■ 2011年6月第2週分 ■
プラット フォーム | タイトル | メーカー | ジャンル | 価格 | その他 |
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5月24日 | |||||
GOD | NINJA BLADE | フロム・ソフトウェア | シネマティックアクション | 1,760 MSP 2,600円 (クレカ購入) | GOD |
5月25日 | |||||
DSiウェア | ぐるっと!セイバー | ジースタイル | 全方位型ディフェンスシューティング | 500 DSiポイント | オリジナル |
5月31日 | |||||
VC | ロックマン5 ブルースの罠!? | カプコン | アクション | 500 Wiiポイント | 移植[FC] |
VC | 風雲黙示録~格闘創世~ | D4エンタープライズ | 格闘 | 900 Wiiポイント | 移植[NG] |
6月7日 | |||||
XBLA | SUPER STREET FIGHTER IV ARCADE EDITION | カプコン | 対戦格闘 | 1,200 MSP | オリジナル |
PS3 | SUPER STREET FIGHTER IV ARCADE EDITION | カプコン | 対戦格闘 | 1,500 円 | オリジナル |
6月21日 | |||||
Wiiウェア | LA-MULANA | アスタリズム | アクションアドベンチャー | 1,200 Wiiポイント | 移植[PC] |
6月23日 | |||||
PSP | ガンダム メモリーズ ~戦いの記憶~ | バンダイナムコゲームス | タクティカルチェンジアクション | 6,279 円 | UMDDL |
6月28日 | |||||
Wiiウェア | ダウンタウン熱血どっじぼーる | Miracle Kidz | アクション | 未定 | オリジナル |
6月29日 | |||||
XBLA | HALF-MINUTE HERO -Super Mega Neo Climax- | 日本マイクロソフト | 超速RPG | 800 MSP | オリジナル |
6月予定 | |||||
VC | 高橋名人の大冒険島 | ハドソン | アクション | 800 Wiiポイント | 移植[SFC] |
VC | ルドラの秘宝 | スクウェア・エニックス | RPG | 800 Wiiポイント | 移植[SFC] |
VC | ジョイジョイキッド | D4エンタープライズ | パズル | 900 Wiiポイント | 移植[NG] |
VC | 風雲スーパータッグバトル | D4エンタープライズ | 対戦格闘 | 900 Wiiポイント | 移植[NG] |
VC | ぷよぷよ通 | セガ | パズル | 800 Wiiポイント | 移植[AC] |
VC | ワンダーボーイ モンスターランド | セガ | アクション | 800 Wiiポイント | 移植[AC] |
Wiiウェア | うしみつモンストルオ 不思議なお城のダンスパーティー | サンタエンタテインメント | ダンスゲーム | 500Wiiポイント | オリジナル |
今春予定 | |||||
GA | クロノ・トリガー | スクウェア・エニックス | RPG | 未定 | 移植[PS] |
配信日未定 | |||||
PSP | 麻雀覇王ポータブル 段級バトルSpecial | 毎日コミュニケーションズ | 麻雀 | 2,400 円 | UMDDL |
PSP | パタポン3 | ソニー・コンピュータエンタテインメント | アクションRPG | 3,980 円 | UMDDL |
PSP | 最後の約束の物語 チャリティダウンロード版 | イメージエポック | RPG | 5,600 円 | UMDDL |
PSP | 対戦おばけチョイス | ベストメディア | シューティング | 480 円 | オリジナル |
PS3 | The Fancy Pants Adventures 英語版 | エレクトロニック・アーツ | アクション・アドベンチャー | 1,000 円 | オリジナル |
PS3 | SIMPLE500シリーズ Vol.2 THE 密室からの脱出 | ディースリー・パブリッシャー | 脱出アドベンチャー | 500 円 | オリジナル |
PSP | 魔界戦記ディスガイア2 PORTABLE PSP the Best | 日本一ソフトウェア | シミュレーションRPG | 2,200 円 | UMDDL |
PSP | どきどきすいこでん | アイレムソフトウェアエンジニアリング | どきどきコスプレ・シミュレーション | 4,800 円 | UMDDL |
PSP | AKIBA’S TRIP | アクワイア | アクションアドベンチャー | 4,500 円 | UMDDL |
PSP | グングニル -魔槍の軍神と英雄戦争- | インデックス | シミュレーションRPG | 4,980 円 | UMDDL |
PSP | SPLIT SECOND -スプリットセカンド- | ディズニー・インタラクティブ・スタジオ | レース | 未定 | UMDDL |
PSP | パチパラSLOT ~パチスロスーパー海物語IN沖縄~ | アイレムソフトウェアエンジニアリング | パチスロシミュレーター | 3,800 円 | UMDDL |
3DS | ロックマン DASH 3 THE プロローグ!ゲームのウラ側見せちゃいます編 | カプコン | フリーランニングRPG | 200 円 | オリジナル |
※表中の「VC」はバーチャルコンソール、「GA」はゲームアーカイブス、「PCA」はPCエンジンアーカイブス、「XBLA」はXbox LIVE アーケード、「GOD」はゲーム オンデマンド、「FC」はファミコン、「SFC」はスーパーファミコン、「N64」はNINTENDO64、「MS」はマスターシステム、「MD」はメガドライブ、「PCE」はPCエンジン、「AC」はアーケード、「UMDDL」は「UMD ダウンロード」、「BDDL」は「ブルーレイディスク ダウンロード」、「GW」は「ゲーム&ウオッチ」、「DS」は「ニンテンドーDS」、「NG」は「NEOGEO」、「WM」はWindows Mobile、「MSP」はマイクロソフトポイント、「DC」はドリームキャストを指します。
この表は毎週、配信タイトルを追加し、月単位で更新していきます。配信タイトルは当日まで配信が明らかにならないこともあるため、過去に遡って更新することもあります。
今週も様々なプラットフォームにおけるDLCの情報を紹介していく。
・ニンテンドー3DS
5月30日から「戦国無双 Chronicle」のDLC「東西無双決戦(西軍)」(無料)が配信。本DLCはニンテンドー3DSの「いつの間に通信」を使って配信される。
「ロックマン DASH 3 THE プロローグ!ゲームのウラ側見せちゃいます編」の配信延期が公式サイトで正式に発表された。延期後の配信日については決定次第案内される。
6月7日から3DSの本体更新が行なわれる。この更新により、ニンテンドーeショップやインターネットブラウザーなどが利用できるようになる。
・ニンテンドー3DSステーション
5月26日~6月30日まで、全国7都市の駅とニンテンドー3DSステーション設置店にて、松本人志さん、板尾創路さんら、よしもとの芸人さんのMiiが配信される。
・ニンテンドーDSiショップ
6月1日から「とんがりボウシと魔法のお店」のアイテムデータが配信。
・DSステーション
5月26日から「ゲームセミナー2010受講生作品 FloWooooT」(無料)が配信。
・Wiiショッピングチャンネル
6月21日、Wiiウェア「LA-MULANA(ラ・ムラーナ)」(1,200Wiiポイント)が配信。本作は、2006年にPC用フリーウェアゲームとしてリリースされた、考古学者ルエミーザ・コスギ博士となり、全ての文明の始まりと言われる謎の巨大遺跡「ラ・ムラーナ」に眠る“生命の秘宝”を求め、遺跡の中を探索する遺跡探検考古学アクションゲーム。Wiiウェア版は、オリジナルスタッフの手により、ユーザーインターフェイス、グラフィックス、サウンド、ゲームバランス、謎解きなどが大幅に見直されている。
VCとして、5月31日からブルースと彼に率いられた謎のロボット8体と戦うシリーズ第5弾「ロックマン5 ブルースの罠!?」(500Wiiポイント)、独特なゲーム性を持つ武器対戦格闘「風雲黙示録~格闘創世~」(900Wiiポイント)が配信。
6月のVC配信タイトルが決定。「高橋名人の大冒険島」(800Wiiポイント)、「ルドラの秘宝」(800Wiiポイント)、「ジョイジョイキッド」(900Wiiポイント)、「風雲スーパータッグバトル」(900Wiiポイント)、「ぷよぷよ通」(800Wiiポイント)、「ワンダーボーイ モンスターランド」(800Wiiポイント)の6タイトルが配信される。
・PlayStation Store
5月28日から日本国内でもPSNの一部サービスが再開。サインイン、パスワード変更、PS3/PSPでのオンライン対戦、フレンドカテゴリー内の機能、PS Home、torneなどの各種サービスにおけるネットワーク機能が利用可能に(PS Storeなどはまだ利用できない)。5月31日には、今週末までに日本、香港、韓国を除く全地域でPSNの全サービス再開と発表されたが、日本での全サービス再開がいつになるのか気になるところだ。
不正侵入によって違法に持ち出されたと考えられる情報については外部の調査機関を含んだチームにより継続中。個人情報流出に関して、現状クレジットカード情報が持ち出されたという証拠は報告されておらず、今回の不正進入を原因とする不正利用の存在も確認されていないとのこと。本件により、クレジットカードの再発行を希望する場合、再発行手数料はSCEが負担してくれる。
これらの対応に加え、「感謝とおわびのパッケージ」として、サービス全面再開後にゲームコンテンツやサービスが無償提供される。
○ 【ゲームコンテンツ】
PS3/PSP各2タイトル、計4タイトルが無料でダウンロードできる。
※2011年4月21日以前にPSNに登録しているユーザーが対象
PS3
・The Last Guy
・おいでよロコロコ!! BuuBuu Cocoreccho!
・無限回廊 -序曲-
・WipEout HD
・ハスラーキング
PSP3
・勇者のくせになまいきだor2 PSP the Best
・みんなのスッキリ
・パタポン 2 ドンチャカ♪ PSP the Best
・リトルビッグプラネット ポータブル
・LocoRoco -Midnight Carnival-
○ 【定期更新サービス】
PlayStation Plus、週刊トロ・ステーション プラチニャ会員証/プラチニャP会員証の30日間利用権利がPS Storeにて無料でダウンロードできる。既に利用している場合は、サービス停止期間+30日の利用権利が無料になる。
※2011年4月21日以前にPSNに登録しているユーザーが対象
○ 【ビデオコンテンツ】
特定の映像コンテンツのレンタルが無料に。
※全PSN/Qriocityアカウントユーザー対象
○ 【PS Home】
特別なパーソナルスペース(自室)が無料で使用可能。
※2011年4月21日以前にPSNに登録しているユーザーが対象
5月31日からPSNのシステムメンテナンスが実施されている。ただし、このメンテナンスによる影響はPCからPSNへのサインインが行なえないだけなので、PS3やPSPから利用する場合には影響がない。
・PS3
5月28日、PS Home内にラウンジ「どきどきの学園生活」がオープン。ラウンジ内の「購買部」では、アバターの衣装や家具のほか、PSP「どきどきすいこでん」に登場する「梁山学園」の制服も販売予定。
6月2日から「真・三國無双 Online ~蒼天乱舞~」のアップデート「女カ(ジョカ)」が配信。本アップデートでは「女カ」の持つ武器「細剣(サイケン)」、消費アイテム追加などが行なわれる。
・PSP
5月27日から「DISSIDIA 012[duodecim] FINAL FANTASY」のゲーム内からアクセスできる「モグ web」にて、「オフィシャルクエスト」(012:ものまねと約束)、「オフィシャルフレンドカード」(カイン)を配信。
6月1日から29日まで「ファンタシースターポータブル2 インフィニティ」において、参加者のモンスター撃破数に応じて報酬が変化するネットワーク参加型イベント「MAXIMUM ATTACK INFINITY」が開催。参加者全員に合計4種類の報酬武器がプレゼントされる。見事、モンスター撃破数が目標に達すると属性率100%の武器が獲得できる。
・Xbox 360
追加DLCとして、5月25日から「Red Faction: Battlegrounds」のDLC「Armageddon Pack」(240MSP)が、5月31日から「Tiger Woods PGA TOUR 12: The Masters」のDLC「Turnberry Resort」など2種(各320MSP)、「THE IDOLM@STER 2」のDLC「きゅんっ!ヴァンパイアガール」など11種(無料~1200MSP)、「MARVEL VS. CAPCOM 3 Fate of Two Worlds」のDLC「Dream Battle 07」(80MSP)、「Red Faction: Battlegrounds」のDLC「Origins Pack」(240MSP)が配信。
株式会社マーベラスエンターテイメントは同社初となるXBLAタイトル「HALF-MINUTE HERO -Super Mega Neo Climax-」を6月29日に、800MSPで発売すると発表。PSPでリリースされている30秒で世界を救う超速RPG「勇者30」がベースとなっており、スピード感ややり込み要素はそのままに、新シナリオと対戦マップが追加される。
6月1日から15日まで「モンスターハンター フロンティア オンライン」ゲーム内イベント「奪還!秘密兵器II」を実施。受注・参加条件はHRまたはSRが3以上。武器はレア度5以下のライトボウガンのみ使用可能で、防具は全て強制解除。イャンクック1頭を捕獲すればクエスト成功。クエストで入手した素材でオリジナルのライトボウガンが生産できる。また、6月1日からはゲーム内イベント「第40回狩人祭」も実施。6月1日14時から8日10時まで登録祭、6月8日14時から15日10時まで入魂祭、6月15日10時から15日14時まで集計祭となる。本イベントでは入魂で獲得できる祭ポイントが通常の3倍になる。
TGS2010で発表されたXBLA「レディアントシルバーガン」の価格が1,200MSPに決定。(配信日は2011年中と詳しい日程はわからないまま) XBLA版はオフライン、オンラインともに2人同時プレイが可能。Xbox LIVEでは協力プレイ、ランキング、ボイスチャット、ゲームクリップ(リプレイのアップロード/ダウンロード)に対応。さらにグラフィックスはD4まで対応し、オリジナルグラフィックスでもプレイできるうえ、隠しボーナスとして、「斑鳩シューティングスタイルモード」も実装。サウンドはDolby Digital 5.1chに対応している。
XBOX本体ソフトウェアのバージョン2.0.13146.0が配信。本バージョンを適用することで、設定した時間に応じて自動的に電源がオフになる自動電源オフ機能などが追加される。自動電源オフ機能は[ダッシュボード]→[システム設定]→[本体の設定]→[スタート設定/電源オフ設定]→[自動電源オフ]から設定することができ、1時間後、6時間後、使わないの3つから選択できる。
特定のタイトルが一定期間ディスカウントされるXbox LIVE ゴールド メンバーシップ限定サービス「Deal of the Week」は、 6月1日~6月8日まで、XBLA「Worms 2: Armageddon」(800→400MSP)、「Broken Steel」(800→400MSP)がディスカウント価格で販売される。
●今週の注目タイトル | |
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SUPER STREET FIGHTER IV ARCADE EDITION
6月7日、株式会社カプコンからDL版「SUPER STREET FIGHTER IV ARCADE EDITION」(PS3版:1,500円 / Xbox 360版:1,200MSP)が配信。DL版は単体で遊べるものではなく、「SUPER STREET FIGHTER IV」のゲームディスクが必要になる。単体で遊べるパッケージ版(3,990円)もあるが、DL版より後の6月30日に発売される。なお、パッケージ版には「モンスターハンター フロンティア オンライン」で使用できるイベントコードが同梱される。 「SUPER STREET FIGHTER IV ARCADE EDITION」(以下スパIV AE)では、「ユン」、「ヤン」、「エビルリュウ」、「オニ」の4キャラクターが追加され、ゲームバランスも前作から調整されている(調整内容はAC版と同様)。新たなキャラクターとゲームバランスにより、さらに熱い対戦が楽しめる。 ゲーム本編以外でも、リプレイチャンネルやエンドレスバトルなどが大幅に強化。リプレイチャンネルでは、最大5人のリプレイデータがフォローできる「リプレイフォロワー、最大50件のリプレイデータが一気に配信できる「マイチャンネルアドバンス」、PP3000以上のリプレイデータが楽しめる「エリートチャンネル」を追加。特に上級者のリプレイデータが閲覧できる「エリートチャンネル」はプレイ上達のために大活躍しそうだ。 エンドレスバトルでは、プリセットからのロビー名の設定、バトル開始までのタイムリミット制御が可能に。他にも体力ゲージ付近にPP/BP順位、称号追加、オリジナル、「スパIV AE」と「スパIV(オリジナル)」と対戦相手によって自動的にエディションが切り替わる機能なども搭載している。なお、「スパIV AE」と「スパIV(オリジナル)」で対戦するには6月7日配信予定の「スパIV アップデートキット」(無料)が必要で、「スパIV(オリジナル)」のシステム(キャラクター、ゲームバランス、ルール)が適用される。 ● (C) CAPCOM U.S.A., INC.2010, 2011 ALL RIGHTS RESERVED. |
■ ダウンロードソフトウェアレビュー
各ライターが独断と偏見でピックアップしたダウンロードソフトウェアを紹介するコーナー。最新のタイトルから配信済みのタイトルまで、気になるタイトルを紹介していきたい。
Beat Hazard
●開発元: ShadowRage 発売元: マイクロソフト株式会社●配信中(2009年10月28日)●価格:400マイクロソフトポイント(600円相当)
●対応機種:Xbox 360●プレイ人数:オフライン1~2人
● 過激なエフェクトで遊ぶ音楽シューティング
「Beat Hazard」は、トップビュータイプの全方位シューティングゲーム。プレーヤーは宇宙空間のようなステージを飛行する宇宙船を操作して、画面端から次々と現われる他の宇宙船や隕石を破壊することで得点を獲得していく。基本となるゲームルールは一般的な全方位シューティングと変わらないが、プレイ中に流れる BGMがゲームとリンクしているという、音楽ゲームにも通じるユニークなシステムが魅力となっているタイトルだ。操作は左スティックによる移動と右スティックによる攻撃に加えて、右トリガーによるボム攻撃という非常に単純なスタイルとなっているので、誰でも簡単にゲームに参加することができるはずだ。また、自機の移動には宇宙空間独特の慣性が備わっていたが、制動は非常に容易なため、特にわずらわしく感じることはなかった。
本作において、なによりも先に紹介しておきたいポイントが、ゲーム内でBGMとして演奏される楽曲の性質によって、ゲーム内容が変化していくという独特のシステム。本作はステージ単位でゲームが構成されており、ステージクリアの条件は、それぞれ個別に設定された制限時間を最後まで生き残ることだが、その制限時間は、ステージで使用されている楽曲の再生時間がそのまま反映されている。それだけに留まらず、ステージ内で自機が発射するショットの威力や連射力を始め、敵の出現パターンや種類から、ボスキャラクターの登場時間にいたるまで、本作ではゲームを形成するほぼすべての要素が、演奏される楽曲のテンポやピッチによって著しく変化するのである。緩やかな音楽が流れる時には静的で堅実な戦闘が、激しい音楽の時には相応に激しく、ド派手な戦闘が……といったように、ゲーム展開と楽曲の緩急は常に同期する形となるため、プレーヤーはシューティングゲームの緊迫感や爽快感と同時に、まるで音楽ゲームを遊んでいるかのような本能を刺激する心地よさを味わうことができる。
さらに、宇宙船のショットや爆発など、本作のあらゆる場面で発生するエフェクトの多くが、異常と思えるほどド派手に作られているのも本作のユニークなポイントである。車のハイビームをミラーボールで反射したかのように攻撃的な光を放つエフェクトは、次世代機ならではの美麗さに惚れ惚れする側面はあるものの、効果や演出と呼ぶにはあまりにも過剰であり、プレーヤーの目にかかる負担も非常に大きい。時には画面がフラッシュで埋め尽くされ、敵はおろか自機姿すら見失ってしまうほどである。しかし、このエフェクトの光量や色彩に関しても、ステージで使用されている楽曲の曲調と常にシンクロしており、戦闘や音楽の展開によって自在に変化していく。この同期作用によって、一見ゲームの障害としか思えない過激なエフェクトが、まるでグラフィックイコライザを眺めているような陶酔と没入感をプレーヤーに与えてくれる。特に、本作に収録されているようなハイテンションな音楽を好むユーザーにとっては、映像麻薬と謳っても過言ではない程の快感を味わえるはずだ。
エフェクトはステージ開始時に高い難易度を設定することでさらに激しさが増すようになっている。楽曲とのシンクロが高まってよりエキサイティングなプレイを楽しめるが、眼球への疲労も大きいのが玉にキズ |
これらの魅力をさらに引き立ててくれるのが、本作があらかじめゲーム内に用意されている楽曲群の他に、ユーザーがXbox 360内に取り込んだ音楽データをステージ楽曲として使用することができる機能。もちろん、本作は音楽を主軸に置いたタイトルなだけに、初めから収録されている楽曲はハイセンスなものが多く、これらを聞きながらプレイするだけでも十分に満足することができるが、やはり自分のお気に入りの楽曲がどんな構成のステージに変貌するのかというワクワク感には代えられないだろう。
しかしながら、実際に自身で取り込んだ音楽データを使用してステージをプレイしてみると、意外とがっかりしてしまうことも少なくない。本作の音楽データをステージ化する工程は、あくまでゲーム内によるシステマチックな変換のみに留まっており、人為的な修正が不可能なので、期待していたステージ構成とは異なる結果になることがほとんど。選んだ楽曲によっては筆者のように、楽曲の前奏やAメロでは怒涛の敵のラッシュが押し寄せてきたものの、肝心のサビに突入した途端に敵が全く出現しなくなることもあるかもしれない。
これは否定的な意見に見えるかもしれないが、本作においては、こういった不一致があるからこそ、楽曲のテンションとステージ展開が完璧に合致する、言わば「『Beat Hazard』に最適な曲」を発見したときの喜びや、その楽曲をプレイしたときに生まれる幸福感が最大限に素晴らしいものとなってくる。筆者に到ってはこの欲求を満たしたいがために、ゲームやデモで埋まりに埋まったHDDをなんとかやりくりしながらお気に入りのCDを片っ端から取り込んで、エフェクトで目が酷使されるのもいとわずに何時間もベストな曲の選出に没頭してしまったほど。このように、本作の音楽データ再生機能は、プレイの幅に広がりを与えるだけではなく、プレーヤーの好奇心を刺激して止まない中毒性も兼ね備えている。
楽曲はアルバム単位で管理されている。アルバムごとのクリア履歴も記録されていくので、思わず全曲通して遊びたくなってしまう |
ただし、本作は、ポータブル機器からの音楽データの読み込みに対応していないので、事前に本体へ対象のCDを入れて取り込み作業を行なう必要があり、既にPCなどでCDを音楽ファイル化して管理しているユーザーにとっては2度手間になってしまう。Windows Media Playerなどを通じてXbox 360をPCと同期させているユーザーは、そちらを使ってPC内の音楽ファイルを使用することが可能だ。
楽曲データの読み込みに関して多少のネックはあるが、本作は「遊べるグラフィックイコライザ」という特異なジャンルとして洗練された、比類のない好感触なタイトルとして評価することができる。長さや質に関係なく、ありとあらゆる楽曲をステージ化することができるので、音楽に少しでも興味を持っているユーザーであれば誰にでも十分に楽しめるゲームとなっているはずだ。また、ステージはハイスコアが記録されているようになっているので、友人やフレンドと同じ音楽CDを用意して、アルバム内でのハイスコア合戦を楽しむという遊び方もおもしろいだろう。お試し版でも時間制限付きではあるが、HDD内楽曲の再生を含んだほとんどの機能が楽しめるようになっているので、気になったユーザーはまずそちらで遊んでみてほしい。
(C) Cold Beam Games 2009-2010
[Reported by 木原卓/パンチョ(ねこひげ合同会社)]