ニュース

15周年を迎える大人のためのワンピースフィギュア「Portrait.Of.Pirates」

最新の手法と想いを込めて、ファンの思い描くキャラクターを表現

 メガハウスが主催するフィギュアの展示イベント「メガホビEXPO 2019AUTUMN」が11月30日、秋葉原UDXで開催された。今回のイベントではメガハウス、コトブキヤ、アニプレックス、ホビージャパンなど11社のフィギュアメーカーの最新フィギュアが出展され、ステージイベントも開催された。

 美少女フィギュアから、ヒーロー、ロボットなど多彩なモチーフのフィギュアが展示され会場は華やかな雰囲気だった。弊誌ではこれら多彩な出展商品からピックアップし、会場で聞くことができた担当者の想いも取り上げていきたい。

最新の技術で、キャラクターへの思い入れを凝縮する「Portrait.Of.Pirates」

 「メガホビEXPO 2019AUTUMN」の最大ポイントとしては、メガハウスのTVアニメ「ワンピース」をモチーフとしたフィギュアシリーズ「Portrait.Of.Pirates」の特集だろう。今年はシリーズスタート15周年として、年表風に過去作を展示、シリーズの流れを説明しつつ、最新作を展示していた。

「Portrait.Of.Pirates」、15周年を振り返る企画展示

 「Portrait.Of.Pirates」は、対象年齢を高めにしたフィギュアシリーズだ。原作の明るい元気なキャラクター性を活かしつつ、時にはシリアスに、ニヒルに、シビアに、そしてセクシーにキャラクターを表現している。その“大人っぽさ”は、それまで低年齢層向けが多かった「ワンピース」商品の幅を広げ、商品としてのアプローチの幅も広げた。今回に限らず、「Portrait.Of.Pirates」は中国、韓国、台湾などのメディアが力を入れて取材している姿がよく見られる。世界的に、多くのユーザーを得ているシリーズだ。

 「Portrait.Of.Pirates」の注目商品の1つが、「Portrait.Of.Pirates ワンピース“Warriors Alliance”ルフィ太郎」。サムライが支配する国「ワノ国」でのルフィを表現したフィギュアだ。歌舞伎の見得そのままの手を前に刀を構え腰を落としたポーズだ。和服はルフィらしくつぎはぎが当ててあり、トレードマークの麦わら帽子を背中に回している。楊枝を加え不敵な表情を浮かべる顔の表現もカッコイイ。

「Portrait.Of.Pirates ワンピース“Warriors Alliance”ルフィ太郎」、12月6日より受注開始。「ワノ国」のルフィを表現

 フィギュアは特に陰影の表現が濃いめだ。このはっきりした陰影はこのフィギュアに限らず、他の商品でも取り入れられている手法である。ルフィに関しては、この後紹介する「カイドウ」に対峙させるために、迫力を意識しているという。ビシリと決まったポーズだが、はだけた和服は激しくはためていており、固定ポーズでありながら動きを感じさせる表現になっている。次の瞬間の激しい動きを想像させるポーズだ。

 「Portrait.Of.Pirates」は長く続く「ワンピース」という作品において、初めて作品に触れた読者も大人になっていく。その成長を考え、大人になったユーザーにも満足してもらうために作られたフィギュアシリーズだという。フィギュアとしての最高の表現、そして最新の流行も取り入れ、工夫を凝らしている。「Portrait.Of.Pirates ワンピース“Warriors Alliance”ルフィ太郎」は特に他の商品を並べたとき、中心となるようにポーズを意識しているとのこと。確かに仲間達の中で中心としてビシリと決まりそうな迫力を持ったフィギュアだ。

 そしてそのルフィの前に立ちはだかる大迫力を放つフィギュアが、「Portrait.Of.Pirates ワンピース“WA-MAXIMUM”百獣のカイドウ」だ。筋肉、衣装、表情、全てにあらん限りの力が入っており、思わず後ずさりしてしまいそうな迫力だ。

 大サイズのフィギュアだけに肉体の表現が細かく、指も爪の形まで確認できるリアル志向だ。「ワンピース」はキャラクターそれぞれが魅力的であり、思い入れが深くなる。「これこそがカイドウだ」と思わせるハイクオリティなフィギュアは、細かくチェックするほど製作者の思い入れの深さにうれしくなってしまうだろう。

思わず「おお!」と声が出てしまう迫力の、「Portrait.Of.Pirates ワンピース“WA-MAXIMUM”百獣のカイドウ」

 注目ポイントは、マントと一体化した炎のように見える“覇気”の表現。ただ者ではないというか、見ているだけでこちらが萎縮してしまいそうな恐ろしい表現だが、その覇気が龍の姿に変わっている。これはカイドウが龍に変身できるその能力を象徴している。

 ここは制作者の想いがこもった部分だという。本来カイドウは龍に変身するのだが、実体を持つ龍として作ってしまうと1つの場面に人としてと、龍としてのカイドウが並んでしまい、イメージとしておかしくなってしまう。しかしカイドウのキャラクターとして龍は表現したい。この相反する要素を実現するため、覇気が龍の形になっているというイメージで、龍をクリアパーツで表現したとのこと。カイドウの魅力を100パーセント表現するための手法とのことだ。

 「Portrait.Of.Pirates」と言えばセクシーな女性キャラクターフィギュアも外せない。「Portrait.Of.Pirates ワンピース“Playback Memories”ミス・オールサンデー」。「ワンピース」の主要キャラクターの1人、ニコ・ロビンの初登場時「アラバスタ王国編」の彼女を表現したフィギュアで、ミス・オールサンデーはそのときの彼女のコードネームだ。

クールでセクシーなニコ・ロビン。「Portrait.Of.Pirates ワンピース“Playback Memories”ミス・オールサンデー」は、アラバスタ王国編の彼女の姿を再現したものだ

 「Portrait.Of.Pirates」はこれまでの技術の蓄積、最新のフィギュア表現の技術を活かしてキャラクターを表現する。しかしそのモチーフは最新の「ワンピース」キャラクターに限定されない。「ワンピース」は長い物語であり、その時々にキャラクターは様々な顔を見せ、ファンの思い入れも様々だ。「あのときのあのキャラクター」を最新の手法で表現しよう、というのもフィギュア表現の面白さだという。ルフィと深く関わる前のニコ・ロビンの表情、キャラクター性を活かしたフィギュアとなるという。

 ニコ・ロビンならではの涼やかな目元に目が行くポーズ、セクシーさの中に精悍さを感じさせる長身の肢体、コートとファー服のそれぞれ違う質感など、各部をチェックするほどに情報量の多さに圧倒される。筆者が特に感心させられたのがコートの裏地の表現。艶やかな光沢と絹の肌触りを感じさせる塗装、グラデーション表現も美しい。

 会場では他にもいくつもの「ワンピース」キャラクターのフィギュアが展示されており非常に見応えがあり、それぞれに制作者の強い思い入れが感じられた。今後の展開も注目していきたい。