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「ワールドクラブ チャンピオンフットボール インターコンチネンタルクラブス 2010-2011」連載:第1回 |
欧州および南米のトップチームと所属選手が実名で登場するサッカーゲーム。ジョイスティックなどで選手を直接操作するのではなく、フィールド上に“実在する選手のカード”を配置して、それを動かしたり、戦術ボタンなどで指示を与えながらプレイする。練習と試合を繰り返しながらチーム経験を積み重ねていき、チームを強化してカップ戦での勝利を狙う。試合後には選手カードが1枚排出される。 |
2011年秋より「ワールドクラブ チャンピオンフットボール(WCCF)」シリーズ最新作「ワールドクラブ チャンピオンフットボール インターコンチネンタルクラブス 2010-2011(以下:WCCF IC 2010-2011)」が全国で順次稼動を開始した。今回の攻略連載は、月に1回の連載ペースで行なっていく。連載の間隔が少し開いてしまうがご容赦いただきたい。
今回の連載攻略では、おもに今年度から始める初心者をターゲットに連載を進めていく。本シリーズはゲームセンターにおける長期稼動タイトルのため、熟練者が多いゲームでもある。そのためプレーヤーの習熟度に格差が生まれやすい。そこでこの連載では、初心者でもスムーズに入っていけるように、ポイントを押さえた説明をしていくつもりである。
ちなみに基本的な操作方法は、ICカード購入時に封入されている、小冊子にまとめられている。ごく基本的な操作方法や店内の試合スケジュールについては、こちらで確認するとよいだろう。
※注 …… 本記事の内容は、あくまでも筆者自身がプレイして感じたことに基づいて記述しているものです。状況やカードなどさまざまな要因により、記事どおりにすべてが機能するわけではないことを、あらかじめお断りしておきます。
■ スターターパックとカード紹介
ゲームを始めるには、ICカードと選手カードが必要だ。自販機からスターターパックを買えば、最低限のものが手に入る。スターターパックの中には、ICカード、選手カード11枚、スリーブ11枚が入っている。
ICカードはゲームのデータを記入するカードだ。1チームにつき1枚のICカードが必要で、基本的には100試合で監督の任期が切れる(任期延長で150試合まで伸びることもある)。任期が切れたら、次のICカードに監督データを引き継ぎ、新しいチームを作ることができる。
選手カードはフィールドに並べるカードで、1チームで最低11人、控えを合わせて16人まで登録が可能。1プレイごとに筐体から1枚が排出される選手カードには、選手の能力がパラメータで表示されている。単純に言うと、OFFENCEが攻撃能力、DEFENCEが守備能力、TECHNIQUEが技術、POWERがフィジカルコンタクトの強さ、SPEEDが速さ、STAMINAが文字通りスタミナとなっている。
ただし本作における選手の能力は、この6つの能力の数値で単純に割り切れるものではない。内部パラメータは100以上存在し、その組み合わせで選手の個性は変化する。単にOFFENCEといっても一口には語れない。シュートの決定力と、ゴール前のスペースを見つけるうまさは別物だ。これらの数値は、選手の能力の目安程度として考えておいたほうがよい。
選手カードには、光ったカード(レアカード)、枠が黒いカード(スペシャルカード)、白いカード(レギュラーカード)の3種類がある。前作で登場した日本人選手だけのカテゴリ「ジャパンナショナルチーム(JT)」は、スペシャルカード扱いで全16枚が登場する。基本的にはレアカード、スペシャルカードの選手能力が高く、レギュラーカードはランクが落ちる。ただし例外もある。とくに有名選手にもかかわらず、この年度の諸事情(例えば移籍や怪我などでスタメンが少なかった)によりレギュラーカードになっている選手は要注意。レギュラーカードとは思えない働きを見せてくれることがある。
またスペシャルカードでも、その年度でレアカード化されている選手の能力はとくに高い。レアカードが出なかったとがっかりせずに、使ってみるといいだろう。レアカードが出たときにチームに入れれば、それまで育てたスペシャルカードと同一の選手とみなされる。育成した能力を失わずにプレイできるというわけだ。
【レギュラー】 | 【スペシャル】 | 【レア】 |
---|---|---|
選手カードには、OFFENCEなど各種パラメータが表示されている。多くの選手カードを使っていくうちに、パラメータの数値によってどんなタイプの選手なのか、おおよそ見当がつくようになってくる |
【レアカード:各カテゴリ】 | |||
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World-Class GK(Goal Keeper) | World-Class CB(Center Back) | World-Class SB(Side Back) | World-Class DM(Difensive Midfielder) |
World-Class CM(Central Midfielder) | World-Class OM(Offensive Midfielder) | World-Class SA(Side Attacker) | World-Class SS(Second Striker) |
World-Class CF(Center Forward) | Most Valuable Player(世界最優秀選手) | All Time Legends(サッカー史に残る伝説的選手) | King of Legends(サッカー界の頂点に君臨する伝説的選手) |
■ 監督データ入力、チーム登録、キャプテン挨拶について
【監督データ入力】
監督名は何代チームを引き継ごうとも変えることはできない。おちゃらけた名前にすると後で後悔することになるかも? 以下ホームの選択、チーム名の記入、ユニフォーム選択、エンブレム選択、選手登録と続く |
最初のチームを立ち上げる際、最初に監督の名前、生年月日などのデータを登録する。この監督データはチームを変えたときにも引き継がれるので注意。長く付き合うことになるので、監督名は思い入れのできる名前にしておいたほうが無難だ。あとから変えることはできない。
その後はチームの登録となる。本拠地、名前、ユニフォームを決めることができる。本拠地は日本ならば、地方都市の名前まで入っているので細かく設定できる。またチームを更新し経験を積んでいくと、新たな柄のユニフォームが選択できることがある。
【チーム登録】
盤面にカードをおいて選手を登録する。選手のポジションは、リアルサッカーの常識に従った人選にしておいたほうが無難。全員GKのチームを作ったりできるが、飽きるのも早い |
各種データを決めたら、選手カードを配置して選手を登録しよう。ちなみにスターターには11人の選手がいる。これはプレイできる最低限の人数で、控えを含めれば16人まで登録が可能だ。試合中には3人まで交代できるので、早めに16人の選手をそろえておきたい。スターターを2つ買って、そこから16人の選手を選んでもいいだろう。
選手のポジションの内訳は、FW(フォワード:攻撃専門の選手)、MF(ミッドフィルダー:中盤の選手)、DF(ディフェンダー:守備専門の選手)とGK(ゴールキーパー)となっている。ポジションの組み合わせは自由だが、最低限FW2人、DF2人、GK1人は専門の選手を選んでおくことをお奨めする。
チームが終了するごとに、ICカードを購入してデータを引き継ぎ、新たなチームを立ち上げる。新チームになると選手やチームの能力はリセットされ、最初から育てなおしになる。ただし引き継がれるものもある。そのひとつが監督レベルだ。監督レベルは、以前のチームの戦績によって変化する。監督レベルが上がればチーム育成の効率が上がるので、より強いチームが作りやすくなるというわけだ。
【キャプテン挨拶】
最初のキャプテンの選出は、選手の内部データによって行なわれる。選択肢はキャプテンに選ばれた選手の志向、性格に合わせて答えるといいだろう |
新チームがスタートすると、最初にキャプテンが挨拶してくる。キャプテンは監督室で交代できるので、別に適切な選手がいると思ったら交代させよう。ちなみにキャプテンは誰にしてもあまり変わらないように思えるが、試合中のチーム士気効果の発動に関係している。
カリスマを備えた選手をキャプテンに指名すると、試合中士気が上がったときに、チーム全体にプラスアルファの効果を発揮するのだ。士気効果を持っている選手は少なく、同じ選手でも年度やレアリティの違いによって異なる。カード個別に設定されているので、いろいろ試してみるとよい。
■ チームマネージメント
チーム登録が終わると、チームマネージメントの時間が始まる。ここでは練習やコミュニケーションを行い、チームを成長させていく。その後実戦となる試合を行ってひとつのサイクル(ターン)が終了する。以降はチームマネージメント→試合の繰り返しでゲームは進行することになる。
ここではチームマネージメントについてくわしく紹介していこう。
【練習と休養】
多くの練習の中から、どれかひとつを選択して練習する。選手の能力を引き出すため、個人プレイの練習はある程度やっておいたほうがいいだろう |
試合前の重要なマネージメントに、練習と休養がある。練習をすることで、画面左上にあるチームの戦力グラフが伸びていく。これはチームの成長度合いを示しているもので、緑の領域が大きくなるほどチームが強くなると思ってよい。
また練習により、選手の個人能力、特殊能力、選手間の連携などが向上していく。基本の練習メニューの種類は9種類。そのうちシュート、ディフェンス、パス、プレス、速攻、競り合いの6つはチームグラフに対応している。残りの3つのうち、組織プレイは選手間の連携アップ、個人プレイは個人能力アップ、セットプレイは特殊能力アップにつながっている。
【練習について】
練習の強度は、選手のスタミナを考えてほどほどに。間違ってもシュートボタンを押しなおすのを忘れてはいけない。限度を超えて長く練習すると、ペナルティとして練習効果が上がらなくなる |
練習の種類を選び、シュートボタンを押すと練習が始まる。シュートボタンを再び押すと練習は終了となる。練習を長く行えば効果は高いが、そのぶん疲労が大きくなってしまう。疲労は試合中の選手のスタミナに影響し、怪我の元にもなる。練習のしすぎには注意し、適度に休養を入れて体調を回復させよう。
とくに最初のICカードの場合、チームグラフの伸びは限界があるので、練習でそれほど追い込む必要はない。練習時間は「グィングィン」と鳴る効果音を参考にするとよい。通常の場合は、音が鳴った回数で10~15回くらいが目安となる。選手にやる気があるときや、コーチなどの特別練習では効果音のテンポが速い場合がある。このときはもう少し音の鳴った回数を多くしても大丈夫。画面右にあるカード配置図に選手のスタミナが表示されているので、これに注意しつつ少し追い込んでみよう。
【休養について】
戦士にも休息は必要だ。練習を控えめにしても、ずっと休養をとらないとどうしても限界が訪れる。とくに人との対戦や、大事な試合の前は休むことをお奨めする |
練習をしなければチームの能力はアップしない。しかしつねに練習していたのでは、選手の疲労度がたまり戦力は落ちてしまう。5試合に1試合程度は、練習を休んだほうが無難だ。ちなみに休養すると、疲労が回復して選手のコンディションも上がる。休養直後の試合は選手の動きが良くなり、一時的だがチームは強くなる。リーグ戦の後半やカップ戦の決勝など、重要な試合の前には休養してコンディションを整えていくとよい。
また連続して休養をとっても効果はないので注意しよう。プレイの間隔が開くと忘れがちだ。ちなみにチームの成長よりもコンディションを重視したいときは、休養→短い練習→休養というように繰り返すとよい。
■ コミュニケーション
コミュニケーションは、選手1人1人を呼び出して対話をするというもの。試合と試合の間に行なう。おもにグラウンド(個人能力を伸ばす)、ミーティングルーム(特殊能力を伸ばす)、ラウンジ(選手間の連携を伸ばす)、メディカルルーム(コンディション、体力の回復)がある。そのほか、監督室に選手を呼び出して行なうキャプテンやプレースキッカーの変更なども、コミュニケーションの回数にカウントされる。
1回のターンで、行なえるコミュニケーションの回数は3回まで。グラウンドとミーティングルーム、ラウンジでは、同じ選手を2度呼び出しても効果はほとんどない。一度失敗したなら、今回はあきらめて次回のコミュニケーションに賭けたほうがいいだろう。メディカルルームは例外で、同じ選手を連続して呼び出してもよい。
【グラウンドについて】
個人能力が伸びる、グラウンドでのコミュニケーションは大切だ。グラウンドの前のほうにいたり、手を上げている選手は優先的に選ぼう。そのためには選手の顔を覚えておく必要がある |
グラウンドは個人能力を伸ばすコミュニケーションである。選手個々の能力を伸ばすのは、チームの戦力に大きな影響を及ぼす。得点源のFWを中心に、積極的に選手を選んで成長を促していこう。選ぶ選択肢は、基本的に伸ばしたい項目を選べばよい。
またグラウンドで、前のほうに出てきている選手は調子が良かったり、個人能力が溜まりつつある選手。これらの選手を選ぶと成功する確率が高い。
【ミーティングについて】
ミーティングルームのコミュニケーションに成功すると特殊能力が上がっていく。特殊能力は試合中のKP(キープレーヤー)戦術に影響する。KP戦術については、後日の連載でくわしく紹介する予定だ |
ミーティングは選手の特殊能力を伸ばすコミュニケーション。通常の場合、直前の試合結果を踏まえ、選手の活躍ぶりを見定めて選択肢を選ぶとよい。しかし選手の性格にも左右されるので、当てることがやや難しい。
ちなみにミーティング時の席順は、監督への選手の信頼度を表している。前の席に座っている選手ほど信頼度が高い。この信頼度は、チーム引継ぎのとき選手が監督についてきてくれるかどうか、などに影響する。
【ラウンジについて】
特定の2人の連携を伸ばしたいときは、積極的に呼び出していこう。連携においても、後述する“成長上限の壁”が存在する |
ラウンジは、2人の選手を呼び出すことによって連携をアップさせる。選手間の連携が上がればパスがつながりやすくなり、チーム力は向上する。連携線は線なし、薄い白線、濃い白線と進むほど連携がよくなり、黄金線の黄金連携がもっとも連携が優れた形になっている。 連携は、選手どうしの相性でつながりやすさ、つながりにくさが変わる。同じチームに所属していたり、同じ国の出身の場合は相性がよい場合が多い。基本的には好きな選手の組み合わせで遊ぶべきなのだが、覚えておいても損はないだろう。
連携はどのポジションの選手でも重要だが、あえていえばFW同士、またはFWといわゆるトップ下の連携を重視したい。ラストパスの出し手と受け手の連携が高いかどうかが、試合を分けるポイントだからだ。
【メディカルルームについて】
選手の調子が悪く、困ったときはとりあえず健康診断を受けさせよう。絶不調の選手が不調になるだけでも、だいぶ試合で戦えるようになる |
選手の体調を管理するコミュニケーション。選手の状態が不調以下になったときは、積極的に活用するとよい。選んだ選手が不調以下の場合、左が健康診断、中央がカウンセリングになっているはず。
左の選択肢は成功する確率が高く、成功すれば状態が1段階よくなる。中央は2段階状態が向上するが、成功する確率がやや低い。調子が悪くなったら、まず健康診断をしてみよう。それが駄目なら、カウンセリングを試してみるとよい(前述したように、メディカルルームは連続して同じ選手を選んでも構わない)。
■ 選手の成長
コミュニケーションに密接に関わっているのが、選手の成長システムである。これは重要な知識なので説明しておこう。
【選手の成長上限について】
どんな選手でも、最後の星5つ目には必ず“成長上限の壁”が存在する。呼び出して選択に成功し、初めて最高の形に成長することができる。星1つ目から壁になる選手、4つ目まで壁のない選手までさまざまだ |
選手には個人能力、特殊能力のパラメータが存在し、5段階に成長させることができる。前述したように、練習やフレンドリーマッチによって選手の経験が溜まり、成長していくことになる。
このとき、それぞれの選手ごとに成長上限というものがある。成長上限に達するまでは、コミュニケーションで呼び出さなくても選手は成長していく。しかし成長上限に達した場合は、コミュニケーションで呼び出し、選択肢で正解を選ばないとそれ以上成長しない。またいったん成長上限に達したら、以降の段階はすべて選択肢を選ぶ必要がある。まめに選手とコミュニケーションをとることが大切だ。
全体的な傾向として、若手は個人能力が、ベテランは特殊能力が伸びやすい(成長上限に達するまでが遅い)。これも覚えておくとよいだろう。
【急成長イベントと選手のアピールについて】
緑色の枠の選択に成功すれば、選手は一気に成長する。もちろん選択肢を間違えれば、失敗することもある |
選手を呼び出したときに、選択肢の枠が緑色の場合がある。これは急成長イベントで、選択肢に正解すると選手の能力が急激に成長する。前の試合で活躍した選手や、グラウンドで前に出ている選手などが狙い目だ。
また前述したように、グラウンドで前に出ている選手や、挙手をしてアピールしている選手は指名したほうがよい場合が多い。積極的に指名していこう。
■ 最後に ~多くの情報を整理し、基本を理解して試合へと向かおう
今回は、チーム立ち上げから試合開始前のコミュニケーションを中心に説明した。
熟練者にとっては当たり前のことが多かったかもしれないが、そこは初心者に向けての連載という趣旨なのでご容赦いただきたい。次回の連載は、約1カ月後となる。次回は実際の試合における、基本的なシステムを解説していきたいと思う。
※第2回目は2012年1月下旬に掲載予定です。
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(2011年 12月 27日)