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Valve、PC向けVRヘッドセット「Valve Index」の詳細スペックを発表

独自開発のSteam VR向けハイエンドソリューション。現時点では日本市場は対象外

5月1日予約受付開始

6月29日出荷開始予定

 Valveは米国時間の4月30日、PC向けのVRヘッドセット「Valve Index」の詳細を発表し、5月1日より予約受付を開始すると発表した。価格は、VRヘッドセット本体、2本のコントローラー、ベースステーションをセットにした「Full VR Kit」で999ドルより。現時点では欧米のみが出荷対象になっており、日本からの購入は不可となっている。

【残念ながら日本からの購入は不可】
日本からストアを見ると「あなたの国ではご利用になれません」の表記が

 「Valve Index」は2019年3月にValveが発表した新たなVRヘッドセット。Valveが展開するVRプラットフォーム「SteamVR」向けのPCに接続するタイプのVRヘッドセットとなる。そのスペックは、「SteamVR」において長年のパートナーだったHTCのVRヘッドセットの最上位モデル「HTC Vive Pro」を上回るもので、価格はフルセットで1,000ドル。民生用VRヘッドセットの分野では久々に現われたハイエンドモデルとなる。

 奇しくも、ライバルのOculusが、単体稼働するVRヘッドセット「Oculus Quest」のレビューを解禁したり(参考記事)、4月26日には任天堂の「VRゴーグルToy-Con」が「スーパーマリオオデッセイ」、「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」に無料アップデートで対応する(参考記事)など、VR関連の話題が続いているが、Valveは「SteamVR」を盛り上げるために、縦方向への独自路線を歩むことになる。

 ディスプレイ解像度はHTC Vive Proと同等の2,880×1,600(1,440×1600)をサポートし、フレームレートは90、120、144Hzまでカバー。レイテンシーは0330ms。視野角については明示されていないが、HTC Vive(110度)よりも20度ほど広いとされる。

 特徴的なのはサウンド周りで、イヤースピーカーを採用しているが、接触式ではなく、耳に触れないタイプを採用。長時間プレイしても、痛みや圧迫感を感じず、新たな没入感を提供するとしている。

【Vive Index】

 コントローラーは完全新規開発のもので、内蔵された87のセンサーにより、指単位での手の動きを正確に表現できる。すべてのSteam VRタイトルに対応しており、連続使用時間は7時間。同様に独自開発のベースステーションは、認識距離(7m)や、認識範囲(160°×115°)、拡張性(最大4つまで設置可能)などが強化されている。

【Valve Index Controller】
コントローラーはViveよりOculusに近い印象
Steam VRに準拠したコントローラーのため、当然すべてのSteam VRタイトルに最適化されている

 ラインナップは冒頭で紹介したとおり、「Full VR Kit」のほか、「HTC Vive」ユーザー向けにそれぞれ単体発売も行なう。Valve IndexはHTC Viveと互換性を備えているため、HTC Viveの資産を活かしながら、初期投資を下げて導入することが可能となっている。

【Base Station】

Displays
Dual 1440 x 1600 LCDs, full RGB per pixel, ultra-low persistence global backlight illumination (0.330ms at 144Hz)

Framerate
80/90/120/144Hz

Optics
Double element, canted lens design

Field of View (FOV)
Optimized eye relief adjustment allows a typical user experience 20º more than the HTC Vive

Inter-pupillary Distance (IPD)
58mm - 70mm range physical adjustment

Ergonomic Adjustments
Head size, eye relief (FOV), IPD, speaker positions. Rear cradle adapter included.

Connections
5m tether, 1m breakaway trident connector. USB 3.0, DisplayPort 1.2, 12V power

Tracking
SteamVR 2.0 sensors, compatible with SteamVR 1.0 and 2.0 base stations

Audio
Built-in: 37.5mm off-ear Balanced Mode Radiators (BMR), Frequency Response: 40Hz - 24KHz, Impedance: 6 Ohm, SPL: 98.96 dBSPL at 1cm.
Aux Headphone Out 3.5mm

Microphone
Dual Microphone Array, Frequency response: 20Hz – 24kHz, Sensitivity: -25dBFS/Pa @ 1kHz

Cameras
Stereo 960 x 960 pixel, global shutter, RGB (Bayer)