Windows 10 ゲームマラソン

「剣と魔法のログレス」 ブラウザで気軽に遊べる本格MMORPG

スマホ版とは一味違う、PC版ならではの遊びを極めよう

「剣と魔法のログレス」(PC版)

正式サービス中

価格:基本無料(アイテム課金)

 「剣と魔法のログレス」は2011年10月に正式サービスをスタートさせた、ブラウザで遊べるカジュアルなMMORPG。2013年12月にサービスを開始したスマホ版の「剣と魔法のログレス いにしえの女神」は、PC版をベースに、スマホ向けにカスタマイズしたものだ。そのためPC版には、スマホ版にはない要素や、より自由度が高くカスタマイズ性も高いMMORPGらしさが詰まっている。本日の「Windows 10ゲームマラソン」では、不思議な魅力を持つカジュアルMMORPG「剣と魔法のログレス」を紹介したい。

Windows 10への対応状況(8月16日現在)
動作状況★★★★(快適に動作)
メーカー対応動作確認済み(7月29日時点)
Windows 10独自機能Xbox App、Game Bar、GameDVR
不具合報告Microsoft Edgeには非対応
サポート情報「Windows 10」および新しいブラウザでのプレイに関しまして

スペックを気にせずブラウザで遊べるお手軽MMORPG

ログレスには3つのギルドがあり、プレーヤーはそのいずれかに所属する
ギルドコールを達成すると、報酬やポイントなどがもらえる

 「剣と魔法のログレス(以下、ログレス)」は、「ブラウザ三国志」を手掛けたAmingが開発した国産のMMORPG。現在は運営しているマーベラスのゲームポータルサイトであるMooG Gamesのほか、mixiゲームやYahoo!モバゲー、ハンゲームなどからも遊ぶことができる。Yahoo!モバゲー以外はサーバーを共有しているので、どこからでも同じキャラクターで遊ぶことができる。

 7月10日に公式ホームページに掲載されたアナウンスによれば、Windows 10の環境ではInternet Explorer11での動作は確認しているが、7月29日時点では推奨環境ではなく、ユーザーの環境によっては動作しない可能性もあるとのことだ。また、Windows 10専用ブラウザMicrosoft Edgeについては非対応となっている。しかし、筆者の環境(Core i5-4790、GeForce GTX770、メモリ8BG)では、Microsoft Edgeで問題なくプレイすることができた。パフォーマンスについても、メモリやCPUへの負荷はなく、非常に快適だった。

 さらにWindows 10の独自機能Xbox App、Game Bar、GameDVRについては、ブラウザゲームはすべて同じだが、ブラウザ自体をゲームと認識させることで正常に動作させることができた。ただし、「ログレス」はブラウザに埋め込まれた形でのプレイなので、プレイ領域だけをスクリーンショットで撮影するということができず、その時画面に表示されているブラウザ全体のスクリーンショットになる。

 PC版とスマホ版の最も大きな違いは、ギルドの存在だ。冒険の舞台となるログレスという王国には、グリュネ、シルベリー、ガレリアという3つのギルドがある。プレーヤーは序盤にこの3つのギルドから1つを選んで所属する。ギルドからは「ギルドコール」というクエストを受けることができる。

 ギルドコールをクリアすると報酬として、ギルドショップでの買い物に使える「GP」という特別な通貨と、ギルドジェムという宝石がもらえる。さらにギルドにポイントが入り、ギルド間の競争に影響を与える。といっても、それによってプレーヤーの利益に差が出るというわけではなく、気楽な遊び要素の1つとして考えるといい。

 MMORPGらしいコンテンツとして、最大125人が参加可能な「カオス」という多人数参加型のレイドもある。ログレスは、アニマプローションというモンスターの大量発生に苦しめられている。その元凶となっているアニマという巨大なモンスターを倒すというものだ。カオスに参加するためにはクランに参加していなければならず、序盤で受けられるアニマに関するクエストではクランへの参加を促すものもある。

【スクリーンショット】

ハンターランクを上げつつ最強の装備を作り上げよう

イベントアイランドではお互いに助太刀をしあって戦う
メインストーリーの中で戦う「カオス」のモンスター
エモートはガチャや市場などからかなりの数を入手できる

 プレーヤーは最初なんのジョブにもついていないノービスからスタートし、チュートリアルの中でファイター、ナイト、レンジャー、マジシャン、プリーストの5つから最初のジョブを選ぶ。ジョブは後でいくらでも転職することができ、それぞれに装備セットを作っておくこともできる。

 クエストは城下町にあるクエストボードから受ける。クエストにはチュートリアル用、メインストーリー、モンスター討伐、アイテム納品、報告や調査などがあり、1度に受けられる最大数は3つ。ハンターランクを上げて入れるエリアを増やしていくには、メインクエストを進める必要がある。ただしメインクエストを受けるには「LG」というポイントが必要で、なくなってしまうと時間で回復するまでは、納品やモンスター討伐のみでレベル上げすることになる。また、同じくLGを使う時間限定の突発クエストがイベントアイランドで発生することもある。

 戦闘はシンボルエンカウントで、敵と接触すると画面が遷移して、専用のバトル画面で行なう。通常攻撃のほかに、ジョブことに複数のスキルがある。デフォルトでは攻撃は手動だが、スキルウインドウの最下部にあるボタンでオート戦闘に切り替えることもできる。

 1度のバトルに参加できる最大人数は5人。最初からパーティを組んで戦う方法と、途中参加でパーティを組む方法がある。「パーティ参戦機能」というこの途中参加のシステムは、参戦募集をONにしていると、戦闘に入った時フィールドからは戦っている場所に土煙がわいて「参戦募集」という文字が表示される。そこに入ると、人の戦闘に途中参加してさらにパーティを組んだ状態になる。このパーティは戦闘終了後も継続されるので、そのまま一緒に遊んで欲しいということなのだろう。

 イベントアイランドで開催される、時間限定クエストの参戦募集だけは、その場限りの助太刀で、戦闘が終わればまたソロに戻る。強い敵の場合はあらかじめシャウトで人を集めてから出発することが多いようで、あまり有効に使われてはいないのかもしれない。ちなみに、ワールドマップから選べるチャンネルのうち1から5までが参戦機能推奨チャンネルということになっている。

 装備の強化も、重要なコンテンツの1つだ。戦闘やクエストでたくさんの装備が手に入る。必要のない装備はどんどん強化に回す。装備の強化にはほかにも、装備に特別な能力を付与する「コア合成」や、武器を進化させる「進化合成」など多彩な強化手段が用意されている。

 戦闘、クエスト、武器の強化とMMORPGを構成する要素はひと通りそろっている本作。残る重要な要素としてはコミュニケーションがある。本作にはパーティ募集掲示板やチャットルームのようなものはなく、パーティ募集はシャウトで、会話はだれにでも見える範囲会話でかわされていることが多い。もちろん2人だけのダイレクトチャットや、ギルド単位、クラン単位のチャットもあるし、人のいないチャンネルに行けば知り合いだけでワイワイと話をすることもできる。

 キャラクターに色々なポーズを取らせるエモーションは、最初は5つだけだが、市場やログレスショップ、ガチャで入手することができる。また、本作だけのちょっと変わった自己アピール方法として、他人をタゲった時に画面下方に表示されるキャラクターステータスの背景をカスタマイズする機能もある。

 お気軽、カジュアルといいつつ、遊んでいると意外と深く、きっちりとMMORPGとして作りこまれていることがわかる「剣と魔法のログレス」。ただポチポチとボタンを押すだけではつまらないという人が、MMORPGの入門編として触ってみるにはちょうどいいボリューム感ではないだろうか。ぜひ今日から参加してみてはどうだろう。

【スクリーンショット】

(石井聡)