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DeToNatorも注目するBMWデザインチームコラボのゲーミングノートPCが登場

ASUS JAPAN発表会では90万円を超える超ハイエンドモデルもお披露目

6月14日 開催

 ASUS JAPANは6月14日、都内で発表会を開催し、同社が展開するゲーミングPCのブランドである「ROG(Republic of Gamers)」から、「ROG Strix」シリーズのゲーミングノートPC7製品、ハイエンド向けゲーミングノートPC4製品、コンパクトでスタイリッシュなデザインのゲーミングデスクトップPC2製品を発表した。製品名と発売予定日、店頭予想価格は以下の通り。

【ROG Strixシリーズ】

製品名型番発売予定日店頭予想価格(税別)
ROG Strix SCAR III G531GVG531GV-I7R2060Scar(※)2019年7月中旬249,800円
ROG Strix Hero III G531GVG531GV-I7R2060Hero(※)2019年8月中旬249,800円
ROG Strix G G531GWG531GW-I7R20702019年6月21日299,800円
ROG Strix G G531GVG531GV-I7R20602019年6月21日243,800円
ROG Strix G G531GUG531GU-I7G1660T2019年6月21日219,800円
G531GU-I7G1660TK(※)2019年6月21日179,800円
ROG Strix G G531GTG531GT-I7G16502019年7月中旬182,800円
G531GT-I5G1650F2019年6月21日173,800円
ROG Strix G G531GDG531GD-I5G1050B2019年6月21日139,800円

【ハイエンド向けゲーミングノートPC】

製品名型番発売予定日店頭予想価格(税別)
ROG Mothership GZ700GXGZ700GX-I9KR2080今秋予定925,800円
ROG G703GXRG703GXR-I9KR20802019年6月21日599.800円
ROG ZEPHYRUS S GX701GXRGX701GXR-I7R2080Q2019年6月21日449,800円
ROG ZEPHYRUS S GX531GWRGX531GWR-I7R2070Q2019年6月21日349,800円

【ゲーミングデスクトップPC】

製品名型番発売予定日店頭予想価格(税別)
ROG HURACAN G21CXG21CX-I9R20802019年7月中旬443,800円
G21CX-I7R20702019年7月中旬309,800円
ROG Strix GL10CSGL10CS-I7R20602019年6月21日266.000円
GL10CS-I79G10502019年6月21日188,000円
GL10CS-I59G10502019年6月21日110,800円

超ハイエンドからスタイリッシュモデルまで幅広く用意

 2006年にマザーボードことから始まったROGブランドだが、2007年にはゲーミングノートPCを発売。これは同社初の“光るPC”だったそうだが、そのあと2009年に3Dグラスを付けたノートPCを発売した頃から、ROGブランドが社会的に認知されてきたという。

 今回発表されたノートPCのシリーズ構成だが、Core i9&GeForce RTX 2080を搭載するハイエンド向けの「ROG」シリーズ、スタイリッシュかつハイスペックでありながら薄型デザインを目指した「ROG ZEPHYRUS」シリーズ、カジュアルゲームを含めた、幅広い層向けの「ROG Strix」シリーズの3ラインで、それぞれターゲットとする層に合わせたPCを投入していくことで、すべてのゲーマーをサポートするブランドになることを目指すという。

 今回のラインアップはその意図通りに多種多様となっている。高クロックの第9世代インテルCoreシリーズや、GeForce RTXシリーズ、GeForce GTXシリーズを搭載するほか、NVMeを採用したPCもある。

 中でも今回一番力が入っているのが「ROG Sitrix」シリーズだ。掲載した「ROG Strix G G531」のレビュー記事でも紹介しているが、基本コンセプトとなるデザインを、BMWのデザインワークスチームとコラボレーションして作り上げている(参考記事)。

 ROG Sitrixシリーズの本体とディスプレイをつなぐヒンジは、BMWシザードア ヒンジからインスパイアされて作られており、高い冷却性を確保。底面に配置されたトリプルエッジ・ライトバーはAura Syncによって自分好みの光り方を演出できる。冷却機能では、ファン本体は33%薄いものとなっているほか、インテリジェント・クーリングシステムを採用。底面やヒンジカバーも利用して冷却するため、3db程度騒音を改善でき、10.6%の流量が向上した。これにより2度ほど低い温度に保つことができたという。

 なお、ROG SitrixシリーズにはASUS Store限定モデルを用意。「ROG Strix SCAR III G531GV」は筐体がガンメタル、「ROG Strix Hero III G531GV」はブラックとなるほか、本体右に「キーストーン」と呼ばれるパーツが用意される。

 これは取り外して持ち歩けるパーツで、トリプルエッジ・ライトバーの色をキーストーンの色と同じにできるほか、PCのデータを守るために、ドライブにロックをかけることが可能。キーストーンには2色用意され、「ROG Strix SCAR III G531GV」が黄色、「ROG Strix Hero III G531GV」が赤となる。なおキーストーンを持ち歩くための「Keystone Keychain」も同梱されるとのことだ。

 なおキーボードだが、Nキーロールオーバー対応の日本語キーボードとなり、タッチパッドの右上をタップするとテンキーとして利用できる。

 そのほか、今回発表されたモデルの概要は以下の通りとなる。

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ASUS Store限定モデルの予約数に応じて割引額がアップするキャンペーンも実施
人気ゲーマーと「ROG Sitrix G G531」を体験するイベントも開催

DeToNatorのトークセッションも開催

 発表会の後半にはプロゲーマーチームであるDeToNatorで代表を務める江尻勝氏と、所属ゲーマーのYamatoN氏、ASUS JAPANのマーケティング部長 Cynthia Teng氏によるトークセッションも開催された。

DeToNatorの江尻勝氏(右)とYamatoN氏(左)

 DeToNatorは設立して10年が経つそうだが、eスポーツが急速に広がってきたことを感じると江尻氏。YamatoN氏は今はストリーマーとして活躍しているそうだが、ゲームに携わるデバイスが重要になってきたと感じるという。

 eスポーツにおける競技シーンでは、プロプレーヤーが頂点になるわけだが、「それを支えるライトユーザーや初心者がいないと成立しない」と江尻氏。「幅広くeスポーツを知ってもらうために活動している」(江尻氏)。

 なおASUS JAPANは昨年からDeToNatorをスポンサードしている。DeToNaTorがグローバルで活躍して4年がたつそうだが、大きな市場で活躍するためにはスポンサーが必要だ。なぜスポンサードしたかというと、「ROGとの方向性が一緒だったから」とTeng氏は語る。

 YamatoN氏は、PCの性能においてはCPUとビデオカードを重要視するそうだ。「円滑にプレイする上では個の2点には注目している」(YamatoN氏)。今回、ROG Sitrixシリーズを触ったそうだが、120fpsでのプレイも可能で、さまざまなゲームをプレイしたが、快適に操作できたとのこと。「ハイエンドモデルならゲーム配信も可能。従来のゲーミングノートPCは重かったが随分と軽くなってきた。デスクトップPCの性能で持ち運べるようになったのはいい」とYamatoN氏。

 ただしゲーミングPCだが、ゲーム専用機と思われることもあり、一般への認知はまだまだ。ゲーミングPCは得体の知れないものと構えてしまう。YamatoN氏も「ゲーミングPCであっても、ゲームをやるためだけに使うわけではない。自分のプレイを配信するためには、動画のエンコードが必要だが、それにはパワーが必要。このためゲーミングPCは最適」とも。

 またゲーミングPCに対してユーザーからの要求が増えており、「全部がよくないと選択肢に入らない」と江尻氏は指摘する。「軽くなった、小さくなったでだけではダメ。それで買おうということにはならなくなってきた。100人いたら100人の好みがある。(ゲーミングPCによくあるボディカラーの)黒も普通の人から見たら固いイメージがする。いろいろな人が手に取りやすいものになると、買う側としては選択肢が増えていくのでいい」(江尻氏)。YamatoN氏も「女性層にウケるようなかわいいデザインのものを発売してくれるとうれしい」と語る。

 最後に江尻氏は「ストリーマーなどを通じて知ってもらわないと、活動内容が伝わらない。これからもいろいろな企業の手伝いができるよう、チームとして頑張りたい。(ASUS JAPANに)3年目もスポンサードされるよう頑張ります」とコメント。YamatoN氏は「より多くのさまざまなユーザーにASUSブランドを、僕らを通して知ってもらうように頑張りたい」と語った。

写真で見る新製品

今回発表された「ROG Sitrix」シリーズ
ASUS Shop限定の「ROG Strix SCAR III G531GV」。黄色のキーストーンがポイント
こちらはASUS Shop限定の「ROG Strix Hero III G531GV」。キーストーンは赤のはずだが、外れていた
こちらは「Keystone Keychain」
90万円を超える「ROG Mothership GZ700GX」。一体型デスクトップPCにも見えるが、あくまでも「ノートPC」。キーボードは取り外し式でBluetoothで通信する。なお、本体背後の支えは、本体を立てないと外れない仕様となっており、持ち歩くときにいきなり開いたりしない仕組みだ
台湾本国では発表されている「ROG Strix Scar III G731」は参考展示。17インチで240Hz駆動のディスプレイを持つモデルも用意されている
こちらは同じく参考展示の「ROG Strix Hero III G731」。17インチモデル
BMWデザインチームとのコラボレーション。ラフ画を展示
「ROG Sitrix」シリーズのプロトタイプとなったノートPC
参考展示されていた、ピンクを基調としたカラーのデバイスたち。しかしこれも「ROG」