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SHAKA選手は凄く儲けている!? 「PJS」トップ選手が語ったプロゲーマーの日常

トークイベント「LEVEL∞ × PJS -PUBG e-sports STAGE-」開催

9月14日開催

会場:MCJブース

 日本のeスポーツシーンに欠かせない存在となりつつある「PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS」の日本リーグ「PUBG JAPAN SERIES(PJS)」。現在4シーズン目となるseason4が先々週の8月31日にスタートしたばかり。本来であれば本日9月14日はDay3だが、「PJS」Grade1に出場しているチームは、各メーカーのeスポーツイベントに引っ張りだこということで一週丸々お休みとなった。過去2年間は、東京ゲームショウでPJSを実施してきたことを思えば、「PJS」の成長と共に、所属チームも大きな成長を遂げてきたことを実感させるエピソードだ。

 東京ゲームショウ一般公開日初日の9月14日、PJSにゲーミングPC「LEVEL∞」を提供しているユニットコムが「PJS」Grade1で活躍するトップ選手4名を集めたイベント「LEVEL∞ × PJS -PUBG e-sports STAGE-」を開催した。

【MCJブース】

 招待されたのはDetonatioN Gaming White Melofo選手、SunSister gabha選手、Crest Gaming Xanadu Aries選手、All Rejection Gaming osakana選手の4名。残念ながらseason4 Phase1の結果までは予測できなかったようで、season4で1位を快走するRascal Jesterや、今期2位に食い込んでいるSengokuGamingの選手は招待されていなかった。このほか、エキシビションマッチ向けのゲストとしてYucco選手、梨蘭選手、MC・実況解説にシンイチロォ氏、MrYoppy氏が招かれていた。

【登壇者】
DetonatioN Gaming White Melofo選手、SunSister gabha選手、Crest Gaming Xanadu Aries選手、All Rejection Gaming osakana選手
Yucco選手、梨蘭選手
シンイチロォ氏、MrYoppy氏

 イベントのメインとなったのは選手4人へのトークショウ。シーズンオフ期間ではなく、バリバリのシーズン中ということで、本来ならバチバチに戦っている相手同士が肩を並べてGrade2の実況を担当するシンイチロォ氏の質問に答えるという東京ゲームショウならではの風景に、多くの「PJS」ファンが詰めかけた。それでは以下トークショウの内容をまとめたい。

――普段のどのような生活をしているのか?

gabha選手: 試合以外の時は、朝起きて、昼ぐらいから「PUBG」を始めて、その後ご飯などの休憩を経て、だいたい8時45分頃からスクリムがあるので、それが12時まで続いて、そこからフィードバックが入って、その後に少し練習するというサイクルで生活している。

――「PUBG」以外のゲームはプレイしないのか?

gabha選手: 基本的にはしない。個人練習が納得いくことがないので、だいたいは「PUBG」漬けの生活をしている。

――プロとアマの違いは何か?

Melofo選手: お金貰ってる貰ってないというのがあると思うが、個人的にはそこじゃないと思っていて、自覚があるかどうか。見られているという自覚があるかどうかだと思っている。たとえば、Twitterで語る人はダメ。

――Melofo選手の中でダメな語りは何か?

Melofo選手: 流行りネタに便乗してリツイート稼ぐにはよくない。

――Melofo選手の動物のリツイートとかは?

Melofo選手: 動物もあんまり良くない(笑)。

――今のは定義の話だったが、実際Melofo選手がプロとしてプロとしてやってること、プロだからこそやっていることは何か?

Melofo選手: さっきgabha選手が言ったように、自分も他のゲームは触っていない。結果を求められない立場なら他のゲームをやっても良いと思うが、チームでやる上で、みんなに迷惑かけたくないし、足りてない部分があるので。

――プロとして生きるとはどういうことか?

Aries選手: 自分は小学生の頃からプロになりたかった。タイトルは違えど、なりたかったのは変わらない。プロとしては発言には気をつけるというのが一番。人に観られるので、尊敬されるような人になりたいというのはある。

――プロ選手になろうと思ったきっかけは?

Aries選手: 子供の頃から夢が変わっていない。子供の頃に「DOTA」のプロ選手がカッコいいなと思って自分もなりたいと思った。

――プロを目指す人へのアドバイス

osakana選手: 自分はプレイ時間だと思う。プレイ時間を確保して、別ゲーに逃げずに、自分が巧くなりたいゲームをやりつづけること。

――どういった人にプロとしての素質を感じるか?

osakana選手: 大会出てない人の動画を見ていると、この人すごいなという人はいるが、そういう人はエイムの練習を滅茶苦茶している。

Yoppy氏: 練習量はどんな競技でも絶対必要だと思う。私の持論は、プロを目指せる環境を作れるかどうかが重要。eスポーツは選手寿命が短いので、長期的にできるような家族や進路含めて、どういった準備をしてきたのかは興味があるところ。

osakana選手: 中学生ぐらいの頃に、PCが高くて親に買ってもらって、その分今になってお金を返していかなければならないなと思っている。

――プロゲーマーは儲かるのか?

gabha選手: 人にもよると思う。SunSisterは守秘義務があるので言えない(笑)。

Melofo選手: ぶっちゃけ儲かる礎は築けると思う。PJSの解説をしているSHAKAさんはたぶん凄く儲けていると思う(笑)。ファンを獲得するとか、そういう礎をプロ時代から築くチャンスはいくらでもある。やり方次第。プロゲーマー自体で稼ぐのは難しいので、スポンサーさんからの収入込み込みなら、未来はあるんじゃないか。

シンイチロォ氏: Melofo氏は毎回アピールが凄い。新しいMCやキャスターが来るとなると毎回アピールしている。実はこっち(実況・解説側)に来たいのか?

Melofo選手: いやいや、まだまだプロ選手としてやることはあるので(笑)

シンイチロォ氏: Yoppy氏はどうなのか、実際こっち側に来たわけだが?

Yoppy氏: そのパスがくるとは思わなかった(笑)。私は選手時代は、収入はほぼなかった。ちょこちょこオンラインオフラインイベントがあっても、生活していくところには届かない。そこが自分の実力なんだなと思った。それはプロ云々以前の問題として、自分の実力が足りないと思った。あくまで副業として、仕事と一緒に向き合っていくならありかなと。ただ、プロ選手はストイックな生活を求められるし、プロ意識や練習量も多い。実際、今の仕事しながらプロ生活を続けている選手もいると思うが、なかなか難しいと思う。

――今シーズンの目標?

osakana選手: PJSはARGは良い順位に付けているので、まだ世界に行ったことがないので行ってみたいなと。そのために練習をいっぱいして、上位2位に入って世界に行きたい。

Aries選手: 自分も変わらず、世界に行きたい。凄いメンバーもいるので、世界にいけなければもったいないし、このメンバーで世界に行きたい。

gabha選手: 順位はいい方なので、メンバー変更もあってまだ完成していないチームだが、世界大会目指して、そこでも勝てるチーム作りをしていきたい。

Melofo選手: 今Phase1最下位(16位)だが、Phase1はとりあえず残留を目指して、シーズン通しだと残留と三位まではみんな一緒だと思う。Phase1残留からのPhase2で2位までを目標に頑張っていきたい。

――いつまでプロ選手でいたいか?

osakana選手: 年齢とともに衰えてくるので、できるところまではしたいが実力が落ちてきたらやめるしかないかなと。

Aries選手: 実力もあるが、周りの環境が許してくれるか。もし家族が応援してくれなくなったらできないので。

gabha選手: 自分はチームに所蔵してるが、そういう風に必要としてくれてるチームがある間はプロとしてやっていきたい。

Melofo選手: まずどこまでが選手なのかという問題があると思う。アナリストやコーチも選手だと思うし、それらも含めてやれるところまではやっていきたい。

来場者からの質問

――東京ゲームショウは初めてか?

osakana選手: 初めて。人多い(笑)。

Aries選手: 初めてじゃない。5回目ぐらい。

gabha選手: 去年と今年の2回目。おもしろい。

Melofo選手: ありがたいことに、仕事か試合でほぼ毎年参加している。

――マッチ入る前のトレーニングモードはどれぐらいの時間を費やすか?

osakana選手: 30分ぐらいやる。グレネードの練習もするので、15分15分ぐらい。

Aries選手: 試合前は5分10分ぐらいで終わる。試合前は会話して空気を和らげるみたいな部分が重要なので。最長は2時間ぐらい。

gabha選手: あんまり入らない。入った時は30分ぐらい入る。

Melofo選手: 自分もあんまり入らない。うまくいかない、しっくり来ない時は入って、満足行くまでやることもある。30分から60分ぐらい。

――好きなグリップは何か?

osakana選手: バーティカル。

Aries選手: 一番最初に拾ったグリップ。途中で変えると感覚が変わってしまう。だからその日、その試合のグリップみたいな感覚で使っている。

gabha選手: 自分はフルオートは最初にハーフかバーティカルか見つけた方を使って、SKSは軽量グリップを使っている。

Melofo選手: 変なことを言うと、今シーズンから追加されたSanhokだとサノックだとサムグリップを使っている。近距離戦が多いので。

【エキシビションマッチ】
トークイベントの後、プロ選手とゲスト、そして来場者を交えて、エキシビションマッチを実施した。オンラインでルームのIDとパスワードを公開し、通常サーバーで対戦を実施。筆者が観戦した緒戦は、osakana選手、梨蘭選手がタイムアウトで入れず、不参加のままゲームがスタート。Melofo選手がプロらしい手際の良さで2キルを獲得したが、いずれもドン勝は取れなかった