【特集】

PS5とSwitch2の「日本専用モデル」って何が違うの? 購入前に知っておきたいポイントまとめ【年末特集】

言語、アカウント、本体仕様まで細かく紹介

【Nintendo Switch 2(日本語・国内専用)】
2025年6月5日 発売
価格:49,980円
【プレイステーション 5 デジタル・エディション 日本語専用】
2025年11月21日 発売
価格:55,000円
Nintendo Switch 2(日本語・国内専用)

 2025年に相次いで投入された家庭用ゲーム機の“日本専用モデル”。任天堂が「Nintendo Switch 2(日本語・国内専用)」を6月に発売すると、追随するようにソニー・インタラクティブエンタテインメントが「プレイステーション 5 デジタル・エディション 日本語専用」を11月に発売し、いずれも多言語モデルと比べて安価なのが魅力となっている。

 そのため、ホリデーシーズンのプレゼントや今年一年の自分へのご褒美として、Switch2やPS5の日本専用モデルを検討している方も多いと思うが、実は本体言語を日本語以外に設定できないだけでなく、アカウント周りや本体仕様も一部異なる点がある。普通に使っている分には問題ないが、ゲーマーであればあるほど、これらの影響を受ける可能性がある。

 そこで本稿では「Nintendo Switch 2(日本語・国内専用)」と「プレイステーション 5 デジタル・エディション 日本語専用」を購入するときに押さえておきたいポイントを紹介。本体の言語設定、リンクできるアカウント、本体仕様など、多言語モデルとの違いをまとめていく。

プレイステーション 5 デジタル・エディション 日本語専用

その1:日本専用モデルは圧倒的に安い!お得に最新ゲームを楽しめる(Switch2/PS5)

 最初に日本専用モデルの特徴であり、最大のメリットは“圧倒的に安い”価格設定だ。PS5の場合、多言語モデル(デジタル・エディション)が72,980円なのに対して、日本専用モデルは55,000円で価格差は17,980円。Switch2の場合は、多言語モデルは69,980円なのに対して、日本専用モデルは49,980円と価格差は20,000円もある。

 この価格差を活用して、ゲームソフトやコントローラー、ヘッドセットにお金を回すことができる。特に最近はゲームソフトも値上がりし、1本1万円も当たり前になりつつあるが、それぞれの多言語モデルと日本専用モデルの価格差はAAAタイトル1〜2本に相当する。本稿の「その2」以降が気にならないという方は、日本専用モデルでお得にゲームを楽しもう。

【「日本専用モデル」と「多言語モデル」の比較】
日本専用モデル多言語モデル価格差
Nintendo Switch 249,980円69,980円20,000円
PS5 デジタル・エディション55,000円72,980円17,980円

その2:本体言語は「日本語」のみ。ゲームによっては言語を選べることも(Switch2/PS5)

 ここからは“日本専用モデル”の注意点となるが、まず本体言語を日本語以外に設定できない。本体の言語設定はゲームにも反映されるため、基本的には日本語以外でゲームをプレイできないということになる。いつも日本語でゲームを楽しんでいる方は全く問題ないが、RPGで「英語の雰囲気を楽しみたい」とか、タイムアタックで「少しでも早くクリアできる言語に変えたい」という方は、多言語モデルの購入をオススメする。

「Nintendo Switch 2(多言語対応)」の本体設定。言語と地域を選択できる
「Nintendo Switch 2(日本語・国内専用)」の本体設定。言語と地域の設定が丸ごとなくなっている

 だが、日本専用モデルにおいてもゲーム側で言語を変更できる場合があり、筆者所有の日本専用Switch2において「Pokemon LEGENDS Z-A」や「ファンタジーライフi グルグルの竜と時をぬすむ少女」で日本語以外の言語に設定することができた。日本専用PS5も「ゲーム内で利用できる言語は、ゲームタイトルにより異なります」としており、プレイするゲームによっては日本専用モデルでも事足りる可能性があるため、事前によく調べて購入しよう。

「Pokemon LEGENDS Z-A Nintendo Switch 2 Edition」は日本専用モデルでも初回起動時に言語を設定可能。ゲーム中に言語を切り替えることはできない
「ファンタジーライフi グルグルの竜と時をぬすむ少女 Nintendo Switch 2 Edition」は設定からいつでも言語を変更できる
「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド Nintendo Switch 2 Edition」は音声言語のみを切り替えることができた
「プレイステーション 5 デジタル・エディション 日本語専用」でもゲームによって言語を切り替えられる場合がある

その3:国/地域が「日本」に設定されているアカウントのみ利用可能(Switch2/PS5)

 続いては本体とリンクできるアカウントについてだ。ダウンロード版の購入やオンラインプレイをする場合、Switch2は「ニンテンドーアカウント」、PS5は「PlayStationアカウント」が必要になるが、日本専用モデルではそれぞれ「国/地域が日本に設定されているアカウント」のみを利用できる。

 これまで、日本国内でNintendo Switch/PS4を日本アカウントで使っており、新たにSwitch2/PS5を購入する方は、日本専用モデルでも問題なく移行できる。

 問題となるのは、北米やヨーロッパのアカウントを作って、日本では購入できないダウンロード版ゲームをプレイしている通なゲーマーの方だ。日本専用モデルで海外アカウントをリンクしようとすると、ログインできずに弾かれるため、これまで通り海外ゲームをダウンロードしたい方は多言語モデル一択だ。

国/地域が「アメリカ合衆国」のニンテンドーアカウントで、日本専用Switch2にログインしようとすると弾かれてしまう
北米やヨーロッパのアカウントではログインできないため、海外ゲームを購入・ダウンロードしたい方は多言語モデルが必須だ

その4:多言語モデルよりもストレージが若干少なめ。M.2 SSDで容量拡張も検討(PS5のみ)

 Switch2の日本専用モデルと多言語モデルは、言語設定とリンクできるアカウントのみ異なり、ハードウェア仕様は同一なのに対して、PS5の日本専用モデルと多言語モデルは、ハードウェアにも一部手が加えられている。

 まずはPS5本体のストレージ(SSD)容量だ。多言語モデルは1TB搭載されているのに対して、日本専用モデルは825GBに削減されている。その差は175GBと少なく見えるが、昨今のAAAタイトル1〜2本に相当する。日本専用モデルは容量管理がより重要になるので、もし複数のゲームをダウンロードしたい場合は、M.2 SSDによる容量拡張も視野に入れたい。

日本専用モデルのPS5は、多言語モデルと基本スペックは一緒なのだが、ストレージのみ825GBに削減されている(多言語モデルは1TB)
必要に応じて、M.2 SSDによる容量拡張も視野に入れたい(画像は「WD_BLACK SN850P」)

その5:ラインナップはデジタル・エディションのみ。ディスクドライブは別売り(PS5のみ)

 もう一点、PS5の日本専用モデルは「デジタル・エディション」のみラインナップされている。光学ドライブ非搭載のため、PS5/PS4のパッケージ版ソフトをプレイしたい方は、別売りの「ディスクドライブ(CFI-ZDD1J)」が必要だ。

 このディスクドライブは、以前は品薄状態に陥っていたが、現在は解消しており、通販サイトや家電量販店などで普通に購入できる。PS4時代の遺産を活用したい方は必須の周辺機器だが、プレイステーションハードは初めてでパッケージ版を遊ぶ予定はない方、PS4時代にダウンロード版へ移行した方は、あくまでもオプションのため購入する必要はない。

日本専用モデルのPS5は、光学ドライブが搭載されていない「デジタル・エディション」。パッケージ版をプレイしたい場合は別売りの「ディスクドライブ」が必要だ

日本専用モデルの仕様を理解して、2026年の最新ゲームを楽しもう!

 ここまで「Nintendo Switch 2(日本語・国内専用)」と「プレイステーション 5 デジタル・エディション 日本語専用」を購入するときに押さえておきたいポイントを紹介してきた。言語設定やリンクできるアカウント、本体仕様など細かい部分が異なってはいるが、“日本語で普通にゲームをするだけ”であれば、日本専用モデルで全く問題ない。

 昨今は物価高や円安の影響で財布がカツカツなゲーマーも多いが、そんなゲーマーにとって日本専用モデルはありがたい選択肢だ。きちんと仕様を理解してから購入し、2026年の最新ゲームを楽しんでいこう!

日本専用モデルは、多言語モデルと比較するとかなり安価。仕様を理解して、お得に最新ゲームを楽しもう!