【特別企画】

「ソニックオリジンズ・プラス」見慣れたステージもエミー・ナックルズで新鮮に! 先行プレイレポート

ゲームギア版を12タイトルもプレイできる太っ腹なDLC

【ソニックオリジンズ・プラス】

6月23日 発売予定

価格:
通常版 4,389円
DLC単体 1,100円

 ゲーム界を代表するキャラクターの1人と言っても過言ではない、音速のハリネズミこと「ソニック」。そんな彼の原点とも言える初期4作品を収録したのが2022年6月23日に発売されたプレイステーション 5/プレイステーション 4/Xbox Series X|S/Xbox One/Nintendo Switch/PC(Steam/Epic Games Store)用2Dハイスピードアクションゲーム「ソニックオリジンズ」だ。

 「ソニックオリジンズ」は、「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」、「ソニックCD」、「ソニック・ザ・ヘッジホッグ2」、「ソニック・ザ・ヘッジホッグ3&ナックルズ」のデジタルリマスター版が収録され、「ソニック」ファンにとっても「ソニック」未プレイの人にとっても嬉しい1本となっていた。

 そんな「ソニックオリジンズ」に、新たなプレイアブルキャラクターと、ゲームギア版の12タイトルなどの新要素を追加した「プラス・コンテンツパック」と、配信中のDLC2種をセットにしたDLC「ソニックオリジンズ:エクスパンションパック」が2023年6月23日に配信される。また、「ソニックオリジンズ」を所持していないユーザーのために、「ソニックオリジンズ」とDLCを同梱した「ソニックオリジンズ・プラス」もあわせて発売される。

 今回はこの「エクスパッションパック」で導入される新要素を先行して体験する機会に恵まれたのでその内容をお届けする。

【『ソニックオリジンズ・プラス』トレーラーPV】

「エミー」が4タイトルで、「ナックルズ」が「ソニックCD」でプレイ可能に!

 「ソニックオリジンズ」の詳細については発売当時のインプレを読んでいただければ幸いなのだが、端的にまとめると「ソニック」シリーズの原点となる「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」、「ソニックCD」、「ソニック・ザ・ヘッジホッグ2」、「ソニック・ザ・ヘッジホッグ3」(「ソニック&ナックルズ」も1本にして収録)をリマスターして収録した作品だ。

 デジタルリマスターによる美しいグラフィックスかつ、ゲームオーバーとタイムオーバーがなくなった「アニバーサリーモード」と、オリジナル版に近い「クラシックモード」がプレイできる。また新モードが追加され、原作をプレイしたプレーヤーも、これから初めてプレイするというプレーヤーも楽しめる。

 これだけでも十二分に楽しめる作品だったが、今回配信される「エクスパッションパック」は「ソニックオリジンズ」をさらに魅力的にするDLCだ。

 まず1つめの追加要素として、「エミー」がプレイアブルキャラクターとして登場する。エミーはソニックシリーズにおけるヒロイン的な存在だ。最近の作品ではプレイアブルキャラクターとして登場していたが、メガドライブ版の「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」などではプレイアブルキャラクターではなかった(むしろエミーが登場するのは「ソニックCD」以降の作品である)。

 そんなエミーがプレイアブルキャラクターとして、本作に収録されている「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」、「ソニックCD」、「ソニック・ザ・ヘッジホッグ2」、「ソニック・ザ・ヘッジホッグ3&ナックルズ」の4タイトルの「アニバーサリー」モードで選択できるようになる。

各作品の「アニバーサリーモード」に「エミー」がプレイアブルキャラクターとして追加されている

 エミーは既存のプレイアブルキャラクターとは少し違った挙動をする。具体的にはジャンプ中に再度ジャンプボタンを押すと、どこからともなくピコピコハンマーを取り出し、ジャンプハンマー攻撃を行う。またジャンプ中にジャンプボタンを長押しすると、着地時にハンマーを振りながらダッシュする。ソニックにはないエミーならではの独特な新鮮さがある。何よりメガドライブ版の原作にはなかった要素なので、そういった意味では価値がある追加要素と言えるだろう。

「エミー」はジャンプハンマー攻撃が可能だ
ジャンプ中にジャンプボタンを長押しすると、着地時にハンマーを振りながらダッシュする

 また「ナックルズ」が「ソニックCD」でもプレイできるようになったのも追加要素の1つだ。

 ナックルズはジャンプしたあと空中でジャンプボタンを押しっぱなしにすると滑空ができ、そのまま壁に張り付くこともできる。このアクションはナックルズ固有で、「ソニックCD」においては全く新しいプレイフィールだ。

 これだけでも非常に面白いのだが、ナックルズの追加にあわせて「ソニックCD」に新ルートが追加されているのだという。筆者は残念ながら見つけることはできなかったが、腕に覚えのあるプレーヤーはぜひ探してみてほしい。

 プレイアブルキャラクターの追加だけでもかなりのファンサービスだが、その上新ルートを追加してくれるというのはかなりの太っ腹と言えるだろう。既にやりこんでいるプレーヤーも、ぜひナックルズでプレイしてほしい。

ナックルズはジャンプ中にジャンプボタンを長押しすると滑空ができる
また壁に張り付くことも可能だ。これらのアクションを使う新ルートが追加されたのだという

ゲームギア版の12タイトルが追加。中には貴重なタイトルも

 そして筆者が「おっ」と思ったのが、ゲームギア版の12タイトルの追加だ。

 具体的にはゲームギア版の「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」、「ソニック・ザ・ヘッジホッグ2」、「ソニック&テイルス」、「ソニックドリフト」、「ソニック・スピンボール」、「ソニック&テイルス2」、「ソニックドリフト2」、「テイルスのスカイパトロール」、「テイルスアドベンチャー」、「ソニックラビリンス」、「Gソニック」、「ドクターエッグマンのミーンビーンマシーン」が追加されている。

怒濤のゲームギア版12タイトルが追加。一部タイトルは2Pプレイも可能だ

 タイトルを羅列するだけでも圧倒されるが、ポイントはゲームギア版としては欧州・北米のみで発売された「ソニック・スピンボール」などの貴重なタイトルがプレイできることだ。ゲームギア版が最新のハードで遊べるのだから、コアなファンにとってはとてもありがたい要素だろう。

貴重なタイトルもプレイできる

 もちろんゲーム画面や音楽は当時のままで、本作に収録されているメガドライブ版を再現したクラシックモードとも異なる独特の感覚がある。新たにこの世代のゲームをプレイするファンにとっては衝撃もあるのではないだろうか。そういった意味では資料的な価値もある。

グラフィックスや音楽は当時のまま。独特な味があって新鮮だ

 本DLCにはほかにもアクションの挙動修正や仕様改善なども含まれている。

 個人的な感想としては、「セガはかなり気合いの入ったファンサービスをプレゼントしてくれた」という印象だ。既に本作をプレイしているファンはもちろんだが、未プレイのファンもこの機会にぜひソニックシリーズの原点となる作品達をプレイしてみてほしい。