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Lenovoがゲーマー社長のもと、ゲーミングPCに再チャレンジ。ユーザーの意見を元に新モデルを開発!

11月30日 発売予定

価格:
【T730】
288,100円(税別)前後~
【C730】
273,000円(税別)前後~
【Y530】
179,800円(税別)

 レノボ・ジャパンは、11月30日より販売を開始するタワー型ゲーミングPC「Lenovo Legion T730」とキューブ型ゲーミングPC「Lenovo Legion C730」のマスコミ向け製品説明会を開催した。

 タワー型のフルサイズの「T730」と、コンパクトな「C730」の新型2モデル、そしてヒンジの設計を見なおすことで冷却性能を向上させたゲーミングノートPCを加え、ゲーマーの意見を吸い上げる形で筐体から見直しをかけ、一新した。そこには、eスポーツの盛り上がりを含め、PCゲーマーが増えていることを背景に、今後ゲーミングPC部門を盛り上げたいという同社の意気込みがうかがえる。今回の発表会では自身もゲームをプレイするというデビッド・ベネット代表取締役社長がゲーミングPC発表の経緯を語った。

「増加し続けるPCゲーマーが満足できるゲーミングPCを提供する」

レノボ・ジャパンのデビッド・ベネット代表取締役社長。ベネット氏曰く「息子や娘と一緒にプレイする“親子ゲーマー”」とのこと

 ベネット氏は近年のPCゲーマーの増加について数値を引き合いに出して説明。PCゲーマーの増加は2015年から2017年に向け1.3倍に増加しているが、“PCのみ”で遊ぶゲーマーは1.5倍に増加し、より加速度を増しているという数値データを披露。もちろんその裏には「PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS」(PUBG)や「フォートナイト」、「レインボーシックス シージ」などPCゲームのヒット作が多数生れていることが挙げられる。これまではコンソールやモバイル市場に圧倒されていた日本のゲーム市場だったが、ここに来てPCゲーム市場が伸びを見せているという。

 なぜ今なのだろうか? レノボも明確な回答を見いだしていないが、1つのゲームタイトルがマルチプラットフォーム展開される中で、eスポーツの隆盛も相まって、グラフィックスの美しさ、フレームレートの優位性などPCでプレイした方がより深い体験を得ることができることから、注目が集まっていると分析。ゲームプレイ動画の視聴者数の増加もあり、そういった視聴者がプレーヤー側に転じているとみている。

 米国のデータではあるが、ゲームプレーヤーの年齢層や性別はというと実に種々様々で、男性でも女性でも、色々な年代の人がゲームを楽しんでいるという。そういったユーザーに対して誰もが納得するPCを提供するよう、モデルチェンジを行なったという。

 さらにベネット氏は「ゲームはコミュニケーションの1つ。自分も家族でゲームをプレイしている。家族のコミュニケーションツールなってる」とし、より多くの人にゲームをプレイしてもらえるよう、PCゲームの体験がより深いものであることを多くの人にアピールできるよう、イベントへの出展やプロゲーマーへのスポンサード、ゲーム大会の開催などを通じてアピールしていきたいとしている。

発表されたスライド。様々な年代の人たちがPCゲームを楽しんでいる。そういった人たちを満足させるゲーミングPCを追求し、モデルチェンジを行なったという

冷却性能を向上させることで、Core i9とGeForce RTX 20シリーズの実力を発揮させる!

コンシューマー製品部の藤井宏明プロダクトマネージャー。家庭内でもDiscordとヘッドセットで息子と会話をしているとか

 具体的な製品の説明は、コンシューマー製品部の藤井宏明プロダクトマネージャーが行なった。

 藤井氏は、色々な年代の人が性別に関係なくゲームをプレイしていることから、多くの人から受け入れられる親しみやすいデザインを作り上げるため、ユーザーアンケートを取ったところ、斬新なデザインに興味はあるものの、設計に意図のないものには興味を持ってもらえないことから、無駄を省いた機能美を追求したデザインを目指したという。

 これまでは、タワーモデルが多かった同社ラインナップだが、今回のモデルチェンジでエントリーモデルにはキューブモデルを採用し、コンパクトなモデルにチェンジした。また性能的にも、新CPUのCore i9シリーズと新GPUとなるNVIDIA GeForce RTX 20シリーズの登場により一気に世代が上がることとなった。マシンパワーの向上に伴い冷却性能の向上が求められることとなったことから、タワーモデル「T730」では水冷を採用。キューブモデルの「C730」ではマザーボード類を筐体の中心に配置することで、左右に2つの部屋に分割。これによって冷却性能を50%も向上させている。

筐体デザインのアンケート結果から機能美を追求したモデルが求められていると判断
これまでのラインナップが整理された印象
新筐体の採用で、冷却性能の見直しが行なわれた。それぞれかなりの向上が見られる。特にキューブタイプは50%も向上している
CPUはCore i9-9900K、GPUはGeForce RTX 2070/2080を採用
【発売時期・価格】

タワーモデル「Legion T730」

・CPUはCore i9-9900K、GPUはGeForce RTX 2070/2080
・キャリーハンドル付き28L筐体
・1,680万色LEDライティング
・ツールフリー構造
・アクリルサイドパネル
・水冷ユニット標準搭載
・Dolby Atmos

 価格は288,100円(税別)前後からだが、藤井氏によれば、できればGeForce RTX 2080を搭載したモデルをメインにしたいとしている。

□製品ページ
https://www.lenovo.com/jp/ja/desktops/legion-desktops/legion-t-series/Lenovo-Legion-T730-28ICO/p/99LE9700308

キューブモデル「Legion C730」

 キューブモデルは最も大きく筐体デザインが変更されている。筐体の中央にシャーシが縦になっていて、マザーボードが立てられている。片側がマザーボードに関連するパーツが配され、もう片側には電源とハードディスクが配置されている。ツールフリーでメンテナンスできるようになっており、ほこりなども簡単に取ることができる。

 また面白いのは、天板が強化ガラスになっており内部を見ることができるようになっている点。1,680万色LEDライティング機能で、中を照らすことができる。

 価格は「C730」は273,000円(税別)前後から。

・CPUはCore i9-9900K、GPUはGeForce RTX 2070/2080
・キャリーハンドル付き19L筐体
・1,680万色LEDライティング
・ツールフリー構造
・アクリルサイドパネル
・水冷ユニット標準搭載
・Dolby Atmos

シンプルなデザイン
上から覗くとそこにはGPUが
マザーボード側の構造
マザーボードと逆にはHDDと電源が配置されている
裏にはファンがある

□製品ページ
https://www.lenovo.com/jp/ja/desktops/legion-desktops/legion-c-series-cubes/Lenovo-Legion-C730-Cube/p/99LE9700309

ゲーミングノートPC「Y530」

 藤井氏は「実際に持ち運べるゲーミングPCを作りたかった」と語る。

 今回ヒンジを見なおすことで薄型化を実現。分解写真を見るとわかるが、背面中央にインターフェイス系のポートを集中させ、左右に冷却ファン(デュアルチャンネル冷却)を実現している。こういった筐体デザインの変更を行なうことで-17%の薄型化、-28%の軽量化、-10%の静音化に成功しているという。

 ちなみにポート類を背面に集約すると有線マウスを使用するときに不便なものだが、USBポートを左右に用意しており、右利きでも左利きでも取り回しに苦労しないよう設計されているという。

 価格は179,800円(税別)。

・15.6インチFHD TN液晶(6.7mmナローベゼル)
・リフレッシュレート144Hz
・レスポンスタイプ1ms
・1.7mmキーストローク/4mmキーピッチ
・ホワイトバックライト
・GeForce GTX 1050/1050 Ti/1060
・第8世代Coreプロセッサ
・Harman Speaker with Dolby Home Theater Audio

ゲーマーを自認するデビッド・ベネット社長が各メディアに挑戦状をたたきつけた!

ベネット社長と実況を担当した馬人(うまんちゅ)さん(左)

 ゲーミングPCの新モデルの発表後には、なんとレノボ・ジャパンと各種専門媒体とのゲーム大会が開催された。実は事前に各専門媒体には「チーフゲーミングオフィサー」の肩書きでデビッド・ベネット社長から「最強の称号を決める戦いの挑戦者を求む。貴殿もゲーマーならば1人で来られたし。秋葉原にて待つ」という果たし状ともとれる文書が送りつけられていたのだ。

 ということで、GAME Watchもホイホイと参加してみました。レノボ・ジャパンは「レインボーシックス シージ」の公式大会も開催していることもあり、今回は「レインボーシックス シージ」で1対1の大会が企画された。各メディアのトーナメント戦が行なわれ、その優勝者が最後にベネット社長とエキシビジョンマッチを行なうという展開だ。

 GAME Watchの初戦はファミ通さん。一矢報いてやろうと意気込んだ弊誌担当だったが、ファミ通さんで出場されていた選手がなんとはじめから3年間みっちりとプレイされている方で、開始早々に「パスッ!」とヘッドショット一閃! おまけにデジャヴよろしく2連続でヘッドショットを決められてあっという間に試合終了。画面には「完敗」の文字が……(涙)。

 弊誌担当編集の擁護をするわけではないが、最終的にこのファミ通の編集者さんが決勝まで進出。前回大会で圧倒的な強さをみせたというアスキーさんをも一蹴してしまうという強者だったのでした。参加選手皆が「つ、強い……」とつぶやいて肩を落として去って行くのでした。

 最後のエキシビジョンで、このファミ通さんとベネット社長が対戦! まだまだ練習を始めたばかりというベネット社長とファミ通さんとでは実力差ははっきりしているのだが、そこはエンターテイナーのファミ通さん。キチンと1本ベネット社長に花を持たせた上で、ビシッと勝利して賞品の「Legion T730」を手にしたのでした。

 いやぁ、敵ながらあっぱれ。ホント、お強かった!

相手が強すぎた……次回こそは一矢報いたいと意気込む担当だった
馬人さんに色々と教えてもらうベネット社長。ご本人曰く「『PUBG』ばかりやってます」とか
今回のトーナメント表
エキシビションマッチに挑むベネット社長
優勝したファミ通さん。まぶしい!まぶしすぎる!
準優勝のアスキーさん。アスキーさんも「レインボーシックス シージ」歴は3年ということで、実にお強かったのだが、ファミ通さんには敵わず!