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「SABATON will be BAKA!」、ウォーメタルバンドSABATONジャパンツアーが開幕

PRIMO VICTORIAにSHIROYAMAにTO HELL AND BACK! オールジャンピングで熱狂

3月29日開催

会場:EX THEATER六本木

 スウェーデンのウォーメタルバンドSABATONは、Wargaming.netの協力の下、ジャパンツアー「SABATON JAPAN TOUR 2018 supported by World of Tanks」を3月29日よりスタートした。ジャパンツアーは3月29日(EX THEATER六本木)を皮切りに、3月31日(大阪IMPホール)、4月2日(東京ZEPP TOKYO)の計3カ所で行なわれる。チケット料金は、スタンディングで9,000円より。

【EX THEATER六本木】

 3月27日より正式サービスを開始した「World of Tanks 1.0」のプロモーションの一環として実施された今回のジャパンツアー。SABATONは、昨年10月に「LOUD PARK 17」で2年振りの凱旋ライブを実施したが、「LOUD PARK 17」に登場した数あるメタルバンドの中でも指折りの人気を見せたことから、Wargaming.netのサポートを得る形でわずか5カ月足らずでの単独ライブ実現となった。

 今回は同胞のメタルバンドAmon Amarthを引き連れ、2枚看板でジャパンツアーを編成。まずはAmon Amarthが約40分ほどのライブを展開し、会場が十分すぎるほどあたたまった後で、真打ちのSABATONが登場。ヨーロッパでのライブや「LOUD PARK 17」と比較すると、戦車なし、爆発なしの簡易なステージセットだったが、圧倒的なライブパフォーマンスで、わずか2曲でライブ会場を支配した。

【Amon Amarth】
今回、SABATONと共にライブを行なったスウェーデンのヴァイキングメタルバンドAmon Amarth。ヴァイキングや北欧神話をモチーフにした楽曲が特徴で、トールハンマーを突き上げる演出がおもしろい

 ライブ開幕直後から爆発するSABATONコールに対して、ボーカルのヨアキムは、「こんばんは東京! マイフレンズ、10月以来、世界でもっとも美しい国に帰ってきた。バカが帰ってきたぞ!」と絶叫。バカとは読んで字の如くだが、「LOUD PARK 17」でのSABATONのマイクパフォーマンスの際に、ギターのトミーの行き過ぎたスタンドプレイに、ヨアキムが「バカ!」と叱責。意味を問うたトミーに、ヨアキムが「万歳の意味だ」と答えたところ、満足げなトミーとともに数万人規模でのバカコールが発生。それ以来、日本ライブ限定かつ定番のネタとなっている。

【ライブスタート!】
ライブはGHOST DIVISIONからスタート

【BAKAネタからのSWEDISH PAGANS】
2曲終えたところで恒例のBAKAネタを披露。主役のトミーがそのままSWEDISH PAGANSのメロディアスなイントロを勝手に弾き始め、ヨアキムが「お前が大嫌いだ」と会場を沸かせたところで、SWEDISH PAGANSになだれ込んでいく

 今回は単独ライブということもあり、「LOUD PARK 17」の概ね倍の規模、約80分にわたって珠玉の14曲が演奏された。筆者はこれまでGamescomで2回、「LOUD PARK 17」で1回、計3回、SABATONのライブに参加しているが、一度も聞いたことのない曲が複数含まれており、日本では初演となる曲もあるなど、新境地を覗かせていた。セットリストは以下の通り。なお、セットリストは公演ごとに変えるということで、あくまでEX THEATER六本木限定のセットリストとなる。

【SABATON JAPAN TOUR 2018 supported by World of Tanksセットリスト】
GHOST DIVISION
WINGED HUSSARS
SWEDISH PAGANS
CAROLUS REX(英語バージョン)
INTO THE FIRE
THE LAST STAND
EN LIVSTID I KRIG / KAROLINES BON(スウェーデン語バージョン)
BLOOD OF BANNOCKBURN
RESIST AND BITE
SPARTA
NIGHT WITCHES
CLIFFS OF GALLIPOLI
PRIMO VICTORIA(イントロアレンジバージョン)
SHIROYAMA
TO HELL AND BACK

 やはりSABATONのライブは楽しい。光と音の演出が効果的で、なおかつメタルとしてはメロディがハッキリしており、聞きやすい。ボーカルのヨアキムは、戦場のようにステージを駆け回り、圧倒的な声量で歌い上げる。それを支えるギターやドラムも抜群のテクニックとパフォーマンスで魅了してくれる。曲の合間のマイクパフォーマンスも聞き取りやすい英語で行ない、ネタを忘れない。メタルバンドというと、伝統的に強面で近寄りがたいイメージがあるが、SABATONは極めてフレンドリーでファンサービスを忘れない。さらに代表作の「SHIROYAMA」が、西南戦争末期の城山の戦いをモチーフにしているなど、大の日本好きというところもあり、日本で愛されるべくして愛されているメタルバンドと言える。

【密度の濃いライブパフォーマンス】

 圧巻だったのは、PRIMO VICTORIA、SHIROYAMA、TO HELL AND BACKというSABATONを代表する人気曲を終盤に固め打ちしていたところだ。今回は演奏しないのかなと思わせておいて、短いマイクパフォーマンスを挟みながら、立て続けに3曲を演奏。これにはオールスタンディングの観客も堪らず、オールジャンピングの盛り上がりでエネルギーを使い切っていた。

【オールジャンピング】
どこまでも盛り上がっていくライブ。ラスト3曲は観客もオールジャンピングで応え、フィナーレまで最高の盛り上がりを維持していた

 ヨアキム氏によれば、3月31日の大阪公演を挟んで、4月2日の東京公演ではセットリストを変えるということなので、このSABATON独特のグルーヴを味わいに、再び足を運ぶSABATONファンは少なくなさそうだ。当日券も販売するということなので、興味を覚えた「WoT」ファンは足を運んでみてはいかがだろうか。

 なお、今回のライブは、「World of Tanks 1.0」のプロモーションの一環としてWargaming.netがライブスポンサーとしてサポートしており、入場時に「World of Tanks 1.0」の缶バッジと新規招待用のプロモコード付きのカードが手渡されたほか、ライブ開幕時に「World of Tanks 1.0」のトレーラーが流され、SABATON仕様の戦車PRIMO VICTORIAが紹介されていた。また、昨年販売されていたTier VIII車輌Primo Victoriaが4月4日までの期間限定で販売されている。

 ウォーゲーミングジャパンによれば、こうした取り組みにより、メタルファンからゲームを遊んでくれる人を1人でも増やしたいということだ。ただ、ロビーで聞くともなしに来場者の雑談に耳を傾けていただ限りでは、やはりノンゲーマーが多いようで「『World of Tanks』っていう映画? とコラボしてるんだって」、「SABATONが登場するゲームみたいよ」と、まだゲームまでの距離が若干ある感じだったが、ゲームファンとしては、SABATONの新たなコラボ車輌の登場に期待しつつ、メタルファンからゲームの参戦が相次ぎ、「World of Tanks 1.0」がより盛り上がっていくことを期待したい。

【Wargaming.netプレゼンツ】
「World of Tanks 1.0」と、SABATONのメンバーが登場し、ボイスをヨアキム氏があてているプレミアム車輌Primo Victoriaが紹介された

【六本木ヒルズの「WoT」キャンペーン】
六本木ヒルズのロビー手前の広場「66プラザ」では。「World of Tanks 1.0」の大型プロモーションが3月27日から展開されている