【特別企画】

すぐ買える?! 「スプラトゥーン3」に適したジャイロ無線コントローラーを見つけたい

「6軸ジャイロ」と「無線」機能を軸にSwitch用コントローラー3機種をレビュー

 Nintendo Switchユーザー待望の「スプラトゥーン3」が9月9日に発売となる。擬人化したイカ「インクリング」と擬人化したタコ「オクトリング」が入り乱れ、インクを撃ち出すブキを使ってフィールドを塗って領地を広げる「ナワバリバトル」を繰り広げる、「スプラトゥーン」シリーズの最新作だ。

 新たなナワバリバトルに挑むにあたり、事前にプレイ環境を整えているファンも多いようで、任天堂純正の「Nintendo Switch Proコントローラー」などは、9月7日現在、Amazonをはじめとするネットショップなどでは品切れや、あっても希望小売価格よりも高い高額転売ばかりという状況になっている。

「Nintendo Switch Proコントローラー スプラトゥーン3エディション」。8月26日発売。価格は8,228円(税込)。Amazonなどでは高額転売されている。価格を注意の上、購入いただきたい。

 「スプラトゥーン3」は、Switchに標準装備のJoy-Conでももちろんプレイできるが、別売りのコントローラーを使えばより快適に楽しめるのは間違いない。「スプラトゥーン3」に対応するコントローラーは各メーカーから販売されているが、一方で「どの製品を選んだらいいの?」という問題も付きまとう。

 そこで本稿では、「バトル開始時に別売りのコントローラーがない!」という状況を打開すべく、今回Amazonで販売されているNintendo Switch対応の無線対応コントローラーを、細かな機能やデザインなどから選択してみた。「スプラトゥーン3」のプレイにはあってほしい6軸ジャイロを内蔵した3機種を実際に購入してレビューしてみたので、導入の参考としてほしい。

 なお今回レビューしている製品は、全て任天堂のライセンス外の商品となる。価格や販売状況は9月6日現在のAmazonの在庫で確認しているが、これらは時期によって変動があるため、その都度確認していただければと思う。

8月28日に「フェス」の形式で行われたユーザー向けオンライン体験会「前夜祭」も大いに盛り上がった

 今回のレビューでは、「スプラトゥーン2」を使って、ブキの試し打ちモードやナワバリバトル、サーモンラン、ヒーローモードなどの各モードを一通り遊んで、その使い勝手を試した。ちなみに筆者の「スプラトゥーン2」のプレイ時間は1065時間。ナワバリバトルとサーモンランばかりやっているため、ガチマッチのウデマエは最高でもA程度、プレーヤーとしては“長時間遊んでいるだけの中級者”ぐらいに考えていただきければと思う。

 Wii Uの「スプラトゥーン」をプレイしていた途中で操作をジャイロへと変更したクチで、以降ずっとジャイロ操作を使っている。「スプラトゥーン2」のみならず、SwitchでのゲームプレイではJoy-Conはほとんど使わず、「Proコントローラー スプラトゥーン2エディション」を愛用中だ。

滑らかな手触りが心地いいシンプルなコントローラー。しかし「スプラトゥーン2」での操作には弱点も!?

PXN Switch/Switch Lite コントローラー

参考価格:6,780円(税込)
Amazon価格:4,199円(税込)
サイズ(実寸):横約155mm×縦約115mm×高さ約55mm
重量(実測):209g
振動:あり(4段階切替可能)
スリープ解除機能:あり
連射機能:あり
NFC機能:あり
バッテリー容量:550mAh

 フラットなパステルカラーが印象的なシンプルデザインのコントローラー。ボタンやアナログスティックの根元などが色分けされているのもちょっと洒落ている。カラーは画像では8色が確認できるが、Amazonで購入できたのは4色であった。

オレンジと白のパッケージ。色は中身と違うもののようだ
内容物。マニュアルと保証書は日本語のものが付属していた

 本体全体にコーティングが施されていて、サラサラした手触りで、余計なモールドもないので手に持ったときの違和感がない。全体的なサイズはProコントローラーとあまり変わらないが、グリップ部分は結構大きめ。グリップは本体と一体化しているので、強めに握ったときも安心感がある。十字ボタンもしっかりしたつくりで、ボタンレイアウトもProコンとさほど変わらない。

デザイン的な凹凸のないシンプルな形状。フラットな表面処理はサラサラしている。中央下の「T」のボタンは連射設定に使うTURBOボタン
裏側の上部に電源ボタンがあり、コントローラー本体のオンオフが可能
LTとRTはトリガースタイル。アナログボタンのようなストローク長めの感触
Proコントローラーとの比較。持ってみるとグリップが大きく感じられた

 機能面では、今回の4機種の中で唯一NFC機能を備えていて、amiiboを読み込むことができる。「スプラトゥーン3」には前作に引き続きamiiboにコーディネートを保存できたり、キャラクター写真を撮れたりする機能があり、いちいちJoy-Conを使わなくてもamiiboを読み込める機能はありがたいといえる。その他TURBO機能によるボタン連射や振動の強さ4段階(オフ・弱・中・強)切り替えなどがある。

NFC機能内蔵で、amiiboの読み込みが可能

 今回のレビューの基準として、ジャイロ機能内蔵を必須としたのだが、残念なことに、他の機種と比べてジャイロがあまりクイックではない印象があった。気のせいか、あるいは個体差かとも思ったのだが、Amazonのレビューでもジャイロの遅延がある旨がいくつか報告されていて、気のせいではないようだ。プレイに支障を来すほどではないものの、ジャイロ操作を主流とするプレーヤーにはちょっと向かないかもしれない。

並んだアナログスティックのデザインがDUALSHOCKを思わせる風貌

GEEKMI Wireless NS Controller

Amazon価格:3,299円(税込)
サイズ(実寸):横約160mm×縦約110mm×高さ約55mm
重量(実測):209g
振動:あり(3段階切替可能)
スリープ解除機能:あり
連射機能:あり
NFC機能:なし
バッテリー容量:400mAh

 他の機種とは形状が異なり、2本のアナログスティックが横に並んだスタイル。PlayStationシリーズのコントローラー「DUALSHOCK」などのレイアウトに似ていることから、この機種をチョイスしてみた。外観のデザインは他の機種と比較すると少々野暮ったい印象も受ける。

パッケージ。「NS GAMEPAD」や「Wireless NS Controller」など、商品名がわかりづらい。ブリスターや緩衝材はなく、本体は白いビニール袋に入っていた
内容物。マニュアルは英語のみ

 このコントローラーは、ZLとZRがトリガー状の設計ではなくボタンで、ストロークが短く押しやすい。「スプラトゥーン2」ではイカセンプクとインクの発射がこのボタンにアサインされているので、押すのがちょっと固めなことが気にならなければ、プレイしやすい。

デザインなどはちょっとおもちゃっぽい雰囲気がある。中央部のボタン配置も独特だ
裏にはピンなどで押すリセットボタンがあるのみ
LTとRTはボタン。感触はちょっと固めだ
グリップにはスリットの入ったパーツが接着されている
Proコントローラーとの比較。大きさはあまり変わらない

 弱点もはやはりレイアウトで、「スプラトゥーン2」で「ナイス!」や「カモン!」など味方にメッセージを出すために押す方向キーがプレイ中に押しにくいということがあった。Proコンのように右手の親指を伸ばして押せる位置でもないため、必然的に左手の指で押さなければならない。またこの機種は方向キーがJoy-Conの方向ボタンと同様、各方向が独立して押せるタイプのボタンとなっていたこと、そしてHOMEボタンなど本体中央の5つのボタンがゴム製ということも特徴となっている。

最低限の機能を備えた、ジャイロ内蔵の超小型コントローラー

CYBER ・ ジャイロコントローラー ミニ

参考価格:3,828円(税込)
Amazon価格:2,673円(税込)
サイズ(実寸):横約110mm×縦約75mm×高さ約50mm
重量:95g
振動:なし
スリープ解除機能:なし
連射機能:なし
NFC機能:なし
バッテリー容量:非公開

 国内メーカーのサイバーガジェットが発売する、超小型のSwitch対応コントローラー。これは筆者が以前から個人的に所有していていて、「スプラトゥーン2」でも使った経験があるので紹介したい。

パッケージは内部のブリスターが見えるウィンドウボックス。写真のカラーは「クリーム × ライトグリーン」
内容物。説明書と保証書ももちろん日本語だ

 大人の手のひらの中にすっぽり収まるほどの小さなサイズで、主にツートンの多彩なカラーバリエーションが発売されるなど、子ども向けのイメージもあるが、ボタンを全部使うようなゲームでなければ大人でも使うことは可能で、実際に筆者も使っている。

 このサイズでジャイロも内蔵しているため、「スプラトゥーン2」も問題なくプレイできる。スリープ解除機能はないので、設定後はSwitch本体側でスリープを解除してからHOMEボタンを押すと接続される。

小さいながら必要なボタンは全て備えられている。-ボタン&+ボタンとキャプチャーボタン&HOMEボタンの上下が逆になっている
L・RとLT・RTもボタンの設計
裏側の中央下のピンホールはリセットボタン

 一方で、弱点となるのもサイズだ。大人が使う場合、ボタンやプレイスタイルによっては指が干渉することもあるだろう。またYボタンや+ボタンを押すとき、Rスティックに親指が触れてしまうこともあり、使うのにコツがいる。-ボタン&+ボタンとキャプチャーボタン&HOMEボタンの位置がJoy-Conなどとは上下逆に配置されている点も慣れが必要だ。

Proコントローラーとの比較。その大きさの違いは明らかだ
持ち歩きもしやすいサイズが最大の魅力だ

 他のコントローラーと比較すると機能は最低限で、連射やNFC機能、振動やスリープ解除の機能も搭載されていないため、普段使いには向いていないが、このコンパクトさは特筆すべきものだ。旅などにSwitchを持っていくとき、旅行用品のポーチなどに放り込んで一緒に持っていけるような、そんなコントローラーだ。

まだまだある、Amazonで買えるSwitch用ジャイロ&無線コントローラー

 参考として、以下ではAmazonで購入できる6軸ジャイロ機能搭載のSwitch用無線コントローラーをいくつかピックアップした。レビューではなく概要のみの紹介となってしまうが、ぜひコントローラー選びに役立てていただきたい。

FONLAM Switch対応 コントローラー

Amazon価格:3,899円(税込)
梱包サイズ:‎163x143x72mm
重量:290g
振動:あり
スリープ解除機能:あり
連射機能:あり
NFC機能:なし
バッテリー容量:550mAh

Shelife 2022アマゾン最新 Switch コントローラー

Amazon価格:3,399円(税込)
梱包サイズ:174x14x6.9mm
重量:300g
振動:あり
スリープ解除機能:あり
連射機能:あり
NFC機能:あり
バッテリー容量:550mAh

ECHTPower Switch コントローラー

Amazon価格:3,299円(税込)
梱包サイズ:‎181x143x72mm
重量:320g
振動:あり
スリープ解除機能:あり
連射機能:あり
NFC機能:なし
バッテリー容量:600mAh

Smartree Switch コントローラー

Amazon価格:3,799円(税込)
梱包サイズ:‎‎175x142x7mm
重量:300g
振動:あり
スリープ解除機能:あり
連射機能:あり
NFC機能:なし
バッテリー容量:550mAh

NYXI Switch コントローラー

Amazon価格:3,499円(税込)
梱包サイズ:‎‎‎157x136x73mm
重量:370g
振動:あり(4段階)
スリープ解除機能:あり
連射機能:あり(3段階)
NFC機能:なし
バッテリー容量:500mAh

YOSH Switch無線コントローラー

Amazon価格:3,499円(税込)
梱包サイズ:‎‎216x14x72mm
重量:280g
振動:あり(4段階)
スリープ解除機能:あり
連射機能:あり(3段階)
NFC機能:なし
バッテリー容量:1,200mAh

どの機種も一長一短。その中で長所が自分のプレイスタイルに合う機種を見つけたい

 こうして比較してみるとどれも一長一短で、ユーザーの手の大きさや好みなどの個人差で評価が変わることもあるだろう。機能やデザイン的に優れ、レビューで高評価を得ていたていたとしても、「スプラトゥーン」シリーズなど特定のタイトルでの操作は厳しかったりするなど、実際に触ってみないとわからない点も痛感した。

 純正のProコントローラーは、デザイン・設計・機能の全てにおいて、そつなく使いやすく作られていることを改めて実感したわけだが、同時にちょっとクセのある他社製のコントローラーの魅力も捨てがたい。実際に触る機会はあまりないかもしれないが、本稿のようなレビューやレポートを参考に、自分のプレイスタイルにマッチしたコントローラーを見つけ出してみてほしい。

【編集部追記】
記事初出時、4製品をレビューしていましたが、うち1製品について技術基準適合証明(技適)の確認が取れなかったため該当部分を削除した上で記事内容を修正いたしました。