インタビュー

「Conan Outcasts」開発者インタビュー!クリエイティブディレクターJoel Bylos氏にその魅力を聞く

8月23日 発売予定

価格:6,800円(税別)

 8月23日に発売予定のプレイステーション 4用オープンワールドサバイバルアクション「Conan Outcasts」。弊誌ではその魅力をニュースとして発信しているが、今回そのクリエイティブディレクターであるFuncomのJoel Bylos氏にインタビューをさせて頂くこととなった。

 「Conan Outcasts」は「英雄コナン」シリーズの世界観をもとに、名もない流刑者となって戦い、奴隷を支配し、最強の戦士を目指したり一国の支配者ともなれるサンドボックス型のサバイバルアクションだ。今回インタビューを行なうにあたって、Joel氏には本作をどう楽しんでほしいか、どんな要素に注目してほしいかなどを中心に取材した。

――まず、サバイバルとストラテジーを組み合わせたような本作を制作した理由を教えて下さい。

Joel氏:2つのゲーム性を組み合わせることで面白いゲームが生まれると思ったからです。本作の世界ではプレーヤーが砦を築き敵に対抗するという点が世界観にマッチすると思いました。

――「コナン」の世界をゲーム化しようと思ったのは、どういった経緯からでしょうか?

Joel氏:「コナン」は「指輪物語」ほどメジャーではありませんが、その世界観は太古の時代で、そこから様々な文化、文明が築かれてきたという”礎”を描くものです。その原始的な感覚が世界観を伝えるうえで様々な国のユーザーにわかりやすく、受け入れられやすいと思ったからです。

――自然の脅威に対抗するとか、砦を作るといった点でプレーヤーに「こう遊んでほしい」という考えはありますか?

Joel氏:様々な要素に挑戦してほしいです。砂嵐や動物といったプレーヤーに襲いかかる脅威に立ち向かい、非力な状態から対抗できるほどに強くなるという、ゲームの進行とともに成長することを楽しんでほしいです。本作にはクラフト要素がありますが、初期に作れる石の武器にはじまり、様々なスキルを学んで鉄器を作れるようになり、肉体を強化し、そういった段階を踏んで強くなり、最終的に一国の支配者となる。そんな段階を楽しんでほしいですね。

――プレーヤーが支配者になる過程で、ゲームでは奴隷を使役するとか人肉を得るというグロテスクな要素もありますが、これを実装した理由はどういったものでしょうか。

Joel氏:過酷で究極に追い詰められ、人間がそういった行動をとらざるを得ない状況にプレーヤーを追い込んでみたかったからです。もちろん人肉を食べなければいけないという状況はなく、それはプレーヤーの選択次第です。ゲーム内には様々な信仰があり、そのなかには食人をよしとするものもあります。いわゆるサンドボックスタイプのゲームで様々な選択肢があるため、プレーヤー次第で善良な人間にも、非道な人間にもなれます。

――ゲームプレイには様々な選択肢がありますが、オンラインプレイの楽しみ方のススメのようなものはありますか?

Joel氏:プレーヤーにはPvPを楽しみたいとか、建築を楽しみたいとか、様々な目的でゲームを楽しんでほしいです。シングルプレイはオンラインへの布石として、マルチプレイでは人と人との争いや建築自慢なども期待しています。もちろんオンラインプレイも楽しんでほしいですが、たとえば「Minecraft」のようにシングルプレイも楽しめる、多彩な楽しみ方のある作品を目指しています。

――「コナン」の世界の神を登場させるにあたって、参考となった作品などがあれば教えてください。



Joel氏:「コナン」の世界の中で、信仰はとくに重要なものとして描かれています。「ミトラ」の像に関しては「アルゴ探検隊の大冒険」などレイ・ハリーハウゼン氏の作品からインスピレーションを受けています。

――クラフト要素に登場するアイテムが多彩で面白いと感じました。こだわった部分はありますか?

Joel氏:石を手に取り、金属を精錬し、強力な武具を勝ち取るといったように、プレーヤーの成長とともに作れるアイテムも増えていく点にこだわりました。

――全体を通して、プレーヤーの達成感を重視して制作されているのでしょうか。

Joel氏:はい。ゲーム中に通過点のようなものを定めて、そこで自分の成長度合いを確認できるようになっています。

――ところで、海外版ではキャラメイク時に男女の……”シンボル”をカスタマイズできるようになっています。そのスライダーを設定した経緯はありますか?

Joel氏:私がゲームに対して考える哲学として、人々を笑顔にしたいというものがあります。女性の胸部を大きくできるゲームはあれど男性のそれを変えるゲームは珍しいなと。世界観にもマッチするし、この世界に「生まれた」という感覚を持ちながらサバイバルすることで生の実感を持ってほしいです。(※日本版には収録されません)

――日本向けに難易度の調整などはされていますか?

Joel氏:特にしていません。難易度設定もあるし、ゲーム内で管理者権限を持っていれば、与えるダメージ、受けるダメージなども好きなように細かく設定できます。日本専用のサーバーも建てるので、日本のプレーヤーからの声を聞いて色々な楽しみ方を提供したいと思います。

――Joelさんが思う、「ここは気にしてほしい」という点はありますか?

Joel⽒:サンドボックスの特性上たくさんの発⾒をしてほしいですが、このゲームの3大要素である「建築」「生存」「支配」がうまくつながるようにしています。また、モンスターの大群が押し寄せてくる「粛清」というゲーム内イベントにも注目してほしいです。

――日本のプレーヤーへ、ひとことお願いします。

Joel氏:「コナン」の世界へようこそ。ボコボコにされてください。ボコボコにされて強くなってください。そうすれば、誰でもヒーローになれます。

――たくさん痛めつけられてきます。ありがとうございました。