【連載第298回】ゲームライフに役立つグッズをレポート


Wiiで連射機能が使いたい! コントローラーコンバーターをチェック
Windows PC用にも使えるバッテリー内蔵ワイヤレスホリパッドなども試してみた


 当連載は、ゲームライフに役立つグッズを発掘し、実際に使用してみようという試みをレポートするものである。ネタに困ったときはお休みしてしまうかもしれないので不定期連載である。ちょっとした投資や工夫で、よりよいゲームライフを送っていただけるよう、鋭意努力していく所存である。


 今回は久しぶりにゲームグッズらしいゲームグッズをセレクトしてみた。まずはWiiリモコンにPS2/PS用のコントローラーを接続できるようになる、ゲームテックの「Wii用リモコンツナイデント2」で、連射機能をコンバーター側に搭載しているのが大きな特徴。オンラインショップのゲームテックダイレクト限定のグッズとなっている。

 PS3用製品では、HORIの「ワイヤレスホリパッド3」の最新版である「充電式ワイヤレスホリパッド3」をチェック! USBケーブルでの充電が可能になり、より軽く、扱いやすくなった。Winodws PCでの使用にもお勧めの一品となっている。さらに、3DS用のグッズからは、拡張スライドパッドをTPUカバーで保護するデイテルジャパンの「拡張パッドTPUカバー」を試してみた。

【今週のおしながき】
Wii ゲームテック 「Wii用リモコンツナイデント2」
PS3 HORI 「充電式ワイヤレスホリパッド3」
3DS デイテルジャパン 「拡張パッドTPUカバー」



● WiiリモコンにPS2/PS用のコントローラーを接続! 連射機能が嬉しいコントローラーコンバーター

「Wii用リモコンツナイデント2」

    メーカー:ゲームテック
    価格:1,785円



コンバーターを経由させてPS2/PS用コントローラーを使えるようにするコンバーター。動作はクラシックコントローラ同等になる

 「Wiiで連射機能を使いたい! 」とお考えの人は多いのではと思うのだが、実際のところWii用の連射機能がついたコントローラー等のグッズは元々数が少なく、以前に発売されたものでも現在では入手が難しいものが多いというのが現状だ。

 そんな中、ゲームテックが新たに発売したのがこのWiiリモコン用のコントローラー変換アダプタ「リモコンツナイデント2」だ。WiiリモコンにPS2/PS用のコントローラーを接続できるようにするコンバーターで、こちらはオンラインショップのゲームテックダイレクト限定で販売されている。パッケージのない簡易包装ではあるが、取扱説明書も付属しているので使用には問題ない。

 製品自体は非常にシンプルな作りだ。Wiiリモコンの外部拡張コネクタに接続する方式で、ケーブル長は96cm。コンバーター部分にはPS2/PS用のコントローラー(DHUALSHOCK2/DHUALSHOCK)を接続するコネクタの他に、連射機能の状態を示す赤色LEDと、連射設定用のターボボタンがある。

 PS2/PS用のコントローラーを繋ぐと、Wii用のクラシックコントローラと同等のボタンレイアウトと機能として使用できるようになる。

 クラシックコントローラには左右スティックの押し込みがないので、PS2/PS用のコントローラーのL3/R3に関しては機能がないが、同時押しするとHOMEボタンの機能になる。HOMEボタンの機能はアナログ切替ボタンにも割り当てられているので、Wii用コントローラーとしての機能も全て揃っている。

 詳細なボタンの割り当ては以下の表のようになっている。

クラシック
コントローラ
十字キーabxyZLZRLRHOME左/右
スティック
PS2用/PS用
コントローラ
方向キー×L1R1L2R2L3R3ANALOG
(L3+R3)
STARTSELECT左/右
スティック
連射可能ボタン:○ / × / △ / □ / L1 / L2 / R1 / R2

 連射機能は、コンバーターのターボボタンを押しながら、連射設定したいボタンを押すだけ。ボタンを押している間だけ連射設定される機能で、連射速度の調整や連射ホールド機能などはない。連射オン/オフのみのシンプルな作りだ。連射設定できるボタンは上の表にあるとおり。


コンバーター自体は小型でシンプルな作り。連射設定用のターボボタンとLEDがある
連射設定したボタンを押しながらターボボタンを押して連射に。連射ホールド機能はないが、シンプルで扱いやすい機能だ

 実際に、ゲームプレイに使用してみた。コントローラーはPS2用のDUALSHOCK2を使用した。

 使用の際には特別な設定などは必要なく、Wiiリモコンにコンバーター経由で繋げるだけですぐにクラシックコントローラと同様に使えるようになった。動作も安定していて、クラシックコントローラでプレイしている時と比べても挙動に違いは見られない。

 連射機能を試してみると、こちらも良好。設定可能なボタンは複数設定も可能で、最大で8個のボタンを連射設定できる。いくつかのタイトルやバーチャルコンソールなど、Wii用クラシックコントローラが使用できるゲーム全般でも問題なく連射機能が使えた。

 WiiでPS2/PS用のコントローラーが使用可能になり、連射機能も加えてくれるコントローラーコンバーター。シンプルな機能で動作も安定しており、非常に便利なグッズだ。ただし気をつけて頂きたいのは、オフィシャルに動作が保証されている製品ではなく、今現在は問題なく動作しているが、今後にWiiのシステムバージョンアップ等で使用できなくなる可能性があるということ。あくまでも本稿執筆時点では問題なく使えていることを重ねてお伝えしておきたい。

 なお、この「リモコンツナイデント2」は現在注文が殺到しているようで、次回の入荷は11月中旬となっている。詳しくはゲームテックダイレクトの購入ページをチェック頂きたい。また、連射ホールド機能もあるWii用コントローラー「連射ラクコン」のプレオーダー(プレオーダーが規定数に達したら再販されるというもの)も行なわれているので、そちらも合わせてチェック頂きたい。




● 充電式バッテリーを内蔵して軽量・扱いやすいPS3用ワイヤレスコントローラーに! Winodws PCでの使用もオススメ

「充電式ワイヤレスホリパッド3」

    メーカー:HORI
    価格:3,980円



ワイヤレスコントローラー本体、無線通信の受信部となるUSBドングル、充電用のUSBケーブルのセット
USBドングルは以前のワイヤレスホリパッドのものと比べて大幅に小型化された。PS3の筐体からはみ出ない長さになっている
内蔵バッテリーをUSBケーブルで充電。DUALSHOCK3と同じ使い勝手だ。ただし、入力データはあくまで無線のみで行なわれて、USBケーブルは充電だけに使う仕組みになっている

 HORIが販売するPS3用コントローラーシリーズ「ホリパッド3」に、充電式バッテリーを内蔵したワイヤレスモデル「充電式ワイヤレスホリパッド3」が登場した。

 ワイヤレスのホリパッド3そのものは、2007年にも発売されているのだが、当連載の第122回で取り上げているが、そのモデルは単三形乾電池を2本使用するというもので、電池の分、重めなところがあった。これがリチウムバッテリーを内蔵して繰り返しの充電も可能になったことで、DUALSHOCK3ライクに使用できる完成形となったわけだ。

 ワイヤレス通信は2.4GHz帯の無線を使用。USBドングルの受信部とで通信する仕組みで、このあたりは旧「ワイヤレスホリパッド3ターボ」と同様。USBドングルは旧モデルのものよりもだいぶ小型になった。

 コントローラーには容量550mAhのリチウムイオンポリマー充電池を内蔵(DUALSHOCK3のバッテリーは610mAh)。動作時間は約50時間、充電時間は最大約2時間となっている。乾電池タイプの約400時間という動作時間と比較するとだいぶ短くはなってはいるが、こちらは繰り返し充電ができる利点があるし、純正DUALSHOCK3の動作時間である約30時間よりも長い。

 バッテリー容量自体はDUALSHOCK3より少ないものの、動作時間が長いのは、無線通信方式の違いや、「ワイヤレスホリパッド3」側にはモーションセンサー機能と振動機能がない点が大きい。振動機能がないところは好みが分かれるかもしれないが、そのぶんコントローラーの重量も約175gと、DUALSHOCK3の192gよりも軽くなっている。

 バッテリーの充電の仕方はDUALSHOCK3と同じだ。パッケージにはUSBケーブル(DUALSHOCK3用と同じUSB-Mini-Bプラグ)が付属しているので、これをコントローラーに接続して充電する。付属のケーブルでなくとも、DUALSHOCK3用の物や他の同じプラグ形状のものであればどれでも同じように使用できる。

 USBケーブルに関するDUALSHOCK3との違いとしては、USBケーブルはあくまで充電のみに使うという点がある。入力データの通信等はあくまでUSB受信部との無線通信で行なう方式となっている。

 コントローラー形状やボタンレイアウト等は基本的に他の「ホリパッド3ターボ」シリーズと同様だが、機能面では、連射設定機能や連射速度調節機能、アナログスティックの感度切替機能が搭載されている。

 連射設定では、秒間約5/12/20回の3段階に速度が切替可能で、ボタンを押している時に連射になるモードと、押さずとも自動で連射されるホールド機能も搭載している。連射設定できるボタンは、○/△/□/×/L1/L2/R1/R2ボタン、さらに方向キーの上下左右にも設定できる(方向キーにはホールド連射設定はできない)。

 アナログスティック感度調節機能は、ノーマル/ワイド/ナローの3段階に切り替え可能で、ワイドが感度が緩やかに、ナローが逆に鋭くなる。連射速度調節とアナログスティック感度調節機能は、コントローラ上部のスライドスイッチで切り替えられるので触りやすい。

 ワイヤレスの省電力機能は、3分間無操作時間が続くと自動でスリープ。ボタン操作をすると自動で復帰するようになっており、コントローラー中央にあるスリープボタンを押すとスリープを無効にもできる。手元で手軽に切り替えられるのは嬉しい機能だ。スリープを無効にしている時だけスリープボタン下のLEDが点灯するようになっているので、無効を解除し忘れないように配慮もされている。


形状は他の「ホリパッド3」シリーズとほぼ共通のもの。十字型の方向キーやフック型になっているL2/R2ボタン、連射機能やアナログスティック感度調整機能など、機能が充実している
指が外れないよう反っていてフックもあるL2/R2ボタンなど、基本的な作りがとてもよく出来ているコントローラーだ。ホールド感も良く、手に持った時のバランスもいい

 実際にゲームをプレイして試してみた。USBのドングルをPS3のUSBコネクタに挿せば使用準備は完了。USBドングルが小型化されたのが嬉しい。コントローラーのボタンを押すとすぐに通信が始まり、一瞬で操作ができる状態になった。操作ができるようになるまでの通信復帰が速いのも魅力だ。

 コントローラーを手に持った時の感触は、形状が同じなので「ホリパッド3ターボ」同様。レイアウトのバランスが良く、自然とボタン位置に指が納まってくれる。方向キーが十字型であること、L/2R2がトリガー型で反り返っていて、フチも指が外れないようなっているところは特徴だろう。ボタンのクリック感も小気味よく、操作しやすいコントローラーだ。ただ、旧「ホリパッド3ターボ」でも気になったところだが、グリップ部分の厚みが結構あるので、手が小さい人は少し持ちづらく感じるのではないかと思える。もう少し細めなほうが、よりホールドしやすいと感じた。

 ワイヤレスの魅力はやはり大きく、リチウムポリマー充電池搭載で軽量になったのも嬉しいところ。振動機能やモーションセンサー機能がないが、軽量なワイヤレスコントローラーがいいという人には検討の余地があるのではないだろうか。

 また、このコントローラーはPCゲームに使うのにもオススメ。Windows 7 64bitのPCで使ってみたのだが、USBドングルを挿せば自動でドライバーがインストールされ、使用可能になる。ワイヤレスで軽量、充電タイプのゲームパッドでWindows PCに利用できるというのは便利。USBケーブルで充電しながらのプレイも可能だ(通信はあくまで無線のみなので、有線コントローラーにはならない)。快適にプレイが楽しめた。

 充電式リチウムバッテリーを内蔵して、繰り返しの利用もより快適になった「ワイヤレスホリパッド3」。機能も充実していて、使用感も良好。PS3だけでなくWindows PCにも利用できるのも嬉しい。長く愛用できそうなコントローラーだ。




● 拡張スライドパッドごと3DSを保護するTPUカバー!

「拡張パッドTPUカバー」

    メーカー:デイテルジャパン
    直販価格:1,500円



拡張スライドパッドに装着するカバーのほかに、3DSの天板を保護するカバーがセットになっている

 右スライドパッドを追加する「拡張スライドパッド」を装着した3DSを、TPU素材のカバーで保護する「拡張パッドTPUカバー」だ。3DS本体を保護するカバー類は数多いものの、拡張スライドパッドを組み合わせた状態を保護するというものは少ないというのが現状。このカバーでは、3DSの天板と、拡張スライドパッドをTPUで保護できる。

 天板側と拡張スライドパッド側の2つのTPUカバーのセットとなっていて、どちらも透明色。TPU素材なので適度な硬さがありつつも柔らかく曲がるようになっていて、手触りにはTPU素材特有の感触がある。これが滑り止めの効果にもなるというわけだ。

 天板側のカバーは、天板と側面を保護するようになっていて、上画面の内側にひっかけるようにして固定される作り。外側カメラと側面の3Dボリューム調節スライダーの部分をカバーが覆ってしまわないよう開口されている。

 拡張スライドパッド側のカバーは、底面から側面をぐるっと覆う作りで、右スライドパッドとZL/ZR/Rボタンの操作部分周り以外は、ほとんど保護してくれるというもの。ZL/ZR/Rボタンの箇所はカバーが開口されている。


操作部分の開口もよくできていて、カバーの一体感も高い。保護する範囲も広くて安心感の高いカバーとなっている
TPUカバーならではの滑りにくい質感がグリップ力を高めてくれる効果もある
気になったのは天板用カバーの見栄え。写真のように密着している部分とそうでないところが、まだら模様にどうしてもなってしまう。拡張スライドパッド側のカバーだけ使うというのもありだろう

 実際に装着して使ってみると、天面側カバーの装着にコツが必要と感じた。天面側は筐体の内側にカバーがひっかかるが、横からスライドさせるようにするとどうしてもカバーが天面に密着して突っ張ってしまう。TPU素材の柔らかさを活かして、上から押し込むように無理にはめ込むようにすると、良い位置で装着できた。TPUならではな装着方法だ。拡張スライドパッド側のカバーも、多少は無理矢理に押し込んでしまったほうがスピーディーに装着できる。

 装着して手で持ってみると、TPU素材のビニール質な感触が手に吸い付いて、グリップ力はかなり高まっていた。開口部から触れるようになっているZL/ZR/Rボタンは、カバーの厚みのぶんだけボタンが埋没してしまうところはあるものの、ボタン操作自体はしっかり行なえる。

 TPUが保護してくれる範囲がかなり広く、保護性能は頼もしいものがあるのだが、カバーの厚みが1~2mm程度あるだけに全体が大きくなるところがある。また、3DSの天板とカバーが密着するが、全体がキレイに密着してくれず、まだら模様になってしまう。天板側のこの状態は見栄えがちょっと良くない。

 見た目以上にネックになるのは重量。これはTPUカバーの弱点と言ってもいいと思うが、TPUカバーは総じて重い。このカバーも例外ではなく、天板側のカバーが約20g、拡張スライドパッド側のカバーは60gと、合計で80gも重量が増してしまう。80g増すとさすがに体感でもはっきりと重さの違いを感じさせるものがあった。

 他にあまりない拡張スライドパッドを保護してくれるTPUカバーで、天板側のカバーは少し気になるところがあったものの、拡張スライドパッド側カバーの一体感とグリップ力アップの効果はとても良かった。ただし、天板側カバーの外観や、全体の重量がだいぶ増してしまうところは厳しいので、拡張スライドパッド側カバーのみ使うというのが良いかもしれない。拡張スライドパッドも保護しつつグリップ力も高めたいという人はチェック頂きたい製品だ。






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(2012年 10月23日)

[Reported by ゲーム環境向上委員会]