DSゲームレビュー

ケロロ小隊がゲームの世界で大あばれ!
「ケロロ軍曹」が本格的RPGとなって登場!

「ケロロRPG 騎士と武者と伝説の海賊」

  • ジャンル:仲間と共鳴するRPG
  • 発売元:株式会社バンダイナムコゲームス
  • 価格:5,229円
  • プラットフォーム:ニンテンドーDS
  • 発売日:発売中(3月4日発売)
  • プレイ人数:1人
  • CEROレーティング:A(全年齢対象)


 3月4日、株式会社バンダイナムコゲームスから「ケロロRPG 騎士と武者と伝説の海賊」(以下、本作)が発売された。本作は、6年以上にわたって放映されている人気TVアニメ「ケロロ軍曹」を題材にしたRPGで、「テイルズ オブ」シリーズで多数のRPGを手がけたナムコ・テイルズスタジオが企画・監修に参加。

 戦闘システムには、複数の敵味方のキャラクターがリアルタイムに戦闘を行なう「LMBS(リニアモーションバトルシステム)」を採用するほか、キャラクターたちの顔を表示して会話する「フェイスチャット」など、「テイルズ オブ」シリーズでおなじみのシステムを採用した、「ケロロ軍曹」を題材にしたゲームとしては初めての、本格的なRPGとなっている。

 ここからは本作が、どのようなRPGに仕上がっているかを中心に、その内容と魅力を紹介していこう。


■ ゲームのモンスターが現実世界に出現!?
  事件を解決するためケロロ小隊出動!

イベントシーンでは、「フェイスチャット」により顔アイコンが表示され、アニメでおなじみのキャラクターたちの表情豊かな会話を楽しめる

 ストーリーはいつもの日向家からスタート。どこの雑誌にも載っていないレアなゲーム機を手に入れたケロロ軍曹は、いつものように地球侵略そっちのけでゲームをプレイしようとしていた。しかしゲームを起動すると、ゲームの中に登場するモンスターたちが現実の世界に出現。ケロロ小隊の5人は、この現象を止めるためゲームの中へと入り込み、事件を解決するためにゲームの中を舞台に冒険をしていく。

 このようなプロローグから、ゲームの中の世界を冒険することになったケロロ小隊一行。世界を支配しようとする魔王と戦うには、3つの伝説の装備が必要ということを知った彼らは、伝説の武器を集める旅に出かける。世界は武者ケロ・海賊ケロ・騎士ケロの3つのエリアに大きくわかれており、それぞれのコスプレを手に入れながら伝説の武器を求めて冒険の旅は続いていく……。

 このようなオリジナルストーリーで本作は進んでいく。ゲームには主役となるケロロ小隊の5人のほか、冬樹や夏美、モア、桃華、小雪、サブローといったレギュラーキャラクターをモチーフにしたオリジナルキャラクターが多数登場。フルボイスではないものの、大事な場面ではボイス再生もされるようになっており、TVアニメのファンも違和感なく楽しめる内容となっている。


軍曹たちがゲームで遊んでいると、奥東京市にゲームにでていたモンスターたちが出現。この現象を止めるため、ケロロ小隊の5人はゲームの中で冒険することになる



■ フィールドやダンジョンを移動しながらモンスターを倒していく
  戦闘は複数のキャラクターが入り乱れて戦うリアルタイムアクション

フィールド画面では下画面にワールドマップが表示される。ワールドマップには、訪れたことがある街やダンジョンの位置のほか、次の目的地の場所も表示される

 ゲームは、フィールドやダンジョンを移動していると、ランダムでモンスターと遭遇して戦闘画面に移行。モンスターとの戦闘が始まる形式となっている。

 フィールドでは、次の目的地が下画面のワールドマップに表示されるほか、SELECTボタンを押すことで現在の目的が表示されるため、どこに行けばいいかわからなくなることはない。また、フィールドはもちろんダンジョン内もオートマッピングに対応しており、下画面に自動的に通った場所は記録されていくため、自分がどこにいるかわからなくなるようなことはない。

 戦闘は、複数の敵味方のキャラクターがリアルタイムアクションで戦うシステムとなっており、パーティで戦う戦術性と、モンスターに次々と攻撃を叩き込むアクションが楽しめる。

 ここからは、本作の大きな魅力の1つである、戦闘システムについて詳しく紹介していこう。


ダンジョン内では下画面のナビマップに自動的にマップが記録されていく。ナビマップには開けた宝箱や別マップに移動できる場所などもアイコンで表示されており、道に迷うことはあまりないフィールドやダンジョンを移動していると、モンスターと遭遇して戦闘画面へと移行。戦闘は複数の敵と味方が入り乱れるアクションバトルとなっている


■ 自動で戦闘するオートからマニュアルまで3種類の操作モードを用意
  十字ボタンと3つのボタンの組み合わせで基本的なアクションが可能

ゲームの序盤には、戦闘に関する基本的な操作方法をレクチャーしてくれる、チュートリアルを用意。アクションゲームが苦手な人は、ここで基本的な操作をよく練習しておこう

 戦闘では、ケロロ小隊の5人のうち3人を選択して戦闘に参加させ、基本的にそのうちの1人をプレーヤーが操作するシステムになっている。

 操作モードにはキャラクターの操作をすべて自分で行なうマニュアル、敵の位置に合わせて自動的に移動やジャンプをしてくれるセミオート、すべての操作を作戦メニューで決めた指示によって自動的に行なうオートの3種類が用意されている。アクションが苦手な人はオートやセミオートを選択し、アクションゲームが得意な人はマニュアルで操作するといいだろう。

 基本的な操作方法であるセミオートでは、十字ボタンによる移動、Aボタンと十字ボタンの組み合わせによる連続攻撃、Bボタンと十字ボタンの組み合わせによる技や魔法の使用、Yボタンによるガードとなっている。

 さらに、十字ボタンを左右に2回すばやく入力することでダッシュ、Yボタンを押しながら十字ボタンを上に入れることでジャンプ、Yボタンを押しながら十字ボタンを左右に2回すばやく入力することでステップと、さまざまな行動をとることが可能jだ。

 以上のほかにも、Xボタンで戦闘を中断してアイテムの使用や操作キャラクターの変更を行なう戦闘メニューの呼び出しや、Lボタンによるブレイジングライズ(BR)や超必殺技の発動、Rボタンによるターゲットの変更などの補助的な操作があるものの、基本的に十字ボタンと3つのボタンの組み合わせを覚えるだけで、戦闘時における基本的なアクションはできるので、操作が難しいと感じることはなかった。

操作モードをセミオートにすることで、敵との間合いや位置を自動的に調整して攻撃してくれる。自分で間合いを調整したい人は、マニュアルに設定するといいだろうXボタンを押して戦闘メニューを呼び出せば、アイテムの使用や操作するキャラクターの変更が可能だ。戦闘メニューを開いている間、戦闘は中断されるので落ち着いて操作しよう


■ チェインキャパ(CC)の数だけ連続攻撃可能
  一定時間内に攻撃を当て続けてコンボをつなげよう!

戦闘終了時のリザルト画面では、経験値やゴールドのほかに、GRADEポイントが獲得できる。GRADEポイントはコンボ数や戦闘時間によって増減するので、なるべく評価が高くなるように心がけたい

 各キャラクターはチェインキャパ(CC)の分だけ連続して攻撃することができ、CCが0になると一定時間経ってCCが回復するまで攻撃することはできないようになっている。また、Bボタンと十字ボタンの組み合わせで使用できる技や魔法は、CCの消費量が大目に設定されている。強力だからといって連発していると、すぐにCCが切れて攻撃できなくなってしまうので、注意が必要だ。

 戦闘終了時、戦闘時間やコンボ数などの内容によって、GRADEというポイントを獲得できる。GRADEポイントをためることで、新たな作戦や特別なアイテム、料理のレシピなどを獲得できるので、GRADEポイントを稼ぐために、セミオートかマニュアルで操作を行ない、コンボ数を稼ぎながら戦闘するのが基本となる。

 CCがなくなると、キャラクターは攻撃できなくなってしまうため、コンボ数を稼ぐには味方のほかのキャラクターが攻撃しているときにCCを回復して、コンボを途切れさせないように心がけたい。また、コンボ数を稼ぐ際には、モンスターを浮かせることができる十字ボタンの上+Aボタンの打ち上げ攻撃や特定の技を使うと、宙に浮かせたモンスターからは攻撃を受けることがなくなるため、コンボをつなげることに専念できる。

 操作しているキャラクターの使用する技や魔法は、メニュー画面で設定しておく必要がある。設定していない技は使用できないので、新しい技や魔法を手に入れたら忘れずに設定して、使い勝手を試してみよう。

 なお、戦闘中はオートで行動しているキャラクターたちに対して、どの技を使うかを指示することもできる。特定の技や魔法をオートで使用しないように設定することもできるので、特定の技や魔法を使用しせたくないときに活用するといい。


キャラクターの上にある数値がCC。CCが0になると攻撃できなくなる。ガードするなどして、一定時間攻撃しなければCCは自動的に回復する十字ボタンの上+Aボタンの打ち上げ攻撃を当てれば、敵を浮かせることができる。敵から攻撃を受けないように、敵を浮かせてからコンボを開始したい
ケロロが覚える技の1つクレイジーロールは、敵を浮かせることができる上に2CCで3ヒットする能力を持っている。こういった技を使うことで、安全にコンボ数をより稼ぐことが可能だ魔法は技と違い、発動するまでに詠唱時間が必要となる。ここで詠唱中のクルルはまったく移動や攻撃ができないので、ほかのキャラクターを使って守る必要がある


■ CCを気にせず攻撃し続けられるブレイジングライズ
  さらにキャラクターごとの超必殺技も発動可能!

 戦闘中、敵に攻撃を当てたり敵を倒すことによって、HPゲージの下にあるブレイジングライズ(BR)ゲージがたまっていくようになっている。BRゲージがMAXまでたまると、LボタンでBRを発動可能だ。BRを発動すると、BRゲージが減っていく間の一定時間、攻撃を受けてもひるまなくなるほか、CCが減らなくなるため、CCを気にせず攻撃し続けられる。コンボ数を稼ぎたいときや、ボス戦などで使用するといいだろう。

 また、BR中に再度Lボタンを押すと、キャラクターごとに持っている超必殺技を発動できる。超必殺技を発動すると、カットインが表示されて、敵に大ダメージを与える演出を楽しむことが可能だ。ただし、超必殺技を発動すると、BRゲージは一気に0になってしまうため、BRゲージがなくなる寸前か、ここぞという場面で使用したい。

HPゲージの下にある水色のバーがBRゲージ。BRゲージがMAXになるとLボタンを押すことでBRを発動できる。ボス戦など、ここぞという場面で使用したいBR発動中は、BRゲージがピンク色になり少しずつ減るものの、敵の攻撃を受けてもひるむことがなくなる上、CCが減らなくなるため、通常ではできないコンボも可能となる

ケロロの超必殺技“ファイナル・ケロン・スター(F・K・S)”は、ケロロが星を描くように画面狭しと飛び回り、敵全体に大ダメージを与える。超必殺技を出している間、敵の動きは完全に止まるため、ゆっくりと演出を楽しもう


■ NPCが登場して戦闘の手伝いをしてくれるサポートでは
  歴代バンダイナムコゲームスのキャラクターも多数登場!

 ストーリーがある程度まで進行すると、サポートキャラクターを使用できるようになる。サポートキャラクターは、戦闘中に下画面にタッチすることで、CCゲージの右にあるバッテリー(BT)を消費しながら呼び出すことができ、敵を攻撃したり、味方を回復してくれるものなど、さまざまな効果を発揮してくれる。

 サポートキャラクターには、この世界に登場する「ケロロ軍曹」でおなじみのキャラクターたちのそっくりさんや、ゲーム中にのみ重要なオリジナルキャラクターたちのほか、歴代バンダイナムコゲームスの主役キャラクターのサポートも多数用意されている。バンダイナムコゲームスのファンなら思わずニヤリとしてしまうキャラクターや能力にも注目してほしい。

戦闘中に下画面をタッチすることで、サポートキャラクターを呼び出せる。この桃華そっくりさんのモモエルは、味方のキャラクター全員のHPを回復してくれるあるがたい存在だディグダグはプーカアを爆発させて、敵を浮かせることができる。このほかにも、多数のバンダイナムコゲームスの主役キャラクターたちが、サポートキャラクターとして登場するストーリーで重要な役割を担うオリジナルキャラクターたちも、仲良くなることでサポートキャラクターとして呼び出すことができるようになる



■ 作戦メニューでは味方の行動を設定可能
  優先行動を設定して自分の思うとおりの戦術を演出しよう

パーティで左側にセットした3人が、戦闘に参加することになるキャラクターとなる。左上のに配置したキャラクターが、戦闘開始時にプレーヤーが操作するキャラクターとなり、下の2人はオートで戦闘を行なう

 戦闘に参加できるキャラクターは5人のうち3人。どのキャラクターを戦闘に参加させるかは、メニューにあるパーティで選択できる。戦闘に参加しないキャラクターは戦闘したキャラクターの半分の経験値しか獲得できないので、まんべんなくキャラクターのレベルを上げるには、ときおりメンバーを交代する必要がある。

 自分で操作しないキャラクターは、オートで戦闘を行なってくれるが、その内容は作戦メニューで細かく設定することが可能だ。設定できるのは基本行動と優先行動に分かれており、基本行動では、バランスよく戦うノーマル、BRも使用して攻撃する全力、身を守ることを優先する防御、味方への回復などを優先する援護、キャラクターらしく戦う適当の5つから選択できる。

 優先行動の設定では、オートで行なわれる行動をより細かく具体的に設定できる。5つの優先させる行動を登録することで、よりプレーヤーの望む行動をとってくれるようになるわけだ。

 優先行動で設定できる作戦は、最初に持っているもののほかにも、GRADEショップで購入できるものもある。必要と思われる作戦はどんどん購入して、味方の行動を自分好みにカスタマイズしていこう。


GRADEショップでは優先行動で設定できる新たな作戦を購入できる。必要な作戦はどんどん購入して、作戦の幅を広げていきたいこのように1番に新たな作戦を設定することで、新たなモンスターと出会ったときに、まず相手の能力を調べるようになる


■ ガーディアン(ガンプラ)を装備することでスキルを取得
  コードネームをつけかえることでコスプレも可能

武器はそれぞれ攻撃力とCCのステータスを持っている。ケロロは剣、ギロロは銃と、それぞれ装備できる武器の種類が違うので、誰の武器を購入するかもよく考えよう

 ケロロたちの装備は武器とガーディアン、それにニックネームの3種類が用意されている。武器は攻撃力とCCの最大値という、攻撃にもっとも関係するパラメータに関係するため、新しい街を訪れた際は、有用な武器を購入できないか必ずチェックしておきたい。

 2つめのガーディアンは、ガンプラのこの世界の呼び名で、防御力や最大HPなど、防具としてのパラメータが多く備わっている。また、ガーディアンスキルと呼ばれる特別な効果をもったガーディアンも用意されている。ガーディアンスキルにしかない効果もあるので、ガーディアンを装備する際はガーディアンスキルに注目して選択するのが基本だ。

 最後のニックネームは、ストーリーが進行したり、一定のレベルを超えるなど、特定の条件を満たすと入手することができる。特に、武者ケロ、海賊ケロ、騎士ケロというそれぞれのエリアでのニックネームを入手して装備すると、フィールド上での見た目がそれに合わせたコスプレになるほか、コスプレ専用の技も用意されている。


ガーディアンを装備すると最大HPやCC、防御、すばやさなどのステータスが変更される。自分の戦法に合ったガーディアンを装備させるのが基本だ中にはガーディアンスキルを持っているガーディアンもある。役に立つガーディアンスキルを持ったガーディアンは最優先で装備したい


コードネームは、最初から装備している軍曹などの階級のほか、レベルが上がったり、一定回数以上コンボをつなげるともらえるものなど、さまざまな条件によって入手できるストーリーに沿って新たなエリアに進むともらえるコードネームを装備すると、フィールド上でコスプレして見た目が変化するほか、コスプレ技も使用可能となる


■ 戦闘終了後には1つだけ料理を食べられる
  手早く料理を食べて次の戦闘にそなえよう

料理のレシピは、街の住人から伝授されることが多い。料理のレシピを集めたい人は、街の人全員と話すことを忘れずに

 戦闘終了後には、1つだけ料理を食べることが可能だ。料理をするにはレシピと食材が必要で、食材は道具屋で購入できるようになっている。レシピは街でNPCと話しかけたり、GRADEショップで購入することで覚えられることが多い。

 料理には、HPやBRゲージを回復するほか、特定のステータスがアップするものなど、さまざまな効果が用意されている。戦闘終了後のリザルト画面で、直接料理を食べることもできるため、手早く料理を食べることも可能となっている。次の戦闘に備えて、戦闘後には忘れずに料理を食べるように心がけたい。


リザルト画面ではXボタンを押すと食べる料理を選択できるほか、Yボタンを押せば直前に食べた料理をすぐに食べることも可能だGRADEショップには、料理のレシピも販売されている。特別にカレーの料理だけは1つだけではなく何回も重ねて食べることができるので、必要なものは覚えておきたい



■ そのほかにも冒険を盛りあげる豊富なおまけ要素を用意

 ストーリーの途中には、ちょっとしたサブイベントやミニゲームを楽しむことができる。ミニゲームには頭を使うちょっとした謎をを解くものや、戦闘と同様のアクション性がからむものなど、さまざまなミニゲームが用意されており、プレーヤーを楽しませてくれる。

 ここからは、これら豊富に用意されたおまけ要素について、ひとつずつ紹介していこう。

最初のミ二ゲームは、村人たちに見つからないように神社の境内まで移動するというもの。見つかるとスタート地点に連れ戻されてしまうので、村人たちの向いている方向に注意しながら一気に移動しよう


■ 戦闘で倒したモンスターの情報が見れるモンスター図鑑

苦手属性で攻撃すると、ダメージが赤く表示される。ボス戦などでは、苦手とする属性の攻撃を持つキャラクターをパーティに入れるのもアリ

 モンスターには相性のいい属性と苦手な属性があり、苦手な属性で攻撃することで、大ダメージを与えられる。モンスターの属性を調べるには実際にその属性で攻撃してみるか、モンスターの能力を調べるアイテムや技を使えばいい。

 モンスター図鑑には、戦闘で倒したモンスターたちが自動的に記録されていき、属性やドロップするアイテムの情報も記録される。モンスター図鑑をコンプリートしたい人は、新しいモンスターが現われたら忘れずに調べておこう。


モンスターの能力を調べるアイテムや技を使用すれば、そのモンスターの情報を簡単にゲットできる。調べ終わったモンスターには★マークがつくので、すべてのモンスターに★マークがつくようにコンプリートを目指してみるのもいいだろう


■ ケパロウの地図に暗号を入力して財宝をゲット!

ケパロウの暗号は16個のマークの中から5つを入力していく必要がある

 ストーリーの序盤、ある場所でケパロウの地図を手に入れられる。この地図は、暗号を入力することで、遥か昔に大海賊キャプテン・ケパロウが財宝を隠した場所が浮かび上がるようになっており、その場所を調べることでさまざまなアイテムを入手できる。

 暗号は、取扱説明書のほか、劇場版アニメのパンフレットなど、「ケロロ軍曹」に関係するさまざまな場所に隠されているので、公式ホームページなどの情報をチェックしてみよう。

取扱説明書に載っている暗号を入力すると、どこに財宝があるかがマークされるマークされた場所を調べると見事に財宝をゲット!レアアイテムが手に入る暗号があるかも気になるところだ


■ ケロカ販売機でケロカをコレクション
  NPCとケロカバトルを楽しむこともできる

ケロカ販売機では1枚20ゴールドでケロカを購入できる。ゴールドに余裕の出てくるころのはずなので、時間とゴールドの許す限り買いまくろう

 ストーリーが進むと、街の中にケロカを購入できるケロカ販売機が登場する。ケロカは単純にコレクションとして集めることはもちろん、街にいる特定のキャラクターとケロカを使って戦う簡単なミニゲーム、ケロカバトルをすることもできる。

 ケロカバトルでは、キャラクターカードとアイテムカードを選択して、相手のケロカと戦う。キャラクターカードにはじゃんけんのマークが記載されており、じゃんけんで相手のカードとの相性が決まり、与えられるダメージに修正が加えられるようになっている。

 バトルでは、ターンごとに攻撃、特攻、アイテムのどれか1つを選択する。アイテムカードはそれぞれ1回のケロカバトル中で1度しか使えないので、どのタイミングでアイテムカードを使うかが勝負の分かれ目になる。

 ケロカバトルに勝利すると、相手の使用したケロカの中からを1枚手に入れられる。ただし、反対に負けてしまうとケロカを1枚とられてしまうので注意したい。


ケロカバトルを開始すると、最初にルールが表示される。ルールをよく確認しておこう次にケロカバトルに使用するキャラクターカードとアイテムカードを選択する。複数持っているカードなら没収されてもダメージは少ない最後にキャラクターカードを出す順番を決めると、最終確認の画面が表示される。準備がよければケロカバトルを開始しよう

相性の悪いカードからの攻撃は大きなダメージを受けてしまう。相性の悪いカードが出てきたらアイテムカードで逆転を狙いたい相性のいいカードに対しては、逆にアイテムを使われないようにアイテム封じなどを使おう。こうすればまず逆転不可能となる見事にケロカバトルに勝利!相手の使用カードのうち1枚を手に入れることができた



■ 爽快なアクション戦闘と豊富なボリュームが楽しめる良作
  キャラクターゲームとして気軽に楽しんでもらいたい1本

ゲームクリア後に入れるようになるモーイヤ坑道では、クリアするまでに登場したモンスターたちに比べて、より強力なモンスターがプレーヤーの挑戦を待っている

 以上のように、本作は「ケロロ軍曹」の世界観を「テイルズ オブ」シリーズのシステムで表現するだけではなく、ミニゲームやケロカバトルなど、豊富なおまけ要素を含んだ充実した内容となっている。

 ひとつ残念な点があるとすれば、ストーリーを進行していく上で、エリアが進むと元のエリアに戻れなくなることが多いことが挙げられる。そのため、入手し損ねた武器やガーディアンなどがどこにあるか、わからなくなってしまうことが多かった。最終的には自由に移動できるようになるため問題はないものの、移動できるエリアに関してはもう少し自由度があってもいのではないかと思う。

 ストーリーについても、あくまでゲームの中の世界ということがわかっているため、個人的には今ひとつ感情移入しきれなかったのが残念だ。また、原作アニメのファンであることを前提とした内容となっており、「ケロロ軍曹」をまったく知らないという人には、理解できないお約束ネタが多い点にも注意したほうがいいだろう。このあたりは、あくまでアニメを題材にしたキャラクターゲームということで、楽しめる人を選ぶ内容といえるかもしれない。

 とはいえ、プレイしていて思ったのは、ケロロ小隊の持っているさまざまな技は、“LMBS”による戦闘システムにピッタリだと感じられた。ゲームが進んでいくしたがって追加されていく技や作戦をカスタマイズして、自分なりのケロロ小隊の戦い方を編み出していく楽しさは、本作ならではいえるだろう。

 特に、通常の戦闘では、モンスターに次々とコンボを決めていく爽快感が楽しめるものの、ボス戦は一筋縄ではいかない、歯ごたえのある戦闘が用意されており、ボスの行動や苦手な属性に合わせて、パーティのメンバーや作戦を変更することが求められることも多い。こうして試行錯誤を繰り返しながら、強敵を倒したときの充実感は格別といえる。

 さらに、クリア後にはもっと難しい難易度である「マニア」を選択できるようになるほか、入手したガーディアンやケロカを閲覧したりBGMを楽しめるコレクションがタイトルメニューに追加されたり、世界のどこかにあるダンジョン、モーイヤ坑道にクリア後に初めて入れるようになったり、クリア時のデータを引き継いで最初からはじめることができるなど、クリア後のお楽しみ要素も多数用意されている。

 あまり寄り道することなくメインストーリーを進めていった結果、筆者は約20時間弱のプレイ時間でクリアすることができた。20時間弱というと物足りなく感じるかもしれないが、これはあくまでメインストーリーをクリアするのに必要な時間。クリア後に存在に気がついたサブイベントが多数ある上に、ケロカやガーディアン、モンスター図鑑といったのコレクション要素にもあまり手をつけていなかったので、すべてをやり尽くすまではまだまだ楽しめそうな印象だ。

 このように本作は、「ケロロ軍曹」の世界観をベースにした気軽に楽しめる内容ながら、コンボをつなげていくアクションゲームの爽快感や作戦を変更して自分の思い通りにケロロ小隊を操る戦略性、豊富なやりこみ要素が楽しめるタイトルとなっている。「ケロロ軍曹」のファンはもちろん、やりこみがいのあるアクションRPGが好きな人にも手にとってもらいたい1本だ。


ケロカ大図鑑では、ゲーム中に獲得したケロカを閲覧することができるガーディアン辞典には、実際のガンプラのパッケージや発売日などの情報も確認できるゲーム中のBGMを聴けるサウンドセレクト。BGMを再生しながらゲームの思い出に浸ろう


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(2010年4月12日)

[Reported by 菅原哲二 ]