【特別企画】
「ラグナロクオンライン」、プレーヤーが慣れ親しんだ「生体工学研究所」がアップデート! ストーリー、キャラクターを掘り下げ、復帰を促す多数の施策
2019年5月28日 00:00
「ラグナロクオンライン(「RO」)」は、6月4日にアップデートを行なう。アップデートの中心となるのは「生体工学研究所」だ。「RO」をプレイしてない人も、名前は聞いたことがあるのではないだろうか?
生体工学研究所は、プレーヤーキャラクターに似た人型のモンスターが登場するダンジョンで、初登場は2006年。高レベル向けキャラクター用の狩り場として登場し、その後も上級プレーヤー用の場所としてアップデートが行なわれている。
“ゾンビもの”を思わせる邪悪な匂いがする崩壊した研究所で、ホラーな雰囲気の場所であるこの研究所の“過去”が明らかになるアップデートだ。これまで登場した生体工学研究所に関わるキャラクター達が掘り下げられることとなる。
「RO」で運営が繰り返し発しているメッセージは「『RO』はいつでもみんなを待っているよ」というものである。何かのきっかけで「RO」に戻ってもらいたい、再び「RO」を始めて欲しい。今回のアップデートは「RO」プレーヤーならば慣れ親しんだコンテンツの続編であり、スムーズに復帰し、再びのめり込める試作も用意されている。今回は新コンテンツの紹介と共に、これらの施策も紹介していきたい。
冒険者達に何があったのか? 生体工学研究所の過去を掘り下げるストーリー
生体工学研究所はもともとはリヒタルゼンという新しい街の実装に合わせて追加された場所だった。この研究所はシュバルツバルド共和国最大の企業「レッケンベル」によって建てられたものだが、何らかの実験の失敗によってこの研究所は崩壊し、冒険者による探索が進められている。
この研究所には名前を持つモンスターが存在する。彼らはかつては冒険者だったのかプレーヤーキャラクターに似た姿で、襲いかかってくる。コミュニケーションは不可能な“敵”である。しかし「彼らは何なのか?」というところで、ストーリーが掘り下げられていくこととなる。こちらは主にユーザー達のキャラクターへの想像というところで、様々なアイディアも出され、今でもイラストの題材にされる。「RO」のキャラクター達でもトップクラスの人気だという。
一方、生体工学研究所は“最強クラスのダンジョン”として、プレーヤーの人気を獲得し続ける。2012年6月にはマップが拡張され上位2-2次職のモンスターが登場、2015年には「生体工学研究所:獄」としてさらに戦いは厳しく、そして報酬を求めてプレーヤーが集まる場所としてさらなるパワーアップを果たした。
そして2019年6月4日のアップデート、「EPISODE:EDDA生体工学研究所」ではこれまで謎めいていた冒険者達の過去が明らかになる。彼らはなぜモンスターとなり、研究所をさまよう存在になってしまったのか、その秘密が明かされるというのだ。同時に、彼らが怪物と化す前はどういった人物だったかも明かされることとなる。
「生体工学研究所のキャラクター達の魅力は、ユーザーさん達にとって『話を想像できる』というのが魅力だったと思います。最初は全く背景がわからず、プレーヤー達と同じような格好をしている強力な敵として出てくる。そしてこの場所は邪悪な研究が行なわれていた場所です。この要素がユーザーさん達の想像力を刺激した。ならば、開発側から、彼らの物語を少しずつ提示しようじゃないか、というのがこれまでの流れであり、今回、“コミック”という形で、見せていこうというのが目玉なのです」と中村氏は語った。
今回追加されるコンテンツは大きく2つにわかれる。キャラクターとストーリーを楽しめる「会話モード」と、手応えのあるモンスターと戦い大きな報酬を得る「戦闘モード」だ。「会話モード」はベースレベル100という、「RO」の基本的なキャラクターならば誰でも体験できるコンテンツとなっている。一方で「戦闘モード」は、ベースレベル170以上、これは転生を繰り返した3次職、現在のレベルキャップは175であるから、どれだけ高レベルコンテンツであるかがわかるだろう。
具体的には「会話モード」は、“バーチャルレコード”という過去の記憶を封じたアイテムを使うことで過去、この世界で何があったかが語られる。プレーヤーキャラクターはこれを使って過去の場面に立ち会うことができる。6人のキャラクター達がどんなことがあったかを調べることとなるのだ。「会話モード」はソロ専用コンテンツとなる。
「会話モード」は戦闘の少ないコンテンツだが、クライマックスにはボス戦も用意されている。この戦いに勝つことができれば「ボックス」が入手できる。このボックスからは3次職用の武器も入手できるという。この報酬のボックスは「戦闘モード」でも目玉アイテムとなるが、2つのモードで手に入るボックスは内容が違う。ボックスもレアアイテムが入手できる確率で様々な種類が存在する。また箱は開けてしまうと譲渡不可になるため、箱の状態で露店に出し、お金稼ぎも可能とのことだ。
「戦闘モード」も少しだけのぞいてみたが、テスト用キャラクターでさえかなりきつそうなのがわかった。敵は遠距離から近距離まで複数いて、連係で攻撃を加えてくる。中に入ると周りに一気に敵がわくような仕掛けもあり、注意が必要だ。パーティーでの攻略が重要になるコンテンツだと感じた。こちらは「会話モード」とは違った報酬ボックスが手に入る。キャラクターを鍛えると共に、アイテムハントの楽しさが大きな要素となるという。
あっという間に高レベルに! 復帰ユーザーでも最前線に立てる様々な施策
「RO」復帰プレーヤーのための施策が「ミッションマスター」だ。このNPCは6月4日から1カ月間、様々な課題をプレーヤーに出してくる。これをクリアすることでボーナス経験値やアイテムが入手できるのだ。課題は1週間ごとに追加される。
このミッションマスターはキャラクターを強くしてくれるが、1アカウント2キャラクターまでの利用となるので、気をつけたいところだ。この課題は「RO」プレーヤーならば昔遊んでいたコンテンツや、過去のプレイを思い出させる仕掛けがある。かつてたくさん狩ったモンスターの討伐や、イベントで参加した場所などがチョイスされている。
ミッションマスターでのミッションは各ランク8つの課題がプレイ可能で、課題のうち3つクリアすると初級から中級へと挑戦できる課題が増える。超級まで用意されており、挑戦することで復帰プレーヤーはもちろん、高レベルプレーヤーもパワーアップできる。アップデートされた「生体工学研究所」に挑戦しやすくなるのだ。
もう1つ、「ステータスリセット」、「スキルリセット」も無料で行なえる。「RO」はステータスによる戦闘力の変化が大きいゲームであり、レベルアップの時に得られるステータスポイントをどう割り振るかは重要だ。通常は課金アイテムで行なうステータスリセットだが、この機会で無料でサービスするという。このサービスを受け取るには「ミッションマスターに参加しているキャラ」、「Baseレベル150まで」という2つの条件がある。
もう1つ、「1億経験値がもらえるクイズ」がある。こちらは先行公開されているWEBコミックに関するクイズで、答えるとなんと1億EXPがゲットできる。ものすごい経験値に見えるが、実は「RO」はあるレベル以上は経験値がリセットされてしまうので、1レベルのキャラクターでも一気には20レベルほどしか上がらないので注意が必要とのこと。上級キャラクターだと146から147レベルに上がるのに1億EXPが必要になるとのこと。こちらは1アカウント1キャラクターのみの特典だ。
こういった「大盤振る舞い」は今後の予定を考えてのことだ。「RO」では年末に向け、レベル上限の解放を予定している。さらなる上級コンテンツ実装を控えて、ユーザー達をパワーアップしていきたいというのが運営の考えだという。
そしてさらなるボーナスも用意されている。1つめが「スペシャル利用権」、これは2カ月プレイが可能な利用権で、この利用権に「使っただけでレベル170になれるアイテム」がついてくる。1アカウント1キャラクター限定だがいきなり戦闘モードに挑戦できるのだ。もちろん「RO」はアイテムや精錬、カードなど装備が重要になるバランスなので、キャラクターが強いだけでは上級プレーヤーに太刀打ちできないが、それでも復帰プレーヤー、新規プレーヤーには大きな魅力だ。
もう1つがコミックのリツイートキャンペーン。こちらは弊誌でも告知済みだが、毎日の漫画更新告知のリツイートをすることで抽選で50名にWebマネー1万円をプレゼントする。こういった魅力的な要素を盛り込んで「RO」を盛り上げようというのが狙いとのことだ。
運営側は「RO」ファンにとってやはり「生体工学研究所」は磁力のあるコンテンツであり、この機会にユーザーが戻ってきて欲しいと考えている。そのために戻りやすい、最前線に立てるキャラクターを手にできるチャンスを提供することで、ユーザーがどう受け入れてくれるか楽しみだという。加えて19時から25時まで「RO」を利用権なしでプレイできる「ラグホーダイ」も行なって、プレーヤーを呼び込んでいく。
「去年はプレーヤー間の施策、サーバーを超えたプレーヤーコミュニティの強化が中心でしたが、今年はストーリーや世界観、MMOらしさにフォーカスしたアップデートを行なおうと思っています。ずっと『RO』を遊んでいる方、昔遊んでいた方どちらにも楽しんでもらえる様にしていきたいです。私達はまだ『RO』をやっています。生体工学研究所は皆さんに遊んでいただいたコンテンツですし、それがアップデートされることで楽しんでもらえると思います。ぜひ遊んでみてください」最後に中村氏はこうユーザーに語りかけた。
「RO」をいかに活性化していくか、運営と開発が共に考えユーザーに積極的に働きかけていくことが伝わってくる取材だった。古参のMMORPGはユーザーに何を語りかけていくか、友達と再会できるきっかけを作り、新しいユーザーを呼び込んでいくか、様々なメーカーが試行錯誤を行なっている。弊誌としてもこういった活動を取り上げ、応援していきたいところだ。