ゲーミングPCレビュー

NEXTGEAR i640GA1

最新最上位CPUに最新インターフェイス「M.2」接続のSSD
GeForce GTX 780を組み合わせた新世代ハイエンドゲーミングPC

ジャンル:
ゲーミングPC
発売元:
マウスコンピューター
開発元:
マウスコンピューター
プラットフォーム:
Windows PC
価格:
249,800円(税別)
発売日:
5月13日

 5月11日の日曜日、新しいIntel Coreプロセッサと新チップセットを搭載したマザーボードが販売開始となった。新プロセッサは、アーキテクチャ自体はCore i7/5/3 4000番台のコードネーム「Haswell」と同じで、製造プロセスの見直しなどでクロックを高めた「Haswell Refresh」と呼ばれるものだ。一方で、新チップセットのIntel 9シリーズは、こちらもHaswell用に設計された8シリーズチップセットと基本的な機能は同じだが、次世代インターフェイスのM.2や、SATA Expressに対応しており、この点で注目されている。

 さて、こうした新CPU、新マザーボードを搭載した強力なゲーミングPCが早速登場している。G-Tuneの「NEXTGEAR i640GA1」もそんな1台だ。

Intel Z97チップセット搭載マザーボードをベースとした最新装備

 まずはスペックを確認しておこう。

【スペック表】

CPU Core i7-4790(3.6GHz)
チップセット インテル Z97 Expressチップセット
メモリ PC3-12800 8GB×2
ビデオカード GeForce GTX 780(GDDR5 3GB)
SSD PLEXTOR M6e PX-G512M6e/B(512GB、M.2接続)
HDD 2TB(Serial ATX 3.0接続)
光学ドライブ DVDスーパーマルチドライブ
電源 700W(80PLUS Gold)
ケース NEXTGEAR専用ハイグレードATXケース
OS Windows 8.1(64bit)

 ケースは同社のオリジナルデザインモデル。よりコンパクトな「NEXTGEAR-MICRO」や、上位モデルの「MASTERPIECE」がシンプルなデザインのケースを採用しているのに対し、「NEXTGEAR i640GA1」は凝ったフロントデザインの、いかにもゲーマー向けのデザインだ。中世ヨーロッパの兜のようなフロントパネルは左端を軸に開閉し、普段は5インチベイや3.5インチベイを隠しておける。一方、電源ボタンやUSB 3.0、オーディオ入出力といったインターフェイスは上部前方に配置されており、カバーを開閉せずアクセスできる。

 内部はATXケースとしては一般的なレイアウト。前方下部には3.5インチシャドーベイ4基を備え、1基をHDDが使用している。その上の、ちょうどビデオカードの後部にあたる部分はスペースが開けられており、前方側に12cmファンを備えることで、ビデオカードを効率よく冷却できる。前方上部は3.5インチベイと2基の5インチベイ。5インチベイ1基はDVDスーパーマルチドライブが搭載されている。

 電源は底面に配置されており、ケーブル配線はやや目立つ。ただし、重量のあるパーツが下側に配置されることで安定性は良いと言える。背面はバックパネル横に12cmファンを1基備え、排気も万全だ。ほかにも、左側面板にはビデオカード部分にメッシュ穴を設け、外気を取り込む工夫が見られる。

フロントパネルのデザインは中世ヨーロッパの騎士の兜のよう。シルバーのパネルがけっこう目立つイカしたデザインだ
フロントが傾斜していることで立体感のある雰囲気
フロントパネルは開閉式で、光学ドライブなどにアクセスする際に開いて使用する
後部はごく一般的なATXミドルタワー。電源を下部にレイアウトしているのが特徴的だろうか。12cmファンを備え、その下には水冷チューブを通す穴も見える。使用しないCPU統合GPU側のインターフェイスにはカバーも付いている
ケース後部は一般的な角型。内部はATXミドルタワーとしての基本仕様を満たしており、広さもハイエンドビデオカードを搭載しても十分に余裕がある
電源ボタンはフロントカバーのトップ。手前はアクセスLED、後部の少し窪んだ部分にはUSB 3.0や2.0、オーディオ入出力、メモリカードリーダーを備える

 「NEXTGEAR i640GA1」で最重要ポイントとなるのは2つ。ひとつはCPUに5月時点で販売されているHaswell Refreshのなかで最も高クロックなCore i7-4790を採用していることだ。動作クロックは、これまで最高クロックのCore i7だったCore i7-4770Kの3.5GHzよりも100MHz高い3.6GHzに設定されており、Turbo Boost時の最大クロックも100MHzアップの4GHzに設定されている。実は「K」が付いていないことからわかる通り、倍率変更によるオーバークロックをサポートしていないCPUだが、定格で安定した動作を求める用途であれば、あえてオーバークロック用CPUを選ぶ理由はない。その上でより定格クロックの高いCPUなら、とりわけCPUでレンダリングを行なう3D用途や、ソフトウェアエンコードといった面で効果が現われる。

 もっとも、G-TuneのPCの場合、保証内でのオーバークロックを可能とした「MASTERPIECE i1440 シリーズ」のようなモンスターPCもラインナップされている。ただ、「NEXTGEAR i640GA1」の場合は、CPUクロックだけでなく、次のように足回りとなる部分も最新機能が利用できるため、アドバンテージも秘めている。

CPUにはCore i7-4790を採用。コアクロックが3.6GHz、Turbo Boost時には最大4GHz駆動となるLGA1150のCore i7で現在最高クロックのCPUだ
CPUクーラーは円筒形のトップフロータイプ。リテールクーラーよりも若干だが径が大きいようだが、動作音はそれなりに聞こえてくる

 もうひとつのポイントとなるのはSSD側ストレージだ。PLEXTOR M6e PX-G512M6e/Bは、M.2と呼ばれる新たなインターフェイスで接続されている。このM.2は転送速度(理論値)が10Gbpsの高速インターフェイスで、これまでSSDを接続していたSerial ATA 3.0の6Gbpsという転送速度(理論値)に対してさらに高速である。そして、PX-G512M6e/Bも、SSDとしての性能がシーケンシャルリードで770MB/sec、同ライトで625MB/secと、Serial ATA 3.0の上限速度を超える仕様となっている。

システムドライブ用のSSDは、従来のSATA 6Gbps接続のものではなく、新しい規格のM.2接続のもの。10Gbps接続で770MB/secのシーケンシャルリード性能を持つ
CrystalDiskInfoから見たPLEXTOR M6e PX-G512M6e/Bは、まだSerial ATA/600 = SATA 6Gbpsという表示。しかし写真のとおり、実際にはM.2接続で、後で紹介するベンチマーク結果のとおり、SATA 6Gbpsの帯域を上回る転送速度が確認できた

 合わせて、メインメモリは計16GB、ビデオカードのGPUにはGeForce GTX 780を組み合わせており、強力なゲーミング性能が保証される構成だ。膨大なゲームデータの保存のためにセカンドドライブとしてHDDを組み合わせているのもポイントに挙げられるだろう。

メインメモリは16GB。通常の用途はもちろんゲームにおいても十分な容量だ

 なお、SSDのほかにHDDも組み合わされている。搭載されているHDDは、SeagateのST2000DM001 2TBモデルだった。オプションでは最大5TBまで選択できるほか、2台目のHDDも搭載可能で、500GB〜5TBまで充実した選択肢が用意されている。ゲーミングPCとしてのほか、家庭内のメディアファイルを保存、ネットワーク共有するような用途であれば、大容量のHDDを組み合わせると良いだろう。

データドライブとして、SATA 6Gbps接続の2TB HDDも搭載。Gドライブとしてアサインされている。HDD側はオプションで最大2台まで搭載可能だ。地デジチューナーのオプションもあり、これと組み合わせれば録画PCとしても十分に運用できる

 ビデオカードはGeForce GTX 780を搭載。最上位GPUというわけではないが、価格とパフォーマンスで見れば、ハイエンドGPUのなかでも狙い目と言える。製造メーカーはZotacと出たが、今後のロットでもまったく同じであるかどうかはわからない。デザイン的にはいわゆるリファレンスカード。動作クロックはGeForce GTX 780の定格どおりで、コアが863MHz、ブーストクロックが902MHz、メモリが6Gbps。後部にファン1基を搭載し、ブラケット側から排気を行なう設計だ。

ビデオカードはGeForce GTX 780搭載モデル。NVIDIAのハイエンド向けGPUで、最新FPSタイトルをフルHD、60fpsで楽しめるだけの3Dパフォーマンスを持つ
GeForce GTX 780のリファレンスデザインカードを採用。オリジナルクーラーモデルよりもコスト面で有利。ハイエンドGPUのリファレンスカードとしては、従来のものよりも静音性が改善されている
前部の中段には12cmファン1基を装備。PC内でも1番熱くなるビデオカードの後方になり、直接風が当たるレイアウトだ

 マザーボードはMSI製のOEMモデルを採用している。チップセットは先述のとおり、5月にリリースされたばかりの「Intel Z97」。基本的には前世代のIntel Z87をベースとし、ポイントとなるのがPCI Express接続のストレージをサポートした点だ。PCI Express接続のM.2のサポートがこれに相当するほか、本製品では対応していないが、「SATA Express」と呼ぶもうひとつのPCI Express接続の最新ストレージもサポートされた。

 また、次世代CPUの「Broadwell」をサポートするのもIntel Z97のもうひとつのポイント。CPU交換という形になるが、次の世代のCPUも、そのままサポートされるというのは将来性という面で大きいだろう。なお、PCI Express x16スロットを2本搭載しており、さらなるゲーミングパフォーマンスを求める際、もう1本、GeForce GTX 780を搭載することでマルチGPU構成が実現する。そのほかはメモリスロットが4本、最上段のPCI Express x16スロットとCPUとの間に先のM.2スロットが搭載されている。

マザーボードの情報をCPU-Zから見ると、製造者が「MouseComputer」となっているとおり、完全なOEMモデルの様子。チップセットはIntel Z97で、モデル名はZ97-S01。実際にケース内のマザーボードを見ると、MSIのロゴが確認できる

 電源は700Wの80PLUS Goldモデル。コスト重視のケーブル直付タイプだ。GeForce GTX 780の最小必要電力が600Wとされているので、若干の余裕がある。一方、オプションでは1,200Wタイプも用意されているので、将来的に拡張していこうと検討しているのであれば、こちらにアップグレードしておくのも良いだろう。

電源は700W。今回の構成であれば若干の余裕がある容量だ。80PLUS Gold認証で変換効率も高く、発熱も少ない

(石川ひさよし)