効果時間中に使える専用アクションが追加されている。

【忍者】

リーパー

 新ジョブのリーパーは、攻撃とアヴァターとの連携攻撃を繰り出し、さらにアヴァターを自身に憑依させて協力な攻撃を発動するというジョブ。侍ほどではないが、どちらかというとピュア近接DPSに近い。移動が特徴的。特定の状況で役立つアクションや、特徴的な動作をするアクションを持っている。また、パーティ強化のシナジーバフを1つだけ持っている。「人気が出そうなので簡単にしたかったが、いい感じの難しさになったのではないか」と吉田氏。使い込めば強くなっていくようなテクニカルなジョブのようだ。

 鎌がついたジョブ専用ゲージの上段は「ソウルゲージ」。このゲージを消費して、アヴァターと連携した攻撃を行なう。アヴァターと一緒に戦うことで下段の「シュラウドゲージ」が貯まっていき、50貯まるとアヴァターと融合して特別なコンボを発動することができる。

 融合すると攻撃速度が変わり、素早いコンボ攻撃が可能になる。ゲージをためて攻撃というよりは、どんどんソウルゲージを消費しながらという形になるので、これまでのジョブとは違ったプレイ感となる。ベースのコンボには方向指定がないが、アヴァターとの攻撃には方向指定が設定されているものもある。「そこはどちらかというと味付けです」と吉田氏。

 ゲートを使って空間をワープする技も持っている。移動の出発地点に、一定時間ゲートを開けておくことができる。ゲートが閉じる前であれば、ゲートに瞬間移動してその場所に戻ることができる。安全地帯にゲートを開いておいて、ギリギリまで殴って戻るといった使い方ができる。

 LB3を見せてほしいという声が多かったが、放送で使ったサーバーではLB3を即打ちできるデバッグコマンドが使えないので、ベンチマークトレーラーの最後でゼノスが使っている技がリーパーのLB3なので、そちらを見てほしいとのことだ。

【リーパー】