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「ハースストーン」、“栄誉の殿堂入り”カードに「月を食らうものバク」、「ゲン・グレイメイン」を選出。わずか1年でスタン落ちへ

2月25日、26日開催

 Blizzard Entertainmentは、米国時間の2月25日と26日に開催したプライベートイベント「Hearthstone Summit 2019」において、2019年の栄誉の殿堂入りカードを発表し、「妖の森ウィッチウッド」で追加されたレジェンドカード「月を食らうものバク」、「ゲン・グレイメイン」を選出したことを明らかにした。栄誉の殿堂入りに、拡張版のカードが選ばれることも、公開からわずか1年でスタンダード落ちすることも異例。

【殿堂入りした2枚のカード】
「月を食らうものバク」
「ゲン・グレイメイン」

 「ハースストーン」の栄誉の殿堂入りは、eスポーツ大会やランクマッチ等で採用されるスタンダードルールでの使用を不可とする、実質的な“使用禁止”カードへの認定となる。これまでは基本カードセットとなるクラシックカードの中から数枚ずつ選ばれてきたが、今回は拡張版、しかもスタンダード落ちからまだ1年を残した状態での殿堂入りという異例尽くしの決定となる。

 スタン落ちの理由は、過去に栄誉の殿堂入りしてきたクラシックカードと同様に「強力すぎるため」。俗に“ゲン・バク”と呼ばれるこの2枚のカードは、デッキ内のカードを奇数もしくは偶数で固めることにより、ヒーローパワーが強化されたり、コストが1になる効果をもたらす。

 これがいわゆる“奇数・偶数のメカニクス”だが、これまでの拡張版で取り入れられてきたどの新メカニクスよりも影響が大きく、2018年4月に「妖の森ウィッチウッド」が配信されて以降、「博士のメカメカ大作戦」(2018年8月)、「天下一ヴドゥ祭」(2018年12月)に至るまで、ワタリガラス年(2018年)を支配し続ける存在であり続けた。

 Blizzardは奇数・偶数のメカニクスの強さを早いタイミングで認めつつも、勝率の高い奇数・偶数デッキに含まれる特定のパワーカードをナーフすることでバランスを取るという消極的な対応策を行なってきたが、ワタリガラス年からドラゴン年(2019年)を迎えるタイミングで、“ゲン・バク”そのものを栄誉の殿堂入りさせるという荒療治に出た。これにより、スタンダードルールでは、“ゲン・バク”の2枚は使用不可となり、約1年に渡って猛威をふるった奇数デッキ、偶数デッキは終焉を迎えることになる。

 これに合わせて、奇数・偶数に特化したデザインのカード4枚(「黒猫」、「きらめく蛾」、「昏き牡鹿」、「ヨドミノヒバナウナギ」)も合わせて殿堂入りとなる。

【合わせて殿堂入りする4枚の奇数・偶数カード】
「黒猫」
「きらめく蛾」
「昏き牡鹿」
「ヨドミノヒバナウナギ」

 ドラゴン年に栄誉の殿堂入りするカードは上記のほか、「ドゥームガード」、「自然への回帰」、「神聖なる恩寵」の3枚が選ばれ、計9枚が一気に殿堂入りすることになる。理由については「ドゥームガード」および「神聖なる恩寵」は強力すぎるため、「自然への回帰」はドルイドの確定除去は、このクラスらしくないため、としている。

【栄誉の殿堂入りす3枚のクラシックカード】
「ドゥームガード」
「自然への回帰」
「神聖なる恩寵」