インタビュー
「鳴潮」本日からいよいよPS5版サービス開始。今から始めても遅くない本作の魅力を紹介!
2025年1月2日 21:44
「鳴潮」プロダクトチーム一同へのインタビューをお届け!
――PS5版のリリースおめでとうございます。まずは、PS5版を心待ちにしていた皆さんに一言お願いいたします。
鳴潮プロダクトチーム:ありがとうございます! まずは何より「鳴潮」PS5版を期待してくださっている皆様に、感謝の気持ちをお伝えしたいと思います!
PS5での配信はユーザーの皆様から頂いたご要望でもあり、開発チームの願望でもありました。ですので「ああ、やっと願いが叶ったなあ」といった気持ちでもありますね。PS5と「鳴潮」はきっと上手くマッチし、ユーザーの皆様に独自のプレイ体験をお届けできると信じております。
――PC版、スマートフォン版はリリースされて半年以上経ちましたが、現在のプレーヤーのみなさんの評価を教えてください。
鳴潮プロダクトチーム:私たち視点から見て一番重要なことは、「私たちとユーザーの皆様との心が通じ合いつつある」という点かと思っています。ここにおける「通じ合い」とは、「どうすればユーザーの皆様に感動していただけるか」を私たちが少しずつ学んできたこと、そして「どういった考えでゲームを開発・運営しているか」を私たちが少しずつ伝え、それらに対しユーザーの皆様が理解を示してくださったことなどを意味しています。
最初は全世界のSNSで否定的なレビューを受け取っていました。もちろん私たちに至らない点が多々あったことが原因ではありつつ、私たちがユーザーの皆様に「今後どうしていく予定か」、「実際に何を提供していくのか」をしっかり伝えられていないという点もありました。
4つのバージョンを経て様々なものをお出ししてきた結果、ユーザーの皆様が「鳴潮」の開発・運営コンセプトに共鳴してくださり、そのストーリーやオープンワールドを愛してくださる方が増えてきてくれました。まだ始まったばかりではありますが、今後もユーザーの皆様により多くのサプライズを提供できればと思っております。
――評価には、良い点も悪い点もあるかと思いますが、良い点を今後どう伸ばしていくか、悪い点はどう改善されていくか、今後の展望などを教えていただければと思います。
鳴潮プロダクトチーム:悪い点が多々あることは認識しており、そこに対する様々な評価や意見も拝見しております。これらは引き続きバージョンの開発を行なっていくメンバーにとっては非常に重要な情報であり、そういった意味では良い点へと変えていくためのヒントのようなものだと受け取っています。もちろん改善対応は引き続き行なってまいります。
長期運営の視点では、開発チームは「使命感」を抱いています。「鳴潮」のこれまでの達成は正直なところ、既に当初の予想を超えてくれました。嬉しいことに今後は、ユーザーの皆様に「どうやって今以上に良いものを提供していくか」という点を考え始めています。それらを踏まえ、ここまで応援してくださっている皆様の期待を今後も裏切らないように全力を尽くす、それが開発チームの抱いている「使命感」です。
――個人的には、音骸の育成がもう少し楽になるといいな、と思っています。厳選する必要がありつつ、なのに無音区を何周かしてようやくレベル25まで育成できるだけの音骸経験値素材が集まるというのは少々辛いと感じます。例えば仮想訓練に音骸経験値素材を増やす予定とかはありませんか?
鳴潮プロダクトチーム:開発チームとしても、音骸の育成につきましては重要な点だと認識しています。ユーザーの皆様とのやり取りでも痛感している部分であり、育成素材の面においてもきちんと考えるべき点だと思っています。
今後のイベントもしくは新しいコンテンツを通じて、音骸の経験値アイテムの獲得量を増やしていく予定でおります。"
――「鳴潮」は、独特の終末感がある世界が非常に魅力的な作品ですが、この世界観を表現するのに苦労した点をお聞かせください。
鳴潮プロダクトチーム:実は一番大変だったのは、2024年の当初です。正直なところをお話ししますと――テストにて頂いたフィードバックを踏まえ、私たちは色々な点でストーリーを調整しました。当時の開発チームにはかなり大きなプレッシャーがかかっていましたが、振り返ってみれば、頑張った甲斐のある時間だったなと思います。
一方、リリース後は常にユーザーの皆様から素敵なメッセージなども頂き、世界観に対するユーザーの皆様の熱意や、今後の期待を感じることができました。1月2日にリリースされたばかりのVer.2.0は、「ユーザーの皆様と共同で創り上げたバージョン」と言っても差し支えないかと思います。なにせこのバージョンは、ユーザーの皆様から頂いた多くのフィードバックを元にして創り上げたバージョンだからです。
もちろん、全てはまだまだ始まったばかりです。ソラリスのストーリーの展開についても、まだ序盤に過ぎません。これからはなるべく半年に一回の頻度で、ユーザーの皆様に大きなサプライズをお届けしたいと考えています。
――独特の世界観を表すために、「鳴潮」内では独自の設定、用語が多く登場します。改めて、「鳴潮」の世界観を理解するために覚えておくと良いことを教えていただけますか?
鳴潮プロダクトチーム:オリジナル用語を設計している一番の目的は、内容を複雑にするためでなく、ユーザーの皆様により深くこの世界独自の文化や雰囲気を感じていただけるようにするためです。例えば「音骸」、「音痕」といった「音」に関連するコンセプトは、戦闘システムの一部であるだけでなく、世界観を具現化したものの一環でもあります。これらの専門用語の裏に隠されたストーリーを模索することで、ユーザーの皆様にはこの終末世界に満ちた矛盾と希望をより深く感じていただけるのではないかと考えています。
また、ユーザーの皆様のフィードバックを踏まえつつ、ストーリーを理解しやすいように調整しています。今まで「鳴潮」をプレイされたことのない方もすぐにVer.2.0を始められるよう、事前に全てのストーリーをクリアしていなくても、すぐにリナシータに入れる「直通機能」を用意しております。皆様にぜひ体験していただけますと、ありがたいです!
――ワールドマップのグラフィックスも、ディティールが細かく、特に水などもとても美しく表現されています。「鳴潮」のこのグラフィックスへのこだわりを、お聞かせください。
鳴潮プロダクトチーム:水のエフェクトや、光と影の変化といった自然の要素など、ディテールについてはかなり重要視しています。水は終末世界における重要なシンボルの一つであり、環境の一部であるだけでなく、多くの感情やストーリーの媒介でもあります。どういった水でもゲームのリアリティそして美しさを増すことができるよう、水面の反射、波紋の変化、光の屈折など、水のエフェクトには膨大な時間を費やしました。
まるで「世界が呼吸している」かのように見せるため、光や影のエフェクトについても重要視しています。特に異なる時間帯や気候条件における変化なども慎重に取り扱いました。例えば朝の光が霧の中を通過する様子、雷雨の後の湿った空気、そういったディテールは全て世界に対するユーザーの皆様の認識を大きく左右します。
動的な天気システムを実装してからは、ユーザーの皆様に異なる環境における異なるビジュアルを体験していただくことができるようになりました。臨場感もより強くなっているのではないかと思います。
――「鳴潮」は、キャラクターも非常に魅力的です。かっこいいキャラクター、可愛いキャラクターなど、メリハリがしっかりしていて、いずれのキャラクターもとても好感が持てます。これらのキャラクターを生み出す上で大変だったことはありますか?
鳴潮プロダクトチーム:ひとりのキャラクターが生まれるまでには、複数の部門が上手く協力する必要があります。キャラクターそのもののメリハリがしっかりしている場合は、初見で強く印象が残るため、最終的には一体感を出せると考えています。
例えば「今汐(こんし)」というキャラクターにつきましては、最初は「東洋の龍に関わるキャラクターを作りたい」というアイデアから始まりました。「東洋の龍」というコンセプトに対して皆がワクワクして創作意欲が増したおかげか、開発は比較的順調に進みました。
――もともと私は「鳴潮」の男性漂白者や忌炎、カカロなどのかっこいい男性キャラクターに惹かれてプレイを始めたのですが、蓋を開けてみたらツバキやショアキーパー、今汐、長離など、女性の推しキャラのほうが圧倒的に多くなってしまいました。それほどまでに「鳴潮」の女性キャラクターが魅力的であるということですが、「女性から見ても可愛い女性」や、「男性から見てもかっこいい男性」を作るのに意識していることはありますか?
鳴潮プロダクトチーム:全体的にキャラクターのビジュアル設計、性格の設定、他キャラクターとの関係性などを考慮しています。「かっこいい」、「可愛い」だけでなく、そのキャラクターの奥深さやストーリーに秘められた感情をもっと上手く表現していきたいです。性別を問わず、私たちの作ったキャラクターたちが何らかの形で、どこかにいるユーザーの方を感動させられたら良いなと思っております。
つまるところひとりのキャラクターを設計するにあたっての目標は、ビジュアル面でもストーリー面でもユーザーの皆様に共鳴を感じていただけるように、という点です。
――「鳴潮」のキャラクターは、3Dモデルもとても良くできていると思います。キャラクターイラストをイメージ崩すことなくほぼそのまま3D化しており、本当に素晴らしいですが、3Dキャラクターの作成で気をつけていることなどはありますか?
鳴潮プロダクトチーム:2Dから3Dへの流れはかなり複雑でして、例としてはあるフェーズまでの開発が完了した段階でモデルをスクショし、平面の設計図と比べたりしています。少しずつテクスチャを改善しつつ、なるべく平面時の設計図の良さを再現しようと試みています。
――「鳴潮」は、バトルもとても面白いと話題ですが、改めて「鳴潮」のバトルで意識した点をお聞かせください。
鳴潮プロダクトチーム:特に重要視しているのは、そのキャラクターの戦闘スタイルが、彼/彼女のキャラクター設定にマッチしているかどうか、という点です。そこが合致していれば、キャラクターはより立体的になります。例えばツバキというキャラクターには、ダンスのような動きや「蔓にちなんだ要素」を多く取り入れました。「舞台の上でパフォーマンスを行うように戦う」といった点が、彼女のキャラクター設定にマッチするためです。
バトルの設計を通じて、ユーザーの皆様により深くキャラクターの魅力を感じていただていますと幸いです。
――雑魚敵でも倒すと確率で音骸になることもあり、「鳴潮」は雑魚戦にただの素材集め以上の価値を出しました。音骸のおかげでバトルがまったく苦にならないどころか、いくらでもバトルをしたいという仕上がりになっていますが、音骸のアイディアはどうやって生まれたのでしょうか?
鳴潮プロダクトチーム:実はアイディアの誕生経緯としては、かなりシンプルなものです。「戦闘中にユーザーの方へ『ランダム報酬』のようなサプライズを提供したい」と考え、いわゆる雑魚敵にもより多くの「価値」を付与するようにしたのです。その「価値」にはドロップする素材だけでなく、ユーザーの戦力になれる音骸も含めました。
そのアイディアを実現させる過程においては、様々なディテールも取り入れています。音骸はそれぞれ独自のスキルと属性を持っており、ユーザーの方にはご自身の好みとニーズに応じて、戦略的な育成と編成を楽しんでいただくことができます。音骸はランダムにドロップするので、いつ戦いに臨んでも「良いものがドロップするかも」という期待感が膨らむことが期待できました。
Ver.2.0では40体以上の新たな音骸を実装予定で、その中に装備可能の音骸が25体含まれています。新たな音骸セットも用意しておりますので、ぜひご期待いただければと思います。
――相里要やツバキの秋葉原UDXでのイベント、東京ゲームショウ2024なども大成功だったように思いますが、今後もオフラインでのイベントは積極的に行なっていくのでしょうか? 東京以外での開催なども考えられていますか?
鳴潮プロダクトチーム:オフラインイベントにつきましては、相里要とツバキが登場した秋葉原UDXのイベントや、東京ゲームショウ2024なども大盛況となり本当に嬉しく思います。こういったオフラインイベントはこれからも引き続き実施予定です。ユーザーの皆様の熱意と応援が、その決意を強めてくださいました。また東京以外でも、特に多くのユーザー様からご希望を頂いている都市などでイベントを実施していく予定となっております。
――キャラクターイベント以外に今後実施してみたいオフラインイベントなどはありますか?
鳴潮プロダクトチーム:キャラクターイベントの他、いわゆるユーザーオフラインミーティング、開発者ファンミーティング、テーマ展などなど、今後は新しい形のオフラインイベントも実施したいと考えています。
開発チームも全世界のイベントで皆様とお会いできることを、心より楽しみにしております。やはりオフラインのコミュニケーションは独自の魅力があると思いますので、もしこれから「鳴潮」のイベントがお近くで開催された際には、ぜひお寄りください!
――最後に、PS5版を楽しみに待っていた方たちや、これまでに「鳴潮」を遊んできたファンの皆さんに一言ずつお願いいたします。
鳴潮プロダクトチーム:ユーザーの皆様を満足させることは勿論、積極的にサプライズを与えられるような、成長性のあるゲームを作っていきたいと考えています。全世界のユーザーの皆様が寄せてくださる応援が、私たちにとって一種の使命に変わります。これからもより「鳴潮」をより良いゲームにしてまいりますので、ぜひご期待ください。
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