(2015/10/21 18:00)
10月21日よりDMMゲームズにて配信された、ブラウザ/Android用愛車擬人化&シミュレーター「レーシング娘。」。簡単にゲーム内容を説明すると、美少女化した車、通称「R娘。」をレースで走らせ、勝利を重ねていくレースシミュレーションゲームになる。
本作におけるプレーヤーの立ち位置は、レーシングチームの「監督」だ。レースの主役である「R娘。」達を獲得する部分から始まり、その「R娘。」をセッティングで強化したり、レース中にその走行内容をチェックしたりなど、やるべきことは多い。なお、実際にレースに出るのは「R娘。」であり、監督たるプレーヤーはレース中に「R娘。」を操作するようなことはない。そのぶん、レース前に行なえるセッティングが重要なウェイトを占める、というゲームになっている。
なお、本作の概要については過去に先行プレイレポートにてお伝えしているので、本稿ではゲームシステムを中心に紹介していく。
「R娘。」をゲットしてチームを充実させよう
まずは本作の主役である「R娘。」の情報からお伝えしたい。公式の説明を見ると彼女らは「自動車と全く同じ能力を持った不思議な女の子」、ということらしい。そうなると、車の擬人化なのか、はたまたそういう生き物なのか……といった疑問も浮かんでくるが、それはさておき「R娘。」を獲得する方法はいくつか存在する。中でももっとも基本的なのは「ディーラー」に発注をすることだ。
発注には「ディーラーチケット」というアイテムが必要で、チケット1枚につき1人の「R娘。」を獲得できる。正確には、1回ディーラーチケットを消費するたび、一定確率にもとづいて4人の「R娘。」が選ばれ、そこからプレーヤーが任意の1人を選択するという方式だ。なお、すべての「R娘。」にはレア度が設定されており、★の数が多いほど高いレア度であることを示している。当然、レアな「R娘。」ほど性能が高い傾向にあるので、高レアな「R娘。」を見つけたらなるべく獲得しておきたい。
それにしても、この選択式システムのおかげで、理想の性能に近い「R娘。」を獲得しやすいのは、ユーザーにとってはうれしいところだろう。反面、獲得したい「R娘。」が複数出現する場合もあり、その場合は苦渋の選択を迫られることにもなるのだが……。
なお、注文完了時に課金ポイントである「Rスピリッツ」を一定量消費することで、最大3回まで「コンティニュー」、つまり再発注することが可能。ディーラーチケットを新たに購入するよりも断然お得なので、Rスピリッツの所持数に余裕があるならぜひとも利用したいシステムだ。
上記以外の方法でも、レースに入賞したときの賞品として、また、イベントの賞品などで「R娘。」を獲得できることもある。すぐに強力な「R娘。」を揃える必要がないなら、それらの方法を利用して、のんびりとラインナップを充実させていくのも手と言える。
「エントリー」でレースに出場して勝利を目指せ!
本作のメインコンテンツであるレースは、「エントリー」という項目にて参加できる。「エントリー」では、他のCPUキャラクターと順位を競う「レース」のほかに、自分と同様に「レーシング娘。」を楽しんでいる別のプレーヤーが育成した「R娘。」との順位を競う「バトル」、そして指示された命令や、レースのための訓練などを「R娘。」に対応させる「スポンサー」の3種類が存在している。
レースはD~SSまで、6段階のランクが用意されていて、最初にプレーヤーが挑戦できるのはDランクのレース。ここで一定回数の勝利を収めれば「ランクアップレース」への挑戦権を獲得でき、それに勝利することで1ランク上のレースへと参加できるようになる。
それぞれのランクには、「サーキット」や「高速道」、「峠」などのロケーションで行なわれるレースが用意されており、いずれもレイアウトやラップ数、レギュレーション、参加するライバル(CPU)の種類などが異なる。参加したいレースを選択後、出場する「R娘。」を選べばレースに出場できるが、その前にコースや相手のデータを確認することが可能なので、それらを確認した上でレースに臨むのが理想だ。
バトルは、他のプレーヤーが育てた「R娘。」との対戦になる。3種類のコースが用意されているが、うち2コースについてはRP(基本性能とパーツ性能を合わせた総合評価ポイント)制限があるため、愛車の実力に合わせたコース選択ができる。ここで勝利すると、獲得した順位に応じてランキング専用のポイントが獲得可能で、その総合ポイントによって全国の総合的な順位も表示される。当記事執筆時のテストプレイでは確認できなかったが、このランキングによって、何らかの報酬などがあると思われる。
なお、バトルのゲーム内容は基本的にレースと同様だが、相手は他のプレーヤーがギリギリのセッティングを施した自慢の「R娘。」ばかり。CPUキャラクターと戦うよりも歯応えのあるレース展開を堪能できるはずなので、こちらもぜひ体験してほしいところだ。
「エントリー」には、レースを行なわないスポンサーという項目も存在する。こちらは提示された案件に沿った「R娘。」を派遣し、その内容をこなしていくモードで、派遣後は一定時間経過でクリアとなり、成功すれば報酬も獲得可能だ。なお、各案件に派遣したあとは、その案件はオートで進行するため、プレーヤーに手間はかからない。ふだんレースでは控えになりがちな「R娘。」を派遣しておくといいかもしれない。
なお、スポンサーに表示されている各案件は、「R娘。」のレベルが高いほど成功しやすい傾向にあるようだ。ただし、仮に失敗しても派遣している間の時間ぐらいしかロスにならないので、積極的に請け負っておいても損はないだろう。
レースで1位になった「R娘。」を「ビクトリーシャワー」でねぎらう!
先に解説したレースにて「R娘。」が1位になると、ときおり舞台が「ビクトリーシャワー」のシーンへと移行する。そこでは、プレーヤーが監督として、勝利した「R娘。」にお祝いのシャワーをかけることができるのだ。このときシャワーがかかった服は薄く透けはじめ、全国の監督も納得の状態へと変貌していく。
シャワーをかけているときは画面左端のゲージが上昇していくが、これは「R娘。」が現在、どの程度までシャワーに濡れているかを示すもの。頭から足までくまなく適量のシャワーがかかればゲージが満タンとなり、その状態をご褒美イラストとして獲得することも可能なので、チェックしながらシャワーをかけていくといい。
しかし、正直言って1本のボトルで「R娘。」の全身を濡らすのは至難の業。ゲージがたまる前にシャワーを使いきってしまい、涙をのむ監督も出てくることだろう。しかしご安心、Rスピリッツを支払えば追加のボトルも購入できるのだ。これなら、心置きなく「R娘。」を祝ってあげられるはず!
セッティングで「R娘。」を強化!
ある程度レースなどをこなしていると、報酬として獲得した「R娘。」用のパーツがたまってくることだろう。そうなったら、セッティングも積極的に行ない、「R娘。」を強化していきたい。セッティングによって操作できるパラメーターは「最高速」、「加速力」、「ブレーキ」、「グリップ」、「車体強度」の5種類で、これらはパーツを付け替えることで増強が可能だ。
「R娘。」に装着できるパーツは3つの部位用に分かれていて、「パワー」、「コントロール」、「ボディ」のカテゴリで区別される。「パワー」では主に「最高速」と「加速力」を、「コントロール」では主に「ブレーキ」と「グリップ」を、「ボディ」では主に「車体強度」のパラメーターをアップさせるパーツが多いのが特徴となっている。
これらのパーツには、性能の内容にともなって個別にコストが設定されているが、装着したパーツのコスト合計が「R娘。」の装備キャパシティの最大値を超えないかぎりは自由に取り付けることが可能だ。とは言え 各部位は最大でも4つまでしかパーツを装着できないため、おのずと取り付けられる限界は見えてくる。
また、ほとんどのパーツはプラスとマイナスのパラメーターを持ち、例えばエンジンパーツなら「最高速」はアップするが、「グリップ」と「車体強度」はダウンする、という具合に、特定の要素が増減するように調整されていることが多い。高級なパーツのなかにはすべてがアップ系のパラメーターを持ったものもあるのだが、そのぶんコストが高かったり、そもそもあまりパラメーターがアップしなかったりと、こちらも一長一短といった感じになっている。
慣れないうちは、「直線が多いコースでは最高速と加速力を重視」、「カーブが多いコースはブレーキとグリップを重視」といった簡単なセッティング方針を作っておき、それを元にして徐々に調整をかけていくのがよさそうだ。
「フォーム変更」と「継承(合成)」で「R娘。」が生まれ変わる!
「萌え」タイプのゲームには、レア度の低いキャラクターに入れ込んでしまうと、そのキャラクターがゲームの進行についていけず、プレイのモチベーションが維持しづらくなってしまう作品も少なくない。しかし、本作は「フォーム変更」というシステムを採用しており、レア度が低い「R娘。」にも、かなり強化を施せるようになっている。これにより、お気に入りの「R娘。」を末永く活躍させられる、というわけだ。
これは簡単に言えば進化システムで、「R娘。」の中身はそのままに、車部分だけを変更して上位の車種へと移行するというもの。フォーム変更は「ファクトリー」において実行可能で、そのためには対象の「R娘。」を一定までレベルアップさせた上で、フォーム変更用のアイテム「進化許可証」を用意すればOK。これだけで、フォーム変更した「R娘。」の基本性能を底上げできるのだ。
また、ファクトリーにはフォーム変更以外にも、不要となった「R娘。」を、別の「R娘。」に合わせて経験値とする「継承(合成)」というシステムも用意されている。これは、継承に使ったキャラクターが、継承先のキャラクターの経験値となる、一般的なソーシャルゲームにある合成と基本的には変わらない。ただし、同じ「R娘。」同士で継承を行なった場合にかぎっては装備キャパシティが増加する可能性が生じるため、ダブっている「R娘。」同士は積極的に継承を行なうのが得策のようだ。
カスタマイズが楽しすぎる本格レースシミュレーション!
ここまで本作の特徴的なシステムを解説してきたが、プレイした感想をシンプルに述べるとすれば「セッティングが楽しすぎる!」というところだろう。1回目の走行が不調でも、その原因さえ把握できれば、次回はその部分をセッティングし直して走行させることで、少なからず良い結果へとつながってくれる点や、初見のコースでも、その特性を見抜いてセッティングし、それがうまく機能したときのしてやったり感はたまらないものがある。
愛車擬人化という高度な萌えを導入した結果か、萌えの部分が強く出てしまっている本作ではあるが、その本質はあくまでも硬派なレースシミュレーションゲームである、ということは間違いない。また、お気に入りの「R娘。」をとことん使えるという点は萌えゲーとしても正しく、ファンを大事にしたいという姿勢を見せた素晴らしい仕様だと思う。いずれにしても、レースシミュレーションが好きであれば、間違いなく遊んでいただきたいタイトルだ。