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エイベックス、クラウドゲームを手がける新会社エイベックス・テクノロジーズの設立を発表
2019年5月9日 17:01
- 5月9日発表
エイベックスは5月9日、ゲームを含めたクラウドおよびブロックチェーン技術を用いたIPを扱う新会社エイベックス・テクノロジーズの設立を正式発表した。設立日は5月14日を予定し、資本金は1億円。代表取締役社長はエイベックス執行役員の岩永朝陽氏。
幻冬舎のビジネスカルチャー誌GOETHE(ゲーテ)が3月31日に掲載したインタビュー「【エイベックス松浦勝人】日本は終わってしまうのではないか。いや、すでに終わっている」が、掲載後「日本へのディスりっぷりが凄い」と話題を集めた。その一方で、エイベックスのトップである松浦氏が、そのカウンターとしての社内スタートアップを公言し、その動向が注目されていた。
今回発表されたエイベックス・テクノロジーズは、インタビューで語られている“エンタメ×テック×グローバル”をキーワードに、テクノロジーの進化を活かしたビジネスの可能性を追求する会社。
その事業内容は、「クラウド及びブロックチェーン技術を用いたIP(ゲーム、映像、音楽及びVR等)並びにシステムの企画、開発、制作及び販売等」としており、エイベックスのホームグラウンドである音楽や映像のみならず、ゲームやVRといったインタラクティブエンターテインメントまで幅広くカバーするエンターテインメントカンパニーになる見込みで、ベースとなるテクノロジーはクラウド及びブロックチェーン技術とした点が、従来のコンテンツメーカーとの大きな違いと言える。
インタビューで語られているGAFAの一角を担うGoogleが3月にクラウドゲームプラットフォーム「Stadia」を正式発表した。E3ではMicrosoftが同じくクラウドベースのゲームプラットフォームProject xCloudについて新たな発表を行なう見込みで、今年は後に“クラウドゲーム元年”と呼ばれる年となるかもしれない。
そうした中でエイベックス・テクノロジーズはどのような役割を担うのか。クルマ業界におけるテスラのように、気づいたらゲーム業界の一角を占めるような存在になるのだろうか。新たなプレーヤーの登場を歓迎しつつ、引き続きその動向に注目したいところだ。