DS「ぷよぷよ!!」のPV撮影現場に潜入!
プロデューサー細山田氏に本作の魅力を聴く


4月7日 収録

会場:東京 麹町スタジオ


左から本作のプロデューサーである細山田水紀氏、登場キャラクターのすけとうだら、PV出演者である風船太郎さん

 株式会社セガから7月14日に発売予定となっている、ニンテンドーDS「ぷよぷよ!!」。

 本作は、「ぷよぷよ」シリーズの20周年記念作品となるタイトルで、初代「ぷよぷよ」から最新作「ぷよぷよ7」までの中から定番ルールではもちろん、復活されるルールや追加された新ルールを、ワイヤレス通信やWi-Fi通信で、1人でもみんなでも楽しめる、「ぷよぷよ」シリーズ20年の集大成ともいえる内容の作品だ。

 今回、ゲーム販売店などで流されるPVの撮影現場で、本作のプロデューサーである細山田水紀氏と、PVの出演者である大道芸人の風船太郎さんにインタビューする機会を得ることができた。本作の魅力や特徴についてたっぷりと語っていただいたので、紹介していこう。




■ 20周年作品はお祭り感を打ち出したボリュームたっぷりな内容に

――本作の見どころを教えていただけますか?

細山田氏: 今回、1991年にファミコンディスクシステム版・MSX2版から生まれた「ぷよぷよ」は20周年ということで、お祭り感を出していきたいなと思い、全15種類の「ぷよぷよ」ルールを収録しています。“ぷよぷよ”、“ぷよぷよ通”、“ぷよぷよフィーバー”はもちろん今回“ぷよぷよSUN”を復活させたり、前作「ぷよぷよ7」のときの“でかぷよラッシュ”とか“ちびぷよフィーバー”を少しアレンジして入れてあったり、あと新規で8種類のルールが入っているので、かなりボリュームアップしています。前作でも“ぷよぷよだいへんしん”といった新しいルールを入れていたり、15周年のときも全12ルール入れていましたが、今までのシリーズの中でも最大級のボリュームになっていると思います。

 あと、全24名のキャラクターが出てきます。まだ全員のキャラクターの名前は言えないのですが、期待していただければと思います。

 さらにWi-Fi通信で対戦もできますし、DSだと8人対戦も入っています。ダウンロードもできるので、1人持っていればDSを持ち寄って対戦することができます。

――キャラクターが24人出るという話でしたが、特技やキャラクターごとの違いが少しあったと思うのですが、本作でもあるのでしょうか?

細山田氏: ありますね。“ぷよぷよ”とか“ぷよぷよ通”などの定番ルールでは、元々の仕様としてキャラクターごとの違いがないのですが、“ぷよぷよフィーバー”以降に組ぷよのパターン、いわゆる落ちてくるツモが違うのですが、当然違うような内容になっています。あと、過去の事例で叱咤激励していただいたコメントの中に「こう変えて欲しい」といった話もたくさんあるので、しっかりと考えてよいと思う部分はできるだけ反映するようにしているので、期待してもらえると嬉しいなと思います。

――過去のキャラクターなども登場する予定ですか?

細山田氏: そうですね。ユーザーのみなさんからいろいろな要望はいただいていて、全キャラクターを入れるのは難しいのですが、人気のキャラクターだったりとか、お話などのバランスを考えたりしながら決めています。あとストーリーモードで24人分それぞれのお話が入っていますので、かなりボリューム感はあるんじゃないかと思います。


【りんご】【アミティ】【アルル】【カーバンクル】
登場する24人のキャラクターそれぞれにストーリーが用意される。「ぷよぷよ」シリーズならではのシュールな漫才デモが、本作でもたっぷり楽しめそうだ

――15種類のルールが収録されているとのことですが、オススメのルールはどれですか?

細山田氏: 実は15種類のルール以外にも新モードがありまして、「ペアでぷよぷよ」という2対2で対戦できます。今までにもチーム対戦はあったのですが、親子や友達、COMと2対2で対戦できるものが入っています。今回、風船太郎さんにもペアで遊んでもらっているので、ぜひPVでご確認いただき、期待していただければと思います。

 協力して2対2で戦えるのですが、今までの場合は、間違えるとすぐにゲームオーバーになっていたのですが、このモードではライフを共有しているので、1回やられてもまた復活するなど、結構ワイワイ遊べるような感じになっています。もちろん人間同士だけじゃなくて、COMとの組み合わせもあるので、例えば強いキャラクターと弱いキャラクターと組み合わせて遊べるといいかな、と思っています。最大4人まで遊べるのですが、COMを使用することで1人でも遊ぶことができます。

 それと、15種類のルールについては、どれもオススメです!

――「ペアでぷよぷよ」はダウンロードプレイはできるのでしょうか?

細山田氏: できます。先ほど言った「ペアでぷよぷよ」はもちろん、15種類のルールもダウンロードで最大4人まで同時に対戦できます。Wi-Fiでも“ぷよぷよ通”と“ぷよぷよSUN”、そして“ぷよぷよフィーバー”が、2~4人で遊べるようになっています。Wi-Fi通信で全国対戦できるほかに、ランキングもあるので、上級者はぜひチャレンジしてもらえると良いと思います。初心者が突然入ってしまうとボッコボコにやられてしまうかもですが(笑)、ぜひめげずにチャレンジしてほしいです。


【シンクロれんさ】【ペアでれんさ】
“シンクロれんさ”や“ペアでれんさ”など、チーム戦ならではのシステムを用意。2人でのガチ対戦はもちろん、みんなでワイワイと楽しむこともできそうだ

――風船太郎さんはもうプレイされたのですか?

風船太郎さん: 僕は昨日プレイを始めたばかりで、もちろん有名なゲームですから名前は知っていたのですが、やったことがなくて……。昨日からさっそく始めてみました。まず「がっこう」モードという、「ぷよぷよ」の基本を教えてもらうモードをやっているんですが、これがメチャクチャわかりやすいんですよ! 「ぷよぷよ」をまったくプレイしたことがなかったので、最初は全然できなかったのですが、説明を見ながら、順番にプレイしていくと、連鎖の組み方もわかるようになってきたんです!そしたらだんだんハマってきて、さっきまでずっとやっていました。

細山田氏: 「がっこう」モードは前作にも入っていたのですが、今回はさらにパワーアップしています。前までは風船太郎さんみたいに、あまり「ぷよぷよ」をやったことがないという2、3連鎖しかできなかった人でも、7連鎖くらいまでできるようになります。そしてさらに、13連鎖ぐらい簡単に組める!というような中・上級者の方々にとっては物足りないというご意見もあったので、「チャレンジ」というものを入れて、難しい問題をクリアしたり、強いCOMと戦うというものが入っています。これまでで1番強い最強COMとまでは言いませんが、かなり鬼仕様になっているものも入っています。なので、風船太郎さんも、どんどんスキルアップしていって、すごくうまい人になるかもしれません(笑)。

 「チャレンジ」は、ぷよらー(『ぷよぷよ』ファンの愛称のこと)でもかなりツラい、ボッコボコにやられるモードになっています。もちろん、初心者の方は、このモードをプレイしなくてもゲームは成立するので、ご安心くださいね(笑)。ただ、いつもCOMが弱い弱いと多くの方に言われるので、こうなったらと思いきって強くしてみよう!と思って調整したところ、強くしすぎてとても難しくなってしまい、泣きそうな感じになっています。新しい「がっこう」モードは、初心者から上級者まで、かなりオススメのモードです。

――風船太郎さんのこの格好は、やはりぷよ玉を意識したものなのですか?

細山田氏: PVのコンテ確認の段階で、企画書の3番目に書かれていた「これはないだろ!」というような思い切った企画だったのですが(笑)。風船太郎さんには失礼なんですけれども、でもいくつかの企画をパッと見て、1番いいんじゃないかなと思いました。風船太郎さんのシュールさが、わりと昔の「ぷよぷよ」っぽいなというのがあったりするので。

 実際に風船太郎さんの撮影の様子を見ていると、かなり真剣で、キレのある動きだったので驚きました。ぜひ、このPVを見ていただきたいですね。

――ぷよ玉になった感想はいかがですか?

風船太郎さん: そうですね……、ぷよぷよ~という感じでやっています(笑)。似ているな、とは思っていましたが、すごく楽しい雰囲気で今日は撮影させていただいていたので、僕もやっていて楽しいです。

細山田氏: とても「ぷよぷよ」の肉体とは思えないですけどね(笑)。

――風船太郎さんは、普段ゲームは遊ばれますか?

風船太郎さん: 僕はゲームはほとんどしないんです。20歳ぐらいの頃から貧乏学生だったので、ゲーム機とかは全然持っていなくて。でも、昨日お借りして始めてからはハマりましたね。「おっ、こんなに面白いんだ」って。「ぷよぷよ」という名前、そして同じ色のぷよが4つ以上つながって消えていくっていうルールまでは知っていたんですけれど、実際にやったことはあまりなくて。

――では、昨日が「ぷよぷよ」デビューなわけですか?

風船太郎さん: 昨日が「ぷよぷよ」デビューでした。最初はコテンパンにやられたというか、「ばたんきゅ~」がずっと出てきてて……。たまに2連鎖、3連鎖が成功すると、キャラクターのデモンストレーションが出てきてうれしくなります。今日もさっきまで勉強していて、これはハマりそうだなって(笑)。

――“ぷよぷよSUN”を復活させた理由をお聞かせください

細山田氏: やっぱり要望が多かった、というのが大きな理由です。全体のバランスや、実際に作るという上でいろいろと問題もあったのですが、20周年ということもあり、復活させました。あと、新ルールをたくさん入れて欲しいという要望もあったので、その辺りのバランスも見ながら入れた形です。

――ユーザーの要望が多かったということですか?

細山田氏: そうですね。相当ありました。


【ぷよぷよSUN】【ちびぷよフィーバー】【でかぷよラッシュ】
ユーザーの強い要望により復活した“ぷよぷよSUN”のほか、前作「ぷよぷよ7」からは“ちびぷよフィーバー”、“でかぷよラッシュ”が採用。これらのルールが好きな人にとっては嬉しい要素といえる

――今回新ルールが8種類追加されているということですけれども、新しいルールを追加するときの心がけというか意気込みみたいなものはありますか?

細山田氏: “ぷよぷよ”、“ぷよぷよ通”では、みなさん大きい連鎖を狙ってプレイすると思うのですが、それだとどうしてもあまり上手ではない人が上級者に勝てない、という状態が生まれてしまいます。みんなでワイワイやるときに、今まで遊んだことがない人やあまり上手でない人でもルールを変えれば勝てるというような、みんなで一緒に遊べる環境を作りたい、という気持ちがあったのでルールを追加しました。

 “ぷよぷよ”ルールで負けたから、次は新ルールの“スロット”をやろう!みたいに、切り替えて遊んでもらえたらと思っています。

――ということは、ターゲットは学生時代に楽しんだお父さんが子供と一緒に遊ぶといったことをを想定しているのですか?

細山田氏: もちろん、親子で遊んでもらえるような状況になれば嬉しいですね。親子で遊べるゲームってそんなにたくさんはないと思うのですけれど、「ぷよぷよ」はわりと共通言語になりやすいのではないかと思ってます。親御さんが子供と一緒に普通のゲームやると、ボッコボコにやられてしまうことが多いと思うのですけれど、「ぷよぷよ」は誰でも簡単に遊べますし、もし、お父さんやお母さんが昔「ぷよぷよ」をプレイしたことがあるのであれば、昔鍛えた腕の見せどころにもなりますよね。

 あと、やっぱり、「ぷよぷよ」の面白さは触ってみないとわからないので、できるだけ若いお子さんたち、10代や20代の人たちにも遊んでもらいたいですね。「ぷよぷよ」が誕生してから20年経つので、今遊んでいる若いユーザーさんは産まれていなかったと状況も考えられますので。親子や友達でわいわい遊んでもらいたいですね。

――風船太郎さんはご家族と遊びたいと思いますか?

風船太郎さん: そうですね。息子が今3歳なので、あと2、3年の間に腕を磨いておいて、(ゲーム機を)与えたころには早速教えようかな、と思いますね。

細山田氏: 3歳の子にもオススメです。教育上は制限していただいて(笑)。

――風船太郎さんは「ぷよぷよ」を以前から知っていたとのことですが、風船太郎になる前から知っていたのですか?

風船太郎さん: 学生のころから「ぷよぷよ」のことは知っていました。すごく有名なゲームなので、名前は知っていたのですけれども、僕はあまりゲームが得意ではなかったので、プレイしたことはなかったですね。

――風船とぷよ玉が似てると気づいたのはいつごろですか?

風船太郎さん: 風船に入ってパフォーマンスしているときにも、「いつかこういう依頼が来るといいな」というのは密かにありました(笑)。依頼が来たときにはメチャクチャ嬉しかったですよ。あの「ぷよぷよ」のなので。

――ちなみにゲームのCMに出られるというのは今回が初めてですか?

風船太郎さん: そうです、初めてですね。こういうところで撮影していただくのも、そんなに機会はないので、緊張しつつもみなさんによくしていただいて、楽しくやらさせていただいています。

――それでは、最後にすけとうだらさんのコメントをいただけますか?

細山田氏: (すけとうだらに耳打ちしてもらって)風船太郎さんだけずるいと言っています。もっとオレを出してくれと(笑)。

――ありがとうございました(笑)



(C)SEGA

(2011年 5月 30日)

[Reported by 菅原哲二]