【特別企画】

パナソニックのゲーミングネックスピーカー第2弾! ワイヤレスモデル「SC-GNW10」発表会レポート

新開発のユニットで音質向上。重量増でも気にならない装着感に

【SC-GNW10】

11月17日 発売予定

市場想定価格:37,000円前後

ゲーミングオーディオブランド「SOUND SLAYER」の新モデル、ワイヤレスゲーミングネックスピーカー「SC-GNW10」

 パナソニックは、同社の展開するゲーミングオーディオブランド「SOUND SLAYER」の新モデルとして、ワイヤレス接続のゲーミングネックスピーカー「SC-GNW10」を11月17日に発売する。価格はオープンで、市場想定価格は37,000円前後。

 本商品は、2021年10月に発売された既存モデル「SC-GN01」に続くパナソニックのゲーミングネックスピーカー第2弾。ネックスピーカーは肩に掛けて使用するもので、イヤフォンやヘッドフォンと比べて大きめのスピーカーユニットを搭載できる。そのため、より迫力のあるサウンドが楽しめるだけでなく、耳周辺を塞ぐことなく使用できるため、耳への圧力が苦手な人でも快適に利用が可能だ。

 本稿ではメディア向けの発表会にて、実際に「SC-GNW10」に触れる機会が得られたので、その使用感や肩に掛けた際の使い心地をレポートしていく。なお、ボイスチャットのノイズキャンセリング機能については、相手側が用意されていなかったため、今回は試す事ができなかった。機会があれば別途レビューなどでその性能について触れていきたい。

重量増でも体感は軽い「SC-GNW10」。肩掛けによる開放感が魅力!

 「SC-GNW10」では、既存モデルの「SC-GN01」で指摘されていた低音不足と音量不足を改善するべく、スピーカーユニットを新たに開発。ユニットが既存モデルの34㎜から38㎜へと大型化し、低音域や音量強化されたほか、中低域を中心とした音圧がアップ、高音域特有の伸びも改善されたという。

 スピーカーユニットは左右2基ずつ搭載。計4chで独自のサラウンド技術「TRUE M.A.G.E.S.S.」によって、高音質を実現している。さらに、オーディオ関連のゲーミングデバイスとして重要なマイクについても変更。既存モデルではマイク位置が右に寄っていたが、これを左右に配置して内部構造を見直すことでエコーキャンセリング性能が向上している。

 そのほかにもマイクチップには、ノイズキャンセリング機能を強化したintelliGo社の「AI Voice Processor」を採用。マイクで収音した音から人の声だけを識別、抽出することで、チャット相手にゲーム音が殆ど聞こえることなく、こちらの声だけがクリアに伝わるとしている。他にも様々なタイプのノイズをAIが学習して抑制する機能も備える。

「SC-GNW10」(左)と「SC-GN01」(右)を並べたところ。形状やケーブルの有無で違いがわかる
内蔵のスピーカーユニットが4㎜大型化した

 また、有線接続から無線ユニットによる2.4Ghz帯を用いた無線接続へ変更。重量は「SC-GN01」の244gから約6割ほど増え約403gとなり、肩への負荷が増しているのではないかと危惧していた。だが、実際に肩に掛けて比較してみると、思った以上に重量の違いが気にならない。もちろん長時間の利用時にどのくらい変化が出るかについては実際に試してみないと分からないが、“肩に掛ける”という性質上、このくらいまでの重量ならあまり影響はなさそうだ。

 本体両端にはLEDランプを搭載し、電源の状態や無線接続の状態が分かるようになっている。ワイヤレスモデルとなったことで本体にバッテリーを内蔵しており、容量は約2,900mAh。連続使用時間は初期設定の状態で約9時間となっている。

 細かい違いだが、「SC-GNW10」では両端のスピーカーを繋ぐ中央部の樹脂部分についても変化が見られた。「SC-GN01」ではかなり柔らかく、中央部を手に持つと両端のスピーカーがブラブラとしなるのに対して、「SC-GNW10」ではあまりブレがなく、硬すぎず柔らかすぎないものとなっていた。装着しながら動き回るなどした際に、「SC-GNW10」ではその重量も相まって安定して装着できるだろう。

装着時のイメージ
両先端部には接続状態などが分かるLEDを備える
スピーカー両端を繋ぐ樹脂部分はかなりガッツリしており、遊びがかなり減っているようだ

 会場では、実際にMMORPG「ファイナルファンタジーXIV」で「SC-GNW10」を試してみたが、フィールド内の滝や川のせせらぎ、水の中をモンスターが動く時の水しぶきの音、さらには森の中の木々の自然音など、現在の自分の立ち位置からどの辺りにあるのか、画面を見なくてもある程度わかるほど、その場にいるような感覚を味わえた。

 音量についても、スピーカーやヘッドフォン装着時と遜色のないボリュームを確保できており、ゲームを存分に楽しめる。ヘッドフォンと比べると耳を塞がないため、周囲の音が入ってこないという事はないが、それでもボリュームを上げていると、話し声があまり聞こえないくらいの音量は確保できている。

 さらに、個人的に驚いたのが音漏れの少なさだ。ネックスピーカーは構造上ユニットが解放されている状態のため、流石に無音とまではいかないが、想像以上に音が漏れていない。例えば夜中の寝室だと、隣の部屋であればその音は全く気にならなくなる。元々ネックスピーカーは室内での利用が想定されている製品だが、同居する人にも気を配った作りと感じられた。

 なお、「SC-GNW10」ではボリューム操作やミュート、マイクのON/OFFなどの操作ボタンが本体左側の前面部に集中されている。前モデル「SC-GN01」では左右それぞれに操作ボタンが配置されており、どこに何があるかを把握するまで慣れが必要だったが、1か所に集中していると、初めて触れた時でも直感的に操作ができて好印象だ。

 ボリューム操作についても、ボタン操作からロータリー式の回転操作に変更となった。そのため、咄嗟にボリュームを調整したい場合などにスッとボリュームをコントロールできるため、使い勝手はかなり向上している。なお、最大音量/最小音量まで動いた際にはビープ音が鳴り、これ以上は上げたり下げたりできなくなる旨が通知されるので、ボリュームがどうなっているのかはある程度把握できるようになっている。

操作ボタン類は本体左側のスピーカー、内側面に集中して配置されている
左側の外側面には充電用のUSB端子を備える
先端部にはボリューム操作用のロータリースイッチを備える
本体底面部には装着した人の胸の部分に接触する部分に突起が備えられている

 加えて、PC用のイコライザーソフトとして「SOUNDSLAYER Engine」を用意。PC上で音質をカスタマイズでき、設定情報は無線ユニット側に保存される仕組みとなっているため、PCやゲーム機で同じ設定を利用できる。標準のプリセットではRPG/FPS/Voice/Music/Cinemaの5種類が用意されているほか、パラメータの調整で好みのカスタマイズが可能だ。

 専用の無線ユニットについては、PCやゲーム機と接続するUSB端子以外にアナログの音声出力を1系統備える。こちらは、低音をより楽しんでもらうために用意されており、各自が好みの低音専用スピーカー(ウーファー)接続が行なえるようになっている。

今回新たにPCで操作できるイコライザーソフト「SOUNDSLAYER Engine」を用意した。カスタマイズ情報はUSB接続した無線ユニットに保存されるため、他環境に繋ぎ変えても利用できる
PCで操作するイコライザーソフト「SOUNDSLAYER Engine」だが、これまでこうしたソフト開発の経験があまりないチームの挑戦だったための苦労も多かったという
PCやゲーム機とは専用の無線ユニットを介して接続する
端子類はサブウーファ出力用端子とゲーム機などと接続するUSB端子のみとシンプル

ガジェット系YouTuberのさっさん氏も絶賛!髪型や化粧を気にする人にも最適

 ここまで「SC-GNW10」のレポートをお届けしてきたが、発表会では既存モデル「SC-GN01」の評判や、今回のワイヤレスモデル「SC-GNW10」の発売に至った経緯やコンセプトについて語られた。

 「SC-GN01」は、同社の当初計画と比較すると2021年度で計画比2倍、2022年度は3倍と想定を上回る大ヒットとなった。通常のヘッドセットと比較して、耳を塞がずに使えるため、耳を圧迫するストレスがなく、周囲の音も聞こえる事による快適性などが評価されたという。

 一方で音質については、低音と音量不足が指摘されていたが、理由はUSB接続による電流供給の制約によるものだった。こうした音圧不足を解消するため、「SC-GNW10」ではバッテリーを内蔵することで電源性能を上げ、それに合わせて定格3W出力、口径38㎜のスピーカーユニットを開発するなど音質を向上させている。また、Bluetoothなど既存の規格ではなく、独自の無線接続にした理由としては、“低遅延を実現するため”としている。

 デザイン面についても言及があった。今回2製品を比較してみると、スピーカーネットの角度が変更されている。これについては、音質に寄与するものではなく、既存モデルでは中に4つのスピーカーユニットが内蔵されている事がデザインとして伝わりにくかったため、今回は一目で分かるように可視化するデザインにしたとのことだ。

音質面については物理面、ソフトウェア面の両方でに向上
耳を圧迫せずに使えるネックスピーカーのメリットの1つとしてストレスフリーを挙げる
ボイスチャット機能も大幅に機能が向上
デザイン面も工夫、4つのユニットが可視化できるデザインに
既存モデル「SC-GN01」の表面のアップ
「SC-GNW10」の表面はより滑らかになり、傾斜の付く場所が変わり、真逆になった

 また、発表会では「SC-GNW10」を試した人たちからのビデオレターが公開された。SEGAのサウンドディレクターである大谷智哉氏は「ソニックフロンティア」をプレイした際の音質などについてコメント。さらにYouTubeチャンネル「わしゃがなTV」を運営する声優の中村悠一氏と、ライターや俳優業などをマルチに手掛けるマフィア梶田氏も登場。特に中村悠一氏は前モデルとの比較も語り、ボリューム操作がボタンからロータリー操作になったことでスムーズに音量が調整できると大絶賛だった。

 発表会場には、ガジェット系YouTuberのさっさん氏が登壇し「SC-GNW10」についてコメント。個人的に興味深かったのは髪型が崩れない、化粧がつかないという感想だ。というのも通常のヘッドセットは耳や頭を覆う形となり、ヘッドバンドが髪を抑えつけてしまう。そのため、さっさん氏を含む視聴者の多くが髪型が崩れてしまうのが気になるという意見が多かったそうだ。同様にヘッドセットは耳だけでなく頬に触れる場合もあり、化粧がヘッドセットについて汚れてしまうが、「SC-GNW10」だとその心配がないことを特徴として挙げていた。

 また、さっさん氏はボイスチャット機能についても言及。マイク位置とスピーカー位置がかなり近いため、実際の配信で使うには少し難しいのではと思いつつ、試してみたところマイクがゲーム音を拾うことはほぼなく、快適に自身の声が配信で流れたという。

 そのほかにも、ワイヤレスのバーチャルサラウンドについてもRPGで活用でき、FPSなどでも遅延を感じられずに快適にプレイできたという。また、勝利した時に「ウェーイ!」とはしゃいだりする時も、有線ではコードが引っかかてしまうが、無線なら気にせずはしゃげるという点も評価していた。

SEGAのサウンドディレクターである大谷智哉氏は、イコライジング機能について、自身が手掛ける「ソニックフロンティア」プレイ時に音質を調整して、満足のいく音声が楽しめたと評価
声優の中村悠一氏とライターや俳優業など幅広く手掛けるマフィア梶田氏もビデオ出演、マニアックな両氏らしいコメントが相次ぎ、会場の笑いを誘った
発表会場にはガジェット系YouTuberのさっさん氏が登壇、「SC-GNW10」の魅力を語るとともに、髪型の話や化粧のエピソードなど、他ではあまり聞かれない感想を語ってくれた

開放感のあるバーチャルサラウンドと高性能なボイスチャット機能が魅力!

 ここまで、ゲーミングネックスピーカーのワイヤレスモデル「SC-GNW10」発表会の模様をレポートしてきた。筆者も趣味の範囲だが、サラウンド対応のワイヤレスヘッドセットとしてPS4用の「CUHJ-15007」などを使っていた過去がある。密閉感はありつつも音質面でいうとかなり良好で、ゲームに没入できる圧倒的なバーチャルサラウンドが楽しめたが、長時間使用していると耳が痛くなるなどの難点があった。

 だが、ゲーミングネックスピーカー「SC-GNW10」であれば、耳を覆わず快適にゲームをプレイできる。実際の音質面についても、耳の周辺が開放されているため周囲の音が気になるかと思いきや、環境音の大きい発表会場で使っていてもゲームの世界に没頭できるなど、かなりの魅力を感じられた。

 なお、有線モデルの「SC-GN01」については今後も併売されるので、とりあえずネックスピーカーがどのような物か試してみるなら、2万円前後で購入できるこちらも選択肢に入る。ワイヤレスモデル発表に伴う改良などはないが、ネックスピーカーを味わう良い選択肢の1つとなっている。

 また、「SC-GNW10」の市場想定価格について、ゲーム機の周辺機器としてはやや高価なのは確かだが、オーディオ機器としてみると安価に感じられる。この音質とボイスチャット機能があれば、自宅でゲームをプレイしたり、ボイスチャットで仲間とプレイする場合など、ゲーミングヘッドセットの代わりとして使用できる。普段とは違った音響体験として、ゲーミングネックスピーカーを検討してみてはいかがだろうか。