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「ゲームの町」を推進する富山県魚津市のプロジェクトが7月14日より本格始動

「ゲーム産業」での地域活性化を目指し、人材育成や企業誘致、創業支援に取り組む

7月14日 開催予定

場所:魚津市新川文化ホール

 富山県魚津市は、ゲームクリエイター育成・支援プロジェクト「つくるUOZUプロジェクト」の目玉である、ゲームクリエイター養成プログラム「UOZU GAME BOOT CAMP」を7月14日に開始する。場所は魚津市新川文化ホール。

 同日10時より、「GAMEサミット」も開催される。「GAMEサミット」では、ゲーム事業のエキスパートである蛭田健司氏による講演会も行なわれ、この日を皮切りにゲームの町としてプロジェクトを本格始動していくこととなる。

 魚津市は海岸から山岳地までの距離が短く、広大な工業適地が少ないという地理環境上、大規模な企業誘致が難しい状況にある。また、就業のために県外に転出する若者などを中心に人口減少が進んでいることが、市の大きな課題となっている。これらの課題を克服するため、同市は首都圏から離れた狭い土地でも事業展開が可能で、若者層を中心に幅広い世代から関心が高い「ゲーム産業」に着目し、人材育成や企業誘致、創業支援に取り組むこととした。そして、「若者や働き盛りの世代に、ふるさとで好きな仕事をしてもらう」ことを目的に、魚津市長の肝いり事業として、2017年から「つくるUOZUプロジェクト」が開始されている。

 人口面でも、市内・県内産業種別でも、ゲームの町としてのポテンシャルは低いように見られるが、昨年度からのプロジェクト参画者の意欲、ポテンシャルは想像以上に高い。この雰囲気を感じ取ってもらうべく、ゲーム会社やメディアの取材の受付が毎月行なわれることとなった。クリエイター養成プロジェクトにおいては、最終的にゲームのリリースを目指しており、クリエイティブツールを提供可能な企業や開発者の協賛を受け付けている。

2017年クリスマスに実施されたハッカソン。参加者全員徹夜で開発にのぞんだ

「つくるUOZUプロジェクト」で進められている3つの企画

(1)UOZU GAME BOOT CAMP

 3カ月間のメンタリングによる開発サポートプログラムを実施。ゲーム開発者としてキャリアを積み、現在もゲーム作家として活躍する、いたのくまんぼう氏がメンターに招かれている。メンタリング期間終了後は、展示会出展サポート等、ユーザーのフィードバックを得る機会も提供し、ゲームをリリースするまで伴走的にサポートが行なわれる。 参加費は無料。

日時:7月14日13時~17時
会場:魚津市新川文化ホール
内容:原則、エントリー者のみのクローズドな会となるが、見学枠も用意されている。(ツイッターで随時情報を配信中。)

□プログラム詳細ページ(募集は終了)
https://www.uozugame.com/

ゲーム作家・いたのくまんぼう氏

(2)GAMEサミット

 開発者・ゲーマーともに、コミュニティ活動は都内に比べて少ない富山県だが、コミュニティに集まるための場所が毎月開放され、イベントが行なわれている。講演会の開催から技術的な勉強会や意見交換等、様々な用途で、まずは「集まりたい人達が集まる」ことでゲーム関連のコミュニティ活動を活発化させるという狙いだ。

開催日時:7月14日10時~11時30分
会場:魚津市新川文化ホール
内容:蛭田健司氏による講演会

□詳細ページ
https://uozu.connpass.com/event/92469/

7月登壇講師 蛭田健司氏

(3)ゲームフォーラム

 ゲーム関連の著名なクリエイターを講師に招き、地元の意識喚起を行なう。2017年の初開催時には、ミュージシャンでゲーム開発会社の社長も務めているmilktubのbamboo氏、ゲーム業界に多くの影響を与えた漫画作品「大東京トイボックス」の原作者である小沢高広(うめ)氏、地元魚津出身のゲーム開発者・経営者の茶谷修氏が登壇し、来場者は100名を超えた。今年は講演に加え、プロジェクト参加者が制作したゲームの展示やeスポーツ大会の誘致も予定されており、県内外からの参加者を募集する。

ツール提供等の協賛について

 「つくるUOZUプロジェクト」では、ゲームクリエイターに対するツールの提供や開発サポート、資金面での協賛等を募集している。現在の協賛状況は以下の通り。

マッドネスラボ代表 時村良平氏より

 ノベルゲーム作成ツール「宴」の特別無償ライセンス貸与

フォントワークスより

 ゲームで利用できるプロ仕様のデジタルフォントライセンス「LETS」と「アプリ・ゲームLETS拡張ライセンス」(1参加者あたり約12万円相当)の無償貸与。