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「日本最高!」 SABATON、「LOUD PARK 17」で2年振りの日本凱旋ライブを実施
日本モチーフの「SHIROYAMA」では、“盟友”山岡晃氏が再びゲスト出演
2017年10月17日 12:50
「World of Tanks」とコラボレーションし、世界規模でさらに人気を集めているウォーメタルバンドSABATONが、10月15日、さいたまスーパーアリーナで行なわれたメタルフェスLOUD PARK 17にて凱旋ライブを行なった。今年、gamescomのWargamingブースと、Wargamingユーザーイベントの2度もライブを観る機会があり、その魅力に取り付かれた筆者も参戦してきた。
LOUD PARKは、丸2日間掛けて24組のメタルバンドが次々にライブを行なっていく日本最大のメタルフェスで、広大なさいたまスーパーアリーナを会場に、1日35,000人以上を集める。コミュニティの仲間と共に1日ないし2日ぶっ続けで楽しむ熱狂的なメタルファンもいれば、筆者のように目当てのバンドの開催に合わせて訪れる人もいて、メタルファンには天国のようなフェスティバルだ。メイン会場のみならず、ロビーにも大量の来場者がいて、食事を取っていたり、酒やタバコをのみながら友人と話をしたり、あるいは寝ていたりなど、メタルフェスにあまり縁のない筆者には非常に新鮮な光景だった。
SABATONが日本でライブを行なうのは、一昨年のLOUD PARK 15以来2度目。SABATONは、日本をモチーフにした歌「SHIROYAMA」をライブの定番曲に取り入れ、歌と共に流れる映像でも、たびたび謎の漢字が挿入されるなど、大の日本好きメタルバンドとして知られる。ドイツでの2度のライブでは熱狂的なメタルファンが集まったが、日本でどの程度の人気を持つバンドなのかは未知数だったため、楽しみにして会場を訪れた。
LOUD PARKでは2つのステージを設け、交互にライブを行なっていく。片方がライブを行なっている間は、もう片方が準備を進めることで切れ目なくライブが続いていくが、いよいよ次がSABATONの順番になり、彼らのトレードマークである“戦車”がステージ後方からせり出してくると、それだけでSABATONコールが沸き起こる。隣でライブを行なっている間も、SABATONに向けてスタンディングエリアはギッシリ埋まっており、15日に登場したバンドの中では最大級の人気を集めていた。
17時半からスタートしたSABATONのライブは、デビュー曲である「プリモ・ヴィクトリア」をはじめ、ヒット曲である「ザ・ラスト・スタンド」、「ゴースト・ディヴィジョン」など10曲以上を歌い上げた。さすがに戦車砲は発射されなかったものの、絶え間なく火炎や閃光が上がり、ヴォーカルのヨアキムをはじめメンバー全員が激しく動くアグレッシブな演奏にライブ序盤から凄まじい盛り上がりを見せた。
ヨアキムは、日本の来場者の盛り上がりによっぽど感激したのか、トレードマークであるサングラスを取り、人なつっこい笑顔で、繰り返し讃辞を述べた。ドイツのライブでは、ご当地ネタということで、ライブ中にビールを一気飲みするパフォーマンスで場を盛り上げていたが、今回はヨアキムが紹介したギターのスタンドプレイに「バカ!」と日本語で叱責し、「“バカ”とはどういう意味だ?」との問いかけに対し、ヨアキムは「“万歳”の意味だ」と応じて会場を沸かせ、自然発生した“バカ”コールで大いに盛り上がった。
ライブ終盤、日本の西南戦争における武士の生き様を描いた代表曲「SHIROYAMA」では、ヨアキムが「日本の友人を呼んでいる」と切り出し、「World of Tanks」のコラボ仲間である山岡晃氏が登場。ライブのリミットが迫っていたため、「World of Tanks」の紹介も、山岡氏の紹介もないまま演奏がスタートしたが、客席の遙か後方まで両手を突き上げるパフォーマンスで盛り上がり、途中、山岡コールも沸き起こるなど、今回最高の盛り上がりを見せた。
ライブ終了後は、SABATONのコラボパートナーということで、LOUD PARK 17にブース出展していたウォーゲーミングジャパンのブースにSABATONが訪れ、ファンとの撮影会が行なわれた。
ライブ直後ということもあって通路が閉鎖状態になるほど人が集まり、メンバーを代表して挨拶したヨアキムは「2年前に初来日したときは素晴らしい体験ができたが、今年はそれ以上だ。ライブではみんなの反応が素晴らしくてとても嬉しかったし、こんなに多くのファンの方と会えて感謝している。18年に渡って、50以上の国で1,000回以上のライブをしてきたが、おそらく日本が一番素晴らしい。とてもフレンドリーだし、ドウモアリガトウ!」と熱っぽく語り、ファンを喜ばせた。
というわけで、SABATONライブはまたしても最高だったが、「WoT」ファンのひとりとして残念だったのは、ブースでは「WoT」の試遊台はなく、SABATONとのコラボタンクの販売もすでに終了していて、メタルファンに今ひとつゲームの存在がアピールできていなかったことだ。ただ、日本でSABATONがこれだけ人気なら、日本でのプロモーションにSABATONが登場することも夢ではなさそうで、ウォーメタルとウォーゲーミングの今後のコラボにも期待が集まるところだ。
PHOTO BY RIEI NAKAGAWARA / TEPPEI
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