【特別企画】

ゲームの没入感と現実世界、両方大切にできるニューゲーミングデバイス「GB-30」を一足先に試してみた

ゲーム音も家族の声も聞き逃さないMutricsスマートオーディオグラス

【GB-30】

プロジェクト開催期間:~6月28日

9月発売予定

参考価格:21,890円(税込)

 昨今の新型コロナウイルス感染症に伴いめっきり家にいることが多くなった。そうなるといちゲーマーとしてゲームをする時間が多くなってくる。

 しかし家の中には同じく、テレワークをしている家族もいる。仕事の邪魔になってはいけないと思って音量を小さくしてゲームをしていた。ただこれでは没入感が薄れる。かと言ってヘッドフォンをすると逆にゲームにのめり込みすぎて、家族からの声かけに気がつかず、急に目の前に家族が現われたりして驚いたり、どこか家族間がギクシャクして満足にゲームもできない。

 1人でどこかの部屋に篭ってゲームをすればいいのかもしれないが、なかなかそれも難しい。何よりそんなに家に部屋数がない。また、何よりブルーライトカットメガネをかけて、ヘッドフォンは非常にめんどくさい。筆者は普段メガネをかけていないので、ゲーム時にのみブルーライトカットのメガネをかけてヘッドフォンをしているのだが、メガネのつるをヘッドフォンのイヤーパッドがガッチリ押さえて窮屈に感じられて、どうにもこの組み合わせが苦手だった。

 そんな折、編集部から現在クラウドファンディング中のMutrics(ミュートリクス)のゲームやPC作業向け「スマートオーディオグラス(GB-30)」のサンプルがあるから試してみませんか? というメッセージを見て速攻で飛びついた。

【Mutrics GB-30 PM】

 なぜ飛びついたかというとMutricsというものに聞き覚えがあったからだ。Mutricsは早い話がサングラスに骨伝導スピーカーを搭載したもので、耳に直接ものを当てるわけではない。そのため音を耳元で聞きながらも、ほかの音も聞くことができるのではと思った。そうすれば家で仕事をしている家族に迷惑をかけることなくゲームを楽しむことができ、かつ家族の声も聞くことができるのであれば、今の状況にはもってこいである。

 今回体験したのはMutricsの「スマートオーディオグラス(GB-30)」(以下GB-30)というものだ。「GB-30」はスマートフォンやPC、ゲームなどで長時間画面を見ているユーザーに向けられて開発されたスマートグラスとなっている。Mutricsではアウトドア用の「スマートワイヤレスオーディオ サングラススピーカー」を製造しており、この「GB-30」は第2世代製品となる。

【「スマートオーディオグラス(GB-30)」】

 今回の「GB-30」はサングラスだけでなく度が入っていないブルーライトカットレンズが搭載されており、家でも外でも使うことができる仕様となっている。そもそも、ブルーライトとはスマートフォンやパソコンのモニター、液晶テレビなどから発せられる強力な青色光の可視光線で、目の奥まで届くため目に強い負担をかけるとされており、ドライアイや焦点が合いづらくなる原因と言われている。

 ブルーライトカットレンズはそのブルーライトを弱めて目に通すため、長時間のパソコン作業やゲームをしていても目を守ることができるのでおすすめしたい。実際に筆者もブルーライトカットメガネをかけずにゲームをプレイしていると、ものの2、3時間で目の奥がズーンと痛くなりゲームに集中できなくなってしまう。

 「GB-30」はデザインも初期のゲームボーイを彷彿とさせるデザインでかなりかわいい。カラーもブラック、ホワイト、グレー、グリーン、ピンクの5色があり、かなり個性的でバリエーションも豊富だ。

 また、Bluetooth5.0が搭載されており、20m離れた場所でも電波を受信できる。Bluetoothレシーバーを使用することで、Nintendo SwitchやPS4でも使用可能となる。

グレー
ブラック
グリーン
ホワイト
ピンク

 右のつるにあるボタンで音量を調整することができるので、Bluetoothで1度つないでしまえば、モニターやリモコンを操作することなく簡単に音量設定を変えることも可能だ。

 そして、IP55防塵防水仕様となっており、汗やちょっとした悪天候なら対応可能というアウトドア用の第1世代製品でも採用されていた仕様が搭載されているので、ちょっとした外出にも気軽に持っていくことができるものとなっている。

 バッテリーは90分でフル充電され、およそ4時間連続稼働可能となっている。

さっそくかけてみる。

 今回は外で優雅にゲームというわけにもいかないので、家の中で使うということに特化してレビューしていきたいと思う。

 ただ、今回体験した、「GB-30」は、高性能3Dプリンターで作られたもので、本来の製品とは少し異なる。そのため若干製品版とは使用感が異なるかもしれない。また今回は室内使用に重きを置いたため、サングラスレンズは使用していないのでその点はあらかじめご了承いただきたい。

 まずは、内容物からご紹介したい。Mutricsのロゴが入った白い箱を開けると、中には「BG-30」と書かれた紙が1枚あった。これが説明書だ。説明書からもおしゃれかつレトロ感を感じられてふたを開けた瞬間にワクワクする。説明書を取ると中にはまた白い箱が3つ入っていた。1つは「オーディオグラス」本体が入っているメガネケース、あとから2つは充電ケーブル、変えのレンズ(サングラス)とレンズを拭くメガネクロスが入っていた。基本的に白が基調とされているので高級感も感じられた。

 眼鏡ケースの中にはカバーに入ったBG-30が入っていた。今回使用したカラーはグレーとなっており、1番元祖ゲームボーイに近い色合いのものだ。

 眼鏡のつるの下部分にオンオフの電源が付いており、電源を入れるとつるの上部が青く光る。サイバーなにおいがしてとても気に入ってしまった。

 実際に使用してみて、まず感じた事はレンズの大きさだ。レンズがかなり大きく視野がとても広い。縁が気にならないほどレンズが大きいので視野が狭くなって見づらいと言う事もない。もちろんブルーライトカットレンズなのでとにかく目に優しい。

 また、44gととても軽いので長時間かけていても耳や鼻が痛くなる事が全くなかった。ちなみに筆者は最長使用時間フルの4時間かけていたが全く問題なかった。

ゲーミングおかん(参考記事)のアフロと併用しても気にならない。むしろヘッドフォンを付けない分、頭は軽い

 次に音について、実はこの点が筆者は1番気になっていた。というのも筆者はBluetoothのイヤホンやヘッドフォンでゲームをすることを避けていた。初めてBluetoothイヤホンを使った時にすごい音ズレが起きてしまいゲームに集中できなかったからだ。今回のBG-30でもその点が気になっていた。

 結論から言うとスマートフォンで「バンドリ! ガールズバンドパーティ!」、「ドリフトスピリッツ」、PS4で「エースコンバット7 スカイズ・アンノウン」、「龍が如く7」、「バイオハザードRE:3」、Nintendo Switchで「あつまれ どうぶつの森」、「テトリス99」などいろいろなデバイスやコンシューマでゲームを遊んで試してみたが、そこまで気になるほどの音ズレはなかった。

 むしろ5.1chのサラウンドが普段よりも聞き応えがあって良い。音もクリアでしっかりゲームに没入させてくれる。特にPS4でプレイした「エースコンバット7 スカイズ・アンノウン」は、仲間との通信は耳元で聞こえ、目の前を左右に旋回する他の戦闘機の風切り音もちゃんと左から右へそして後ろへと駆け抜けていく。飛ばしたミサイルも音がどんどん遠くなっていく。何度もプレイしているゲームのはずなのに臨場感をいつも以上に感じられるせいか、どきどきしっぱなしで普段よりも楽しめた。5.1chサラウンドの凄さを実感した。

音ズレはほぼ感じないが、写真を撮ってもらった時もちょっと音漏れしていた

 ただ、少し音漏れが気になった。そんなに大音量でプレイしていたわけではないが、ほんの少し離れたソファに座っていた家族にもシャカシャカと音が聞こえていた。部屋の中はテレビなど他に音が出る物の電源を入れていない無音状態ではあったが50cmほどしか離れていない場所ではやはり聞こえてしまうようだ。1mほど離れるとほぼ聞こえないようだが、家の中や賑やかな屋外での使用が好ましいと感じた。

 今回は家の中での使用だったが、家族が話している声もちゃんと聞こえているし、それでいてしっかりゲームの音が楽しめるので、没入感はありつつも、家族のいかなる状況にも対応できるのが嬉しい。何より家族から呼ばれてもいちいちヘッドフォンを外したりする必要もない。ポーズボタンだけ押せばそのまま移動もできるので非常に便利だ。

 他にも、仕事しながら好きな音楽を聴くこともできる。またマイクが搭載されているので、パソコンに繋いでオンライン会議で使うこともでき、スマートフォンではSiriやGoogleアシスタントの操作も可能だ。

 筆者の個人的に残念だった点を挙げると、全体的にちょっと大きい。つるの部分が少し緩く顔に固定しづらいため、スマートフォンで前屈みになってゲームをしていると、しょっちゅう外れてしまった。また、「GB-30」は鼻当てがフレームと一体型になっている。このタイプの眼鏡は鼻が低いと固定しづらい。残念なことに筆者の鼻はすごく低いのであっという間にずり落ちてくる。実際に同じ姿勢でも鼻が高い家族がかけると落ちてこなかった。鼻が低い筆者には市販の滑り止めの鼻あてシリコンパッドが必要だと感じた。

 今回は製品版ではないので、本来の製品ではいま述べたような使用感とは異なった使用感があるかもしれない。

 なお、この「GB-30」は現段階では開発・量産の支援を募るクラウドファンディングが行なわれており、まだ発売には至っていない。開発スケジュールでは9月の出荷を目指しており、販売予定価格は21,890円となっている。筆者は使う前、度なしブルーライトカットレンズ眼鏡としてはかなり高いと思っていた。しかし、5.1chサラウンドオーディオスピーカーと利便性を体感した後は、むしろこんなに安くていいのかと考えが変わった。

 販売が決定したら、是非とも女性用や子ども向けの少し小さめの「GB-30」も作ってほしいと切に願ってしまう。クラウドファンディングでは販売予定価格から30%OFFや25%OFFの格安価格で「GB-30」を購入できるリターン付きとなっている。気になる方は6月28日23時59分までに、ぜひクラウドファンディングのページをぜひ訪れてほしい。ちなみに筆者は次のC4LANに持っていくためにピンク色の「GB-30」をクラウドファンディングで注文した。

 まだ未発売ではあるが、中高生の学生や子どもが大きくなったお父さんお母さんにもお勧めしたいと思う商品だと感じた。目や耳にも優しく、5.1chサラウンドの良い音でゲームを楽しめるのでぜひ体験してみてほしい。