WIN「ファンタシースターオンライン2」の第2回目となるテスト、「α2テスト」が現在実施中だ。α2テストは1月27日・28日、そして2月1日・3日と全4回行なわれる。
今回のα2テストは、「前回テストからの改善点および、新要素の検証」、「サーバー負荷検証」を目的に行なわれているもの。基本的なプレイできる範囲こそは前回のαテストと大きな違いはないが、変更改善された仕様が多数あり、さらに、「マイルーム・マイショップ」などの新要素もテストできるようになっている。
α2テストでの「PSO2」はどのようになっているのか? 新要素を試してみたところを含め、お伝えしていこう。
■ 基本部分はα1テストと同内容だが、多くの改善や変化が見られた“α2テスト”
プレイできるクエストのエリアやレベルの範囲などは、基本的に前回のαテストと共通。仕様の改善や新機能が今回のα2テストのポイントだ |
今回のα2テストだが、αテストと比べてプレイできる内容や範囲は基本的に大きな違いはない。前回テストした内容と基本的には同じ範囲で、最新バージョンでのテストを行なうという方向性だ。プレイヤーズサイトに掲載されているプロデューサー酒井氏の言葉を借りれば、「前回テストに参加された皆さんには改善された部分がより明確にわかるテスト」となっている。
プレイのおおまかな流れを説明すると、まずはキャラクタークリエイトで自分のキャラクターを作成。ビジュアルロビー(タウンエリア/ターミナルエリア)でクエストを受け、キャンプシップを経由し、クエストのフィールドへと出発。クエスト終了後はまた次のクエストへというのが、一連の流れになる。ここに今回のテストでは「マイルーム」が加わったというわけだ。
■ キャラクタークリエイトは大きくクオリティアップ! キャストの自由度が圧倒的に高まった
キャラクタークリエイトは個々のクオリティや見せ方が向上し、より魅力的なキャラクターに仕上げられるようになった |
アクセサリーなどのクリエイトに使えるパーツ数もかなり増えた |
まずはキャラクタークリエイトから。α2テストのキャラクタークリエイトでは、使用できるパーツや選択肢が増え、より充実したのが印象的。コスチュームやパーツ、髪型やアクセサリーなどが大幅に増えていた。
また、選択肢が充実しただけではなく、キャラクターの最終的な姿の見栄えが良くなったのが大きなポイント。かっこよさ、繊細さ、かわいらしさ等々の、キャラクターの魅力がうまくまとまるようになっている。ざっくり言うと、作ったキャラクターがより魅力的に完成するように、よりいい感じに調整されていたということだ。
そう感じた大きな理由は様々なのだが、個々のパーツのクオリティが高まっているところが大きいだろうか。特に髪の毛のクオリティは高くなったという印象があって、前回テストだと“パーツっぽさ”があった髪が、柔らかさやサラフワ感のある自然さが感じられた。同様に、目やまつげ、表情も自然にまとまって良くなったように思えた。
表情テスト機能が追加されたのも確認しやすくなって嬉しい機能。できれば、カットインチャットの実際のプレビューなんかもクリエイトで確認できるようになってくれると、筆者としては嬉しい限りだ。キャストも他種族と同様にモーフィングで体型や顔の形を調整ができるようになり、顔を人間タイプにすることもできるようになった。また、移動方法もホバーと走るモーションのどちらかを任意で選択できるようにもなっていた。より人間っぽさを残しているタイプも作れるようになり、モーフィングで自分好みの加減をつけることもできるようになった。キャストのクリエイトは大幅に作る楽しみが増したという印象だ。
髪の毛のクオリティがかなり高まったのが印象的。表情テスト機能も追加され、よりこだわれるようになった | |
体の筋肉量も調整可能に! 体型だけでなく肉付きもまた身体の特徴としては重要不可欠。製品版以降で露出の多い装備なんかが登場した時にも大きく影響しそうな項目だ | |
キャストは頭部に人間タイプのフェイスも選択可能に! モーフィングでの調整も可能になり、他種族との差がほとんどなくなった |
■ マイルーム関連を扱う「リフォームショップ」と、アイテム強化ができる「アイテムラボ」が実装
タウンエリアに追加されたショップ「アイテムラボ」。武器や防具ユニットを強化できる |
こちらはマイルームで使うルームアイテムやリフォームチケットを扱う「リフォームショップ」だ |
ビジュアルロビー(タウンエリア/ターミナルエリア)では、タウンエリアにショップが新たに2つ追加されていた。「アイテムラボ」と「リフォームショップ」だ。
「アイテムラボ」は武器や防具ユニットを強化できるショップで、「アイテム強化」、「属性強化」、「特殊能力追加」という3種類のカスタマイズが行なえる。基本性能を高めるのにはグラインダーを、属性効果の強化にはシンセサイザーという強化用アイテムを、「特殊能力追加」では別のアイテムを素材にしてそのアイテムに付与されている能力を継承させるというもの。それらアイテムの他にメセタを支払って強化する。
α2テスト段階での仕様ではあるが、今作での強化は1段階強化すると「アイテム名+1」というように強化度合いが名前に加わるようになっていて、最高で+10まで強化できるようになっていた。ただ、その代わりに強化の時には「成功確率」や「最大リスク」という項目もあった。強化に失敗する場合があって、能力が逆にマイナスされたり、強化用の素材アイテムやメセタを失うというリスクがあるようだ。
「リフォームショップ」は、自分の部屋「マイルーム」に設置できる家具やリフォーム用のアイテムなどを販売するショップ。部屋数を増やしたり広くしたりできる「リモデルーム」や、部屋のデザインをゴシック調に変える「ゴシック・スタイル」、このほかにスタンダードな部屋向けな家具、ゴシック・スタイル向けな家具が多数、さらにコタツやドラムセットのようなユニークなルームアイテムも販売されていた。
■ マイルームを試してみる! 部屋数を自分で増設可能! 屋外のバルコニーもある!
マイルームにルームアイテムを設置中。部屋は正方形で、画像の状態は初期状態の部屋で狭く、左右にもう壁が見えている |
「リモデルームL」で広い部屋を左右に追加し、「ゴシック・スタイル」を使って内装をゴシックチックに。さらにルームアイテムを置いてみた |
「マイルーム」は今回の目玉のひとつということで、早速いくらかメセタを稼ぎ「リフォームショップ」でルームアイテムを一通り購入して、ルームのカスタマイズを試してみた。
マイルームは初期状態だとちょっと狭めなワンルーム。出入り口の近くには、ルームカスタマイズ用の端末、プレーヤーを検索できる「ビジフォン」や、アイテムを出し入れできる「倉庫」の3つが並んでいる。
初期の部屋は1部屋で狭いが、「リモデルーム」というリフォームチケットのアイテムで部屋を左右に1つずつ拡張できるようになっていた。また、「リモデルームL」というアイテムなら部屋をより広いLサイズにする効果もあり、おおよそ元の部屋の倍以上の広さに拡張される。
続いて、「ゴシック・スタイル」というリフォームチケットも使ってみた。こちらは部屋の内装をファンタジックなお城風味なゴシック調に変えてくれるというもの。壁は洋風な石造りに、床は真っ赤な絨毯が敷き詰められる。ちなみに今回のα2テストではこれらリフォームチケット系のアイテムは使ってもなくならず、何度でも使用できた。
続いて、ルームアイテムの設置だ。ルームアイテムは床のマス目に設置していく方式で、4方向に向きを変えることもできる。壁に設置するタイプのポスターなどのアイテムも用意されていた。こうしたルームアイテムの設置方法等は基本的には「ファンタシースターユニバース」や「ファンタシースターポータブル2」同様のものになっている。
こうしたルームアイテムは、今はまだそれらを使ったギミックが入っていないということで、アクセスしても一部のソファなどに「座る」というコマンドがあったのみ。まずはルームの存在そのものと、基本的なルームアイテムの設置をテストしたいというところなのだろう。製品版にはやはり、ユニークなルームアイテムと、できればそれを使った遊べるギミックの実装を期待したいところだ。
このほか特徴的だったのは、部屋にバルコニーがあったところ。部屋から繋がっている屋外バルコニーがあって、部屋数を増やすとそのぶんバルコニーも広くなる。例えばルームを3部屋に拡張しているとバルコニーも3部屋分が繋がった、長いスペースになった。このバルコニーにいかにも設置したくなるプランターのルームアイテムも今回すでにあって、ガーデニング的な空間も作れそうだ。このあたりはやはり、なにか育成要素的な楽しみができるようになったりしないかと期待してしまう。また、屋外の空間に似合う、ならではなアイテムの充実にも期待したいところだ。
こちらはゴシックではないデフォルト状態の部屋にルームアイテムを置いたところ。α2テスト段階ではまたルームアイテムは一部の物に「座る」ことしかできないのだが、今後どんなギミックのアイテムが出てくるか楽しみ | |
ルームの外はそこそこの広さがあるバルコニーになっていて、ここにもルームアイテムを設置できた。ちなみに「ゴシック・スタイル」を部屋に使うと、バルコニーから見た外観も画像右上のように変わっていた |
■ 自分のお店を開ける「マイショップ」は、 ビジフォンがあればどこでも利用できる方式
プレーヤーが自分のお店を出せる「マイショップ」。ビジフォンから他のプレーヤーのショップを検索したり、自分のショップを編集する方式だ |
プレーヤーが自分の所有アイテムを販売できる「マイショップ」の機能も、今回のテストで試せる新機能のひとつ。こちらは「マイルーム」と関連づけて考えがちなところだが、ルームとは関係なくて、プレーヤー検索端末のビジフォンからアクセスする機能になっている。ビジフォンはルーム以外にロビーの各所にも設置されているので、どこからでもショップ機能を利用できる。
マイショップでは、販売するアイテムの種類は30種類までで、出品するアイテムとその価格、さらにショップオーナーとしてお店をアピールするコメントが編集できるようになっていた。価格には3%の税金が加わるようになっていて、例えば100メセタで出品すれば価格は103メセタになり、購入側が税金を支払う仕組みだった。
このあたりは全て暫定的な仕様とは思うが、やはりこうしたオンラインゲームでのプレーヤー間でのアイテムやり取りというと、レアアイテムをどの程度までやり取り可能にするかが焦点になるだろうか。ユーザーの意見も取り入れつつ考えていきたいということだろう。
出品したいアイテムパックから登録して価格設定をするだけとシンプルな操作で商品を編集できる。「税込み価格」と表示があるが、設定した価格に税金3%が加わった価格で販売される |
■ クラススキルを取得するスキルツリーは、スキルにレベルの概念が加わってより個性を出せる方向に
クラス固有のスキルを修得できるスキルツリー。スキルにレベルの概念が加わり、スキルによっては修得するために直前のスキルに一定のレベルが必要になった |
ターミナルエリアでは、「クラスカウンター」で修得できるクラススキルに変化があった。スキルをレベルアップ時に獲得できるスキルポイントを使って、ツリーの上から獲得していくという方式なのは前回のテスト同様。だが今回のα2テストでは、個々のスキルにレベルの概念が加わっていて、スキルの効果や性能を高められるようになっていた。
また、ツリーの先のスキルを修得するために、直前のスキルのレベルを一定量高めないといけないという要素も加わっていた。種類を幅広く獲得していくか、自分が必要とするスキルを重視するのか、プレーヤーの個性がより出るような仕組みに改良されたという印象だ。
■ サーバー負荷は高かったものの、クライアントの安定性向上と動作の軽量化に好印象
α2テストでは「サーバー負荷検証」も目的のひとつだが、ユーザーのログイン率の高さが相まって、プレイにはかなりラグが出てしまうという結果に。画像はダメージがたくさん表示されているが、ラグでダメージ処理が滞ってしまい、少ししてから一気に処理されているためこのようになっている |
クエスト模様を中心に、プレイで感じた変化、ユーザーインターフェイスの向上などについて触れていこう。
まずプレイして全体に感じたことだが、ゲームクライアントの安定性向上と動作の軽量化がかなり進んだという印象を受けた。筆者がプレイした環境は前回のαテストと基本的に変わっておらず、前回テストではプレイ中にクライアントが落ちることがしばしばあったのだが、今回のテストではそういうことは1度もなく、動作も軽快だった。
動作が軽快としながらも、それは環境設定周りの処理周りのことで、ゲームプレイのレスポンス等については今回は除外したい。というのも、今回のα2テストは負荷テストの「サーバー負荷検証」という目的があることからも、キャパシティ限界近くまでユーザーがログインしていて、通信遅延こといわゆるラグが常にあったからだ。ダメージの処理やアイテム取得などがワンテンポ以上遅れるという状態だったので、通信状態が絡むプレイレスポンスの点でも軽量だったかというのは言及できない。
ちなみにプレイヤーズサイトに掲載されているプロデューサー酒井氏のコメントを参考にすると、初日の同時接続数は19,000人強、2日目は23,000人弱と、現状のサーバーでのほぼ限界数がログインしたという。考えていた以上に高いログイン率から、想定していた「サーバー負荷検証」の状態よりラグが発生する状態になったというわけだ。ログイン率の高さからは、本作への期待の高さが伺えるところだ。
ただそうした状態でも、「これはサーバーの負荷が軽ければ相当軽快に動いているんじゃないか? 」と思えたのは確かで、本作がベースに掲げている「ある程度のPCスペックで楽しめる」が良い形で進んでいるのを実感できた。
■ キーボードマウスorパッド両対応なユーザーインターフェイスも向上。「ダイレクトチャット機能」など新機能も
メインメニューが大きなアイコンになり、非常にわかりやすくなった。画像の下に並んでいるのがメインメニューで、もうひとつサブで開く「クイックメニュー」というものもある |
チャット入力も以前のαテストと比べ、見た目にもわかりやすい表示になった。マウスに頼り気味だったところも改善され、スムーズに扱えるようになった |
インターフェイスもかなり向上したという印象だ。マウスを使わずパッドとキーボードだけでチャットにフキダシやカットインを加えられるようになっていたりと、前回のαテストで見られた“若干マウスに頼り気味”なところがだいぶ改善されていた。メニュー周りのアイコンや表示も見やすくなり、操作ガイド表示も加わって完成度が高まった。パッドだけで直感的に操作できる部分がかなり増えていた。
また、オプション項目も前回テストのものよりもかなり充実した、その中には操作ガイドの表示をキー表示やボタン数字表示の他に、PS系/Xbox系のボタン表示にも切り替えられるという項目があり、使用しているコントローラーや操作のタイプに合わせ、幅広いユーザーをサポートする姿勢が伺えた。こうした細かなところもαテスト段階からしっかり見据えているあたりに嬉しさを感じる。
ただ、当然ながらUIが完全と言えるわけではない。今回のテストで気になったのは、複数ウィンドウの見せ方や切り替え方が画一的でまだわかりづらいのかも? というところ。 例えばアイテムを倉庫から出し入れするときに、倉庫のアイテムウィンドウとアイテムパックのウィンドウを切り替えながら選んでいく方法なのだが、実際操作してみて「あ、こっちのウィンドウと切り替えながら操作するものなのか」と気づくような場面もあった。
チャット機能関連では、「ダイレクトチャット機能」という新機能が加わった。これはキー入力が全てチャット入力になるというオプション機能で、主にパッドでプレイするユーザー向けのもの。通常だとCキーを押すとチャット入力状態になるのだが、そのワンアクションを飛ばせる機能とも言える。
パッドでプレイしていた筆者もこの「ダイレクトチャット機能」を試してみたのだが、ストレートにチャット入力できる良さはわかりやすくていいが、キーボードショートカットが全て無効になってしまうところには慣れが必要だろうか。
このほか、チャットでは文字入力後にCTRL+ENTERやShift+ENTERでフキダシやカットインをつけるか選べるようになったなど、細かなところも拡充されている。
■ キャンプシップから出ずに次のクエストを連続して受けられるように!
クエストを進める上での最も大きな変化は、「キャンプシップから出ずに次のクエストを受領できるようになったこと」だ。キャンプシップ内にクエストカウンターと同じ機能を持つ端末が設置され、そこからそのまま次のクエストを受領できるようになった。連続して同パーティーで次のクエストに挑めるので、非常にスピーディーに楽しめた。また、回復アイテム等を販売する簡易のショップ端末や倉庫の端末もあるので、一通りはキャンプシップから出ずに補えるようになったのも嬉しいポイント。
キャンプシップ内に「クエストカウンター端末」が設置され、クエスト終了後にそのまま次のクエストを受けられるようになった。そのほかにも、「アイテム倉庫」や消費アイテムを販売している「簡易ショップ端末」もある |
■ フィールド生成がより多彩になり、ボス専用フィールドも導入! 新エネミー「キャタドラン」も登場
今回のα2テストでプレイできたクエストは、「森林」フィールドと「火山洞窟」フィールドのクエスト。枠組みは基本的に前回テストと同じだが、それぞれのフィールドもだいぶ変化していた。
ランダム生成されるフィールドには、より多彩な地形が加わっている。惑星ナベリウスの森林フィールドでは、画像のように足下が隠れるような場所も |
「森林」フィールドでは下半身が隠れるほどの草原があったり、草などの打撃攻撃で斬れるオブジェクトがかなり増えて、ランダム生成の地形にアクセントをつけていた。地形の組み合わせにパターンを感じさせていたところがだいぶ薄れたところもあって、前回テストだとランダム生成のフィールドであっても何度か遊ぶうちに「あ、なんとなくこのマップはこういう作りだろうな」と読めるようになったところがあったのだが、今回ではそれがなくてランダム生成フィールドの良さが楽しみやすくなった印象だ。
戦闘アクション関連にもかなり多くの変更がなされているのだが、中でも大きいのは「テクニックや射撃でもジャストアタックができるようになった」ことだろうか。例えば溜め撃ちしたテクニックから、溜めなしのテクニックやロッドの打撃に繋げられて、そこをジャストアタックにできる。また、「ジャストアタックで敵がのけぞる」ようにもなっているので、2撃目のジャストアタックで最初の攻撃の隙をなくすというところがひとつのポイントになっていた。
テクニックや射撃でもジャストアタックができるように! 溜め撃ちのテクニックから打撃、打撃と連続して繋げたり、リズミカルなジャストアタックの射撃で高ダメージを狙えるようになった |
クエスト中に「目標」が発生するイベントは「エマージェンシートライアル」という名称になった。達成すると経験値や報酬がもらえる |
クエスト中に突発的に起こるランダムイベントは、今回のα2テストから「エマージェンシートライアル」という名称が新たについた。特定のエネミー撃破や道を塞ぐ防御壁の解除など、クエスト中に起きるミニクエストだ。エマージェンシートライアルとは別に味方航空機からの支援物資投下や攻撃支援といったイベントも健在。
「エマージェンシートライアル」の中で印象的だったのは、マルチプレイエリアで他パーティーと合流している時に起きた、エネミーラッシュとも言えるトライアルで、とにかく大量のエネミーが2、3分ほどの間ひたすらに出現し続けるというものがあった。これに対して、味方航空機が途中から救援に現われて援護射撃を開始、出現し続けているエネミーをドカドカと殲滅してくれるというものだった。1度しか見られなかったのが残念なのだが、こうしたど派手なイベントの増加も今後楽しみにしたいところだ。
今回のα2テストからは、ボスエネミー戦専用のフィールドが用意され、フィールド最深部にボスフィールドへ転送されるテレポーターが設置されたのもポイントのひとつ。シリーズ作同様の方式がとられている。ただし、最深部のエリア以外でも突発的にボスエネミーと遭遇する可能性はあるということで、アクシデント的にシームレスにボス戦が始まる良さもしっかりと残されているようだ。プレイした中では、赤い球体「ベイゼ」や、巨大な盾でこちらの攻撃を防ぎつつ暴れる「ガウォンダ」というエネミーが突如出現するというものが見られた。
マルチプレイエリアで1度、次から次にどんどんとエネミーが湧き続け、それを支援砲撃をもらいつつ撃退するというイベントが起きた。画像だとちょっとわかりづらいが、右の画像に残されたアイテムの多さを見てもらうとわかりやすいかもしれない | |
「エマージェンシートライアル」でボスクラスのエネミーが出現することも。上は時間とともに大きくなっていく球体の「ベイゼ」。下は大きな盾を持つ「ガウォンダ」だ |
新登場のボスエネミー「キャタドラン」。大きな頭部にしては胴体や手足はそれほどでもなく、それでいて首が伸びるという、ちょっと変わった外観のエネミーだ。画像は2匹が並んでいる |
ボスエネミーでは、「ヴォル・ドラゴン」や「ロックベア」といったエネミーの他に、新たに「キャタドラン」が加わった。ドラゴンの頭を持つオオトカゲのような姿をしていて、首を突然長く伸ばして振り回したり、尻尾を叩きつけてくる。ちょっと独特な姿をしたボスだ。
今回のα2テストではこの「キャタドラン」と「ヴォル・ドラゴン」の尻尾の一部に、岩が付着しているのか色が違っている箇所があった。いかにも「ここを攻撃すると何かなりますよ? 」というのが感じられる箇所だ。この部分を一定量攻撃すると、表面の岩が割れて、中からキズで痛んだような尻尾が出てきた。弱点の部位のようだ。むき出しになった弱点を攻撃すると通常のダメージ音とは異なる音が鳴って、大ダメージを与えられた。「ヴォル・ドラゴン」はここを攻撃されるとダウンもするようだ。
クエストを一通りプレイしてみたのだが、前回のαテストから比べると混沌とした部分がだいぶ薄れて、まとまりが良くなったという印象を受けた。1度仕様を整理してそこから作り込みをしていきたいという考えの段階にあるのだろうか。全体にスムーズに楽しめるようになったように思う。
一方で、突発的なアクシデント感が薄れたというか、クエスト中の出来事がおとなしくなったという印象を受けたところも若干あった(ここはボス専用フィールドが用意されたことも大きな理由)。マルチプレイエリアに複数パーティーがなかなか集まらないという現状も少し寂しいところなので、今後はマルチプレイエリアにパーティーが集まりやすくなるような工夫と、その上でのマルチプレイエリアならではな無茶でど派手な出来事の拡充に期待したいところだ。
■ 前回テストからの改善を中心に“1歩1歩着実に進めている”と感じさせるα2テスト
昨年のスケジュール見直しからの、初めてのα2テストとなったが、ユーザーの要望を元に改善を重ね、基礎から着実に進めているというのがよく感じられるテストとなっていた |
今回のα2テストでは、“αテストで見られた改善すべき点、拡充すべき点”がしっかりと見直され、作り込まれているのが感じられた。そう感じられた点はたくさんあるが、中でもユーザーインターフェイスの向上であったり、キャラクタークリエイト(特にキャスト)の拡充が大きいだろうか。ゲームクライアントの安定性向上と軽量化も進み、基礎から1歩1歩着実に進んでいるという印象だ。
新機能の「マイルーム」や「マイショップ」に関しては、まずテストで使えるようになったという段階で、基本的にはシリーズ作同様の仕様となっていたが、本格的な作り込みはこれからというところだろう。
また今回のテストでは、通信遅延、いわゆるラグが非常に多いという状況ではあったのだが、サーバー負荷検証と通信処理の見直しという点において、製品版をより良い物にするための好材料なテストだったのではないだろうか。全てが、製品版が素晴らしいタイトルに仕上がってくれるための過程であるならば、何事も問題はない。1度スケジュールを立て直してからのα2テストにも関わらず、そのログイン率の高さからはユーザーの期待の高さが伺えるところ。着実な進展を期待しつつ、次に触れる機会を楽しみにしたい。
(2012年 2月 4日)