【特別企画】
プロデューサーさん! もうすぐ「アイドルマスター スターリットシーズン」ですよっ!
2021年9月6日 00:00
奇跡のようなシナリオが完成! 久多良木Pインタビュー
GAME Watchでは、「スタマス」を最も知る人物である、プロデューサーの久多良木勇人氏に本作の様々なポイントを伺うことができた。期待値が爆上がりするようなコメントをいただいたので、その内容をお届けしよう。
――アイマスシリーズには、本家「アイマス」以外にも多数のアイドルがいますが、その中で今回の人選はどうやって決めたのでしょうか? その選定理由も教えて下さい。
久多良木氏: これだけ多くのアイドルが登場する「アイマス」では、どのアイドルも個性的で魅力的な子ばかりです。選出には本当に難航しましたが、弊社の坂上総合Pや各ブランドに携わるプロデューサーと相談しつつ、順番に決めていく形にしました。本作の世界観にも関わりますが、久々のコンシューマーゲームの新作として、765プロという事務所を中心にアイドルの人選を考えることになりました。高木社長の立場でみたときに、プレイヤーが765プロオールスターズを過去にトップアイドルにしたプロデューサーであるということから白羽の矢がたち、『アイドルマスター』の13名が決まり、『ミリオンライブ!』の5名も後輩メンバーのなかから、未来、静香、翼、そしてミリシタからのニューフェイスとなる紬、歌織たちが自然な流れで決まった形です。
そして『シンデレラガールズ』に目を向けた時に、元々個性的なメンバー揃いです。誰が登場してもおかしくないメンバーのなかでプロジェクトルミナスに刺激を与えてくれるような人選やワクワクを与えてくれるような人選が選出されることとなりました。『シャイニーカラーズ』は、もっともフレッシュなアイドルマスターのメンバーとして、プロジェクトに足りない個性を埋め合わせ、可能性をさらにひろげてくれるのは誰かを検討した結果のアイドルたちとなりました。世界観に沿った各アイドルの推薦理由はゲーム内でも触れていますので、そちらにもぜひ注目をお願いします。
――本作でここは注目してもらいたい、力を入れたというポイントはどこでしょうか?
久多良木氏: 今回は季節を通した大きな物語を中心にしようということが企画の当初からありましたので、アイドル達と同じ時を過ごすという物語体験は特に力を入れたポイントです。家庭用シリーズとしては過去最多のアイドルがプロデュース対象となり、各事務所のアイドルたちと新アイドルの心白を合わせて計29名がプロジェクトルミナスとして登場します。アイドルプロジェクト全体をプロデュースしていく没入感のあるゲーム体験と、このプロデュースをより実感できる物語、大きな季節の移り変わりが彼女たちの物語を情感豊かに支えており、この物語体験がいままでのアイドルマスターシリーズにはなかったものだと思います。事務所が混在するシナリオはゲームではやってきておらず、前例のない中で、シナリオチームが一人一人のアイドルときちんと向き合い、奇跡のようなシナリオが完成しました。
また、家庭用なのでビジュアル面も特に力が入っています。PS4/SteamであらたにUnreal Engineでの表現に挑戦となり、開発メンバーのただならぬ知恵や挑戦によって、ビジュアル面も非常に魅力的なものになりました。開発初期には、キャラクターデザインをどうするべきかというところから検討が始まり、タッチのことなる4つのブランドのアイドルが同一空間に違和感なく表現されてきたのを目の当たりにしてきました。時間経過によって変化するステージや、臨場感あふれるエモーショナルなステージ表現、ライブ中にアイドルたちは汗をかくようになりました。コミュの背景にも動きや光や影の表現をとりいれられ、エモーショナルな画作りが意識されています。ぜひ見て頂きたいと思います。
――ライブパートが「アイマス2」に近い仕様に戻りましたが、これはどういった狙いがありますか?
久多良木氏: 本作はPS4としては3作目となりますが、ここでアイドルをプロデュースするゲームとして、一度、原点に立ち返りたいと思いました。そこで、アイドルの育成と言う意味ではPS3時代に好評だった「ワンフォーオール」のライブシステムの良さを引き継ぐことにしました。そのなかで継承と進化を意識しています。
過去作ではVo.(ボーカル)Da.(ダンス)Vi.(ビジュアル)のどれをタイミングよくアピールするかというシステムでしたが、今回は1対1でトップアイドルを目指す過去作とは異なり、多数のアイドルたちのプロジェクト全体を育成しプロデュースしていく、前提が大きく異なるゲームです。そのため、大勢のなかから状況に応じて誰を選択するか、というシステムにカスタマイズされています。
本作では大きなストーリーの流れのなかで季節ごとに活躍するアイドルがある程度は決まってくるのですが、ストーリーの必然性に沿って歌う曲が決まり、大人数の中から歌唱メンバーを戦略的に育てていく、楽曲ごとに基本的に5名を選択してユニットを育成する本作のシステムは、物語への没入感を重視した結果です。そして、各アイドルにはボーカル、ダンス、ビジュアルのいずれかを得意とするような初期能力と成長傾向の振り分けをしています。各アイドルをどのように成長させると後々有利になりそうかといったことを、トータルで考えていくこともプロデューサーたちの腕の見せ所になりますので、そのあたりはぜひ楽しみながら考えてプロデュースをして頂けたらと思います。
――本作の収録曲、衣装やアクセサリーなど、コンテンツのボリューム感をざっくりとうかがえますか?
久多良木氏: 収録曲や衣装に関しては本作ならではのプロデュース体験をご満足いただける物量が収録できたのではないかと考えています。既に宣伝でご紹介してきましたが、新曲や各ブランドを代表するような曲を多数収録しています。過去作にあったアクセサリーは無いので、それを楽しみにして頂いていたプロデューサーさんには申し訳ありません。本作では特典などの一部の衣装を除き、一新しようと決めました。新たな衣装を纏ったアイドルたちの魅力を感じて頂きたいと思います。衣装の一部を取り外したりして、差分を楽しめるものはいくつかあります(海賊風衣装の眼帯を外せたり、などです)。
そしてストーリー、アイドルとのコミュのボリュームがコンシューマーとして過去最大ではないかと思います。プロジェクトルミナスのメンバー全員が関わる四季を通したメインのストーリーがあり、このストーリーに関してはTVアニメや劇場版のようなものをゲームで表現したいと思い、作ってきたものとなります。
また、各アイドルと個別に向き合う要素も当然必要だという話になり、絆コミュや営業で1対1の会話が楽しめるようにしました。もちろん本作に登場する人数分をご用意しています。さらに、本作では各事務所からアイドルたちが登場するので、かけあいを多く入れたいと考え、クロスオーバーコミュや団結コミュなど、アイドル同士の交流とプロジェクト全体の絆が感じられるようなシリーズ初の独自システムを入れました。結果的にとてつもないボリュームとなってしまいましたが、ぜひ家庭用ということで大きな画面の前で腰を据えて、ご自分のペースで気長にプロデュースをお楽しみいただければ幸いです。
――12月の「スターリットシーズン」を目指すという内容ですが、フェスなどをクリアできなかったらゲームオーバーになるのですか? ゲーム全体の流れを可能な範囲内で教えて下さい。
久多良木氏: ステージを一度失敗したり、レッスンや営業がうまくいかなかったりしてもゲームオーバーにはならないのでご安心ください。ゲーム全体の流れを簡単にご説明します。プロデュース期間は3月から12月まで、『スターリットシーズン』の最終ステージへ出場するために、プロジェクト全体をプロデュースしていくことになります。プロデュースは1日単位で行われますが、区切りとしては月単位が大きいものとなっており、毎月末の関門に向けてファンを集めて月末ステージに挑みます。月のはじめにその月の目標が提示されますが、目標ファン人数に届いていないと月末ステージに挑むことはできません。また月末ステージに失敗すると、ゲームオーバーとなり、少し手前の週からプロデュース活動を再スタートすることになります。また週単位でもプロデューサータスクという必須タスクがあり、これがクリアできないと次の週に進むことはできません。逆にいうと、このタスクをクリアしていくことがプロデュースの道しるべになっています。公式サイトに「ゲームサイクル紹介動画」を公開していますので、気になる方はこちらで予習をお願いします!
――発売を心待ちにしている全国のP(ユーザー)に一言お願いします!
久多良木氏: 全国のプロデューサーさん、大変長らくお待たせしました! アイドルマスターに初めて触れる方々にも楽しんで頂ける家庭用シリーズの最高傑作を目指して、チーム一同でより良いものを長い期間をかけて開発してきましたが、ようやく皆さまにお届けできることを私自身もとても楽しみにしています。
登場するアイドルたち、この子は知ってるけどこの子は知らないなということがあってもまったく問題ありません。彼女たちのことを知れば、ここからみなさんもきっと好きになると思います。このゲームを機にアイドルマスターの新たな魅力を感じて頂けたら嬉しいです。本作では限定版や各種特典をご用意しているのですが、数や期間に限りがあるものもありますので、発売日までにぜひご予約をお願いします。プロデューサーさん、アイドルたちのプロデュースを宜しくお願いします!