【特別企画】

見慣れた世界なのに恐怖心が違う……! 「バイオハザード RE:4 VRモード」体験レポート【#TGS2023】

レオンのカッコいいナイフアクションもバッチリできる

【バイオハザード RE:4 VRモード】

2023年冬 配信予定

 現在開催されている「東京ゲームショウ 2023」のカプコンブースにて、「バイオハザード RE:4」の無料追加コンテンツ「バイオハザード RE:4 VRモード(BIOHAZARD RE:4 VR MODE)」の先行体験が実施されている。

 本作は今年の3月に発売された「バイオハザード RE:4」をVR視点で楽しめる作品となっており、本作の特徴的なナイフアクションやガンアクション等をしっかりVRらしい操作感で体験できるのが大きな特徴だ。

 これまで「バイオハザード7」や「バイオハザード ヴィレッジ」などVRでも楽しめるシリーズタイトルが既に何本か発売されており、今までの完成度の高さを踏まえると今作にも強い期待を持てる。

 グラフィックスや演出の進化によって既存プレーヤーでも思わず恐怖してしまうような完成度だった「バイオハザード RE:4」をどのようにVRとして落とし込んだのか、非常に気になるところだ。今回はそんな本作を一足早く触るべく試遊に参加してきたので早速その内容を紹介していこう。

【『BIOHAZARD RE:4 VR MODE』 Teaser Trailer】

VR体験で恐怖がさらに進化。抜群に高まる臨場感

 今回の試遊スペースでは、区切られた空間で椅子に座りながら本作をプレイする事になる。VRゲームと言えば比較的広いスペースで歩き回りながら遊ぶのも醍醐味の1つだが、今作では様々なプレイ環境を想定して、椅子に座りながらでも十分に本作らしいアクションと恐怖を味わえるような作りになっている。

 使用機材はPSVR2で、体験の前に目線トラッキングやプレイ空間の設定など、VRゲームを遊ぶ上で視界等がぼやけないように個々人に合わせた設定をする必要があるのだが、初めての人でもしっかり楽しめるようにスタッフの方が1から設定してくれるので安心してプレイする事ができるだろう。ヘッドセットまでしっかり装着すると賑やかなTGSなのに周りの音がほとんど聞こえなくなるため、恐ろしいほど完全に「バイオRE:4」の世界へ入り込める。

今回の試遊ブースでは壁で仕切られた空間の中で座りながらプレイする事になる。歩かなくても臨場感が抜群だし、何なら下手に動いて暴れられない分恐怖が増してしまうかも……

 試遊内容はゲームがスタートしてから村に辿り着くまでの序盤部分となっていた。が、正直に言うとほんの序盤なのにハチャメチャに怖かった。筆者がビビりなのもあるが、VRになった事で雰囲気がダイレクトに伝わってくるため、本編をプレイした時とは違う味わいの恐怖があるのだ。

 そもそも「バイオハザード RE:4」の段階でも「オリジナルの『バイオハザード4』を遊び慣れてるから楽勝」みたいな事を思っていたらバリバリに進化した恐怖演出で泣きを見ていた事を踏まえると、それをしっかりVR視点で再現できてる時点で本作が怖くない訳がないのである。最初の村人にエンカウントするまでの森の中の雰囲気、ハチャメチャに怪しい気配の小屋を主観視点で探索する恐怖は、例え敵が出てくるタイミングが分かっていても拭えなかった。

見慣れたはずの場所なのにもう全然普通に怖い……!「バイオハザード RE:4」のホラーゲームとしての側面を、VR視点になる事でさらに強めているような印象だ
「バイオハザード RE:4」既プレイの人はどこで敵が出てくるかなどがある程度分かっている状態でプレイする事になると思うのだが、それで恐怖が軽減されることはあまりなく、逆に「ここ確か出てくるんだよなぁ……」と思いながらプレイする分、むしろさらに怖いまであった

アクションのポイントはナイフ! プレーヤーの“腕”が大事

 アクション面に関しては流石「バイオハザード」と言ったところで、過去のVR版「バイオ」のシステムも継承しながら本作らしさも出している絶妙なバランスとなっていた。

 VRモードでの操作は基本的に「レオン」の手を実際に動かしているようなイメージでプレイする事になり、アイテムをゲットする際にはそのアイテムに手を伸ばして掴む、武器を持つ場合はナイフなら左肩に手を伸ばし、拳銃なら右腰に手を伸ばして掴むといった感じで操作感がその場にいるようなリアリティを味わえる。これがVRゲームの楽しい所で、物を掴んでアクションする動きが全体の基本となるのだが、掴むボタンを解除すると物を落としてしまうので、怖すぎたり驚いたりしてコントローラーを離さないように注意する必要があるだろう。

 ちなみに筆者は最初の村人でパニックになり、ナイフを落として虚空に向かってただ腕をブンブンしてしまった。情けなすぎ。

マップに存在する樽や宝箱の中からアイテムを回収していく感覚は「バイオハザード RE:4」と同じだが、その際のアクションも全部自分の腕を動かしてプレイする事になるためリアリティは抜群。鍵を開ける際にも物を掴んで回すといったアクションが必要になったりなど、しっかり随所でVRゲームとしての面白味を体感できた

 そして、何より楽しいのがバトルアクションだ。基本となる拳銃でのアクションは既存のシリーズ作品と同様、拳銃を握って構えてトリガーを押す事で発射するような、直感的に分かるようなアクションで楽しむことができ、ガンアクションの醍醐味と言っても過言ではないリロードアクションもしっかり楽しめる。

 拳銃の仕様も「バイオハザード RE:4」と同じで敵の頭や足などに弾を当てる事で怯ませる事ができ、そこから「メレーアタック」で大ダメージを狙えるなどの動きが可能なのだが、VR操作では本当の意味でのエイム力が試されることに加え、リアル視点で近づいてくる敵に平常心をかなり乱されるため、通常の「バイオハザード RE:4」とはまた違った感覚のバトル体験を味わう事ができるだろう。

腕をリロードする様に動かす事でリロードアクションが行えるのだが、この「本当にリロードしてる感」がプレイしていて堪らないポイント。銃を構えて発射するだけというリアルかつ分かりやすすぎる操作感なのだが、眼前に迫ってくる敵の恐怖でエイムがブレたり、撃っても怯まない時にパニックになってしまったりと、VRゲームならではの恐怖感やプレイ感が思いっきりゲーム体験を変えてくれているのも面白い
怯んだ相手に体術で追い打ちをかける「メレーアタック」はレオンが登場して蹴りアクションを見せてくれるような形式になっていた。

 そして「レオン・S・ケネディ」といえばナイフアクションといっても過言ではナいほど、「バイオハザード RE:4」ではナイフを使ったアクションが多種多様に用意されていたが、それはVRになっても問題なく行う事が可能だ。

 倒れた相手にトドメを刺せたり、相手の攻撃に合わせてナイフを振る事で攻撃を弾く「パリィ」もしっかり用意されている。こちらの場合はリアル視点の中で本当に敵に近づいて刺しに行ったり、攻撃に合わせてナイフを振らないといけないため、プレイしている時の緊張感は数段上がっているようにすら感じる。レオンらしいカッコいいナイフ捌きができるかどうかは本当の意味でプレーヤーの腕に掛かっているという訳だ……。

「パリィ」も「トドメ」もVR視点でやろうとすると敵との距離も近く臨場感が凄まじいため、本作らしさも味わえつつプレイしていてかなり楽しい要素なっていた。

 他にも左右の腕にナイフと拳銃を両方構える事ができそうなど、VR版ならではのアクションがまだまだ秘められているのではないかと感じ取れる作品となっていた。主観視点となって恐怖体験も操作感も全く異なる「バイオハザード RE:4」の新たな姿に今後も注目していきたい。

 カプコンブースでは他にも「バイオハザード ヴィレッジ」のVR体験や、ステージイベントでは「バイオ4」界隈の皆のアイドル「チェーンソー男」が登場したり等様々なコンテンツが用意されているので、バイオファンは是非この機会に遊びに行ってみてはいかがだろうか。