ゲーミングPCレビュー「Razer Blade」

Razer Blade

最強&最薄&最熱!
野心的スペックを極薄ボディに。これが次世代ゲーミングノートだ!

ジャンル:
ゲーミングPC
発売元:
Razer
開発元:
Razer
プラットフォーム:
Windows PC
価格:
297,000円(税込)
発売日:
7月19日

 海外では2011年より市場展開されてきたRazer謹製のゲーミングノートPCが、ついに日本上陸を果たした。今回紹介する最新の2014年モデル「Razer Blade」は、ゲーミングデバイスメーカーであるRazerらしい、野心的なスペックが注目点だ。

 CPUにはIntel Core i7-4702HQ、GPUにはNVIDIA GeForce GTX 870Mを搭載し、最新ゲームを余裕で動作可能なパワーを確保。ディスプレイは解像度3,200×1,800ピクセルの高解像度仕様、ストレージには標準でSSDを搭載と、日頃使いの快適さも追求。これをMacbook Airに迫る、わずか17.8mm厚の極薄ボディに詰め込んだというのだから驚くしかない。

 性能面で妥協することなく大胆な薄型軽量化を果たし、“ゲーミングノートPCは重くてかさばる”というイメージを根底から覆す存在だ。お値段は29万7000円とお高いが、ゲーミングノートPCの未来を見せてくれる製品であることは間違いない。その実力を見てみよう。

最新世代のパーツを結集。使いやすいハイスペックマシンが極薄に!

いかにもRazerらしい外箱
中身は本体とACアダプター、マニュアル類とシンプルな構成
Razerロゴがなければ何なのかわからないほどシンプルなデザイン

 まずは基本的なスペックと外観を確認してみよう。

【主な仕様】
・OS: Windows 8.1 (日本語)
・CPU: Intel Core i7-4702HQ (2.2GHz〜3.2GHz)
・GPU:Intel HD Graphics 4600(CPU内蔵)+ NVIDIA GeForce GTX 870M(
3GB)
・メインメモリ DDR3L-1600 SDRAM 8GB×1
・チップセット: Mobile Intel HM87 Express
・ストレージ: SSD 256GB
・液晶パネル:IGZO 14インチ 3,200×1,800ピクセル(262ppi/コントラスト比1000:1/10点マルチタッチ対応)
・LAN機能:IEEE 802.11a/g/n/ac(Intel Wireless-AC 7260HMW)
・入出力端子:USB 3.0×3 / HDMI 1.4a×1 / 3.5mm ミニピン型ヘッドセット入出力端子×1
・サイズ:345(W)×235(D)×17.8(H)mm / 2.03kg

 パーツ単位で注目してみると、CPUは上位モデルではないものの、GPUにはハイエンドモデルを採用しているあたり、ゲーミングノートPCの証だ。この上には最上位のGeForce GTX 880Mしか存在しないが、消費電力、発生熱量的にこれがギリギリのラインだと言える。これについては少し後に詳しく述べよう。

 もうひとつの注目点は、液晶パネルにシャープのIGZOモデルを採用していることだろう。タブレット端末にも採用例の多いIGZOパネルの強みのひとつは高詳細であること。本製品の3,200×1,800ドットという解像度は15インチMacBook Pro with Retinaの2,880×1,800ドットをやや上回る。

 ヘビーユーザーであれば、画像や動画の編集、その他の日頃使いで広大な解像度から大きな恩恵を受けられるし、アスペクト比が正確に16:9であることもゲーム用としては最適だ。強いて言えば、リフレッシュレートが最大60Hzであるところが弱点といえよう。外部ディスプレイに頼ろうとしても、映像出力端子はHDMI1.4aであるため仕様上はネイティブ120Hzの出力はできない(HDMI 2.0の仕様が必要となる)。この点はひとつ残念なところではある。

IGZO液晶を採用したディスプレイ。グレアパネルを採用している
Windows 8.1を搭載。文字は印刷物のようにクリアだ
左側面には2つのUSBと電源、ヘッドセット端子
右側面にはHDMIとUSBが1つづつ。シンプルな構成だ

これがゲーミングPCかと疑うほどに薄い
電源アダプターもRazer風デザイン。出力は150W
Razer Synapseアプリでキーボードの動作をカスタマイズできる

 USB端子は3系統実装されているので、マウス・キーボード+αの追加装備は難なく行なえる。細かい点だが、ちょっと良いなと思ったのは電源入力端子の位置だ。左側にあるので、本体右側にマウスパッドを完全に密着させることができる。地味ながらもこういったところにきちんと配慮が行き届いているのは素晴らしいいいことだ。

 インターフェイス面で唯一と言っていい弱点は、有線LANが存在しないことである。有線で繋げないので、環境によっては帯域や遅延が気になることは間違いない。とはいえ、ギガビットクラスの帯域幅を得られる最新のIEEE 802.11ac規格にも対応しているので、手持ちの無線LANルーターが最新モデルであれば問題になるようなことはないはずだ。

 これだけの基本スペックを備えておきながら、やはり驚異的なのはその薄さ。17.8mmという厚みはゲーミングPCとしてはちょっと頼りないほどで、形状がシンプルなこともあって背面にRazerロゴが刻印されていなければ黒く塗ったMac Bookかと思うくらいだ。

 OSに日本語版のWindows 8.1を搭載する通り、ローカライズはしっかりしており、Razer仕様のキーボードも日本語配列だ。キートップは全てLEDライトつきで、暗闇の環境では緑色に妖しく輝く。もちろん同時押しにも強く、Razer Synapseアプリを通じて全キーがプログラミング可能な点なども「Razer Blade」共通のゲーミング仕様を貫いている。キータッチは一般的なノートPCでも多く見られるパンタグラフ方式のペコペコしたものだが、極薄のボディにパーツがギチギチにつまっているせいかグラつきなどは皆無で堅牢な手触りが得られる。

 外装の基本素材はアルミと思われるが全体的にがっちりしており、可動部品が無いこともあってちょっと乱暴に扱ったり、落下や衝突といったアクシデントに見舞われてもそうそう壊れそうにない。2.03kgという重量も、ハイエンドノートとしては飛び抜けて軽量だ。価格相応の高級感も間違いなく備え、ハード面では文句のつけようのない出来栄えだ。

キートップは全てLED装備で光る。レイアウト等は標準的な日本語配列で日頃使いに支障はない。ゲーム向けに別段のカスタマイズが必要ならソフトウェア的に行なうスキームだ

(佐藤カフジ)