使って試してみました! ゲームグッズ研究所
連載第320回
“ゲームグッズも進化し続ける。”「東京ゲームショウ2013」特別編
次世代機の周辺機器や、「HMZ-T3W」、三和電子のユニークな参考展示など盛りだくさん!!
(2013/9/20 22:00)
当連載は、ゲームライフに役立つグッズを発掘し、実際に使用してみようという試みをレポートするものである。ネタに困ったときはお休みしてしまうかもしれないので不定期連載である。ちょっとした投資や工夫で、よりよいゲームライフを送っていただけるよう、鋭意努力していく所存である。
今年もやって参りました東京ゲームショウ2013! なんと言っても、プレイステーション 4、Xbox Oneと次世代機に触れるとあって、次世代への期待感、止まらない進化を体感できるゲームショウだ。一方、ゲームグッズはPS4、新型PS Vita用の周辺機器にはじまり、マッドキャッツのXbox One用アーケードスティックやステアリングコントローラー、ユニークな参考展示がある三和電子、スマートフォンやタブレット関連のグッズも豊富にあり、多方面に広がっている。ゲームが進化するならば、ゲームグッズも進化し続ける!! そんなTGS2013で見かけたグッズを紹介していこう。
SCEはPS4・PS Vita新モデルをはじめ、周辺機器も展示! ヘッドマウントディスプレイHMZ-T3も体験できる!
ソニー・コンピュータエンタテインメントブースでは、なんといってもPS4の注目度が高い。ショーウィンドウに飾られたPS4本体、そして一緒にコントローラーのDUALSHOCK4、充電スタンド、PlayStation Cameraも展示されており、人だかりが絶えなかった。DUALSHOCK4は、カラーバリエーション「ジェット・ブラック」、「ウェイブ・ブルー」、「マグマ・レッド」が並んでいるので、実際の色合いがどのようなものか確認できる。
PS Vitaは、10月10日に発売となる新型PS Vita(PCH-2000)と、11月14日に発売されるPS Vita TVがずらっと並んでいる。新型PS Vitaのカラーバリエーションや限定本体、さらにポーチや新型用の充電スタンド、そしてSCE純正の新型PS Vita用液晶保護フィルターも展示されていた。
SCEブースでのZ指定タイトルのプレイや、スマートフォンスペシャルエリアでの「Xperia Z1」の体験コーナーでは、ヘッドマウントディスプレイ「HMZ-T3W」が使われており、その映像や装着感を体験できる。
詳しい使用感等については改めてお伝えしていく予定だが、この東京ゲームショウの会場では、その“装着感の良さ”と“重心の変化による軽さ”が実感できた。まず装着だが、頭に乗せるようにして被り、後ろのバンドをカチッと締めるだけ。微調整も必要なく、手間がかからない。
装着後にはその軽さに驚かされた。これまでのモデルだとどうしてもユニットがある前側が重く、ずりおちてしまわないようにバンド固定にも手間がかかっていたが、「HMZ-T3W」は前側が重くない。数値としては約10g軽くなっただけなのだが、前側にあった重心が10g軽くなるというのは、大きな体感の違いになっている。ライトシールドのフィット感も自然で、レンズ間隔の調整もしやすい。装着から映像を安心して楽しめるようになるまでの、時間や手間が大幅に改善されていると感じた。
マッドキャッツではXbox One用アーケードスティック&ステアリングコントローラー展示!!
マッドキャッツでは、同社に所属するプロゲーマーを招き、対戦イベントを随時行ないつつ、新製品も触れるように置き、アピールしていた。
注目はXbox One用のアーケードスティック「Mad Catz Arcade FightStick Tournament Edition 2 for Xbox One」と、同じくXbox One用のステアリングコントローラー「Mad Catz Force Feedback Racing Wheel for Xbox One」。どちらも日本発売は全くの未定で、状況やタイミング次第とのことだが、この展示品の時点でも両方ともしっかり作り込まれている。
まずアーケードスティック「Mad Catz Arcade FightStick Tournament Edition 2 for Xbox One」は、これまでのTEを踏襲しつつも、前側の側面にあるボタンを押すだけで筐体が開けられるようになっている。かなりメンテナンスがしやすい作りだ。ちなみにこれまで同社のスティックは筐体を開くと保証対象外となっていたが、このXbox One用は開けてもOKとのこと。レバーやボタンは三和電子製(この展示品ではLED内蔵の光るボタンを使っていた)で、ファストン端子による結線となっていた。背面にあるショルダーベルトで肩にかけて持ち運ぶこともできる。
Xbox One用のステアリングコントローラー「Mad Catz Force Feedback Racing Wheel for Xbox One」は、フォースフィードバックのギアの動作音がうるさくならないようにした静音設計。ステアリングの回転角は200度とロック・トゥ・ロック2.5回転(900度)の切り替えが可能。ペダルのサスペンションをはじめ、どこを見ても本格的な質感をしていて、すぐにでも製品化できそうなクオリティになっていた。なお、同製品のPS4版については「ノーコメントとさせて欲しい」とのことだ。
三和電子&アークシステムワークスでは恒例のユニークな参考展示品が登場!!
アーケードパーツの老舗である三和電子は今年は、アークシステムワークスと共同で7ホールに物販ブースを出展。「ブレイブルー」のキャラ印刷入りのレバーやボタン、ディスク(レバー受けのリング状のパーツ)を自由に選び、自分好みのスティックを作って購入できるという「スティックバイキング」を行なっていた。三和電子製のパーツをオリジナル天板が装着されたエクサ―製のスティック筐体に組み込んで、合計で9,000円となっている。三和電子ならではのクリアパーツなどもふんだんに使われている。
このほか、もはや恒例となりつつあるユニークな参考出展モデルを展示。ひとつは、アーケードボタン(24φのボタン)をゲームパッド風にレイアウトしたコントローラーだ。インパクト抜群な外観だが、コンパクトな音ゲー用コントローラーに良さそうだなと思えたりもする。
もうひとつは、レバーの頂点に十字キーを取り付けたスティックコントローラーだ。レバーでアナログの移動操作を、方向キーで視点操作をするようにキーレイアウトすれば、「モンハン」のようなゲームもプレイできるとのことだが……。こちらの十字キー付きレバーは特許出願中とのこと。
こうした参考出展モデルについてお話を伺ってみたところ、「提案を頂ければいろんなコントローラーを作れるので、ぜひゲームメーカーやユーザーの皆さんから、要望を送ってもらいたい」とのことで、それを知ってもらうためにも様々な試作を重ねているとのこと。三和電子の新しい操作への挑戦は今後も続いていく。
「EXVS FB」用アーケードスティックを実際にプレイ可のバンダイナムコゲームスブース
バンダイナムコゲームスのブースでは、PS3「機動戦士ガンダム EXTREME VS.FULL BOOST」の試遊コーナーに、アーケードスティック「機動戦士ガンダム EXTREME VS. FULL BOOST Arcade Stick for PlayStation 3」を展示しており、4台の試遊台では実際にプレイできる。
基本的にはアーケード筐体のパネルとレバー、ボタンをイメージしたものになっており、スティックおよびボタン配置はアーケード版同様のノワール配置。パーツはレバーがJLF-TP-8YT-SK、ボタンはOBSF-30とOBSF-24といずれも三和電子製。パーツカラーも筐体に準拠。方向キー、左右スティックの機能を割り当てられるスティック機能切替スイッチや、一部のボタン機能を入れ替えるボタン配置切替機能を搭載。
天板もノアール筐体用の原稿を一部流用し、材質もシボ調シートに裏面よりミラー印刷を施し、指紋が付きづらく、プレイ時の擦れによる劣化が少ない、本物と同じ質感を再現しているという。
アーケード筐体のコントロールパネルに貼られている「ボタン機能表示ステッカー」も用意。ボタンは使用しないものを外してキャップをはめることができたり、底面には滑り止めシートが装着。「ララビットマーケット」、「プレミアムバンダイ」などで予約を受付中。数量限定販売のため、予約予定数量に達し次第、注文の受付は終了となるので注意。
アンサーのブースは学校風! 文房具モチーフのゲームグッズを展示
大阪を拠点にするゲームグッズメーカーのアンサーは、今年は学校風のブースを出展している。ブースの中でも教室の机の上にグッズが並べられているなど、学校の雰囲気を作っていた。
そんな中で展示されていた新製品もまた学校風。鉛筆風のタッチペン「Pencilタッチペン」や消しゴム型の画面クリーナー「Eraserクリーナー」だ。鉛筆風タッチペンは、なんとペン先以外は本物の木を使っていて、持った時の微妙な柔らかさがまさに鉛筆。消しゴム型の画面クリーナーは、消しゴムの部分はカバーストラップになっていて、中にクリーナーが入っている。この2つが机の上に転がっていると、本物の文房具のようだ。発売は10月上旬を予定。
さらにノートもあった。3DS LL本体を保護するノート型デザインのカバーだ。内側にタッチペンホルダーや収納ポケットを備えている。このノート型カバーはハローキティモデルも販売される。発売は10月上旬を予定。
このほかにも、底面にゲーム機本体、上側にソフトやイヤフォン等を入れられる一風変わった作りのポーチ参考出展のWii U用チャージステーションやスタンド付きバッテリーパックなども展示している。ブースの一角には、ゲームグッズのアイデア募集のコーナーなどもあるので、自分の作って欲しいグッズを書いて入れてみてはいかがだろうか。もしかしたらそれが大ヒット製品になるかも!?
三陽プレシジョン「GORON 2nd」ゴロンと転がって快適ゲームプレイ!?
三陽プレシジョンブースにて体験できる仰向け、横寝、ソファーとあらゆるスタイルでリラックスしてゲームが楽しめるクッションが、この「タブレットクッション goron 2nd」だ。言うなればアーム付きクッションといった感じの製品だが、ブースでは13インチのHDMI端子付きのモニターをつけ、ごろ寝でPS3のゲームが楽しめるようになっていた。
こうしたリラックスシートは以前からも存在したが、秀逸なのは、製品の名前にもなっているとおり「ごろん」と“横になれる”ところ。アームの部分が枕になっていて、ソファーの状態からリクライニングを倒して横になり、そこから横にゴロンと転がってしまってもいい。実際に体験させてもらったのだが、これはぐうたら生活がはかどりそう……もとい、リラックスしたゲームプレイがより快適になりそうだ。「タブレットクッション・goron 2nd」の価格は、19,800円を予定。発売日は未定。
タブレットやスマートフォンをつけてハンズフリーで動画鑑賞なんていうスタイルもできるし、ノートPCをつけられるようにするホルダーも開発中とのこと。ごろ寝ゲームプレイスタイルをより充実させたい人はぜひチェックして頂きたい。
「BLADEPAD」iOS7のゲームコントローラAPIを使用したiOS用ゲームパッド
アメリカのスマートフォン向け製品を扱うDonhanのブースでは、iOS用のゲームパッド「BLADEPAD」を展示していた。こちらは来年4月に発売予定の新モデルで、2個のアナログスティックと方向キー、A/B/X/Yボタン、L1/L2/R1/R2ボタン、スタート/セレクトボタンを備えている。
新モデルではiOS7のゲームコントローラーAPIを使用した公式準拠の作りになっているとのこと。無理矢理にキー操作を可能にしたようなものではなく、今後に公式に対応が広がりそうな製品だ。ブースでは実際にiPhoneとiPadを使ってゲームプレイが試せた。日本での販売価格はまだ未定だが、アメリカでは約100ドルとのこと。
スペックコンピューターには「SUPERGAMER俺」が出展
スペックコンピューターでは、8月に発売を開始したばかりのAndroid搭載ゲーミングタブレット「SUPERGAMER俺」を中心に展示。7型液晶の周囲に方向キー、L/R1~3ボタン、X/Y/A/Bボタンを搭載。キーマッピングは、ゲームアプリのバーチャルキーの上に、タッチ操作でキーマップを配置していく。すると「SUPERGAMER俺」の各ハードボタンで“バーチャルキーの箇所をタッチした操作”が可能になる。この方式なら、バーチャルキー操作のあるゲームアプリならどれでも対応できる。
実際に持ってみると、まず薄い。そして、軽い。7型液晶も大きくて明るく精細で、HDMI出力もできるし、バッテリーも約6時間駆動する。スティックやボタンの感触も好印象で、ゲーム端末としてかなり侮れないものを感じた。価格も直販価格は16,800円と手頃で、もちろんゲームだけでなくタブレットとしても普通に使える。タブレットに興味があるゲーム好きは、要チェックの製品だ。