インタビュー

「Virtua Fighter FEVERCOMBO」の監修を手掛けたYS NET鈴木裕氏に聞く

対戦格闘が苦手な人でも強くなれる「バーチャファイター」が完成

4月22日 配信

利用料金:無料

ビジネスモデル:アイテム課金制

  DMM.comが提供するiOS/Android用ソーシャルゲーム「Virtua Fighter FEVERCOMBO( バーチャファイター フィーバーコンボ)」が、4月22日よりサービス開始された。

 本作は名作格闘ゲーム「バーチャファイター」をモチーフとした、スマートフォン上のブラウザでプレイするバトルゲーム。アキラ、パイ、ラウ、ウルフ、ジェフリー、カゲ、サラ、ジャッキーといった第1弾から馴染みのキャラクター8名が登場し、ゲーム中で入手するカードやアイテムを使って、対戦格闘の感覚を楽しめる内容となっている。

 本作は「バーチャファイター」の生みの親でもある鈴木裕氏(YS NET代表取締役)完全監修のもと制作され、シリーズのファンが遊んでも十分に納得できるこだわりの仕様となっている。

 その鈴木裕氏にインタビューを敢行し、本作にどのように関わっているのかを聞いてきたので、その模様をお届けする。なおページの最後には本日5月29日より開催されている「コラボ祭り.01」で使用できるGAME Watch限定「合言葉」もあるので、ぜひ最後までご覧いただきたい。

プレーヤーの“判断”が重要な「フィーバー演武」にこだわりアリ

YS NET代表取締役の鈴木裕氏
「Virtua Fighter FEVERCOMBO」メインビジュアル

――この4月からサービスがスタートした「Virtua Fighter FEVERCOMBO」ですが、あらためて本作の内容について簡単に説明していただけますでしょうか。

鈴木: このゲームは「バーチャファイター」をテーマに、スマートフォンのブラウザで遊ぶソーシャルゲームです。オリジナルの「バーチャファイター」のように、タイミングスキルを要するコアゲーマー向けではなく、同じ世界観を持ちつつも、ライトユーザーの方でも楽しめるカードゲームになっています。

 もちろん古くからの「バーチャファイター」プレーヤーの方にも、ニヤリとしていただけるようなネタがたくさん入っていますので、より幅広いユーザーの方に楽しんでいただけると思います。

――誰にでも気軽に遊べる「バーチャファイター」、ということですね。

鈴木: そうですね。タイミングを要求すると、そういったところが苦手な方は遊べなくなってしまいますから、本作で要求されるのは「判断」という部分です。バトルなどをやめずに進めるか、あるいはそこで一旦やめておくかという適度な判断が必要となることで、自分がバトルに参加している感覚になれるんです。

――確かに簡単なタッチ操作だけで、「バーチャファイター」を遊んでいるような気分になれる内容になっていると感じられました。

鈴木: 本作の基本的なコンセプトにあるのは、アーケードゲームの雰囲気をスマホの中で表現するということなんです。筐体にあるコントロールパネルのボタンなどをインターフェイスに据えつつ、100円を入れて説明書を読まなくても直感的に遊べる、アーケードゲーム的な内容を目指しました。

――本作を鈴木さんが率いるYS NETで監修するという経緯はどのような流れだったんでしょうか?

鈴木: 最初はDMM.comさんから私に打診がありまして、私が関わるという旨をセガに伝えてもらったところ、「裕さんが監修するなら大丈夫」ということで、正式に監修させていただくことになりました。

――鈴木さんは今回、具体的にどのように関わっているのでしょう?

鈴木: 私自身は、ゲーム全体の監修業務に携わっています。開発段階から定期的にミーティングをして、特に世界観の統一やイベントの監修及び報酬などの設定などを手掛けています。さらにソーシャルゲームですから、サービスを始めてみないとわからないバランス調整もあります。

――運営後も積極的に関わっているということですね。

鈴木: はい、運営中はゲームの内容だけではなく課金の要素もありますから。ソーシャルゲームはその中に経済がありますから、それをうまく回せるようにアドバイスをさせていただいています。

 さらに開発側からは、運営開始後もやりたいアイデアが次々と挙がってくるんです。特に新しい要素は先が見えないので、事前のチューニングが非常に大事ですから。アイデアが出るたびに実装していては終わらなくなってしまいますから、順を追ってそれらをどう採用していくのか、開発と協議する日が続いています。

――ちなみに今回のタイトルにある「フィーバーコンボ」の由来はどこから来ているんでしょうか。

鈴木: 格闘ゲームの華となる要素は、やっぱりコンボですよ。そこから格闘ゲームをイメージしてもらうのと同時に、フィーバーという言葉で、お祭り気分を味わってもらうという意味合いを込めたんです。スロットマシンでメダルが出てくる前の、あのワクワクするフィーバーの感覚をゲームにも盛り込んで、より気軽に楽しめる「バーチャファイター」の世界を作ることを目指しました。

「バーチャファイター」第1弾お馴染みのキャラクターが登場する

技はシルエットで表示。組み合わせによってコンボが繋がっていく

――ソーシャルゲームにおけるバランス取りやチューニングは、鈴木さんがこれまで手掛けてきた作品群と比較して、手応えなどは違いますか?

鈴木: 確かにそれはまったく違うものでした。私も元はアーケードゲームを作っていたので、ソーシャルゲームに関してはまだ実績も浅く、プロフェッショナルとは言えないかもしれません。

 ただこれまでに「シェンムー街」や「バーチャファイター クールチャンプ」といった作品を手掛けてきて、ソーシャルゲームの基本である、プレーヤーを長く楽しませるために常に工夫を続けていくという大きなポイントは掴めつつあります。一昔前とは異なる現在のソーシャルにおける最新の常識なども踏まえつつ、少し引いた視点から世界がうまく回るように全体を見るようにしています。

――サービス開始後に配信された本作の内容をご覧になった印象はいかがでした?

鈴木: 開発途中からずっと見ていたこともあって、配信した時点での仕様は予想できていましたが、なるべく要素を省かずに高い完成度まで持っていきたいという思いが強かったんです。ですが先ほどお話した通り、完璧を求めるといつまでも終わりませんので(笑)、まずは本作の最大の特徴である「フィーバー演武」の部分に限っては、できるだけ気持ちよくプレイできるようにリクエストさせていただきました。

 あとはバトルで、デッキから引いてくるアーツ(技)のカードがうまくつながるとコンボになって、より大きなダメージを与えられますが、コンボがつながる量によって攻撃の先攻後攻が決まるので、特に勝負が決まる寸前のバトル後半では、パワーの強いカードはあえて捨てて、コンボを優先して先に攻撃するというちょっとした戦術が成り立つんです。こうした手持ちぶさたでもなく、特殊なスキルが必要なわけでもない、プレーヤーが適度に参加した感覚と達成感を味わえる、スマホにちょうどいい要素は、現時点で入れられたのではないかと思っています。

――それらのゲームデザインを踏まえて、本作を楽しく遊ぶための何かコツのようなものを教えていただきたいのですが。

鈴木: ほかのゲームでのクエストモードにあたる「功夫(クンフー)」を続けていただくことで、ちょっとセガロゴに似た(笑)「フィーバーゲージ」が増えていって、これがいっぱいになると「フィーバー演武」が始まり、アイテムがいろいろと手に入って次の段階へと進めるようになります。

 まず最初はそこを1番意識していただくのがベストだと思います。バトルのシステムがわからなくても、遊んでいくうちにわかるようにしていますので、まずはあまり難しいことは考えずに、フィーバー演武を狙って進めてみてください。

――スマホユーザー向けのわかりやすいゲームデザインがほどこされている一方で、先ほどのお話に出た昔からのファンがニヤリとできるようなポイントはどこにあるんでしょうか?

鈴木: やっぱりコンパネとボタンのデザインですかね(笑)。あとは技の名前などもそれにあたると思います。マニアな人ほど、正式な技名で呼びますから、カードにあるシルエットなども含めてよく見ていただくことで、楽しんでいただけるのではないでしょうか。でもあそこまで知っていてニヤリとできるのは、よほどのマニアかもしれません(笑)。

フィーバー演武やコンパネ風のUIデザインにも注目だという

――確かにどこまで知っているかということはあると思いますが、そこは鈴木さんが直接手掛けているということで、もし知らなくても安心感があります。

鈴木: ちゃんとセガのAM2研に協力いただいて、公式のデータ使用しているので、そこは安心していただけると思います。

――「バーチャファイター」という存在をソーシャルゲームにするにあたり、鈴木さんはどこにこだわりを持ちますか?

鈴木: やっぱり、世界観は壊してはいけないと思います。「バーチャファイター」というIPを1つのブランドと捉えたときに、それを保護しつつ伸ばしていかなくてはいけませんから、例えばアキラにそれまでのイメージと違うことはさせられません。

 私が「バーチャファイター」を作っていた当初から、サラはドアをこうやって開けるとか、キャラクターの設定は細かく考えていて、私が見るからにはそこまで考えた設定を崩すわけにはいかないですよね。

――最後に、本作はどのような方に、どんな風に遊んでもらいたいですか?

鈴木: やっぱりこれまでの「バーチャファイター」のファンだった方や、アーケードで遊んだことがある方は、1度遊びに来てもらいたいです。ゲームはまったく違うものですが、みなさんに懐かしんでいただけるようなことをたくさん用意してお待ちしています。

 新しいユーザーの方にも、本作は「バーチャファイター」が敷居が高くてプレイできなかった人たちも強くなれる可能性を秘めた「バーチャファイター」ですので、ぜひ1度プレイしてみてください。

――本作をきっかけに「バーチャファイター」の世界観に触れてほしいですよね。

鈴木: そうなってくれれば嬉しいです。

――今後の展開にも期待しています。ありがとうございました。

GAME Watch限定「ウルフ・ホークフィールド」をプレゼント!

 5月29日より、本誌も参加するコラボレーションイベント「コンボ祭り.01」が開催されている。期間は6月18日15時まで。

 「コンボ祭り.01」は、特設ページにて「合言葉」を入力すると、限定カードがもらえるというもの。弊誌の合言葉は「じゃいあんとすいんぐ」で、カード「ウルフ・ホークフィールド」が受け取れる。

GAME Watch限定「コンボ祭り.01」合言葉

じゃいあんとすいんぐ

【GAME Watch限定「ウルフ・ホークフィールド」】
【新キャラクター「梅小路 葵」】
新キャラクターとして、6月4日より「梅小路 葵」が登場することが発表された

(稲元徹也)