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★PS3/Xbox360/PCゲームファーストインプレッション★

ケネディ大統領やカストロ議長も登場
冷戦時代の“影の戦い”を描くシリーズ最新作

「コール オブ デューティ ブラックオプス」

  • ジャンル:FPS
  • 開発元:Treyarch
  • 発売元:スクウェア・エニックス
  • プラットフォーム:PS3/Xbox 360/Win
  • 価格:価格:7,980円(PS3、Xbox 360)
    オープンプライス(Win)
  • 発売日:字幕版:11月18日発売予定(PS3、Xbox 360、Win)
    吹き替え版:12月16日発売予定(PS3、Xbox 360)
  • CEROレーティング:Z(18歳以上対象)
  • プレイ人数:1〜18人


 「コール オブ デューティ ブラックオプス」(以下、「ブラックオプス」)は冷戦時代の特殊部隊の戦いを描いたFPSだ。開発は日本未発売の「Call of Duty: World at War」を手掛けた米Treyarch。「ブラックオプス」は、映画のクライマックスシーンを彷彿とさせるド派手なシーンが連続する作品となっている。「コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア2」とはまたテイストの異なる作品だが、そのクオリティの確かさはまさしく「コール オブ デューティ」シリーズのものだ。

 今回、「ブラックオプス」を発売に先がけスクウェアエニックス本社にて一足先に“字幕版”体験することができた。さらに12月16日に発売予定の“吹き替え版”も見ることができた。本稿では画面を直撮りした写真と共に、体験できたゲーム序盤を語っていきたい。なお、毎度のことながら序盤シーンの軽度のネタバレを含んでしまっているため、ネタバレを嫌う方はご注意頂きたい。


■ ショッキングなオープニングから始まる、歴史では語られない影の冷戦

今回は、体験プレイの画面を直接撮影した。メイソンの尋問シーンというショッキングなオープニングだ
カストロを狙撃!? 歴史がひっくり返るようなシーンも
今回の敵役となるドラゴヴィッチ。メイソンは彼を追い続ける

 「ブラックオプス」のオープニングは“尋問シーン”から始まる。主人公アレックス・メイソンはCIAの暗殺チームに所属する男だ。現在、電流の流れる椅子に縛り付けられ、延々と続く尋問を受けている。反抗しようものなら即座に電流が流され、耐え難い苦痛を味あわされる。ひたすら続く苦痛の中、メイソンの意識は過去へと飛んでいく……。

 プレーヤーはメイソンとなって、彼の記憶を追体験することとなる。仲間と共にいるのはキューバだ。メイソン達のチームはキューバの革命家であり、国家元首となったカストロを暗殺する任務を受けていた。最初のステージは動きを察知され、押し寄せる警察を相手に脱出する場面から始まる。街の雰囲気や、時代を感じさせるパトカーのデザインなども楽しい。

 こちらの武器はグレネードランチャー付のアサルトライフルで、パトカーを破壊しながら進む。ゲームが始まったばかりというのに非常に派手だ。敵の攻撃はそこそこだが、油断すると倒されてしまう。警官隊との戦いのラストは、パトカーを運転するシーンとなる。「モダン・ウォーフェア2」でもスノーモービルに乗るシーンがあったが、今作ではいままでのシリーズ以上に「乗り物」に乗るシーンが多いようだ。

 パトカーのドライブ感覚は、レースゲームのきびきびとした操作性ではなく、多少もっさりしている。また、FPSの操作でそのまま車を運転する操作感は、「Grand Theft Auto」シリーズとは違い車の挙動が重く感じたが、車内で仲間がわめくシーンなどの演出もあって面白かった。警官隊のバリケードをぶち破るシーンなど爽快感のある演出もある。

 その後、一瞬“現在”に戻りメイソンが意識を取り戻すが、再び場面はキューバに戻る。時間は警官隊との戦いよりも後のようで、米軍のキューバの飛行場襲撃に合わせての、カストロのいる場所への襲撃場面となっている。ワイヤーからフックを引っかけ敵基地へ潜入し、油断しているキューバ兵を倒しつつ進む。建物の周りの緑は鬱蒼としていて南国ならではの熱っぽい雰囲気だ。ここでは狭い通路で敵が待ち受けており、中々進めない。

 何とか敵を撃退し、カストロの部屋に。カストロは卑劣にも女を盾にする。メイソンはわずかにのぞくカストロの顔に銃弾を撃ち込む。筆者は撃ちながら「え、殺せちゃうの?」と声を上げてしまった。カストロは暗殺されたという“史実”はない。これでは、実際の歴史と違ってしまう……。この種明かしは実際にプレイして確かめて貰うとして、本作ではこの他にもケネディー大統領と対話をしたりと、実在の人物が沢山出てくる。自分があたかも歴史上の当事者になった気分が味わえてなかなか楽しい。

 サトウキビ畑を抜け、空軍基地へ。味方の攻撃も入り乱れる中、輸送機で脱出する。備え付けられた銃座で敵を撃退しながら離陸を狙うが、キューバ軍は滑走路に車を並べて妨害する。メイソンは輸送機から飛び降り、対空砲を地上に向け、仲間のために血路を開く。飛び去っていく仲間。取り残されたメイソンは、敵に捕まってしまう。

 ここで拷問シーンに繋がるのかなと思ったら、どうやら違うようだ。カストロはメイソンを殺さず、ソ連軍の重要人物であるドラゴヴィッチに引き渡す。メイソンはソ連のヴォルクタ強制収容所に入れられてしまう。再び舞台は現在に戻り、尋問官はメイソンの過去を語る。尋問者はメイソンについて詳しすぎる。メイソンは“現在”どこにいるのか、捕らえた者は何者なのか、その謎もストーリーの大きなファクターとなりそうである。

 続く、ヴォルクタ強制収容所のシーンではいきなり「反乱」から始まる。囚人達を率いるのはレズノフというロシア人。レズノフは演説を得意とした熟練のアジテーターといった雰囲気の人物だ。彼は実は「Call of Duty: World at War」からの生き残りのひとり。物語のカギを握る重要なキーパーソンだ。

 彼と共に進んでいると、自分の脱出よりも他の囚人を助けたくなってしまう。激しい銃撃の中をトロッコを弾よけにしてじりじりと進むシーンがあるのだが、周りの囚人達は、敵に一矢報いようと銃火に身をさらしながらも前進しようとする。囚人達の反乱なのだが、ノリとしては抑圧された民衆の革命のようにも見える。

 「ウラー」というソ連ならではの掛け声と共に囚人達は看守に襲いかかっていく。この勢いがプレーヤーの背中を押す。離れた監視塔を攻撃するのに、囚人達が紐の両側を抑え、メイソンが中央を引っ張ることで巨大な「スリング」を作り、火のついた石炭を飛ばしたりするのだ。さらにラストシーンはバイクで脱出。スティーブ・マックイーンの「大脱走」の1シーンのようなとてもテンションが上がる展開だ。


メイソンの回想から始まるミッション。キューバで警官と戦いつつ進む
カストロを暗殺するため、米軍の攻撃と連動してカストロの元へ。脱出する際、メイソンは自分を犠牲に仲間を逃がす
レズノフは囚人を率い、収容所で反乱を起こす。拳銃を奪って戦ったり、敵の銃弾を石炭を積んだトロッコで防ぐなど、不利な状況から反撃していく
兵士の武器を奪い収容所を破壊していく。バイクを奪い、敵のバリケードを突破していく


■ ケネディー大統領直々の指令でロケット発射場に潜入、そして舞台はベトナムへ

ケネディー大統領との対面。しかし謎の“発作”がメイソンを苦しめる
ソ連のロケット発射基地へ。冷戦時代は、米ソの宇宙開発競争時代でもある
激戦のベトナム。死を恐れずベトナム兵は突撃してくる

 次のステージはインターミッションとなる。無事ソ連から脱出したメイソンはマクナマラ国防長官、ケネディー大統領と秘密の面会をする。史実に登場したキャラクターの風貌や仕草までリアルに再現されているのが嬉しい。

 しかし、ここでメイソンは謎めいた「発作」に襲われる。大統領を前にしたとき、目の前が真っ赤に染まり、謎の数字が脳裏に浮かび上がる。メイソンに何が起こっているのか明かされないまま、メイソンは大統領命令で仲間と共にソ連のロケット発射基地へと向かうことになる。

 仲間と共に向かうのは、ソ連の有人ロケット第1号「ソユーズ」発射現場である。メイソンの任務はロケット発射阻止と、ドラゴヴィッチの暗殺だ。ソ連と米国の“宇宙開発競争”の知られざる裏側が描かれる。ソユーズが2台あったり、史実と違う解釈が楽しいステージだ。

 今回体験したラストのステージは、ベトナムである。突然の奇襲に大混乱に陥るアメリカ軍。メイソン達は塹壕を駆け回り、襲いかかるベトナムへイタチを必死に食い止める。大量に敵が襲いかかってきたり、戦車が出てきたりと、過酷な「防衛戦」を繰り広げることとなる。これまでは暗殺や脱出といったミッションだったが、ここでは大軍同士のぶつかり合いの中、必死に戦うことになる。

 ここまでで、まだ全体の1/3程度だという。「ブラックオプス」にはメイソン以外にも何人か主人公がいて、レズノフの過去なども描かれ、本作の悪役となるドラゴヴィッチにフォーカスしたストーリーも用意されているとのこと。冷戦時にどんな陰謀が繰り広げられていたのか、メイソンを尋問している者は誰なのか、彼は助けられるのか、現時点では謎だらけで、本編を早くたっぷりプレイしたいと強く思った。

 今回は、難易度ノーマルでプレイしたが、「ブラックオプス」は「モダン・ウォーフェア2」に比べ、難易度は抑えめだと感じた。「モダン・ウォーフェア2」は同じところを何度もやり直しながらじりじり進むという困難を乗り越える部分に楽しみがあったが、「ブラックオプス」は派手な展開、「語られなかった真実」といったよりストーリー、演出を楽しむ作品だ。演出も若干大げさ気味で、娯楽色が強いと感じた。

 敵のAIで気になったのは、こちらに“突撃”してくる兵士が多いことだ。こちらも近接攻撃で撃退できるように練習しておきたいところだ。このAIの特徴は、「Call of Duty: World at War」でも見られた特徴とのことだ。

 日本語版でユーザー間で話題になる「規制表現」に関しては、敵北米版は敵の当たる場所によって欠損表現があるというが、本作においてそれらの表現がゲーム性に大きく影響するようには感じなかった。今回プレイしてみて、「ブラックオプス」は歯ごたえがあるエキサイティングなFPSだと実感した。ゲーム性の部分だけでなく、世界観やストーリーも楽しい。世界中だけでなく、“時代”を越えて語られるシナリオは、独得のリアリティーがある。過去の有名人達が出てきたり、名作映画のオマージュっぽいシーンが出てきたりと、作風としてカジュアルな雰囲気もあり、幅広いプレーヤーが楽しめる作品だ。


インターミッション。ソ連を脱出したメイソンはケネディー大統領と対面する。しかし、謎の数字とイメージがメイソンの脳裏に浮かぶ。これは何なのだろうか
ソ連のソユーズ発射基地。ロケットの発射阻止とドラゴヴィッチ殺害が任務だ
発射基地は巨大な施設だ。敵の防御も激しい
舞台はベトナムへ。メイソン達は突然のベトナム軍の攻撃にさらされる
ベトナム軍の大攻勢にメイソン達は絶体絶命のピンチに。生き残れるのだろうか?


■ ゲーム内通貨を賭ける「賞金モード」も搭載したマルチプレイ。吹き替え版は独得の魅力が

マルチプレイのゲームメニュー。さまざまなモードが用意されている
メイソンのフラッシュバックに当時の写真が使われていたり、「時代」を感じさせる演出が楽しい

 今回は発売前ということで体験できなかったが、マルチプレイも大きな楽しみだ。今回は、装備を買うのに必要なゲーム内通貨を賭けて戦う「賞金マッチ」という新モードが用意されている。「弾が1発だけ入ったハンドガンとナイフで戦う」、「ランダムで武器が与えられる」など、ユニークなルールで戦うことができる。

 この他にももちろん、「フリー・フォー・オール」、「チーム・デスマッチ」、「キャプチャー・ザ・フラッグ」などさまざまなモードを搭載している。武器やPerkを試す事ができる「トレーニングモード」も搭載されている。たっぷりやり込み、自分なりのキャラクター、戦い方を追求して行けそうである。

 さらに、12月16日に発売される“吹き替え版”も見ることができた。吹き替え版では戦場のさまざまな声も日本語音声となっている。字幕でフォローできないところもきちんと日本語化されていて、「敵が来た」、「行くぞ」、「グレネードだ」など兵士達の声が聞こえる。戦場での情報量が大きく増すと感じた。

 特に「ブラックオプス」はベテラン声優を多く使っているところも特徴だろう。メイソン役に堀内賢雄さん、メイソンを導くベテラン兵士ウッズに小山力也さんという配役もシブいが、筆者が特にしびれたのはドラゴヴィッチ役の若本規夫さんと、レズノフ役の大塚芳忠さんだ。

 若本さんは、あのねちっこい声でドラゴヴィッチを演じる。大塚芳忠さんの声が、強靱さと理想への思いを感じさせるレズノフに、さらに厚みのあるキャラクター性を持たせていた。これだけ豪華な声優が参加する海外ゲームも少ないだろう。ベテラン声優の“味”がゲームにどんな彩りを加えるかも注目である。吹き替え版も要チェックだ。


(C)2010 Activision Publishing, Inc. Activision and Call of Duty are registered trademarks and Black Ops is a trademark of Activision Publishing, Inc. All rights reserved. All other trademarks and trade names are the properties of their respective owners.

(2010年 11月 18日)

[Reported by 勝田哲也 ]