【特別企画】
【EVOJ2026】親バカレポート「『スト6』部門に18歳の息子が参戦しました」
50代ITライターが2日間息子に密着して分かったeスポーツの魅力
2026年5月12日 00:00
- 【EVO Japan 2026】
- 日程:5月1日~3日 開催
- 会場:東京都江東区「東京ビッグサイト」東1・2・3ホール
2026年5月1日~3日の3日間にわたって、東京ビッグサイトで日本最大の格闘ゲーム大会「EVO Japan 2026」が開催された。EVO Japan 2026では、「ストリートファイター6」や「鉄拳 8」をはじめ、さまざまなタイトルの大会が開催された。すでに各大会のレポートは掲載されているが、ここでは自分の息子のEVO Japan 2026参戦記という、親バカかつ極私的なレポートを書かせていただきたい。
初日抜けが息子に課した最低条件!達成できるか?
まずは、極私的といっても「そもそもお前は誰だ」という話になると思うので、簡単に自己紹介をさせていただく。私はライター歴30年を超えるフリーライターで、主にPCやIT関係の記事を書いてきた。このGAME WatchではPCなどのハードウェアレビューを、姉妹誌のHOBBY WatchではTCGやアナログゲーム関係の記事を書いている。最近はAIや量子コンピューティングに関心があり、一般向けのAI解説本を執筆したこともある。若い頃はゲーセンにもよく通っており、当時はナムコ全盛期で、一番好きなゲームは「リブルラブル」)。8ビット時代まではPCゲームもよくプレイしていたが、最近はゲームとはご無沙汰である。
仕事柄、自宅でゲーミングPCのレビューなどもよくやっていたので、息子も小さい時から自然とゲームに親しんできた。息子は現在18歳。大学1年生である。親の私が言うのも何だが、ゲーム全般がかなり上手だ。昔は、「マインクラフト」や「スターデューバレー」などにもハマっており、FPS/TPSも「オーバーウォッチ」や「VALORANT」、「フォートナイト」など一通りプレイしているが、格闘ゲームは、実は「ストリートファイター6」がほぼ初めてだ。かなりの時間をプレイに費やし、ACT 8以降は全キャラをマスター帯に到達させている(ACT 9は全キャラでハイマス以上、14キャラでアルマス達成)。ACT 9とACT 10はクラシック舞をメインに使い、レジェンドで終了。ランクマをガチるタイプではないが、最高MRは2250であり、かなり強いといっていいだろう。プレイヤーネームは「Karo」(かろ)である。
息子はゲームに関して高い能力を持っていると思うのだが、その一つが適応の早さだ。「ストリートファイター6」を最初にプレイしていたときは、レバー付きのアケコンを使っていたのだが、秋葉原で開催されている「ストリートファイター6」の交流会「Fighters Crossover」に初めて参加したときに、重くて大きいアケコンを持って行くのが面倒だと感じたようで、薄くて軽いレバーレスコンにしたいと言い出した。そこでレバーレスコンを買って渡したのだが、1週間もたたないうちにレバーレスコンを使いこなせるようになり、アケコンを使っていたときよりも強くなっていた。
息子は昨年、初めて一人で参加した「EVO Japan 2025」の「ストリートファイター6」部門では129位とまずまずの成績を記録した。その後もオンライン大会などにはちょくちょく出ていたが、2025年11月30日に開催されたWorld Warrior 2025 Japan 4に参加し、5位となった。息子の調子がとてもよかったとは思うが、途中でFAVのもけ選手や藤村選手、NISHIKIN選手を2-0で破るなど、ちょっとびっくりするほどだった。次のWorld Warrior 2025 Japan 5も17位という結果で、調子がよければプロ選手とも良い勝負ができる程度には強くなっているようだ。
本人はどうしてもプロ選手になりたいという感じでもないのだが、強い選手と対戦したいとか、プロライセンス取得にも意欲はあるようだ。いくつかの「ストリートファイター6」関係のコミュニティにも属しており、コーチングなども引き受けている。
いろんなキャラぼちぼち触りながら取り合えず舞2200には行けて大満足!!今actもレジェンドで終われるといいな!!pic.twitter.com/R0jRohmkTF
— Karo (@karoaisu)January 22, 2026
息子の応援のためにEVO Japan初参加。息子には初日抜けを課す
私はEVO Japanに行くのは今回が初めてだ。「ストリートファイター6」もプレイしているわけではないので、細かいことは全然分からないのだが、1年に一度の大型大会であり、やはり一度は見ておいた方がいいなと思ったことと、息子が普段お世話になっているコミュニティの人にも挨拶しておきたかったので、見学に行くことにしたのだ。息子はプロになれるのか?大型大会で息子の実力を見極めたいという親心ならぬ下心もあった。
今回のEVO Japan 2026は、息子も参加を楽しみにしていた。わざわざ私が見に行くのだから、最低でも初日抜けを果たしてくれと息子に伝えた。本心は、昨年は初日全試合に勝ち、ウィナーズとして2日目に進んでいるので、二桁順位くらいを目指してほしいと思ったのだが。
初日抜けとはどういうことか、EVO Japanの参加者なら当然知っているだろうが、そうでない方のために説明しよう。
EVO Japan 2026のストリートファイター6大会は、ダブルエリミネーションのトーナメント方式で開催されており、2回負けたら終了となる。
初日のラウンド1は、プールによって異なるが、3連勝または4連勝でウィナーズとして初日抜けが決まり、プール内のウィナーズファイナルで負けてもルーザーズとして初日抜けが決まる。また、初戦や2戦目で負けてしまっても、ラウンド1のルーザーズ側を勝ち抜き、ルーザーズファイナルで勝てば、やはりルーザーズとして初日を抜けることができる。
今回の実際の参加者は7,168人であり、単一の格闘ゲームにおける最大参加人数のギネス世界記録を樹立した。2日目に進めるプレイヤーは1,536人であり、5,000人以上が脱落することを考えると初日抜けもそう簡単ではない。
息子のラウンド1のプールは17時半からのスタートで、かなり後の方だったが、チームメイトやコミュニティのメンバーの応援のために、息子は初日の午前中に会場入りした。私は息子と一緒に行こうかと一瞬思ったが、会場で延々と待つのも嫌だと思ったので、息子を先に行かせて、私は昼過ぎに会場に到着した。
ちなみに会場にはBYOC(Bring Your Own Computer)エリアがあり、自分でPCやコンソール機などを持ち込んで自由に遊ぶことができる。BYOCエリアは早い者勝ちなのだが、息子が属するDiscordコミュニティのメンバーが朝早くから場所を確保し、機材を準備してくれていた。息子も自分の出番までBYOCエリアで、「ストリートファイター6」の練習をしたり、チームメイトを応援したり、自由に過ごしていたようだ。
初日の戦いが始まった! モダンとクラシックを試合中に変更する変態プレイが炸裂
息子のラウンド1のプールには15名が参加しており、息子はシード扱いで2回戦からの参加となる。息子はモダンのヴァイパーを選択、初戦の相手はクラシックのエド使いだ。息子はこれまで基本的にレバーレスコンによるクラシック操作を使っていたのだが、ヴァイパーに関してはモダンの方が強いと思っているそうで、EVO Japan 2026直前はモダン操作でヴァイパーをよく練習していた。
モダンの場合、パッドで操作するプレイヤーが多い印象だが(特に外国人はモダンパッド勢が多い)、息子はずっとクラシックで使ってきたレバーレスコンのままモダンでプレイする。モダン操作でレバーレスコンを使うプレイヤーもいないわけではないが、息子はクラシック操作とモダン操作を、同じレバーレスコンを使って、1試合の中で使い分けることもあるのだ。正直器用というより変態に近いのではないか。2回戦は、1本目を息子が取ったので、そのまま勝てるかと思ったら2本目を取られてヒヤッとしたが、3本目を取ってなんとか勝利。
続く3回戦目の相手は、モダンのジュリ使いだ。こちらも1本目は息子が取ったが、2本目は取られてしまった。ここで息子は、モダンのヴァイパーからクラシックのエレナにキャラクターを変更。負けた側は自由にキャラクター変更を行なうことができるが、操作方式まで変更するプレイヤーはかなり珍しい。モダン操作とクラシック操作ではかなりプレイ感覚は変わるはずなのだが、息子はあまり気にしないようだ。このキャラクター変更が功を奏し、3本目を取ってラウンド1のウィナーズファイナルに進出。
実はこの時点で初日抜けは確定しているのだが、2日目のことを考えると、やはり負けずにウィナーズで2日目に進出したいところだ。ウィナーズファイナルの相手は、クラシックのテリーだ。このテリーがとても強く、1本目はモダンヴァイパーの息子が取ったが、2本目を取られたので、キャラクターをクラシック操作の舞に変更。3本目は最終ラウンドまでもつれたものの、舞の動きがイマイチ悪く1-2で敗退。ルーザーズで初日を抜けることになった。息子は前々ACTや前ACTでは舞をメインに使っていたのだが、今ACTではあまり使っていなかったため、なぜエレナにしなかったのかと後で訊いたところ、「キャラ相性的には舞の方が有利だと思った」という返事であった。ただ、相手が強かったのは事実で、後で調べたところレジェンド帯のプレイヤーであった。最低条件は何とかクリアしたが、もう1回も負けられない。負けたらそこで終了という、背水の陣で2日目に挑むことになった。
2日目はルーザーズから上位を狙うものの……
2日目のラウンド2は朝から始まる。もう1戦たりとも負けられない。ルーザーズに落ちてしまうと、ラウンドを抜けるために必要な試合数がウィナーズのほぼ2倍になる。例えば、ウィナーズならラウンド2で2回勝てばラウンド3に行けるのだが、ルーザーズでは、ラウンド2で4連勝しないとラウンド3に行けないのだ。
息子のルーザーズ1回戦の相手はクラシックのエド。初日はモダンのヴァイパーでスタートしていたが、2日目は最初からクラシックのエレナで行くことにしたようだ。1回戦は危なげなく2-0で勝利。試合終了後、相手のプレイヤーが「頑張れ」とグータッチを求めてきた。とても感じの良い方だったと息子が言っていた。
ルーザーズ2回戦の相手は、海外在住のプレイヤーが操るクラシックの本田だ。こちらも2-0で勝利。息子のエレナの調子もかなり良いようだ。
ルーザーズ3回戦の相手は、クラシックのダルシム。息子はダルシム相手はやりにくいと言っていたが、1本息子が先取すると、相手がキャラクターをクラシックのヴァイパーに変更。2本目も息子が勝利した。
いよいよラウンド2のルーザーズファイナルである。これに勝てば午後のラウンド3に進出する。チームメイトやコミュニティの仲間も息子の応援に集まってきた。相手はクラシックのベガだ。1本目を相手に取られたので、息子がキャラクターをクラシックのキャミィに変更。2本目はなんとか取り返して、1-1のイーブンとしたものの、3本目は相手のベガが勝った。息子に聞いたところ、相手のベガは対空迎撃が非常に巧みで、キャミィの垂直ジャンプに対してサイコクラッシャーを的確に合わせられ、それに対処できなかったことが敗因とのことだ。惜しいといえば惜しいが、勝負は勝負。1-2で息子の敗退が決まった。これで2敗目。息子の今年の挑戦は終了した。
最終順位は385位に まずまずだが反省点も
今回の息子のEVO Japan 2026ストリートファイター6の大会戦績は5勝2敗で、最終順位は385位である(実際には385位タイが128人いる)。初出場の去年が7勝2敗で、最終順位129位だったので、今年は2桁順位を期待していたのだが、やはりそう甘くはない。
息子曰く、去年に比べてプレイヤーの全体的なレベルが上がっていたとのことだ。最低条件として課した初日抜け、2日目進出は果たしたものの、親としてはもう少し勝ち残って欲しかったところだ。本人はわりとサバサバしてはいたが、その淡々とした様子にも、親としてはやや歯がゆさを感じる。まあそれも息子の長所ともいえるのだが。
反省点はいくつかある。普段はPCでプレイしているため、PS5でプレイするEVO Japanでは少し感覚が違うようだ。大会中でも息子のコンバーターがうまく認識されず、スタッフがPS5をリセットする場面もあった。PS5も持ってはいるので、もう少しPS5で練習を積むべきであった。息子に言わせるとPCとPS5ではやはり微妙にコンボタイミングなどが異なるそうだ。
また、家ではいわゆるゲーミングデスクやゲーミングチェアを使っておらず、卓袱台にモニターを置いて、床に正座して膝の上にレバーレスコンを置いてストリートファイター6をプレイしている(それ以外のキーボードとマウスで遊ぶゲームは片膝を立てて座っている)。前に息子がオフライン大会に出場し、椅子に座ってプレイしたときにコントローラーの高さに違和感があると言っていたため、今回は膝の上に持参した座布団を置いて高さを調整していたが、やはりプレイ環境の違いは大きかったのではないだろうか。
加えて、息子は一つのゲームに集中するよりも、さまざまなゲームをプレイするタイプで、EVO Japan 2026直前でも、6年ぶりに復帰した「ドラゴンクエストX」やローグライクゲーム「Slay the Spire」にかなり時間を割いていた。「ストリートファイター6」でも複数のキャラクターを使っていることも含め、一つのゲームに固執しないことが息子らしさともいえるのだが。もっと「ストリートファイター6」に集中すればさらに上達するのかもしれないが、無理にやれというものではないとは思う。
なお、息子のXアカウントは(https://x.com/karoaisu)である。フォロワーもまだ少なく、あまり活発にポストしているわけではないが、以前は「ストリートファイター6」のTwitch実況配信もときどきやっていた。また、配信をやることもあると思うので、息子に興味を持っていただいた方はXアカウントをフォローしていただければ幸いだ。
今回EVO Japanに初めて参加し、息子のプレイを見学したが、eスポーツプレイヤーの素晴らしさにも感銘を受けた。その一つは、チームメイトやコミュニティの仲間を応援するときの振る舞いだ。身内の対戦の際、その周りに集まって応援するのだが、一番前で応援している人は、後ろから見ている人の邪魔にならないように、何も言われなくてもみんなしゃがんで観戦していた。また、対戦相手のほとんどが対戦前と対戦後に丁寧に挨拶をし、負けた側から勝った側に手を差し出して握手やグータッチを求めて「頑張ってください」と伝えるプレイヤーも多く、息子も感激していた。息子にも、eスポーツを愛するプレイヤーとして、恥じない行動をしてほしいと思う。
息子のゲームの上手さの秘密は、目の良さにあると私は考えている。目の良さというのは、いわゆる視力ではなく、瞬間的な現象を素早く捉える、時間的な分解能の高さである。私では区別がほとんどつかない240fpsと360fpsの違いもはっきりと分かるそうだ。もちろん、単に目が良いだけでなく、反射神経自体も優れているようだ。「ストリートファイター6」は、インパクト返しやジャストパリィなど、目の良さと反射神経が重要になる場面が多いのだが、息子のインパクト返しやジャストパリィの精度はかなり高い。こうした目の良さは天性のものであり、息子は「ストリートファイター6」への高い適性があるといってよいだろう。
去年までは息子は高校生であり、あまり遠征などはできなかったが、大学生になったのだから、もっと積極的に各地のオフライン大会にも参加すればいいのにと、勝手に思っている(かといって遠征費を出してくれと言われると困るが)。息子もEVO Japan 2026に出たことで、また「ストリートファイター6」へのモチベーションが上がっているようだ。
今後、どれだけ「ストリートファイター6」に真剣に取り組むかは息子次第だが、親バカと言われるかもしれないが、息子のポテンシャルは非常に高いと思っており、適切な環境と息子のやる気が噛み合えば、実力はまだまだ伸びると思っている。私もできる限り息子のサポートをしたいと考えているので、息子を支援していただける企業やチーム、対戦相手になっていただける方がいらっしゃいましたら、ご連絡いただきたい。

















































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