【特別企画】
理想の地下鉄駅を作れる!「STATIONflow」先行プレイレポート
すべてはお客様のために! サービス満点の地下鉄駅を目指す経営シミュレーションゲーム
2020年4月16日 18:00
- 配信中
- 価格:1,840円(税込)
新しい地下鉄駅の駅長となって駅構内の導線から施設設備まですべてを一手に引き受け、立派な駅舎を作り上げていく駅経営シミュレーションゲーム「STATIONflow」。
「地下鉄駅の駅長になりたい!」本作「STATIONflow」は、そんなユニークな発想をゲーム化した駅経営シミュレーションゲームだ。このタイトルは、すでに早期アクセスのゲームとして海外版がリリースされていたものだが、4月15日に正式版となり、それと同時に日本語ローカライズも実装された。自分だけの駅を作れるというだけでも楽しそうな作品ではあるが、本作の魅力はそこだけにとどまらない。駅の主役たる利用客によりよいサービスを提供し、設備を整え、経営を黒字化していずれは一大ターミナルを作っていく……という夢も詰まっているのだ。
そんな駅の主役である利用客は、ともすればやれ「道がわからない」だの「トイレがない」だの「何か食べたい」だの、スキあらば不満を噴出させる。そこをいかにフォローし、気持ちよく利用してもらえるかが、駅長たるプレーヤーの責務となる。今回の記事では、そんな本作をいち早くプレイしてみたので、さっそくその内容について紹介していこう。
ルールは簡単、操作もシンプル! 多重構造の地下鉄駅舎を作り上げろ
本作の流れは、いくつかの出入り口と地下鉄のプラットフォームだけが用意された新しい駅舎を、人が利用できる形へと構築し、駅の利用客から収益を得て、より大きく設備のいい駅舎を作っていく……という形になっている。
ゲームの時間はリアルタイムで経過するが、任意で一時停止させたり、時間経過のスピードを3段階で調節したりすることが可能。駅舎は朝4時からオープンし、24時に閉まる。1日が終了すると、日時評価報告としてその日の利用客の満足度が表示され、駅のランクに応じて新たな路線(新駅)や出入り口、設備などがアンロックされていく。
なお、駅を構築する各種設備の費用は、運賃や施設などの収入から、各種運用費を引いた利益でまかなわれる。基本的に、利用客が増え評価が上がるほど収入も増えていくので、利用客が快適に利用できる駅舎づくりを目指したほうが、駅の運営にはプラスになるわけだ。
操作系もシンプルで、基本的には作りたい施設をクリックして好きな場所にはめ込んでいくだけ。必要に応じて設備の向きを変えれば、かなり自由に駅構内をデザインできる。さらには、地下鉄特有の立体構造を再現するにあたり、階段、エレベーターなどの設備も用意されており、駅を縦に広げていける点がとてもユニークだと言える。
公式マップにチャレンジ! お客様満足度ナンバーワンの駅を目指せ
本作にはチュートリアルマップと、さまざまな場所に駅が配置された6種類のマップが用意されている。また、すべての要素がアンロックされたモードもあるため、気分に合わせて自由度の高いプレイが楽しめる。
今回遊んでみたのは「クラシックステーション」で、初期状態では駅の出入口が5つ、とプラットフォームが配置されているのみ。これをつなげるために通路や階段を配置し、地下2階のプラットフォームへの導線を作っていく。
とにかく通路を作る作業が簡単なので、シンプルな駅にするのも、凝った駅にするのも自由自在。色々と凝りたい気持ちもあったが、まだプレイしたてのゲームでもあるので、まずは利便性を一番に考えたつもりで駅作りを楽しんでみることにした。
出入り口と駅がつながり稼働をはじめると、利用客が続々と出入り口や地下鉄から出現し、駅構内を歩き始める。始発である4時の時点では人もまばらだが、6時ぐらいになると多くの利用客が通路を行き来するようになる。
利用客の動きは意外にリアルで、人によってさまざまな出入り口を利用していたり、地下鉄が来るまで駅で待っている様を見ていると、なんとなくアリの巣を観察しているような楽しさがあり、見ていて飽きない。また、歩いている人をクリックすると、学生、通勤客、観光客など多様な個性があることもわかる。
しばらく駅を運営していると、不満を持つ利用客をところどころで見かけるようになる。どんな不満かは人の上に出現するフキダシや、その人をクリックしたときに表示されるデータで判別することができる。
序盤でよく目にするのは、迷子になった利用客。これはおもに方向案内や構内案内板の不足によるもの。さらに駅のランクが上がって自動販売機やお手洗いなどを設置できるようになると、利用客はそれらも要求しはじめる。
必要な設備を適切な場所に、充分な数だけ設置することで、利用客の不満はやがて解消されていく。なお、これらを放置したままでいるとお客様満足度が低くなり、最終的に駅の評価が下がること(=収入減)につながってしまうため、適切な処置で早期解消につとめたいところ。
そうして着実に駅のランクを上げていき、さまざまな設備が導入され、新しいプラットフォームが増えたあたりで異常なトラブルが発生! なんと、新しい出入り口や、プラットフォームにたどり着けない人が続出しはじめた。
方向案内や構内案内板の数は充分だったので、あらためて不満の原因を探ってみたところ、最初のころに作った方向案内が古いままになっていたことに気がついた。駅のランクが上がり、新たな出入り口やプラットフォームが併設されたことで、それらに対する案内をアップデートしていなかったのである。
修正は手作業で、ひとつひとつ根気よく、新たな出入り口と駅の情報を追加していく。丁寧な駅にしようとたくさんの方向案内を設置したことが裏目になった形だが、すべての修正が終わった頃には、不満を述べる利用客はほとんどいなくなっていた。
初見プレイだとどんなに注意していても利用客の不満に遭遇してしまうわけだが、こういった不満を、新たな設備を増設したり改修していくことで、スムーズな人の流れができる駅になってくると、なかなかの達成感が味わえる。
どんな駅にするかを自分で考え、試行錯誤を重ねながら巨大駅を完成させたときの喜びはかなりのもの。決められた期限などもなくじっくり楽しめる本作は、個人的には大満足と言えるタイトルだった。
なお、決められたお題で作る駅だけでなく、実在の駅を再現したり、他人のマップをシェアして遊んだりといったさまざまな楽しみ方も可能となっている。一風変わった経営系シミュレーションゲームが好きな人には、ぜひともチェックしてほしい1本だ。
※画像は開発中のものとなります。
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