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【WF2018夏】いらすとや、VTuber、ドールにクトゥルフ! 無限にモチーフを広げるキャラクターフィギュア

7月29日開催

入場料:2,500円(税込)

 ワンフェスの企業ブースでは、やはり美少女フィギュアが強い。アニメ、ゲーム、コミック、そしてオリジナル、本当に日本のコンテンツの層の厚さを改めて実感させられる。写真を多めに、出展されていたキャラクターフィギュアを紹介していきたい。

あらん限りのモチーフ、キャラクターの多彩さを実感できるグッスマブース

 モチーフの多彩さを実感したければグッドスマイルカンパニーブースだ。「艦これ」、「初音ミク」、「ラブライブ!」、「Fate」……人気の定番キャラクターをしっかり抑えながら、ゲームにコミック、アメコミ、映画、なつかしキャラクターなど実に多彩なキャラクターが立体化されていて、目移りしてしまう。

 今回実感できたのは、バーチャルユーチューバーの人気だ。ねんどろいどでは、9月に発売される「キズナアイ」、11月発売の「輝夜月」二加え、「猫宮ひなた」、「月ノ美兎」、「のじゃロリおじさん」、「ミライアカリ」、「電脳少女シロ」などがラインナップ、人気の程がうかがえる。頭身を上げたフィギュアも登場する予定で、今後どうなっていくかも注目したいところだ。

 ブースで面白かったのは「いらすとや」のフィギュア。グッドスマイルカンパニーでは7月にトレーディングフィギュアとして4種のミニフィギュアセットを発売しているが、今回様々なところに配置しているのだ。キャラクターをしたから見上げたり、商品説明を指さしたり、ブースを回る楽しさを増してくれる仕掛けになっている。改めてこのフィギュアの面白さを実感させてくれるアイディアだった。

【グッドスマイルカンパニー】
ほんの出展の一部でしかないが、モチーフの多彩さが実感できるだろう
ブース内の様々な場所に出現した「いらすとや」フィギュア

様々な仕掛け、アイディアで魅力を増す、バンプレストのプライズフィギュア

 バンプレストは今回もプライズフィギュアを展示していたが、多彩な“企画力”をアピールしていた。1番くじの目玉となるのはフィギュアなのだが、そこに様々な魅力をプラスしているのだ。

 従来のフィギュアよりはっきりと1周り大きく、迫力を増しているもの。顔や腕を付け替えることができ、異なる表情、雰囲気が出せるもの、マンガそのもののエフェクトパーツを背負わせることでより劇中の雰囲気に近づかせるもの……ワンピースや、ドラゴンボールと言った人気なだけに商品が多いIPをこのように差別化させることで、さらなる魅力を引き出そうというアイディアには感心させられる。

「FIGURE SPRITS KUJI」は、1回のくじの料金を5,000円(税込)と、高くすることで必ずハイクオリティなフィギュアがゲットできるくじになっている

 さらに新しいくじ「FIGURE SPRITS KUJI」は、1回のくじの料金を5,000円(税込)と、高くすることで必ずハイクオリティなフィギュアがゲットできるくじになっている。当たるかわからないまま多くのお金を注ぎ込むのではなく、1度が高価な代わりに、必ず目玉商品がゲットできるという仕組みは、ユーザーにどう受け入れられるか注目したい。

【バンプレスト】
多彩なモチーフ、ユニークな企画で差別化を図る

縫製メーカーだからこそできるアゾンならではのドール+フィギュア

 アゾンはドール系のメーカーだが、そのアプローチが幅広いものとなっている。1/12サイズの可動関節を仕込んだアクションフィギュアだが、衣装が布製なのである。袖部分やスカートのひだなどがとても細かい。ものすごく小さなサイズなのに、ベルトの表現や服のボタンがはまっている感じなどが、しっかりしているのだ。

 他の商品でもドールとアニメフィギュアの中間という感じで、ドールのちゃんと布の衣装を着ている感じ、独特の透明感、植毛の繊細な髪の表現などは活かしつつも、きちんとモチーフのキャラクターの特徴を捉えている。昨今人気が高い「ゲゲゲの鬼太郎」の猫娘もこの手法できちんと表現しており、感心させられた。

猫娘フィギュア。植毛と、服の表現に注目

 アゾンスタッフに話しを聞いてみたところ、アゾンは元々縫製メーカーであり、その技術を活かしてドールに参入したという。昨今のユーザーのフィギュア志向、幅の広がりを受けてアゾンなりのアプローチをしているとのことだ。やはりアゾンの製品は布の表現が楽しい。他のフィギュアと違うアプローチとしてもっと幅広い層に注目して欲しいと感じた。

【アゾン】
ドールの技術を活かした独特のフィギュアを展開

アーティスト+クトゥルフ! スタチューとして強く心に訴えるアークライト

 アークライトはボードゲームを手がけるメーカーで、「クトゥルフ・ウォーズ 完全日本語版」といったボードゲームも販売している。今回出展した商品はこのクトゥルフをイメージソースに、アーティスト達が自由にその世界を表現するという商品だ。

 今回見ることができたのは3つの商品で、中でも大山竜氏の作品はその造形がものすごい。クトゥルフの特徴を捉えながら、その圧倒的な細かさ、造形の見事さに圧倒される。禍々しい邪神像なのだが、本当にどこまでもチェックしたくなるような凄まじい情報量だ。

その情報量に圧倒される大山竜氏の作品

 寺田克也氏の作品は巨大な口を持つクリーチャーなのだが、回転すると美女が現われる。美女は怪物の上に乗っているのか、融合しているのかわからない。こちらも存在感があり、クトゥルフ神話が持つ不気味さに共通する雰囲気がある。もう1つ、海野なまこ氏のクトゥルフは超キュートで、あのクトゥルフをここまでデフォルメできるところに驚かされる。発光バージョンまであるところが楽しい。

 大山氏や寺田氏の作品はフィギュア商品のように大量販売はせず、レプリカを販売するという高額商品となるとのことだ。本当に圧倒される、大山氏の作品は、クトゥルフを信仰するインスマス人だったら歓喜のあまり家に飾ってしまいそうな凄まじい表現力で、改めて造形文化の凄さを実感させられた。

【アークライト】
生理的嫌悪感を生む造形なのに、細かく見れば見るほど引き込まれそうになる
寺田克也氏の作品は巨大な口を持つクリーチャーと、妖艶な美女の2面性
思いっきりゆるくなった海野なまこ氏のクトゥルフ

【メガハウス】
ワンピースのキャラに重点を置きながらも、多彩なキャラクターを立体化