インタビュー
【FH6】一度きりの日本を“正しく適切な形で”再現する。「Forza Horizon 6」開発者インタビュー
2026年4月8日 22:00
- 【Forza Horizon 6】
- 5月19日 発売予定(Xbox Series X|S/PC版)
- 2026年内 発売予定(PS5版)
- 価格 スタンダード エディション:9,800円
- デラックス エディション:14,000円
- プレミアム エディション:16,800円
オープンワールドレースゲーム「Forza Horizon」シリーズの最新作となる「Forza Horizon 6」がいよいよ5月19日に発売される。本作は、シリーズで初めて日本が舞台となっており、都市部の街並みから豊かな自然までしっかり“日本らしさ”を表現しているほか、日本の自動車メーカーが誇る数々の名車が多数収録されている。
今回は「Forza Horizon 6」のデザインディレクターを務めるTorben Ellert氏、アートディレクターを務めるDon Arceta氏にオンラインインタビューを行ない、日本らしさを表現する上での難しさ、トヨタ「GR GT」収録の裏側、前作からの変更点などを伺ってきた。本稿ではその模様をお届けしていく。
マップについて:「Forza」で一度きりの日本を“正しく適切な形で再現したかった”
――遂に「Forza Horizon」シリーズの舞台が日本へ上陸しました。日本は世界有数の自動車大国ですが、舞台として選ばれるまでに時間がかかった理由を教えてください。
Torben氏:やはり日本を正しく適切な形で再現したかったからです。レースゲームの開発には様々なテクノロジーが必要で、私たちも色々と準備してきました。
これまでの「Forza Horizon」がアメリカ、ヨーロッパ、オーストラリア、イギリス、メキシコと各国を転々としてきて、日本が舞台となるのはこの一度きりになるかと思います。ですので、後悔のないように適切な形で「Forza Horizon 6」の開発を進めてきました。
――私自身、今プレビューに参加していて街並みや道路の線形など、細かいところまで「日本らしさ」を感じています。この日本らしさへのこだわりや再現する上で難しかったところはありますか?
Don氏:各ロケーションごとに様々な課題がありました。できる限り本物らしさ、つまり「日本らしさ」を出しつつ「Forza Horizon」のゲームプレイにあった形にしなければならなかったからです。
日本には都市部から山間の集落、海岸線までたくさんの素晴らしい要素があって、それらを一つでも多く反映したいと思っていました。加えて道路や建築物、季節の違いも捉えなければならないので、具体的にどこが一番大変だったかというのは非常に難しいです。日本の美しさや素晴らしさの全てをマップに反映しました。
――確かに随所に「日本らしさ」を感じる素晴らしいマップだと思います。一方で一部のユーザーからは「ゲーム内の道幅が広いのでは」という声も上がっていました。レースゲームを成り立たせる上での決定かと思いますが、道幅について開発チームではどのような議論があったのでしょうか。
Torben氏:仰るように本物らしさとゲームプレイのバランスを取ることは非常に重要です。私はデザイナーとして、いかに本物らしく作るか、それとも楽しくゲームをプレイできるか、どちらかを選ばなければならないとすれば、後者を選びます。
一方で「Forza Horizon 6」には広い道もあれば、非常に狭い道もあり、レースゲームの中でも道路のレンジが広いタイトルになっています。今まで経験したことがないような新しいドライビングを体験していただけるはずです。
前作からのフィードバックについて:“メキシコもいいけど、日本はどうなったの?”
――前作「Forza Horizon 5」は発売から約4年半、ユーザーから愛されてきましたが、プレイヤーからはどのようなフィードバックが多かったのでしょうか?
Torben氏:そうですね……、よくあったフィードバックは「メキシコはすごくいいけど、日本はどうなったの?」という声でした(笑)。
真面目な話をすると、私たちは常にたくさんのフィードバックに耳を傾けて、データやテレメトリーの分析を行なっています。例えば「Forza Horizon 5」では、メニュー画面からクルマを買うプレーヤーがあまりいないということがデータからわかりました。
そこで「Forza Horizon 6」では、サーキットやパーキングなどで見つけたクルマをそのまま購入できるようにして、より簡単にお気に入りのクルマを見つけられるようにしています。
――プレビューをプレイしていて驚いた新機能が「オートドライブ」です。自分の愛車が自動で走っている姿を、映画のようなカメラアングルで見られるのでお気に入りの機能なのですが、これもプレーヤーからの要望だったのでしょうか?
Torben氏:実は「オートドライブ」は、アクセシビリティの観点から作った機能でした。レースゲームが苦手という方、長時間ゲームをプレイされるのが困難な方など、サポートが必要な方たちに向けて作った機能だったんですね。
それをより多くのゲーマーが楽しめるように、そして仰っていただいたように少しシネマティックな運転に見えるように拡張したのが「オートドライブ」です。
――プレビューではオンライン要素が実装されていませんが、今作のオンラインレースについて、前作からの変更点や追加要素などはありますか?
Torben氏:もちろんです。まず、新たなプログレッションシステムを作りまして、対戦形式のレースが好きな方はそこでレベルアップできるようになりました。
また、前作のオンラインレースではプレーヤーの皆さんが好きなクルマでレースできていましたが、どれだけ自分のドライビングスキルが高くても、正しいビルドで作ったクルマが勝ってしまう傾向にありました。そこで今回は新しいオンラインレース「スペックレーシング」を追加しました。
「スペックレーシング」ではプレーヤー全員が同じクルマ、同じチューンで対戦します。一番重要になるのは己のドライビングスキルということです。ぜひ新しいオンラインレースも楽しんでみてください。
クルマについて:トヨタ「GR GT」の収録は“トップシークレット”
――ここからクルマの話をさせてください。本作には軽自動車からスポーツカーまで幅広い日本車が収録されていますが、プレーヤーが選ぶ最初の3台「1994 日産 シルビア K's」、「1992 トヨタ セリカ GT-FOUR」、「1970 GMC ジミー」はどのような経緯で選ばれたのでしょうか?
Torben氏:本当にたくさんの議論を重ねました。私たちとしては、プレーヤーの皆さんが実際に日本に訪れたような気分を味わってほしかったので、いきなりハイパーカーから始まることなく、最初に選ぶクルマも魅力的であるべきという思いがありました。
そこで選ばれたのが「1994 日産 シルビア K's」、「1992 トヨタ セリカ GT-FOUR」、「1970 GMC ジミー」の3台です。これらは非常に素晴らしいクルマで、象徴的な日本のクルマ文化を表すものだと思っているので、カスタムして楽しむということも含めてこの3台を選びました。
――本作のカバーカーであるトヨタ「GR GT」は2025年12月に発表されたばかりで、まだ発売されていないクルマです。トヨタとは様々なやりとりがあったと思いますが、どのような経緯で収録が実現したのでしょうか?
Torben氏:非常に幸運だったのは、私たちがトヨタと長きにわたって非常に近しく良好な関係を築けていたことです。クルマの開発チームがどれだけ努力しているかを理解していますし、私たちはそれを含めてゲームに反映させてきました。
実際に「GR GT」の発表前に物理的なスキャンを行なったり、ドライブしているところを録画したり、内部からのエンジン音を録音したり、色々とさせていただきました。本当に密なコミュニケーションをトヨタのチームとできた結果だと思います。私たち自身、こういった作業に関わらせていただいて本当に光栄でした。
Don氏:「GR GT」がカバーカーになることは、本作開発中のトップシークレットでもあったので、1月の「Developer_Direct」でお披露目できた時は非常に嬉しかったです。
――私も配信を見て「GR GT」が出た時はとても興奮しました。発表映像のクライマックスでは「GR GT」と共に大きなロボットが映っていましたが、あのロボットはどのようなシーンで登場するのでしょうか?
Don氏:あれは「チェイサーゼロ」と呼んでいて、本当に巨大なロボットです。日本のポップカルチャーであるアニメやマンガからインスピレーションを得て作りました。
ゲーム内ではショーケースイベントの一つで登場し、実際にチェイサーゼロとレースをすることになります。Horizonフェスティバルの会場に行くと実物があるので、ぜひ見てみてください。
最後に:日本という国と文化に、敬意を持って表現している
――まだゲーム本編の発売前ですが……、「Forza Horizon 6」のDLCはどのような形を計画していますか……?
Don氏:そうですね……(笑)
Torben氏:今は「Forza Horizon 6」の完成度を高めることに集中しているので、残念ながら具体的に共有できる内容はありません。ご存知の通り、プレミアム エディションには2つのDLCが含まれますが、これについてはまたの機会とさせてください。
――最後に日本の「Forza」プレーヤー、そしてカーファンに向けてコメントをお願いいたします。
Torben氏:まず私からは、私たちが日本という国と文化に対して、敬意を持って表現しているということを「Forza Horizon 6」を通じて感じていただければと思います。ぜひ楽しんでいただきたいです。
Don氏:私たちはマップやロケーションについてかなり熟考した上で、細心の注意を払って「Forza Horizon 6」を作ってきました。プレイしていく中で色々と発見していただけると、より楽しめると思います。日本のプレーヤーの皆さんに気に入っていただけるよう願っています。
――ありがとうございました。
(C) Microsoft 2026


























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